香港の甘い豆腐

香港の甘い豆腐

495円 (税込)

2pt

初めて訪れた香港で知る、私の出生の秘密。

学校に行っていないことが母親に発覚し、厳しく詰問されていた女子高生の彩。その母親との諍いの最中に、うっかり口にした、「どうせ父親も知らないから」という言葉がきっかけで、母親は突然、半ば強引に彩を香港へと連れ出す。どうやら彩の父親はいま香港にいるらしい。生まれてからこのかた彩には父親という存在の影すらなかった。自分がうまくいかないことの全ては、そのせいではないかと思っていた。頭が悪いのも、溌剌としていないのも、夢がないのも、希望がないのも、全部。とはいえ父親に会いたいとは一度も思ったことがなかった。そんな彩の気持ちも知らない母親が、彩に唐突に訊く。「懐かしい感じ、する?」「するわけないじゃん、香港になんか来たことないのに」。すると母親は「遺伝子には町の記憶は入ってないのね」と思いもかけないことを口にした。もしかして、私の父親は日本人ではないのだろうか、香港の人? そう疑問に感じ動揺する彩だったが、熱気と活気に溢れる香港の街、そして力強い響きを持つ広東語に惹かれるうちに、少しずつ気持ちがほどけていく。

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香港の甘い豆腐 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    最初は独特の文体にかるーく読み流していたが、読み返す度にしみじみと、良い本に出会った!と思える作品。

    彩美が香港に来て、少しず変わってゆく様子が、読んでいて心地よい。
    日本にはない、ざっくばらんな率直さが羨ましい。

    0
    2025年07月11日

    Posted by ブクログ

    17歳女子高生。なんとなくいろんなことがうまくいかない。学校にも行かなくなってしまった彩美。全ての根源は父親がいないこと、と言ってしまったばっかりに父親に会いに香港に連れて行かれ…香港の猥雑な街角と、傍若無人なのに優しい人々と、美味しい食べ物に囲まれているうちにこんがらがった心がほぐれていく過程が優

    0
    2011年08月01日

    Posted by ブクログ

    自分を見失った17歳の彩美は、高校をサボりがちだ。そんな夏休みに強引な母に連れられて香港へ行く。まるで喧嘩しているように聞こえる広東語、街の灯りと喧騒に圧倒されるが直ぐに馴染み一人香港に残る。
    「深夜特急」で若き沢木耕太郎は香港に魅了されるが、本書でもその魅力が良く伝わってくる。
    夏の終わりに帰国し

    0
    2025年04月07日

    Posted by ブクログ

    香港という街は「活気がある!早い!」というイメージがあったけど登場人物のキャラを含め優しくゆっくりと時間が過ぎていく一冊。

    0
    2025年02月27日

    Posted by ブクログ

    街の雰囲気の描写に魅了させられた。「自分がどこにいるか、本当の意味で分からない」というのには共感出来たし、期限付きだからこそ、見えるものがあると思った。

    0
    2024年02月18日

    Posted by ブクログ

    17歳の主人公。
    生きづらさを感じ学校はサボり癖がついてしまった。
    振り返るととにかく疲れていた。
    それが父親がいないせいだとは本気で思っていないのだが、『どうせ父親も知らない私ですから』と母に反論した事で知らされていなかった父がいる香港に連れて行かれてしまう。
    それが香港じゃなくても良かったのかも

    0
    2023年05月26日

    Posted by ブクログ

    【本の内容】
    「どうせ父親も知らない私ですから」十七歳の彩美は、うまくいかないことをすべて父親のせいだと思っていた。

    夢がないのも自信がないのも。

    退屈な夏休み。

    突然、彩美は母親からパスポートとエアチケットを渡される。

    どうやら父親はいま香港にいるらしい。

    会いたいと望んだことなんて一度

    0
    2014年10月31日

    Posted by ブクログ

    胸を甘く締めつけられるような感覚になりながら、すいすいと読み進めました。
    香港に行きたい。
    もしくは香港映画を久々に観たい。
    安易かもしれないけれど。
    読み終えた後にふくふくとした気持ちにさせられる一冊でした。

    0
    2014年03月03日

    Posted by ブクログ

    女子高生の主人公には生まれたときから父親がおらず、
    思春期に突入し、「父親がいないこと」を全ての理由にして投げやりに生きている。

    学校をサボっていることを知った母親が主人公を香港へ連れて行き、そこで父親と再会することに。

    主人公の香港での日々と出会いを描いた青春旅情小説。

    環境を理由に甘ったれ

    0
    2012年07月22日

    Posted by ブクログ

    海外で生活することで今まで見えなかったものが見えるようになる、考えたこともなかったようなことを考える、単純に言ってしまえば成長するということだが、海外で生活したことのある人には共感して頂けるのではないだろうか。

    本書の主人公「彩美」もその一人で、高校2年の夏に母親から連れられて香港へ行くことになる

    0
    2012年10月02日

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