大島真寿美のレビュー一覧
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人形浄瑠璃(文楽)作者、近松半二の人生が青年期、妹背山に向かう絶頂期、そしてピークを超えたあとの晩年が丁寧に描かれていた。幼い半二が芝居に魅せられる姿に自分を重ねながら読んだ。また、他で演じられた作品を別の作者が書き直して人形浄瑠璃や歌舞伎の演目になっていたことを知り、驚いた。“盗作”ではなく“リス...続きを読むPosted by ブクログ
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浄瑠璃に生きた近松半二。
器用に生きたという印象はなく、愚直に浄瑠璃に向き合っている一生懸命さが伝わる物語。
個人的には、半二を支えたお佐久の存在がとても魅力的。
メインで登場する人物ではなかったのにもっと知りたいと思わせる人物。女性としても人間としても見習いたい憧れに近い感情が生まれました。Posted by ブクログ -
続きはないなぁと思っていた話に続編があって嬉しい。「渦」で中心となった近松半二の次世代の話。操浄瑠璃の魅力に取り憑かれて、浄瑠璃地獄だと言いながらも、それなり楽しく生きている人たちの話。歌舞伎芝居や読本があり、素人義太夫や浮世絵があって、町民文化が盛りの、読んでいるだけで楽しくなってくる時代の話がま...続きを読むPosted by ブクログ
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2022/10/7
おんもしろい!
芸術家の業の話、大好物!
今回は人形浄瑠璃作家。歌舞伎作家もいるけど。
書かずにいられない人たち。
歌舞伎は役者のもの、人形浄瑠璃は作家のもの。なるほど。
もちろん人形を動かす人も大事、裏方も大事だけど。
今も映画は監督のものとか言うものね。
私、1回だけ文楽見た...続きを読むPosted by ブクログ -
『渦』の続編。大阪弁の語り口が心地よく、するすると読めてしまう。浄瑠璃の魅力、人間模様、生き方など、肩肘張らずに学び楽しみ味わえる。Posted by ブクログ
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直木賞受賞『渦 妹背山婦女庭訓 魂結び』の続編にあたる。半二の娘のおきみや芝居小屋がひしめく道頓堀で文楽を愛する人々たちが描かれている。
専助は、きっと、どないかしてくれはりますやろ。あとは野となれ山となれ、や。『まあ、ええか。まあ、ええわ。花楓都模様、この芝居の幕はきっと開いてくれはりますやろ。愉...続きを読むPosted by ブクログ -
江戸中期の大坂の人形浄瑠璃作家・近松半二の生涯を描いた直木賞受賞作『渦』の続編、というかスピンアウトもの。
各短編で主人公(視点)を変えて、浄瑠璃や歌舞伎に魅せられのめり込んで行く人々が描かれます。
絵にも浄瑠璃の語りにも才を持ちながらプロ化せず旦那芸として生き切る"松へ"こと耳鳥斎(にちょうさい)...続きを読むPosted by ブクログ -
前作「渦」の続編。
近松半二の娘おきみ、弟子の近松徳蔵、大店のぼんだった松へこと耳鳥斎など語り手を変え半二亡き後の浄瑠璃世界を描いている。全てが浄瑠璃への思い、切れない縁に、物語は育まれていくのだ。
最後の章は 「硯」で、近松門左衛門の硯で始まった前作が、ここでまるっと閉じる大団円、お見事でした。
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「渦 妹背山婦女庭訓 魂結び」の続編。短編集。前作主人公の近松半二の娘、おきみの周りの人間たち、その一人一人が、寄せては返す波のように、浄瑠璃に携わる物語を紡いでいく。
台詞にも文中にもそこかしこで出てくる関西弁が、リズム良く文章を読ませる。読んでいるだけで楽しい。また、物語としても、創作者として...続きを読むPosted by ブクログ -
直木賞受賞作はオモロナイっちゅー印象があったんやけど,認識を改めなあかん.大島先生の作品の中で,いっちゃんええと思います.
道頓堀の渦の中で生きた近松半二の一代記.なんやいっぺん,文楽っちゅーもんをちゃんと観なあかんかなーっちゅー気にさせてもらいました.
せやけど大島先生,大阪弁がほんまに自然やわ...続きを読むPosted by ブクログ -
よかった!面白かった!大阪弁がすらすら流れて展開がいい。各小説の主人公に愛があって全て繋がって、おきみを取り巻く人達が面白い。浄瑠璃に魅せられた才のある人達。松への人生も素晴らしい。Posted by ブクログ
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何かに取り憑かれたようにものづくりをしたことがある人には響き過ぎて辛いかもしれない。泣かせる話じゃないのに、途中から涙が止まらなかった。この本、読んだ人と色々語り合いたい。Posted by ブクログ
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硯/廻り舞台/あをによし/人形遣い/
雪月花/渦/妹背山/婦女庭訓/三千世界
浄瑠璃 操浄瑠璃 人形浄瑠璃 文楽
テレビで取りすがりにチラッと見たことはあるけれど、演目を通して見たことはない。ちょっと勉強して一本見てみたいかもと、思ってしまった。
舞台で表現されるものの始まりは作者、音楽がつ...続きを読むPosted by ブクログ -
よかった…
人生に迷っている時期に、本当の人生を知りたくて、あと大島真寿美さんが好きで、手に取った一冊。
物語が始まる、希望で幕を下ろす小説。
人生に横道も本道もない、獣道を行く。Posted by ブクログ