伊藤比呂美のレビュー一覧

  • ふたつの波紋

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    ここまで激しい対談集は初めて(笑)。
    お互いにメンタルが強くないとやってられない。
    古典を現代語訳したお二人の作品を読んでみたいと思いました。
    太宰治についての解釈も面白かった。

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    2024年02月08日
  • 石垣りん詩集

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    銀行員として働きながら詩を書き続けた人。
    昔国語の教科書に載っていて名前は知っていたけど、日経新聞の特集で関心を持ったから買った。
    初期の頃は、戦後間もない日本の社会風景を、一般庶民の目線から表現していて興味深かった。
    短い言葉の連なりで、人生や社会の根源的なものを描写する表現力があると感じた。

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    2023年09月02日
  • 女の絶望

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    江戸っ子口調(?)が苦手で読むのを後回しにしてたのですが、慣れてくると女の普遍的な悩みがいっぱいで面白い。どこも同じなんだなあと。「一度思いっきり恋愛した後は、もう幻想を抱けなくなっちゃう」というのはすごくわかる。そうなってから出会った人との方がいい関係を築けるのかもしれないな。

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    2023年04月16日
  • 日本霊異記/今昔物語/宇治拾遺物語/発心集

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    町田康のこぶとり爺さんを何かで目にして購入したもの。町田康のは原文と見比べると適当に盛っているところも多々あるが、意外なところが原文のままであったりする。

    古代のパワーを感じる日本霊異記、ちと抹香臭い発心集もそれぞれの魅力がある。

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    2022年12月17日
  • 読み解き「般若心経」

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    写経する際に、少しは内容を理解したいと思い読みました。エッセイとお経と詩が巧く絡み合って楽しめました。
    観音様より「かんのん」と声にしてみると親しみやすくて、確かにかわいいです。

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    2022年11月14日
  • 新版 死を想う

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    ネタバレ

     死についての対話、先日、曽野綾子と石原慎太郎の対話の本を読み、ほぼ対話になっていなかったことを覚えています。本書は石牟礼道子さんと伊藤比呂美さんの対話の形ですが、伊藤さんが聞き役といった感じです。「死を想う」、2018.7発行。石牟礼さんの言葉は、しみじみとした心に響く優しさ、そして重さがあります。「浜辺の歌」と「椰子の実」がお好きとか。3年前からパーキンソン病、起きるためにベッドの脇の柵を握る、ペンを握る、箸を握る、それぞれの握力の違いを吐露されてます。また、この病は、食品か環境からくるのではと。

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    2022年08月27日
  • ふたつの波紋

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    ネタバレ

    飛翔能力があるから詩人なのであって・・・(伊藤
    歌詞って、歌ってなんぼ、聴いてなんぼ(町田
     歌いたいと思うもの、ああいいなと思うもの 音と発せられたところがすべて
     カッコよくした文章が声に出したとき、意味の分からない音になってしまう可能性

    語りもの  目の前で音が発せられているかのような錯覚 (伊藤
     「私」にこだわり続ける  実は「私たち」
    自分らしい語彙 本当の意味で使えるか 世界観 (町田

    自分の力で何かをコントロールしたい (伊藤
    比喩で話を転がす、小ネタを入れ込む話芸 (伊藤から見た町田

    言葉も植物も私たちの周りに繁茂する(伊藤
    言葉にはそれが生まれてきた理由や成り立ちがあ

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    2022年07月10日
  • 新版 死を想う

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    此処にひとりのほとけさまがいる。
    もはや、詩人伊藤比呂美を聞き手にした石牟礼版「歎異抄」。
    人は何故生き、何故死ぬのか。

    ‥‥次の世というのは、あるんだと思いますよ。「次の世は良か所に、行かれませ」って言いますよ。亡くなったあとに、体を清めてあげるときに。
    ‥‥人間というのはね、「願う」存在だと思いますね。(略)逆に言えば、人間はそれほど救済しがたいというか、救済しがたい所まで行きやすい。願わずにはいられない。
    ‥‥(この世に生まれた意味は?と聞かれて)役割とも違いますね。役割を自分は見つけたとしても、その役割を果たすのは至難の業で、ただ、なんか「縁」がある。
    ‥‥(死とは何かを聞かれ)(賢

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    2022年05月04日
  • 作家と楽しむ古典 平家物語 能・狂言 説経節 義経千本桜

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    『池澤夏樹=個人編集 日本文学全集』は一冊も読んでいないし読む気もないが、現代語訳をした方々が何を思ったのか、そして単純に「平家物語」と付くものは何でも摂取したいという気持ちから手に取りました。

    「平家物語」古川日出夫
    …『平家物語』のなかで人は本当によく泣きますよね。…月を見て泣きます。風が鳴ると泣きます。…現代のわれわれは近代ヨーロッパ以降に教育された泣き方しか知らないんです…現代の教育が入ってくる前の人は別の感性をもっていて、別のことで泣いていたはずなんです…(p.48)
    私は月を見て泣き、空の色が変わっていくのを見て泣く人間なので、そうか私は別の感性で生きている人間なのかと指摘された

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    2022年04月21日
  • たそがれてゆく子さん

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    共感しかない。良いおっぱい…の頃から、いつも表現できない 私のもやもや心を スラスラと小気味良いリズムで 片っ端から語ってくれる。

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    2022年02月06日
  • たそがれてゆく子さん

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    親を見送り子供は独立、そうしたら2回りくらい上の夫の介護。しかも異国の地。
    肉体の変化、気持ちの変化、人生の少し先輩の詩人が見てきたもの。

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    2021年12月26日
  • 石垣りん詩集

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    戦後間もないあの時代の空気が言葉から、その間から溢れ出すよう。

    うっすらと覆われて隠されてしまうだろうことから目を逸らさずにいたいと、痛む胸を抱えながらおもう。

    寂しさややるせなさや諦観が漂って、それでいて力づい、そんな女性の姿を思わせる。

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    2021年09月07日
  • 石垣りん詩集

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    石垣さんは

    14歳で銀行に事務見習として就職し

    定年まで家族の生活を一人で支えつづけた

    職業婦人。

    そういう背景を知ってから読むと

    仕事と生活の描写が多い詩に納得がいきます

    雄々しく力強かったり 生活に疲れていたり

    何度も自分の背負う重荷に

    負けそうになりながらも

    厳しく 強く 温かい

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    2021年07月30日
  • 父の生きる

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    みとったひとにしかわからないだろうと思う。自分と父とが重なって切なかった。人ひとりを送り出すということの重み、死にゆく人の世話をさせてもらえて幸運だったとおもえる、親が子にさいごに与えてくれたもの。

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    2021年07月09日
  • ウマし

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    おなかほっぺ…以来、高橋源一郎の飛ぶ教室に度々ゲストで登場するのだが話が面白くて久々にエッセイ読んでみた。言葉がほとばしるような疾走感がたまらない。食べ物と食べることをこんな風に表現できるとは驚きだ。オノマトペの洪水も楽しい。

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    2021年05月30日
  • 日本霊異記/今昔物語/宇治拾遺物語/発心集

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    とにかく町田康の宇治拾遺物語が笑えて最高!疲れが吹き飛ぶ面白さ。
    最初の日本霊異記は、現代の常識じゃ理解できない展開ばかり。オチそれでいいの?みたいな。
    最後の発心集までくると、普通にしみじみ自分の生き方を考えてしまう。
    1冊としてさすがの構成。
    今の考えすぎ、悩みすぎな時代に、読んで頭がほぐすのにちょうどいい1冊だと思う。

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    2021年01月25日
  • 新版 死を想う

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    石牟礼道子さん、読まなきゃ読まなきゃと思っているのに、まだ読んだことがない。まず「苦海浄土」だけでも読まないと。
    「梁塵秘抄」も通して読んでみたい。

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    2020年10月12日
  • 作家と楽しむ古典 古事記 日本霊異記・発心集 竹取物語 宇治拾遺物語 百人一首

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    古典文学を訳すにあたり、作家たちがどう読み取って現代語訳に落とし込んだか、その思考の一端に触れることができる。
    訳された作品だけでも面白いが、本書も合わせることでより読み易くなったと感じる。
    是非一緒に読んでもらいたい。

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    2020年10月07日
  • 日本霊異記/今昔物語/宇治拾遺物語/発心集

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    町田康の訳がとにかく笑える。
    全体通して、1000年前後昔の話だが、考えていることや悩んでることは今と大して変わらないなと思った。当たり前といえば当たり前だけど。
    ドスケベな坊さんがたくさん出てきた印象。
    読んだ直後は色々考えたけど、時間がたってしまったのでわすれてしまった。
    また読みたい。

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    2020年07月20日
  • 作家と楽しむ古典 古事記 日本霊異記・発心集 竹取物語 宇治拾遺物語 百人一首

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    学生のときに古文をかじっていたから楽しく読めた。勉強していて良かった。
    古文を古文のままで理解できない自分としては、現代語訳に頼ったり自分なりに訳したりしながら読むわけだけれど、どうしても型にはまった蓄語訳は分かるのやら分からないやらはっきりとしないと言うことが起こる。そこが楽しむことを目的として古典を読む際の障りとなってしまうので、こういう訳者のカラーが表れている現代語訳は面白い。
    古文って行間を読む楽しさが詰まっているのだと分かる。町田康はやりすぎの感もあったが。
    自分は森見登美彦、妻は町田康が好きなので、両者の需要が一致した一冊だった。
    両作家が現代語訳を手がけた作品の方はまだ買ってない

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    2020年05月03日