大島真寿美のレビュー一覧
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ネタバレNHKのドラマ、「ビターシュガー」の原作者として大島真寿美さんを知りました。この本はその第一章。
口語体が中心のするりと読める文章。仕事合間の移動時間での読書にもかかわらず、一日で読めてしまった。「」(かっこ)で表さない会話が多いことも特徴かな。かっこをつけない会話って、ドラマや映画で風景画を映しながらバックで流れる会話のよう。
結論から言うと、わたしはこのお話が好きだった。それも、かなり。日本版SATCのようという表現はたしかにそうかもしれない。ただそこで繰り広げられる会話や動作にはきっとSATC以上に共感できるはず。なぜならそこには、日本ならではの謙遜や遠慮、社交辞令も、とてもたくさん出て -
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数々の「書き手の業」を描いてきた大島さんが、近松門左衛門の次に選んだのは、なんと漫画家!はい、彼女たちも、確かに業を持っていた。作中では、鵺と表現されている。
1969年、人類が月面着陸をした年に出版社に就職した辰巳牧子は、経理補助として「週刊デイジー」「別冊デイジー」編集部で働き始める。親分肌の川名編集長が率いる「週デ」は、漫画班・活版班・グラフ班に分かれて編集部員一同、日々忙しく動き回り、「別デ」を率いる小柳編集長は、才能あふれる若い漫画家たちを見出し、次々にデビューさせていた。
半世紀以上経って、紙媒体から電子媒体に変わるなんて、誰も思っていなかった頃、少女漫画にぽつぽつとスタ -
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根拠なく前向きになれる作品でした。面白かったです。どうやら半二が言うところの『渦』は現在もぐるぐると回り続けて新しいものを生み出しているようです。
江戸時代の浄瑠璃作者、近松半二を主人公をとした作品。完全に作者のフィクションと思って読みはじめたのだが、近松半二は実在の人物。『妹背山婦女庭訓』は現在でも人気の浄瑠璃および歌舞伎の演目だそうだ。
移籍や分裂、宗旨替えや旗揚げなどの話は現代の小劇団が舞台だと生々しくなってしまうのだが、250年前の人形浄瑠璃一座が舞台だと素直に拝読することが出来た。
また、半二の代表作『妹背山』のストーリーは本作中の記述を読む限りではまるで劇団新感線のなかじまかずき -