伊藤比呂美のレビュー一覧

  • ふたつの波紋

    Posted by ブクログ

    2人による対談の一冊。翻訳とは太宰と中原中也について、詩の在り方、古典文学のこと。2人の対話は混ざり合わず、互いの価値観と自負があり両者の意見は平行線のまま進んでいく。私はこう、何故?僕はこう、何故?とずっと続きそうで微笑ましく勉強になった

    0
    2022年04月11日
  • ふたつの波紋

    Posted by ブクログ

    詩、朗読、言葉、古典翻訳について話してるんだけど、ぜんぜん噛み合ってなくてすごい。噛み合ってないんだけど、でもお互いの知性や感性を認めあっているからこそ率直な「わからない」を発して対話できるわけで、そういうのは読んでておもしろい。
    「そうそう!」と意気投合するような対談もおもしろいけど、こういう「わたしたちは違うね」ということを確認するだけの対談もよい。

    0
    2022年03月06日
  • 能・狂言/説経節/曾根崎心中/女殺油地獄/菅原伝授手習鑑/義経千本桜/仮名手本忠臣蔵

    Posted by ブクログ

    能は実際に観た時も分からんかったけど読んでも分からんかった
    狂言は面白かった
    説経説も面白かった
    出家した旦那追いかけ回すなよって思ったけど、私も絶対追いかけ回すタイプ
    浄瑠璃は世話物も時代物も人情味があって面白い
    時代物の戦闘シーンはやっぱり生で観たらさぞ面白いんじゃないかなって思う
    女殺油地獄は胸糞すぎて無理だったでもリズムがすごく良かった

    0
    2022年02月11日
  • ウマし

    Posted by ブクログ

    単なる食べ物エッセイというより、作者の波乱万丈な人生を共にしてきた食べ物の話が綴られている。
    独特な語り口です。

    0
    2021年10月19日
  • ウマし

    Posted by ブクログ

    ポーランドでの育児エッセイ「おなか、おしり、ほっぺ」では自分も育児中で随分助けていただいた。それから時が経ち今、少し前を歩く人生の指南者と勝手に思ってエッセイを読ませていただいている身としては、これからの子離れ、更年期、人生の変化等にも立ち向かう準備ができた。

    0
    2021年07月29日
  • 閉経記

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    私53母77、現在両者の関係は最悪だ。コロナ禍もあって1年以上会っていないし、会話もない。電話は着信拒否にしている。
    なんとなれば、私は今、思春期の娘をふたり抱えているからだ。赤ちゃんの頃は物理的に取り扱い注意だったけれど、この年頃は精神的取り扱い注意。母が我が子にしたように、叩いたり馬鹿などの人格否定暴言をぶつけたり、兄弟やほかの子供と比較して詰ったり子どもの言い分を訊かず頭ごなしに叱りつけたり、ということを、私は娘たちに決してしてはならないのだけれど、そうされて育った私にはその行動が三つ子の魂百まで身に染みてしまっていて、ちゃんとそのときのかなしい気持ちとか悔しさを覚えておきその都度思い出

    0
    2021年02月25日
  • 読み解き「般若心経」

    Posted by ブクログ

    我々と変わらない煩悩だらけの著者(失礼!)が、自身の体験(身近に死者を送る)を通じて「般若心経」をわかりやすく読み解く。中盤の「ひじりたちのことば」から読み物としても面白くなる。私のように、仏典類書を読むも挫折してきた(面白さが理解できない)ような初心者には特におすすめです。宗教学者、山折哲雄氏の解説も味わい深い。

    著者:1955年東京都生まれ。詩人。青山学院大学入学後に詩を書き始め、78年現代詩手帖賞、99年『ラニーニャ』で野間文芸新人賞、2006年『河原荒草』で高見順賞、07年『とげ抜き 新巣鴨地蔵縁起』で萩原朔太郎賞、08年同作で紫式部文学賞。他の著書『たそがれてゆく子さん』『切腹考』

    0
    2020年12月19日
  • 禅の教室 坐禅でつかむ仏教の真髄

    Posted by ブクログ

    仏教の教えも交えながら、座禅が生まれた背景や瞑想との違いをなるべくわかりやすく解説している本。普段から瞑想をしているが、仏教的な理解をしているのとしていないのとでは、得られるものも変わってきそうだと思った。

    0
    2020年10月15日
  • 能・狂言/説経節/曾根崎心中/女殺油地獄/菅原伝授手習鑑/義経千本桜/仮名手本忠臣蔵

    Posted by ブクログ

    我が家から五十メートルばかし行ったところに「口の芝居跡」という碑が立っている。その昔、京・大阪の芝居小屋にかける前、全国から伊勢参りに来る旅人目当てに、ここで演じて評判が良ければ大受けまちがいなしとして、試演される芝居小屋だったと聞く。有名な歌舞伎役者もこの芝居小屋の舞台に立ったこともあって、古市は歌舞伎とは縁が深い。『伊勢音頭恋寝刃』の舞台となった油屋跡では町の若い衆によって小屋掛けの地芝居も演じられた。父は坂東庄雀という名を持つ立女形で、「伊勢音頭」ならお紺、七段目ならお軽というのが役どころだった。

    芸事の好きな人も多かったのだろう、歌舞伎衣装や大道具小道具を扱う道具方や浄瑠璃、義太夫を

    0
    2016年11月21日
  • 日本霊異記/今昔物語/宇治拾遺物語/発心集

    Posted by ブクログ

    内容よりは資料的価値だろう。

    町田康が訳した宇治拾遺物語は秀逸。
    自由自在過ぎて、言葉もない。

    千年経っても人間は何も変わらない。というか、千年前の人間たちのなんと奔放なことか。

    0
    2016年03月21日
  • 女の一生

    Posted by ブクログ

    「あたしはあたし」「あなたはあなた」
    この意識はあらゆる局面で役に立つ、自分を支える。
    色んな年代の、色んな環境に生きる女性の「一言お悩み相談」にこたえる形式で進んで行く本書の、根底にあるものは、その「あたしはあたし」
    確かに、この先自分が悩む、辛い場面に立たされた時に、この言葉を思い出すだけで、ほんの少しでも救われるかもしれない、と思った。

    0
    2015年04月28日
  • 木霊草霊

    Posted by ブクログ

    伊藤比呂美さんのエッセイは好きでよく読む。が、動物系、植物系は、自分自身にあまり興味がないので、ちょっと苦手。頑張って読んだ。
    おまけに、植物名を何度も検索して画像を見た。
    セイバンモロコシ、オオアレチノギク・・・うっとおしい雑草とばかり思っていた馴染みの草たちの名前を覚えた。
    ゼラニウム、ナスタチウム・・・確かにかつてプランターで育てた花なのに、どんな花か思い出せず、調べた。
    6,7年前はもう少しガーデニングとやらに興味をもっていあたんだけどなあ・・・
    もともと何枚か写真も載っている。もっと載せて欲しかった。でも、スマホであまりにも簡単に画像が見られるため、頭の中で思い出したり、想像したりす

    0
    2015年01月12日
  • とげ抜き 新巣鴨地蔵縁起

    Posted by ブクログ

    伊藤 比呂美?聞いたことのある名前、、、と手を取り読み始めた。詩人であり、母である、ユダヤ系イギリス人の一回り以上年上の伴侶を持つ人でもある。日本に高齢になり、身の回りの事も難しい両親のためにカルフォルニアから2,3ヶ月に一度帰り、二日おきに電話をする。徐々に変化し幼児のような訴えをおこす両親。かたや抱える文化の違いで価値観の到底理解しきれない部分を爆弾のように抱え、母国語出ない言葉で言い合いをする夫婦。生きることに不器用な前夫の子。それぞれに向き合おうとする後ゆえに尋常ではないほどの忙しさ。心の根っこには子供の頃から行った巣鴨地蔵尊への思慕。独特の世界を持つ詩人だけに音階を持つような言葉の連

    0
    2014年11月20日
  • 女の一生

    Posted by ブクログ

    伊藤比呂美の本は必ず読んでいるので、こういう人生相談(風)のものはかなり「もう読んだ」感あり。
    (本人もそう書いてはいるが。)
    まさに今までの総集編という感じで、今まで読んだことのない人には面白いし、お得なのかもしれないが、読んだことあると、「(つづく)」の意味も十分に理解でき、新しさはない。この手の本なら『女の絶望』の方がもっとじっくり書いてあって読み応えがあったし、『人生相談万事OK』は相談者の姿が感じられた。
    ただ巻末の年譜は良かった。人生相談の回答者になった人はたくさんいるが、ここまでおのれを赤裸々に曝した回答者がいただろうか。
    現代詩文庫のものが今まで一番詳しかったが、これはもっと。

    0
    2014年11月01日
  • 女の一生

    Posted by ブクログ

    詩人かぁ・・・。
    軽快な文章で・・・時々笑わせてもくれる。
    達観されているので安心して読める。
    どんな質問に対する解答もすばらしい。
    著者の名前を覚えておこう。

    0
    2014年10月20日
  • 女の一生

    Posted by ブクログ

    なんだか読んだことあるような文章だなと思っていたら、
    今までに出した本から抜粋し、コピペして書き直したそうです。どおりで。
    悩み相談に答えるという形式だが、あまり答えにもなっておらず、
    比呂美さんの経験や人生観を徒然なるままに書き留めたような。
    他の本に比べて、広く薄くという印象。

    0
    2014年10月30日
  • 木霊草霊

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    死んでいるのに、生きている…植物にも霊性を感じ、文章に落とせる感性に、揺さぶられます。ネットで植物を調べながら読み進めても、植物に詳しくないと、作者のおもいが理解しきれないのが、残念。

    0
    2014年08月24日
  • 木霊草霊

    Posted by ブクログ

    カリフォルニアで、熊本で、育てたり目にしたりした植物について、同時に、植物に惹かれる自分について、伊藤比呂美さんが綴ったもの。ずいぶん前に出た「ミドリノオバサン」に続くものと言える。

    「ミドリノ~」の頃とは、詩人の身辺は大きく変わっている。その分、沈積した情感が漂っているようにも思うが、ヘンな湿り気がないことに変わりはない。

    植物、と言えば、梨木香歩さんも思い浮かぶ。梨木さんが書くと、たとえそれが熱帯のおびただしく繁茂した植物相であっても、清浄なイメージであるのに対し、伊藤さんの植物は、やはり猛々しく、官能的なのだ。

    0
    2014年07月07日
  • おなか ほっぺ おしり 〔完全版〕

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    こうでなければいけない!等の育児本ではなく、作者ご本人の2児の働く母親の生活をありのまま書かれている作品です。夫との関係や自分の生理的なこと、仕事、子供それぞれの個性を客観的かつ動物的にとらえて面白おかしく書いてありました。自分自身の生育歴からなる価値観も見つめられていました。

    0
    2014年02月18日
  • 日本ノ霊異ナ話

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    詩を書いている人が書いた本なだけあって、すごく…感情的と言うか、印象的と言うか、濃い文体だった。

    元ネタ知ってればもっと楽しめたのだろうか?

    えろいしぐろいけどえろくないしぐろくない気もする。不思議な作品。

    0
    2013年04月12日