大島真寿美のレビュー一覧

  • ビターシュガー 虹色天気雨2

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    ネタバレ

    相変わらずザ・マイペースな市子、いきなり行方知れずになって、信州にすみだした旦那と膠着状態のまま、新たなキャリアに踏み出した子持ちの奈津、最愛の男、旭と別れたキャリアウーマンのまり。虹色天気雨から、3年後、四十路に踏み出した3人の友情と恋愛物語。

    四十路になって新しい道に踏み出す奈津とまり。変わらず皆のシェルターみたいな市子。変わる部分と変わらない部分。幸せと不幸せ。人生なんてどっちかじゃなくて、相反するどっちもまざった、苦い砂糖みたいなもの。すごく普通で不変で、わかってるのに忘れがちなことを、無理なく自然に楽しんで、味わっている姿を見ていると、なんだか気楽で、肩の力が抜けていいなー。

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    2011年12月05日
  • 虹色天気雨

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    男と別れて悠々自適マイペースにすごす女市子、旦那が失踪した子持ち女の奈美、夢を追いかける男に惚れた女まり。よくあるアラサー世代のそれぞれの恋愛事情と、それでも相変わらない、友情。

    失踪した旦那を探しに行く奈美の娘美月を預かった市子。美月との交流と奈美の旦那探しから、見えてきた、自分とまりの恋愛。恋愛で傷付きもするけど、もうそれだけで生きてるわけじゃないし、それなりに経験もあるし、それでも前向いて生きるしかないしなカンジがリアルだけど、何故か痛くはない、頑張りすぎず、肩肘はらないゆるさで書かれているのがいいカンジ。

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    2011年11月20日
  • ビターシュガー 虹色天気雨2

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    お話がサラサラと流れていくので、さくさくと読めました。軽い状況ばかりではないのですが、読後感は心地よいです。アラフォー女性の友情小説ですが、関係が羨ましくて、私も仲間に入れて欲しくなりました。

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    2011年11月05日
  • ビターシュガー 虹色天気雨2

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    虹色天気雨につづき、早速読みました。
    前作から3年後の物語。みんな少し変わっていたり、でも相変わらずなところももちろんあって、面白かったです。

    作中で市子が旭に話す土方さんの写真への評価は、そのまま私がこの本(と、虹色天気雨)に感じた印象にすごく近いなと思いました。現実感はあるのにどこか夢の中のような雰囲気。幸せばかりではないけど、なんとなく幸福感が漂っている感じ。

    なかなか今作の登場人物達のように、40歳を過ぎてもここまで自由にできることって少ないのかもしれないけど、それでもこういう友情とか恋愛、生き方っていいなぁと思いました。彼らはみんな「歳を取る」というより「歳を重ねる」っていう表現

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    2011年11月02日
  • 虹色天気雨

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    初大島真寿美作品。結構好きかも。
    ここがこう!って心に残るような話ではないんだけど、すごく心地よく楽しく読めた1冊でした。他の作品も読んでみたい。

    大人の女子の友情や恋愛を描いた話。登場人物がみんな普通…いや、普通ではないか。みんな結構キャラ濃いし。でも「女の浮気は本能だ!」みたいな考えの持ち主とか、なんか浮世離れしたぶっとんでる人がいなくて、みんな常識的でまっとうな大人だから気持ち良く読めました。常識的なんて言っても私目線だけど。なので私には合っていたようです。

    いろんな経験をして大人になったから強くもあり、脆くもある。
    でもそれはみんな一緒だから、頑張れるのかな。
    日常の些細な出来事や

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    2011年10月31日
  • 虹色天気雨

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    久々に、他の作品もよみたいと思った出会い。初めて読んだ著者で、最初の一文がだらだらと長いことに抵抗があったけど、読み進めるにつれ気にならなくなり。まあ、よくあるタイプの小説といえばそうかもしれないが、引き込まれたかな。年齢もあるかも、だけど(笑)

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    2011年10月23日
  • 香港の甘い豆腐

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    ずっと、女子高生が主人公かー、と敬遠していたのだが、まったく違和感なくおもしろく読めた。年齢とか立場とか関係なく、主人公の屈託にすごく理解できる感じで。読後感もさわやかで、月並みな言い方だけど、ほんと、元気がでる。香港に行きたくなった〜。わたし自身は旅行ってあまりしないし、たぶん苦手だけど、旅とか外国の話が好きかもしれない〜。

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    2011年09月18日
  • 水の繭

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    優しい気持ちになるんですよね。

    大島さんの作品全体に言えることですが。

    心のリフレッシュにオススメ。

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    2011年03月09日
  • 虹色天気雨

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    この著者の本を読むのは初めて。なんかもっとエキセントリックな、不思議ちゃん的なものを勝手に想像して敬遠していたのだけれど、そんなことはまったくなくて、すごくよかった。好きな作家かも。(文章は妙に一文が長くて癖があると思うけれども)。基本的に登場人物がみんな常識的な大人であることがとても気に入った。好きな生き方をしているけれども、ちゃんとしている。別にそんなつもりはなくても、思いやりのある、いい人たち。こういう人になりたいとすら思ったり。それぞれの日々のできごとや思いが丁寧にすくわれている感じがよくて。新年に、「年が改まったからといって何がめでたいわけでもないってことは誰しもが思い、だけど、それ

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    2011年09月18日
  • 水の繭

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    最後にもの凄く、清々しい気持ちになれた本。
    解説で角田光代さんが「大島真寿美さんの小説は、秘密基地を思わせる」と書かれていますが、ほんとうに正にそれだ!と思いました。
    そう思わせるのは、遊子さんと茂さんの存在、瑠璃の存在、そして“かつて空き家だった、今は開店準備中のカフェ”があるからかもしれない。
    始めの内は、とうこと一緒に、ずぶずぶと喪失と共に生きることについて考えをめぐらせてばかりいた。
    けれどいつしか、私も彼女たちと共に、次の季節に顔をあげ、目を向けられるようになっていました。

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    2009年10月04日
  • 水の繭

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    透明なお話。喪失と再生、かな。
    静に響いてくる感じ。
    双子の兄弟が欲しくなる。
    以前読んだ「宙(ソラ)の家」の作者だと
    知ってなんか納得。
    4/6

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    2009年10月04日
  • たとえば、葡萄

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    途中までテンポよく読めましたが
    主人公のぼやき、嘆き、現状模索が
    長すぎてちょっと中だるみしました。
    そして最後に
    いきなりぶどうジュース、、、
    急な展開でした。

    コロナ禍の息づまるような感覚は
    リアルに思い出しました。

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    2025年11月28日
  • うまれたての星

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    ネタバレ

    漫画が当たり前にあって、女性も男性も老若男女問わずに書いて、読んでいる時代に育ちました。何事も新しく初めてくれた人がいて、そこから発展していく。物事の黎明期に立ち会える機会はほとんどない。そんな機会を知ることができる素敵な作品だと思いました。ガラスの仮面や王家の紋章など、ずっと少女漫画を読み続けてきた人にぜひ読んでほしい作品だと思います。

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    2025年11月04日
  • 明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

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    『なんどでも生まれる』彩瀬まるさんの作品がきっかけで読み始めた。商店街の短編アンソロジー。色々な作家を読みたい時には良いとは思う。おはなしの傾向は商店街ならではの人情味だろう。さらっと読んでしまうのにはちょうどよかった。

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    2025年11月01日
  • 渦 妹背山婦女庭訓 魂結び

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    ネタバレ

    最近はずっと直木賞受賞作品を読み漁っており、さすが直木賞外れはないなと思っていたが残念ながらこれは私の好みではなかった。大島さんの作品はピエタ以降数多読んでいるので期待していただけに残念。
    文楽について全く知識がないので最後の最後でこの主人公が実在の人物、そして妹背山婦女庭訓が実際の演目だと知って驚くとともに親近感が一気に沸いた。

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    2025年10月05日
  • ほどけるとける

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    おじさんがいつか死んだときに今日みたいな何でもないような日の夢を見てくれたら嬉しいという言葉が良かった。高校がくだらなくて辞めたのに結局銭湯に来る客を毎日見てるとくだらなく思えてくるという点が共感というか、全てがくだらなく感じるときってあるよねと思った。

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    2025年08月17日
  • いつか、アジアの街角で

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    豪華作家たちのアジアにまつわるアンソロジー
    『アジア』とタイトルにある割には台湾と香港しか出てこないけど 笑

    人は香りや味や音や言葉や、そして一瞬の風景でふっと過去の記憶の中に連れていかれることがある
    どのストーリーもそんな郷愁に誘われる

    若い頃、香港にハマっていた奈美子
    当時のパーティで妊婦さんのお腹を生まれて初めて撫でた
    その時のお腹の中の子、ケリーが日本で勤め始めたと聞く
    『友達になってあげて』と古い友人に頼まれたけれど…
    奈美子が知っている香港の熱い情熱と勢いと自由
    それは25歳も年の離れたケリーが育ってきた香港の環境とはかけ離れていた
    ぎこちない2人
    でも2人の中にはそれぞれ、愛

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    2025年08月11日
  • いつか、アジアの街角で

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    台湾と香港をテーマにした短編アンソロジー。
    東京の大久保や江戸川橋近辺など、ノスタルジックな雰囲気の街も登場する。
    ルーローハンや大根餅を調理する場面もあって、なんだかホッとする。
    日本と比べて異文化だけども、どこか懐かしさを感じる街に出かけて、
    思い出の人やペットとの巡り合いに期待しながら、ぶらついてみたい。
    ぶらついている間に、忘れかけていた思い出や過去の辛い体験が、
    人生の再発見に繋がる形で昇華されるのかもしれない。

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    2025年06月15日
  • いつか、アジアの街角で

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    想像とは違い不思議なお話が多かったけど、
    桜庭一樹さんの「月下老人」
    島本理生さんの「停止する春」
    大島真寿美さんの「チャーチャンテン」
    が好みでした。

    「月下老人」は続きが気になる。

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    2025年06月08日
  • 明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

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    人気作家さん達でこんぺいとう商店街のお店の様子を描いた本。
    あずかりやさんはこれがきっかけだったのかな?
    久しぶりに読んでこんな始まりだったなあと懐かしかった。
    おにぎり屋さん美味しそうだったな。

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    2025年04月19日