大島真寿美のレビュー一覧

  • ビターシュガー 虹色天気雨2
    恋愛、家族や老後を考える四十路女性三人の友情を中心とした物語。三者三様の人生がお互いに絡み合いながら進み、その会話の掛け合いが面白い。NHKのドラマを見て読もうと思った。小説よりドラマのほうがスピード感があって面白いと感じた。それは女優3人(りょう、和久井映見、鈴木砂羽)の演技力の賜物か。
    恋愛でき...続きを読む
  • 水の繭
    父を亡くしひとりになった主人公のところへ、家出癖のあるいとこが転がり込んでくる。

    いとこの後押しをきっかけに、
    子供の頃家を出た母とふたごの兄と再会しようとするお話。

    カフェの開業準備をする夫婦との出会いがあったり、主人公のゆるやかな日常が主軸となっている。

    初期の作品ということもあってか、全...続きを読む
  • チョコリエッタ
    進路調査に「犬になりたい」と書いて呼び出されるところから物語りは始まる。
    事故で母を亡くし、生き残った父との関係もうまくいかないまま高校生になった主人公はいっそ死にたいと思いながら生きている。

    映画研究会OBの正岡と出会い、強引に自主フィルムに出させられる。
    レンズを向けられながら自分自身や現実と...続きを読む
  • 戦友の恋
    漫画家を志していたものの、致命的に絵が下手で漫画原作者となった主人公。
    彼女に原作者としての道筋を示し、二人三脚でやってきた編集者が急死してしまう。

    大切な戦友を失った主人公が喪失感を抱えながらも生きていくお話。

    とても大島さん的な文章で、数十ページに渡って主人公の一人語りで物語が進んでいったり...続きを読む
  • 戦友の恋
     yomyomで連載していた「三人姉妹」がわりと好きだったのと、表紙の絵が良かったので購入。

     “戦友”の玖美子が急逝し、“玖美子が死に続けている世界”で生きつづけなければならない佐紀の喪失と再生の物語。

     冒頭に玖美子が亡くなる以外は事件らしい事件もなく、佐紀の日常は淡々と過ぎていくのだけれど...続きを読む
  • ふじこさん
    ずっと昔にその設定とタイトルに惹かれ、気になって読みたいと思っていた作品。表題作を含む3篇の短編集。
    どの作品も保護される者の立場から語られる「家族」が大きなテーマになっている。
    保護する人はいないけど、保護される立場でもない、なんとなく大人になったわたしには共感できるところが少なかったけど、被保護...続きを読む
  • ビターシュガー 虹色天気雨2
    虹色天気雨の続編

    40代の女性3人の友情ストーリー

    前作から3年が経ち、少しずつ変わっていく

    主人公の市子のようなみんなの安定剤にちょっと憧れる

    結婚もせず、恋人もいない、けどもいつも誰かがふらっとそこにやってきて、癒されて帰っていく

    そんな市子のような友達が欲しい
  • 水の繭
    喪失と、そこからの再生を描いた、透明で澄んだ物語。
    ふわっと、淡々と話は進むのですが、確かにそこにある現実と、にわかに現実とは思えない話とが折り重なるそれは、なんだか実態の掴めない蜃気楼のよう。
    それはちょうど捉えようのない漠然とした孤独感とか、不安感に近いものなのでしょうか。

    壊れてしまったもの...続きを読む
  • 虹色天気雨
    なんともパワーのある小説だった。ドラマをみていないが、このままの雰囲気で上手にドラマ化すれば、かなりのヒットになるはずだ。
    元気な女性はこういう小説が大好物だろう。型にはまらず、幼い心をもち続け、男を思いながらも、女友達に勝るものはなく、仕事問題も男問題も、女友達と超えていく。
    形は色々かもしれない...続きを読む
  • 虹色天気雨
    突然失踪した夫を探しに出た幼馴染・奈津の娘を預かることになった主人公・市子。
    奈津は数日後に戻ってくるが夫の行方はわからず。

    二人の友人や仕事仲間やらがざわざわしながら日々を過ごす話。
    さくさく読めて気軽いお話ではある。

    ただ登場人物たちのキャラクタはリアルだけど、社会の中での姿が薄すぎ...続きを読む
  • 戦友の恋
    女性編集者と、
    漫画の原作を作る仕事をしている女性の物語です。

    この後者の女性が
    年齢を重ねて行く模様を追っていますが、
    そのリアルな感じが何だかとても良かったです。

    あの男性とはどうなるのかな。

    ふわっとした未来を感じる結末でした。
  • ビターシュガー 虹色天気雨2
    現在NHKでドラマが放映されている。
    ここ最近、NHKのドラマが本当に面白い。
    他局が3か月クールなのを全く無視しているのもいいし、出ている俳優が売れっ子過ぎない実力派だからなのか!?

    39歳女性、学生のころからの仲良し3人組だが、それなりに経験を積み、いろいろある。
    恋愛で甘い思いはした...続きを読む
  • ビターシュガー 虹色天気雨2
    読み終えてまず思ったのは、
    「あ~、わたしもこういうの、面白いって思うようになったんだなぁ」
    ということ。
    誤解を恐れずに言うと、これを読んで何かしら共感したり、面白いと思えたりするのは、どこかしら「年、とったなあ」と自分で感じ始めている人なんじゃないだろうか。
    事実わたしはちょうどそんな時期にある...続きを読む
  • ビターシュガー 虹色天気雨2
    前作に引き続き、ついつい読みたくなってしまう。ドラマの登場人物が印象に残っていて、キャスティングはほんと絶妙だな、と改めて思った。幸せっていったい何なのか、思いめぐらすことができる本だった。
  • ビターシュガー 虹色天気雨2
    ピンと来ないと書いたものの、もう買っちゃたし、読んでる内に良さが分るかもと思って、続編へ突入。
    前作から3年経っていて、奈津の別居は続いていて、マリは旭と別れていて、市子は相変わらずで…、っていうシチュエーション。
    サクサクと読めるところは相変わらず。で、物語のテイストにも慣れたのか、まりが内藤さん...続きを読む
  • 虹色天気雨
    嫁さんに、何か読みたい本は?と聞いたら、この前から始まったNHKの「よる☆ドラ」の原作なんだけど、『ビターシュガー』を買って来て~、ついでだから、これ続編らしいから最初のお話も、ってことで買って来た。帯の写真を見ながら、この3人の誰が誰の役でって、あまり無い夫婦の会話に一役買うわけですわ。
    まあ、そ...続きを読む
  • ビターシュガー 虹色天気雨2
    こういう女友達っていいなって思う。市子さんみたいな人、ちょっといいなって思う。ドラマ化されるの分かる気がする。
  • 虹色天気雨
    NHKでのドラマ化。女性3人の友情や生き方を書いたストーリー。以前読んだ時によかったなと思ったことだけを覚えていたのですが、今回はあまりすっきりせず。でも続きが気になってスラスラと読めました。
  • ビターシュガー 虹色天気雨2
    「虹色天気雨」が好きだった気がするんだけどな……。
    うーん、ドラマ化もされるらしいけど、そういえば脚本を読んでいるような感じ。ほとんど会話で進んでいくような。あんまり登場人物の内面には踏み込まないような。なんだか全体的にものすごーく薄い印象なんだけど。主人公も、外からほかの人々をぼんやりながめている...続きを読む
  • 香港の甘い豆腐
    (★★★より上の ★★★+ )

    香港の喧騒が彩美さんの価値観の素 ( みたいなもの ) を刺激したようだ。

    下を向かず、ひたすら前だけを見つめて歩いてきた麻也子さんの強さと弱さと悲しみと大変さを少し感じたのかもしれない。