本谷有希子のレビュー一覧

  • あの子の考えることは変

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    ネタバレ

    とんでもないものを読んだ。本谷有希子さん初めて読んだ。すごすぎる。止まらなかった、文字通り止まらなかった。
    まじでどうしたらこんな文章書けるんだろう。
    これからも読み返したい。
    読み終えた瞬間に、感想を残したいと思ったのに、今、読み切ったことで受け取ってる感情?が多すぎてそれで窒息しかけてるみたいな感じで、全然うまく言葉にならない。でもとにかく、人にも勧めたいのと、他の本谷有希子さんの作品も読みたい。

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    2024年10月25日
  • ぬるい毒(新潮文庫)

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    タイトルの「ぬるい毒」まさにそのまま(笑)
    すごいタイトルがしっくりきたし、手が止まらない面白さがあったので星5。

    こんな男に5年も……もったいないね(´;ω;`)

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    2024年09月25日
  • 嵐のピクニック

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    ⚫︎感想
    ひとつひとつ、大変興味深い短編が13編。
    語り手の年齢、性別を自在に操る感覚に感銘を受けた。日常の設定からわずかに逸脱していく感覚が共通していて、興味深く読めた。また読み返したい。

    ⚫︎あらすじ(本概要より転載)
    弾いている私の手首の下に尖った鉛筆が近づく――。優しいピアノ教師が見せた一瞬の狂気「アウトサイド」、カーテンの膨らみで広がる妄想「私は名前で呼んでる」、ボディビルにのめりこむ主婦の隠された想い「哀しみのウェイトトレーニー」他13編。キュートでブラック、しかもユーモラス。異才を放つ著者初の短編集にして、大江健三郎賞受賞作。

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    2024年06月29日
  • 異類婚姻譚

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    ネタバレ

    ⚫︎受け取ったメッセージ
    「夫婦は似てくる」というのは良いことなのか?
    表面的には似てきても、本質的には思いもしない相手の姿があるかもしれない。

    ⚫︎あらすじ
    (異類婚姻譚)
    専業主婦の私は、夫に顔が似てきていることに気づく。最後決別に至る。夫は可憐な花になる…

    (犬たち)
    別荘に女一人こもっている。犬がたくさんくる。村人は山を降りないと居ない。なぜか?
    村人がいなくなる。犬は見つけたら捕まえられないといけないルールがある。
    女の背中に白い毛が生えてくる。

    (藁の夫)
    夫の小言がどろどろの楽器になって、藁の間から漏れ出す…

    ⚫︎感想
    「夫婦は似てくる」というフレーズを、マイナスの意味で受け取ったことがなかった気がするので、新しい見方を与えてもらった。他人の本音はわからないし、自分の本音すら見て見ぬ振りをしながら生きている…
    犬たち、笑の夫も非常におもしろく、本谷有希子さんの他の著作も読みたいと思う。

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    2023年10月15日
  • ぬるい毒(新潮文庫)

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    主人公の考え方に共感?というか自分に似たものを感じて、どんどん読み進めてしまいました。

    ただ、途中の時代劇のような場面は理解ができませんでした。が、そこをどんな意味があるのだろうと考えることもまた面白さがあるなと思いました。

    人間の汚さとか東京の大学生の下品さが自分もその場にいるように感じるくらい伝わってきて、気持ち悪かったりしますが、それが癖になっていきます。

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    2022年12月17日
  • 嵐のピクニック

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    13の短編が収録されている。まず2つの作品を続けざまに読んだとき僕は、ずっとこれを求めていたに違いない! と目の覚めるような想いとともに、自分の読書脳と創作脳がほの温かく躍動し始めるのを感じたのでした。わかりそうな人たちに、「ちょっとこれ読んでみ」と前のめりで薦めたい。見つけた!感が泡立つのです。

    話を展開をしていくために言葉のバランスを考えたり表現を考えたりしながら書いている部分と、内容や自己に沈潜して書いている部分と、そしてもともとの発想があると思うのだけど、三位一体的でした。そしてぎゅっとして無駄がない。

    以下、とくに好きだった3作品についての感想です。

    「私は名前で呼んでる」
    カーテンのふくらみから妄想と記憶が流れ出す話。こういう、なんともいえない錯覚の渦中にいる感じってあるなあと思う。でも、言葉にできるほど意識の腕が届いていない領域のものでもある。この、書き手の「意識の立ち位置」みたいなものを考えないわけにはいかない。そんなところに立っていたか!と言うような立ち位置から書いている気がした。目を閉じて想像や思考の世界に耽溺しているだけでは書けない。だからといって目をかっと見開き外の世界をつぶさに見つめ続けるだけでも書けない。言うなれば、薄目で外の世界を眺めながら思考や想像ともつながっている意識で書いたような小説、という感じがして、そこを対象化して言葉にしたのがすばらしい。

    「マゴッチギャオの夜、いつも通り」
    猿山のなかのいっぴきの猿。名前をマゴッチギャオという。その猿山にいっぴきのチンパンジーが入れられることになり、マゴッチギャオはおそるおそる近づいてみる。この作品はもっとも寓意を感じるような話で、印象深い。ラストの締め方に一撃を食らいます、それもやられてしまう一撃ではなく、なんていうか力がわくような一撃です。

    「ダウンズ&アップス」
    主人公のデザイナーは、自分にこびへつらいお世辞ばかり言われる環境を、とても心地の良いものと肯定している。それも、強固な肯定感で。意見を言う若者を、表向きは物珍しさのために近くに置くようになるのですが、それでも、自己肯定感の恒常性のほうが強かった。意見を言う若者を近づけたのは、ほんとうに、物珍しさのためだけなのか。主人公の心の中にはいっさい迷いがないようではありますが、実は無意識のほうで渇望しているものがあったのだろうなとうっすらと思うのでした。しかし、この主人公の自己肯定感の強さはほんとうにすごくて、読んでいると、主人公が穢れのないくらい潔癖に正しい、と思えてしまうくらい。それほど、この短い話に揺さぶられてしまった。主人公像としては、アンディ・ウォーホルが思い浮かびました。

    というようなところです。僕も自分の小説を書くにあたって、真似したいわけではないのだけど、自分の才能をぐいいっと空間の隅々まで伸ばして書くような書き方をしてみたいです。読み手としては興奮するし、書き手としては刺激になりました。よい出合いでした。おすすめです。

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    2022年10月26日
  • 腑抜けども、悲しみの愛を見せろ

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    小説でここまで感情をむき出しに伝えられるのはすごい。
    パッションに圧倒されつつ、自分も勘違いな学生時代を生きていたよなって思い出しながら主人公のことがちょっと愛しく感じる。手段を選ばなすぎてちょっと引くけど。

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    2022年08月06日
  • 【無料版】『あなたにオススメの』抜粋 書下ろしエッセイ付き

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    推子のデフォルト、面白い!

    推子のデフォルト、面白かったです…!登場人物や物品のネーミングがユーモラスで、でも内容はシュールで、終始不穏な感じなのにサクサク読めてしまいました。推子が他人の悩みを内心面白がっている様子は確かに悪趣味ではありますが、実際に他人に対して酷いことを言ったりしたりするようなシーンはありませんので、そこまで胸糞悪くなるような話では無かったです。むしろ自分にも少し、そのような部分があるのでは?と振り返るきっかけにもなりました。

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    2022年02月01日
  • あの子の考えることは変

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    久々に小説を読んだけど一気に読んでしまったくらい引き込まれた。2人に共感したり切なくなったり嫌悪を抱いたりでも愛おしかったり、文章も雰囲気も全部が好き。こういう小説が好きなんだよなあ〜と嬉しくなってしばらく小説離れしてたけど同作者さんの他の作品も読みたくなった。

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    2022年01月11日
  • 自分を好きになる方法

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    ネタバレ

    自己啓発風タイトルの小説。

    怖い。

    孤独というか、運命の人を諦められない人を間近で見ている気分。滑稽だが、私にも確実に同じ面がある。たまからより怖く感じる。

    歳を重ねて、経験を重ねたから何でもハッピーエンドにはならないのかなと最近思う。

    しかし、この小説が、あくまで滑稽で怖い瞬間を切り取って見せているからそう思うのであって、私たちも楽しい日と苦しい日を交互交互に過ごしている。

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    2021年08月03日
  • 『静かに、ねぇ、静かに』刊行記念 無料試し読み! 本当の旅

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    怖い話

    中年の、精神的に成長が止まったような社会から排除されそうな3人のアジアへの旅道中が描かれて入る。読者は3人の思考が歪んでいることに気づいているが3人は全く気づいていない。結末がホラーより怖い話だと思った。

    #深い

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    2021年06月20日
  • 腑抜けども、悲しみの愛を見せろ

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    幸せって諦めることなんだな
    どれだけ酷い仕打ちに遭っても不幸中の幸いを見出そうとする待子の姿が印象的だった
    相反して自分だけは特別だと思い込む澄加はどう見ても痛々しかった
    自分に似た部分があるから余計に
    ある程度の諦めが大事なのかもしれないな
    映画の方もまたみてみたい

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    2021年01月15日
  • あの子の考えることは変

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    昔京王井ノ頭線の『三鷹台』という駅の側で私は生活をしていました。
    この本はその三鷹台を離れ、高円寺に在住の頃購入しました。この作品のシンボルは、おっぱい、ゴミ焼却場、男性器、、、ちょっとびっくりするけど本谷有希子さんならではだと思います。

    取り分け、私達に取り憑いている、ダイオキシンをだしている(と、主人公達が思っている)高井戸のゴミ処理場は通勤でいつも見ていたので、なんとなく彼女達がぼんやりと空想にふける様が想像できたのですいすい読めました。しかもなんら抵抗もなく。

    内容はざっくりいえば、痛い(かもしれない)女子の思い込みとか、不安や妄想を表出しあったり、日々の様を斜に構えて見ていたとしたら、斜に構えたまんま書かれています。なんか、自分も随分と斜に構えた人間なので、正直この妄想解らないでもないって思いました。

    あとは2人のやりとり、なんだかんだ結束していく様や最後に二人でダイオキシンを探しにいく下りは爽快感があってよかったです。すいすい読んでいける感が当時はありました。


    といいますのも、私がこの本を読んだのは世間知らずだった二十代の頃で、いざ久しぶりに読んだら何が何やら分からなくなっていました。
    感受性によって、味わいって変わるんですよね。取り分け文学の世界はそうなのかも、、と感じます。自意識過剰で、なんか色んなものが気になる20代なうちにこの本を読んでいたことは良かったなって感じました。

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    2020年12月24日
  • 嵐のピクニック

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    一冊の本でジェットコースター体験ができる。

    「は??」
    「ええええ!!」
    「嘘だろ…」
    「どういうこと」

    新しい話を開くたび、常識や現実が派手に壊される。
    なんだこれ、なんなんだコレ。

    ただ間違いないのはどの話も恐ろしく面白い。
    どこかが確実に狂っているあべこべな世界なのに、妙な現実味と手触りがある。
    一度読み始めたら最後、終わるまで降りられない。

    本谷有希子という奇才のエンターテインメント性を
    思う存分楽しめる大満足の一冊だった。
    個人的には「哀しみのウェイトトレーニー」「亡霊病」がすき。

    彼女はヤクでもきめてるのか。

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    2020年04月24日
  • 変愛小説集 日本作家編

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    さまざまな形の「愛」が収められたアンソロジー。どれも一般の恋愛観からは少し外れた愛で、しかしそんな奇妙な愛こそが恋愛であるような気がする。どこか変でなきゃ恋愛なんてできないな、と感じた。

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    2019年09月14日
  • 生きてるだけで、愛。(新潮文庫)

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    ずしりと響いた。
    自分が自分のことをわかってないのに、それを全部分かってもらおうなんて無理な話。
    葛飾北斎の波を描いた絵が、現代の技術を駆使して撮った写真とちょうどぴったり重なって見えるその確率5千分の1。
    それがうまくこの話を盛り上げてくれてて、実際にどんなものか見てみたくなったし、知ってから絵を見ると見方もかわって今では絵まで好きな作品になった。
    本当にぴたりと重なってるように見えて、小説の内容は勿論、絵と写真、2度楽しめました。

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    2024年08月21日
  • 腑抜けども、悲しみの愛を見せろ

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    異常な自尊心とそうではないものとの境界はどこなんだろう。人に必要とされたい要求、特別だと思われたい要求は、人間の普通の感情な訳で、でもそこがあまりにも高いとその人にも周りの人にも悲劇を生む結果になる。自尊心は大切だ。誰のものも。ただ相手を大事にすることが行き過ぎると、自分を粗末にし汚してしまうことも起こる。本末転倒だ。自尊心をコントロールするバランスはなかなか難しい。

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    2017年01月07日
  • 自分を好きになる方法

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    リンデはおそらく多くの女性の映し出す鏡のような存在だろうなと読みながら思った。だから、嫌悪もするし、こうなりたくないとも思う。でも、この日本には多くのリンデがいるのだと思う。おそらく私もその一人。まだ私はリンデのすべての年齢を超えていないけれど、年齢をとるということは孤独にも近くなるのだと思った。

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    2016年09月10日
  • 嵐のピクニック

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    シュールなユーモアが光る短編集。
    日常の風景の中に絶妙な違和感を埋め込んだ世界観に、ぐいぐい引き込まれた。
    著者の想像力に脱帽。
    「マゴッチギャオの夜、いつも通り」、「亡霊病」がとくに印象に残った。
    「Q&A」の畳み掛けていく語り口調も面白かった。

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    2016年09月09日
  • 嵐のピクニック

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    この人の書く文章は心地よすぎて、いっそ毒であるように感じる。「哀しみのウェイトトレーニー」「亡霊病」「Q&A」がとくに好き。

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    2015年08月08日