伊藤比呂美のレビュー一覧

  • 死を想う

    Posted by ブクログ

    石牟礼道子さんと伊藤比呂美さんの対談集パーキンソン病を患う石牟礼さんが老いや死をどのように受けとめているかを、執拗に伊藤さんは聞く。梁塵秘抄の「暁静かに目覚めして、思えば涙ぞ抑えあへぬ、儚く此の世を過ごしては何時かは浄土に参るべき」。石牟礼さんの到達した地点に私はまだ遠い。しかし浄土に参るという考え方に共感。豊かな時間を生きてきた人だと痛感する。昔、老人との別れの言葉は「さようなら」ではなく「お名残惜しゅうございます」だったとか。このコトバには「この次においでるときは私はもういません」という含みがある。生きることは死ぬこと。そんな遠いことではないようだ。

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    2009年10月07日
  • 特別試し読み版 日本霊異記/今昔物語/宇治拾遺物語/発心集 池澤夏樹=個人編集 日本文学全集

    購入済み

    この訳では読む気が起きない・・

    我が国の古典を現代語訳したもので、この試し読み版にはお馴染みの瘤取り爺さんが収められています。しかしながら、兎に角訳が酷い。今風を狙って軽い文体にしていますが全く面白くもなく、それこそ今風に云えばダダ滑りです。

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    2021年03月30日