本谷有希子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
しんどい読書だった。主人公はコンプレックスの塊の自意識過剰人間なのだが、個人的にとてもよく共感できてしまって苦しい。さらに、出てくる男がどいつもこいつも人を舐め腐ってるタイプの最低な人間で、主人公を何度も精神的に辱めるものだから、気分が悪くて人間不信が悪化しそうになった。復讐劇を成功させて欲しかったけど、実際にこういう人たちに自分で復讐を果たすのは極めて難しいのは分かるし、自分は立ち向かったんだということで満足するのができる限りの最高の落とし所なんだと思う。最後に主人公が言う、笑われるのも慣れれば良いものだ、というのは私には理解しかねるしそんなことに慣れたくはないと思うが、決定的な反抗を示すこ
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Posted by ブクログ
面白かった。個人的な感想になるが、昔友人が書いた戯曲はこんなことを書きたかったのだろうかと感じた。
16歳のランチ、28歳のプロポーズ前夜、34歳の結婚記念日、47歳のクリスマス、3歳のお昼寝タイム、63歳の何もない1日。主人公リンデの計6日間を切り取り、「お互い心から一緒にいたいと思える相手」を求め続けるリンデの密やかな孤独と後悔、それでも残るほのかな期待を描く。
3歳の時には無条件に自分のことを思ってくれる人がいた筈だった。なのに16歳の時に友人、28歳の時に恋人、34歳の時に旦那にそれを求めて挫折し、47歳で諦観が漂い、63歳の時にはもう望むべくもない。大まかに言って、そんな内容だっ -
Posted by ブクログ
リンデにちっとも共感できなくて、読むのが辛かった。
最初の16歳の話は、まあスクールカーストってこんな感じか、と思ったけど、それ以外はさっぱり。
ただ、「なぜ私はリンデに共感できないのか?」と考えながら読んでみると、自分が無意識でしている行動やその根底にある価値観が浮き彫りになったようで、興味深くはあった。
このリンデという人は、他者との関係性の中に自分の価値を見出そうとしているわりに、物事の見方があまりにも自己中心的。イライラする一方で、気の毒だなとも思う。
小説(しかも短編のようなもの)にこんな疑問持つのは野暮かもしれないけど、この人仕事してるんだよね?仕事はどんな感じでやってたのか
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