大島真寿美のレビュー一覧

  • うまれたての星

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    突然のことだけど、今出来上がったもの、存在するものは一人一人が紡いできたもので、この場合は、少女漫画はもう50年ほど前のことで。
    それらに、真摯に向き合う彼ら彼女らが凛々しく格好良い。

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    2025年11月01日
  • 渦 妹背山婦女庭訓 魂結び

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    2019年直木賞(上半期)受賞作
    江戸時代の大阪、人形浄瑠璃を描いた人情もの。
    後書き読んでビックリしたけど、主人公の近松半二は実在の人物なんやね。妹背山婦女庭訓も実在するなんて!こんな小話が知れるから文庫本はやっぱいいな♪

    半二を中心に台詞はコテコテの関西弁。
    妻のお佐久は京言葉。単身赴任者としてはちょっとホームシックになるがなっ的なお話。

    役どころのお三輪の語りは斬新な使い方

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    2025年10月29日
  • 明日町こんぺいとう商店街 心においしい七つの物語【電子限定特典付】

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    シリーズ第四弾!

    今回はその店がちゃんと背景にあるお話になっていてホッとしました。

    失望して過去を、もちながらも未来を楽しみに生きるようになる話しが多く、読んでいる私もワクワクできました。

    最後の山本幸久さんのお話しでは商店街の登場人物達が総出になってまとめられている。
    下町ならではの温かい雰囲気がとても良かった。
    このメンバーの一員になりたい…などと思うのです。

    とりあえず、シリーズもこれで終了かな?
    と、思うとちょっと寂しいです。

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    2025年07月17日
  • 香港の甘い豆腐

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    最初は独特の文体にかるーく読み流していたが、読み返す度にしみじみと、良い本に出会った!と思える作品。

    彩美が香港に来て、少しず変わってゆく様子が、読んでいて心地よい。
    日本にはない、ざっくばらんな率直さが羨ましい。

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    2025年07月11日
  • いつか、アジアの街角で

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    大島真寿美さんの「チャーチャンテン」
    島本理生さん「停止する春」
    角田光代さん「猫はじっとしていない」
    が好きでした。
    桜庭一樹さん「月下老人」、続きが読みたい〜

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    2025年03月24日
  • 戦友の恋

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    今まで読んだものの背景が過去だったので、現代の話も書くんだというのが読み始めた時の感想。主人公はマンガ原作者。戦友というのは編集者。デビュー当時から一緒に苦労した戦友。友達以上の関係。そして、この話は彼女が死んだところから始まる。短編集の形をとっているが、実際には話が続いている。とりとめのないようでいて、しっかりつながっている日々の生活が語られていて、どこかでほっとさせられる本だった。

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    2024年12月28日
  • 渦 妹背山婦女庭訓 魂結び

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    すごく読みやすいのに、すごく半二の気持ちがダイレクトに伝わってくる、不思議な本。虚が実を取り込む、まさにその渦に自分も巻き込まれたのだと思う。

    人形浄瑠璃の知識はまったくなかったけど、この本を読んで一度見てみたいと思った。ただ、もうその時点で近松半ニの描いていた未来とは今は大きく違うんだろうなと考えると、すごく切ない気持ちになる。時代は変わるもので誰が悪いわけではないけど、言い表せない悲しみが胸に来る。

    浄瑠璃の栄枯盛衰もさることながら、人の生と死も描かれているのが特徴的。そこにあったのに消えてしまった実感が、文章を通してひしひしと伝わるから、とてつもない喪失感にこちらも襲われる。

    作り

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    2024年11月28日
  • いつか、アジアの街角で

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    台湾や香港の風景、日本で感じられる台湾や香港について思いを巡らせながら読んだ。人生の様々な出来事について深く考えるきっかけにもなる。

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    2024年10月24日
  • 明日町こんぺいとう商店街 心においしい七つの物語【電子限定特典付】

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    久しぶりの明日町こんぺいとう商店街(^^)♪って…こんな大人っぽい話だったっけ?(・・;)ドキドキ
    ほろ苦、ぽわぽわアンソロジーだった気がしたんだけれど…でも、読み心地は良かった(*´∀`*)

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    2024年10月09日
  • いつか、アジアの街角で

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    久しぶりにアンソロジーを読んだかも。中島さん、大島さんが初めて…かな?どれも日常な感じでスッと馴染んで読みやすくて、その中に何か引っ掛かるものがあって良かった。

    隣に座るという運命について/中島京子
    読み始めからスッと読めて、この本読みきれそうだなと思った。なんか途中ふわふわしてて迷子になりそうになったけど、サッと読み終えて面白かったな、と思えた。

    月下老人/桜庭一樹
    どこかにありそうなハチャメチャストーリー始まって面白かった。

    停止する春/島本理生
    途中までごちゃごちゃしててわけわからんくなりかけてたけど、後半でスッと収束して心に残った。
    P95「生きたいと思うことと、死にたいと思う

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    2024年10月01日
  • いつか、アジアの街角で

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    読み終わった後、胸の中にアジア特有の、熱気を持った風が吹くのを感じた。
    6人の作家が生み出したそれぞれのエピソードが収録されている短編集で、どれも本当に味わい深かった。主に台湾、香港といった地が登場していた。
    直接アジア圏の国に足を運ぶ物語もあれば、日本で想うだけのストーリーもある。
    全て異なったルートで、でもどこかで日本以外のアジアと主人公が繋がっている。短編では物足りない!と物語を読み終える度に思った。
    アジア圏からの旅行から帰って来たばかりというこのタイミングで出会えたからこその魅力もあったと思う。何度でも、旅がしたい。

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    2024年09月27日
  • 結 妹背山婦女庭訓 波模様

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    まさか続編が出るとは思いもせず、しかも続編も面白い。おきみの気持ちが最後まで語られないのが心残りだけど、【硯】でしめるところはとてもしんみりしました。

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    2024年08月16日
  • モモコとうさぎ

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    少し分厚い本でしたが、スラスラ読めるくらいすごく面白かったです!
    モモコという女の子が突然家出を思いつき放浪します。
    もちろん住む場所が必要なので、相手をほとんど選ばず居候しちゃうんですが、やはり人生というものの描写がリアルというか、上手くて、笑笑
    とにかくいろんなあります。笑
    それが読んでいて面白い。

    ⑴居候の相手とどんなことが起きるか、
    ⑵住む場所を見つけ働きもしますが、お仕事ではどんな出会いがあり何を考える?
    ⑶ラストではモモコは一体《お仕事》について
    何に気づく?

    という点にぜひ注目して読んでみてください!

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    2024年06月10日
  • 渦 妹背山婦女庭訓 魂結び

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    歴史に興味がある人はもちろん、ない人でも十分に楽しめる。時代小説には分類されない程度の作風。
    人形浄瑠璃(操浄瑠璃/文楽)に魅せられた近松半二という男の一生を描いた時代物語。舞台は江戸時代・大阪。
    この世は狂言と表現する半二、どんな辛いことがあっても、それを面白がれる男である。人生で浮かないときにも、一歩引いて楽しめる目を持てるのではないだろうか。
    物語を描き上げていくということの熱量がひしひしと感じられる。それでいて軽快な語り口は読む手を離さない。一気に読め、引き込まれる作品。いつのまにか半二にとりつかれている、というより我々がとりついてしまっているんじゃないかと思うほどのめりこんだ。晩年を

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    2024年05月20日
  • 渦 妹背山婦女庭訓 魂結び

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    人形浄瑠璃(文楽)作者、近松半二の人生が青年期、妹背山に向かう絶頂期、そしてピークを超えたあとの晩年が丁寧に描かれていた。幼い半二が芝居に魅せられる姿に自分を重ねながら読んだ。また、他で演じられた作品を別の作者が書き直して人形浄瑠璃や歌舞伎の演目になっていたことを知り、驚いた。“盗作”ではなく“リスペクト”、“アレンジ”してより新しい世界を開く。そのムーブメントは「渦」のようだなあ、と思った

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    2023年12月23日
  • 渦 妹背山婦女庭訓 魂結び

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    浄瑠璃に生きた近松半二。
    器用に生きたという印象はなく、愚直に浄瑠璃に向き合っている一生懸命さが伝わる物語。
    個人的には、半二を支えたお佐久の存在がとても魅力的。
    メインで登場する人物ではなかったのにもっと知りたいと思わせる人物。女性としても人間としても見習いたい憧れに近い感情が生まれました。

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    2023年04月09日
  • 渦 妹背山婦女庭訓 魂結び

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    ネタバレ

    2022/10/7
    おんもしろい!
    芸術家の業の話、大好物!
    今回は人形浄瑠璃作家。歌舞伎作家もいるけど。
    書かずにいられない人たち。
    歌舞伎は役者のもの、人形浄瑠璃は作家のもの。なるほど。
    もちろん人形を動かす人も大事、裏方も大事だけど。
    今も映画は監督のものとか言うものね。
    私、1回だけ文楽見たことあるんよね。
    楽しめたし楽しめた私やるなと思った思い出。
    私はフィクションを摂取してなんとか生きてる人間なので、フィクションを作り出す人は命の恩人です。
    ありがとう。

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    2022年10月16日
  • ほどけるとける

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    ふわふわしてる感じ、ゆったりと時間が進んでく感じがすごく良かった。

    美和と10代の自分が重なって、過去の自分を思い出した。

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    2022年02月05日
  • 渦 妹背山婦女庭訓 魂結び

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    直木賞受賞作はオモロナイっちゅー印象があったんやけど,認識を改めなあかん.大島先生の作品の中で,いっちゃんええと思います.
    道頓堀の渦の中で生きた近松半二の一代記.なんやいっぺん,文楽っちゅーもんをちゃんと観なあかんかなーっちゅー気にさせてもらいました.

    せやけど大島先生,大阪弁がほんまに自然やわ.

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    2021年10月22日
  • モモコとうさぎ

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    「うさぎ」って?という疑問にはっきりした答えはなかったけど、モモコが自分の道を探しながらゆったりと歩いて行くのにのんびりと付き合って過ごせて一息つけた気がする。
    夢中になって過ごす時もあれば、のんびりする時があっても良いんだよね。

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    2021年03月03日