本谷有希子のレビュー一覧

  • あなたにオススメの

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    「推子のデフォルト」「マイ・イベント」の2編から成る少し現実とはズラされた世界観の作品。

    「マイ・イベント」は皮肉としては割とストレートな表現で、災害も日常に訪れるアクセントのような捉え方、日常のなだらかさに耐えられない人々の話。

    「推子のデフォルト」はそのまま、“デフォルト”というものを突き詰める話。
    主人公ともう一人の登場人物がかなり極端に立ち位置を変えて物語が進むのだけれど、妙な説得力があってかなりホラー。
    村田紗耶香味もあるSFチックな作品だけれど、改めて“常識”というワードを気軽に使用する人間に対する恐怖が募る。

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    2026年01月27日
  • 異類婚姻譚

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    この人の作品全部面白くてすごいなー。バウムクーヘンは『軽いめまい』を彷彿とさせる。激しい恋も書けて、家庭の欺瞞も暴けて、ほんとうにすごい。人生であまり後悔することってないんだけど、恋愛(ひとつ除き)はマジでほぼ何も残らないから、蛇のとぐろなんでしょー。

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    2026年01月25日
  • セルフィの死

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    めちゃくちゃおもしろかった。独特の世界観で合う合わないは人によるだろうと思うが、私にはどハマりのタイプだった。

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    2025年12月12日
  • グ、ア、ム(新潮文庫)

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    狭すぎる家庭、地方という空間で秩序を保つことの馬鹿馬鹿しさや、なまの言葉がリズミカルに表現されていて良かったし、最後も痛快だった。

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    2025年12月08日
  • 生きてるだけで、愛。(新潮文庫)

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    解説がひどかったが、めちゃくちゃな「メンヘル」の脳内モノローグとしては満点。『乱暴と待機』といい、転げ落ちていくようなリズム感がいい。

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    2025年12月07日
  • あなたにオススメの

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    2016年に「異類婚姻譚」で第154回芥川賞を受賞した本谷有希子さん。
    舞台演出家としての顔を持ち、他にも数多くの文学賞を受賞している作家でありながら、実はこれが初読となります。
    文学フリマで ご本人さんが売ってらしたので
    この機会にと。

    「芥川賞作家」という印象から、純文学的な方向を構えて読み始めましたが、本作はむしろテンポ良く読み進められるタイプ。
    少しSF的な設定の不穏さと、現代的なコミカルさが交錯し、エンタメ作品らしい面白さも強く感じられました。

    「推子のデフォルト」
    近未来の日本と思われる、ごく普通の家庭が描かれていきます。
    社会問題としても語られるオンライン依存や、SNSでの承

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    2025年11月30日
  • セルフィの死

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    これは大傑作なのではないだろうか?ここ何作かの、自己顕示欲と承認欲求に纏わるドタバタ喜劇のようなお話に終始するのかと思いきや、終盤にはあの名作「生きてるだけで愛」のような感情を突き抜けた昇華感と、まさかの「2001年宇宙の旅」をも彷彿とさせるような壮大なスケール感を味わうはめになってしまった。読み終わってから表紙のイラストを見ると、これがまたなんとも味わい深い。SNSの権化のようなソラの存在が強烈で象徴的で印象深い。この小説が悩める現代人の処方箋になったらいいな、と勝手に思っている。

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    2025年11月11日
  • 生きてるだけで、愛。(新潮文庫)

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    ネタバレ

    メンヘラの時(2018?! )に読みたいと思ってメモしたけど、結局7年くらい読んでなくて、当時のメモを発掘して購入。
    もうメンヘラじゃないから主人公にあまり共感はできなかった。
    なんで、生きてるだけで、愛ってタイトルなんだろうと思った。
    最後に津奈木がなんで寧子と一緒にいるのか、って答えを聞いたときのセリフが印象に残った。
    そうだよね、あたしは、あたしとは別れられないんだよね一生…。
    あまり共感はできなかったけどまた読み返したいと思った。
    本谷さんの別作品も読みたいと思った。
    ********
    でも俺はいろんなものを自分に近づけないようにしただけだったのに、寧子はゲロ吐いて頭から血流したまま意

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    2025年10月31日
  • セルフィの死

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    語り手の脳内で焦りと毒舌がドタバタと展開するいつもの本谷節。今回は設定をシンプルにしたことで、主人公の逃げ場を無くしたのか、著者が逃げ場を失ったのか、よくわからない苦しい結末。主人公の孤独に救いがない。

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    2025年10月01日
  • 生きてるだけで、愛。(新潮文庫)

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    葛飾北斎の美術展のおともに。ピンクに染まった神奈川沖浪裏がとってもキュート。
    ほぼ9年ぶりの再読だったけれど、当時読んだときのインパクトがそのまま蘇ったようでうれしかった。津名木〜!
    寧子がしぶしぶ働き始めたアットホームイタリアンで大暴れするシーンが以前に増して痛快だった。優しくぬるま湯に浸けられてる宇宙人みたいな構図がおもしろくてしょうがなかった。

    「あたしはもう一生、誰に分かられなくったっていいから、あんたにこの光景の五千分の一秒を覚えてもらいたい」

    五千分の一秒。生きていて何度そうした機会があるだろうか。あまりにも刹那的だけど、でもそれに気づいてパッと捉えられるというのはものすごい奇

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    2025年09月25日
  • あの子の考えることは変

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    めちゃくちゃお風呂入りたくなる(風呂キャン常習犯なのに)
    金髪と黒髪の少女2人の殺し屋の映画のシュールさに似てるなと思ったけど名前が思い出せない...

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    2025年07月18日
  • 生きてるだけで、愛。(新潮文庫)

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     「私」のことを何も気負うことなく好きになれて嫌いにもなれて、簡単に捨てられる。そんな他人が羨ましくて仕方がない。
     私が苦しんでいるのと同じようにあなたにも一緒に苦しんでほしいと思ってしまうのは傲慢なのかな。

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    2025年07月12日
  • セルフィの死

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    心の底では「もう二度とSNSができない体にしてほしい」と思いながらも、自意識と承認欲求の底なし沼に溺れる主人公の心理描写の生々しさが凄い。拗らせてしまった人間の内面をここまで赤裸々でグロテスクに描けるのかと、強烈なむず痒さに襲われながらもすぐに読み終えてしまった。

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    2025年05月15日
  • セルフィの死

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     『2001年宇宙の旅』を想起させる結末で、『2001年宇宙の旅』が突出したSF小説だったように、本作の突出したディストピア世界観に、僕はもう追いつけない。
     Windows95の出現を社会人として経験し、トラディショナルな価値観の下で人生を過ごした自分には理解できないところに、まさに世間は到達しているんだと思った。

     今も昔も自意識も承認欲求もない人間はいないが、世の中には不条理があり、不条理に向き合った時、SNS以前の青年はうつむくことしかできなかった。本書を舞台に現在を生きる彼・彼女らはSNSで発信することでそれらと向き合う。ディスプレイに表示される共感を得ることで身を律していくんだろ

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    2025年05月08日
  • 異類婚姻譚

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    2匹の蛇が互いに食い合うように、夫婦も少しずつお互いを食って、お互いに似ていって、お互いではないものになっていく。
    「あの夫婦って見た目も似てるよね」という、多くの人が見聞きしたことある言葉の中には、実はこんな奇譚があるのかもしれない。
    人間社会はクイズ番組なのだと思った(気が付いた?)主婦、山奥の小屋で不思議な犬たちに囲まれて生活する男、「藁の夫」との結婚は何も間違っていないと感じる妻。
    どの物語も、ベースにあるありふれた生活風景が見事に奇譚・寓話として仕上がっているので、気味が悪いと思いながらも、「もしかして」という気持ちになるから面白い。

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    2025年05月07日
  • 生きてるだけで、愛。(新潮文庫)

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    ストーリーとしては大きな物語はないが、文体の面白さと鬱のリアルな心情が描かれていて良い作品だと思った。この感じの女性に出会ったことがあり、記憶が呼び起されてしまう。あの時、彼女の内側で起こっていた波が理解できて学びが多い一冊だった。

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    2025年04月14日
  • 異類婚姻譚

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    日常をふと疑い始めると、どんどん人間が人間の形でなくなるほどに元に戻らない気持ちに陥ることを知る

    【フレーズメモ帳】
    蛇ボールの話、知ってます?二匹の蛇がね、相手のしっぽをお互い、共食いしていくんです。どんどんどんどん、同じだけ食べていって、最後、頭と頭だけのボールみたいになって、そのあと、どっちも食べられてきれいにいなくなるんです。分かります?なんか結婚って、私の中でああいうイメージなのかもしれない。今の自分も、相手も、気づいた時にはいなくなってるっていうか。

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    2025年04月09日
  • 静かに、ねぇ、静かに

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    SNSにまつわる短編3編。
    人のしたたかさ、ズルさがにじみ出ている。
    特に開き直った人の恐ろしさが生々しい。
    切羽詰まった時の行動も興味深い。
    ドロドロしていながらも後味は不思議と悪くない。
    新鮮な読後感。

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    2025年03月09日
  • 生きてるだけで、愛。(新潮文庫)

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    「あたし」は「あたし」と一生別れることができない。そうなんだよ、寧子、分かるよ、私もそれが悩みなんだよ。

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    2025年03月01日
  • 異類婚姻譚

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    再読。現代の怪談のような小説。どれも面白くてすいすい読めた。〈犬たち〉の裏テーマのようなものがよくわからず、他の人の感想や考察を聞いてみたくなった。この短編のタイトルだけ〈〉で閉じられているのも不思議。

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    2025年03月01日