本谷有希子のレビュー一覧

  • 静かに、ねぇ、静かに

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    ネタバレ

    3つの物語、全て不気味だけど先がどうなるのか気になり一気に読んでしまいました!!
    ①本当の旅
    読み進めるうちに、この3人の主人公が40代という事を忘れてしまいました(悪い意味で)。自分たちを過信して、結局はとても狭い世界で生きている人々だと思いました。
    ②奥さん、犬は大丈夫だよね?
    この旅は奥さん目線だけど、夫がどういう気持ちで過ごしていたのかが気になる。
    ③でぶのハッピーバースデー
    私は歯科衛生士なので、歯医者のシーンはきちんと調べて書かれているなぁ〜と感じ、もっと歯医者のシーンを読みたかった。

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    2022年10月31日
  • 静かに、ねぇ、静かに

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    ネタバレ

    読み進めるとちょっとずつ違和感を感じ始めて、その違和感がどんどん取り返しのつかないことになっていく、空恐ろしい話ばかり。

    1話目の「本当の旅」
    40代に差し掛かった意識高い系イタい3人組の話は、ラストを読んで起こるべくして起こった結末だなと自業自得感があり、登場人物の誰1人にも同情も共感も全くできず。
    づっちんがフードコートで食事が出てくるのが遅いとワンオペのおばさんに激ギレし、返金させたお金を募金して、「今となってはフードコートで唐揚げ食べられなかったのも、いいことだった気がしてくるよな。あのおばさんに感謝だよな」などという件は、その人間性にうんざりしてしまった。
    いちいちイタくてウザくて

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    2022年10月02日
  • 静かに、ねぇ、静かに

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    リアルにありそうな話で、続きが気になってすらすら読める。

    リアルにありそうな話だからこそ、ラストがガクッとなる感覚で衝撃でした。

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    2022年09月07日
  • 静かに、ねぇ、静かに

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    日常から逸脱していない所がさらに不気味さを際立たせていました。SNSに夢中になるグループの話がゾッとしました。

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    2022年08月21日
  • ぬるい毒(新潮文庫)

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    ゆったり、ねっとりとしていて最高だった。ムカイのクズ男っぷりも最高。自意識過剰すぎるクマダさんも最高!
    好きな男と不幸になる幸せ,,, はぁ、うっとり。

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    2022年05月30日
  • 変愛小説集 日本作家編

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    ネタバレ

    12編のアンソロジー。
    どの作品も変愛の名に相応しかった。この一冊に密度濃く詰め込まれたそれぞれの変愛。愛と一口に言っても当たり前ながら1つも同じものはない。
    その中でも特に好みだった2つについて書きたい。

    『藁の夫』
    2人の間に嫌な空気が流れる、その始まりはいつも些細なことなのだと思い出させる自然な流れだった。あんなに幸福そうだったのに、藁に火をつけることを想像させる経緯、鮮やかな紅葉にその火を連想させるところがたまらなく良かった。

    『逆毛のトメ』
    シニカルでリズムのいい言葉選びが癖になる。小説ってこんなに自由でいいんだと解放して楽しませてくれた。躊躇なく脳天にぶっ刺す様が爽快だし、愚か

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    2022年04月21日
  • あの子の考えることは変

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    ニヤニヤしながら読んだ。人を100%理解するのは無理だから、もしかすると他人からみた自分っていうのは少なからず「あの子の考えてることは変」だよな、と思う。そう考えると変な2人がすぐ身近なアパートにいるような気がしておもしろくなる。○○のメタファー!って大声で叫びたくなる。

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    2022年04月12日
  • 腑抜けども、悲しみの愛を見せろ

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    ネタバレ

    キャラクターが立ってて好き。
    妹の「お姉ちゃんは最高に面白いよ」というセリフの清々しさで星4つです。

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    2021年09月21日
  • 嵐のピクニック

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    本谷有希作。各話趣向の異なる短編集。

    いい意味で狂ってる。筒井康隆風味。

    「彼女たち」「タイフーン」の勢いはヤバかった。

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    2021年07月30日
  • ぬるい毒(新潮文庫)

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    自分もいつかぬるい毒に陥ってしまう時が来るのかもしれないと思った。魅力の塊のような男性に出会ってしまったら、私はどうするのだろう。もう出会ってしまった時点で毒されてしまう気がする。非常に非現実的な側面を持ちながら、自分もいつかそうなってしまいそうで非常に恐怖を覚えた。

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    2021年05月24日
  • 腑抜けども、悲しみの愛を見せろ

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    佐藤優さんのオススメで読みました。少々エグい表現もありましたが、人間が持つ病んだ部分をテレビドラマを見るように描いた作品です。

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    2021年03月26日
  • 嵐のピクニック

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    ネタバレ

    本書のタイトルにある「嵐」と「ピクニック」という相反する言葉の組み合わせに惹かれて購読。
    もっと言えば、以前から積読している「夜のピクニック」を読まなくてはという意識と、偶然「嵐」の活動休止報道の時期が重なり、何となくタイトルに目が留まった、というたわい無い理由が大きかったかも知れない。だから、短編集だと買ってから気付いた。ちなみにこの作品は、13作品が収められた著者初の短編集で、大江健三郎賞受賞作。

    ①アウトサイド (10P)
    問題児の女子中学生である「私」は、親のエゴでピアノを習わされるが何処も続かず、最後に行き着いたピアノ教室で優しい先生と出会う。しかし、どんなに根気よく教えても「私」

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    2021年02月12日
  • 自分を好きになる方法

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    タイトルが自己啓発のようだけど、普通の長編小説。
    ある女性の一生を6日間だけ切り抜いて描かれているのですが、28歳の時の話が自分と前々彼女との意思疎通が図れないすれ違いの日々に似ていて、胸が苦しくなりました、、、

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    2021年01月15日
  • 自分を好きになる方法

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    今後何度も自分の人生の中で読み返したいと思った小説。
    25歳の私にはまだ早いのかもしれない。きっともう少し経ってから読み返したら違う受け取り方が出来るんだろう。
    物や情景の描き方が丁寧で、一つ一つの景色にリンデの心が映し出されている。読んでいて、リンデの心に寄り添う想像力が掻き立てられる。

    その繊細さについて共感し合える人と話がしてみたかった。できれば心の豊かさや機微というものについても。
    「こんなふうに知らない小道を発見して、幸せだと
    思れば、他に何もいらないのかもしれないわね。」

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    2021年01月08日
  • 静かに、ねぇ、静かに

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    SNS三部作(と期待して読むとちょっと違うかも。虚構と現実といった感じ。)

    冒頭「本当の旅」のうすら寒〜〜い、痛々しい〜〜感じがもうたまらん。
    SNSでは「イケて」て、他の人とは違う、クリエイティビティ溢れる仲間たち、であるところの40前後男女3人組がクアラルンプールへ旅をするお話。40ってとこがリアルに痛すぎてつらい。
    SNSを、スマホを通して見る自分たちだけが本物。人生は金じゃない、大切なのはクリエイション。写真に写りこんだ冴えないおばさんも、動画の途中で外国語で文句を言ってきたおじさんも、トリミングしてしまえばなかったことになる。大丈夫、マジでチョーイケてる。

    読んでいる間ずっと心が

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    2020年11月27日
  • 静かに、ねぇ、静かに

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    世の中を皮肉ってる角度が好きだなぁ。自分は全くテンション上がってない感の描写(向こうで盛り上がってる3人を"3つの点"と表現するあたり)がとても好き。SNS三部作といいつつ、最初の1作以外はSNS関係ないのはご愛嬌。

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    2020年11月24日
  • 腑抜けども、悲しみの愛を見せろ

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    ネタバレ

    強烈な自己愛を持つ澄伽。

    澄伽は高校卒業後、女優を目指して田舎から上京していたが、両親の事故死で4年ぶりに帰省。田舎に住む妹・清深や、兄そして兄嫁をまじえ、様々な騒動をまき起こす、というお話。

    話が進むにつれ、ドロドロとした4年前の出来事が明らかになっていきます。

    当時18歳の澄伽は、女優になるべく上京を望む。自身の才能を信じて疑わない澄伽は、上京さえすれば成功すると思い、上京の資金を貯めるため、身体すら同級生に売っていた。

    澄伽は女優になりたいので上京したいと父親に訴えるが、澄伽の演技力は高校の文化祭ですら失笑されるレベル。父親は「お前に女優の才能はない」と一蹴するが、反発した澄伽は

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    2020年08月14日
  • 大江健三郎賞8年の軌跡 「文学の言葉」を恢復させる

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    少し前の新聞に中村文則の「掏摸」が紹介されていた。中村さんは今や海外でも名を知られた作家だが、そのきっかけになったのが大江健三郎賞を受賞した本作が、賞の特典として翻訳されたからだ、という内容だった。
    大江健三郎賞は聞いたことがあったが、選考委員は大江健三郎さんひとりで、賞金の代わりに海外に翻訳されて紹介される、賞は八年続いて既に終了しているということも知らなかった。
    で、その賞の始めから終わりまでの受賞作の紹介とそれぞれの著者との対談を収録されているのが本作。
    なかなか手ごわい本だったがおもしろかった。
    受賞作のどれも読んだことが無いが、長島有の本は読んでみたいと思った。対談も一番楽しかった。

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    2020年07月24日
  • 腑抜けども、悲しみの愛を見せろ

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    タイトルが格好いい。「腑抜けども」とはなかなか実生活で言う機会がないから、言ってみたい。エキセントリックな女優志願の姉・澄伽と、内に秘めた思いが凄まじい妹の清深、血の繋がらない兄の宍道。そして宍道の妻の待子。4人のおかしい人達の死闘のようなぶつかり合い。皆さん相当ぶっ飛んでるけど、各々にほんのちょっとずつ共感できる不思議。どう読んでもホラーでクレイジーな物語だが、何故か読後はピエロを見ているような、滑稽さと悲しみと爽快を感じる。こういうの嫌いじゃない。たぶん短い物語だから良いのかも。

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    2020年04月28日
  • 変愛小説集 日本作家編

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    タイトル通り変愛を集めた短編集。

    「お、おう、そんなところに」「そんなのと」「え、何この設定」とか本当にそれぞれ変な愛ばっかり笑

    吉田篤弘目当てだけど、電球交換士が出てきていたとは。

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    2020年04月16日