大島真寿美のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
歴史に興味がある人はもちろん、ない人でも十分に楽しめる。時代小説には分類されない程度の作風。
人形浄瑠璃(操浄瑠璃/文楽)に魅せられた近松半二という男の一生を描いた時代物語。舞台は江戸時代・大阪。
この世は狂言と表現する半二、どんな辛いことがあっても、それを面白がれる男である。人生で浮かないときにも、一歩引いて楽しめる目を持てるのではないだろうか。
物語を描き上げていくということの熱量がひしひしと感じられる。それでいて軽快な語り口は読む手を離さない。一気に読め、引き込まれる作品。いつのまにか半二にとりつかれている、というより我々がとりついてしまっているんじゃないかと思うほどのめりこんだ。晩年を -
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Posted by ブクログ
読み終わってすぐ、もう一度読んだ。
淡々と語られる、大島真寿美の文章は心地よい。
1行目にして“生前”という単語が出てくる、亡き友を偲ぶ物語だ。
親友の玖美子の他にも、別れや、別れの予感のようなものに満ちている。
元彼、すなわち、既に別れた人との食事。
親友との思い出の場所のオーナーは、病に倒れ、入退院を繰り返し、確実に弱っているように思われる。
それに伴い、想い出のその店も、なんとなくもう潮時を迎えていそうな…
逆に、死んだと思っていた音信不通の人がひょっこり現れたり、偶然、幼なじみに再会したり。
平凡な一日は、しかし健やかな一日でもあり、友の死につづける世界の中で、ヒロインは毎日生 -
Posted by ブクログ
【本の内容】
女子高に通う雛子の家は、マンションの11階にある4LDK。
どうにかこうにか宙空を、地球と一緒にぐるぐる回っている。
暇さえあれば寝てしまう雛子、歳の割にしっかりした小学生の弟・真人、時々ヒステリックな母の圭以子。
同居する祖母の萩乃が「運針の病」にかかってしまったことで、ぎりぎり保たれていた均衡がゆらぎ出した…。
不安定な心のうつろいと喪失に、まっすぐにむきあう姉弟の物語。
[ 目次 ]
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眠ってばかりいる高校生の雛子を主人公とする、家族の物語。
詩的なタイトルは、マンションの11階にある雛子の住み処を表したもの。
空の家、ではなく、宙の家。