大島真寿美のレビュー一覧

  • 渦 妹背山婦女庭訓 魂結び

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    仕事に打ち込む人間の生涯を追う作品は、良い。
    主人公の年が若くなくても、舞台が江戸時代でも、青春を感じる。人形浄瑠璃に明るくなくても、主人公の熱量に引っ張られてしまう。

    主人公近松半二が言い表す「渦」。浄瑠璃・歌舞伎の過去から今までの作品、人々が混じりあって、そこからまた新しく何かが生まれてくる。死ぬまで「もっと良くなる、もっと良くしなくては」と挑む姿に、著者もまたこういう気持ちで作品を書いているのだろうか、と思いながら読んだ。

    割と人物の描かれ方がさっぱりしている印象だった。半二という浄瑠璃を書く以外の欲が薄い人物を中心に世界を見ているからなのか。現実にいたらやりづらい人物もいるが、「顔

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    2022年03月14日
  • 明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

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    明日街こんぺいとう商店街という架空の商店街を舞台に7人の異なる作家さんからなる短編集。

    人情くさくて、温かい〜。
    行ってみたいと思わせる商店街。
    特に千早茜さんの「チンドン屋」が良かった。短い中に希望と哀しみのドラマがあった。

    こういう人情物は好き。読んでいてあったかい気持ちになれるし、人に優しくなりたいと思う。

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    2022年02月28日
  • 渦 妹背山婦女庭訓 魂結び

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    操浄瑠璃を見たことがないのだけど、「面白さ」があまり伝わらなかったかな。
    物語の進みも遅いし、途中で飽きてしまった・・・・。
    書き上げた話がどんな物語なのだろうと興味は覚えるんだけど、
    調べてみたようとか、見てみたいとはならない程度の本だったなー。

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    2021年12月24日
  • 渦 妹背山婦女庭訓 魂結び

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    それまでなかった、
    新しいコンテンツを作ろうと
    奮闘するクリエーターの物語。
    現代にも通じる普遍性をもつ。

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    2021年12月19日
  • ビターシュガー 虹色天気雨2

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    腐れ縁でもなんでも続いている友情とその距離感が絶妙です。そして振り回されてばかりの市子の避難所のごとき存在感に乾杯です。

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    2021年06月10日
  • チョコリエッタ

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    西加奈子『円卓』のこっこからの、チョコリエッタ。
    個性的というか、偏屈で凶暴な何かを心に住まわせている少女の小説を、偶然にも立て続きに読むことになった。

    幼時、家族旅行での車で事故を起こし、母を失った知世子。
    それから父親との関係もうまくいかない。
    事故以来母親代わりを務めてくれた従妹の霧湖とも、愛犬のジュリエッタが死んで以来、うまくいかない。
    霧湖は自分のために就職もできなかった。
    今、霧湖は結婚を考え始めている。
    知世子は成長につれ霧湖からも心が離れつつあるが、いなくなるのも受け入れられない。

    知世子の高2の夏、映画研究会の先輩、正岡正宗のバイクで連れまわされ、あちこちで映像を撮ること

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    2021年05月23日
  • 明日町こんぺいとう商店街 心においしい七つの物語【電子限定特典付】

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    寺地はるな、蛭田亜沙子、彩瀬まる、3作品がとても良かった。3人共初めて読んだが、それぞれの作品も読んでみようと思う。

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    2021年05月16日
  • ほどけるとける

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    初め、とても戸惑った。
    フジリネンのおじさんの、「」なしになっていく怒涛のセリフに。その後、美和ちゃんや佐紀さん、タエさんやおじいさん、みんなのセリフも、こんな調子でどんどん喋り倒していく。声が聞こえてきそうなくらい。すごい、生きてる人の、熱量を感じる。どんどん引きずり込まれてしまった。
    いっぽう、美和ちゃんが「3D」に見えてくる男性は、姿のみの描写で、一切の言葉を発しない。美和ちゃんが見たままの世界だから。

    「戦友の恋」の佐紀さんと、美和ちゃんで、映画にしてほしい。タイトルみたいにゆったりとしたテンポで、セリフだけで物語が進んでいくみたいな。瞑想キャスティングが始まるわ。

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    2021年02月05日
  • 戦友の恋

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    親友、という以上に、人生の一時期を濃密にわかちあった女友達を、突然失ってしまったとしたら。
    さみしい、とか、辛いという言葉では言い表せない喪失を抱えて、でも何気ない顔をしながら、その後の人生を生きていく、30代半ばの女性の話。
    死んだ彼女をともに知っていた人たちや、主人公がそうと知らない形で愛した人たちが搭乗するけれど、そこから何か、流行りの「エモい」ドラマに発展するわけではない。人生ってそんなものじゃない。淡々と日は流れるようでいて、でもそこかしこに、永遠に喪われた人の影がともにある。
    「喪うことに慣れてしまったからこそ、ようやく繋がった、ようやく見つけたこの細い線を手放してはならないのでは

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    2020年10月27日
  • 空に牡丹

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    この本、なんで読もうと思ったのかなぁ。大島真寿美さんだったからとは思うのだが、他には何かなぁ。

    明治初期、旧名主の次男・清助が、東京で観た花火に魅せられ、花火作りに身代かけて夢中になっていくという物語。
    しかし、何だかあっさりしているな。大きな事件が起こるわけでもなく、時代の波に翻弄されるわけでもなく、花火作りにのめり込んで傍から狂人扱いされるわけでもなく。
    東京で妾に焦れ込む長男に代わり曲がりなりにも家を守る次男に対し、周囲はその心情に寄り添うでもなく唯一の道楽には仕方なく目を瞑るといった体で進む話に、読者の私も同じような心境で読み進めてしまう。
    清助も悪い人間ではなく、読んだあと口も悪く

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    2020年07月16日
  • チョコリエッタ

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    ネタバレ

    いっきに読んだ。未就学児で母を失い、若い叔母とあまり接触のない父親と暮らす女子高生というだけで、計り知れない心の屈折があるだろう。掬い切れているのだろうか?

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    2020年07月05日
  • 明日町こんぺいとう商店街 心においしい七つの物語【電子限定特典付】

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    ネタバレ

    スカイツリーを見上げる下町のかたすみに、
    ひっそりと息づく商店街がありました。
    それがー『明日町こんぺいとう商店街』
    こんべいとうの角は、24個って知っていましたか?
    戦後の焼跡に、24軒のお店が集まって歩きだしたこの小胆がは、
    だから明日町こんぺいとう商店街。いつまでも味が変わらない。
    ひとつとして同じ形がないこのお菓子には。
    「商店街の永年の繁盛、お客様の健康長寿」を祈り、
    「個性のある商店街づくり、店づくり、そして人づくり」という
    願いが込められています。
    さあ、今日も店がひらきます。


    明日町商店街シリーズもこの本で第4弾です。
    それぞれのお店の話を、違う作家さんが書かれているアンソ

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    2020年04月13日
  • 明日町こんぺいとう商店街 心においしい七つの物語【電子限定特典付】

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    前半はとてもとても良かったのに、四軒目からダメだった。
    がっかり。
    彩瀬まる、久しぶりにとても良かったなぁ。
    蛭田さんも、寺地さんもとても好みだった。
    でもやっぱり彩瀬まるの川平金物店が、1番良かった。

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    2020年03月16日
  • 明日町こんぺいとう商店街 心においしい七つの物語【電子限定特典付】

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    シリーズ4冊め。
    気になるお店のみお邪魔する。

    寺地はるなさんの『サクマ手芸店』が良かった。
    どんなに仲良くてもどこか相手が妬ましかったり、隣の芝生は青い…あるよね…と頷く。

    大島真寿美さんの『カフェスイス』。
    話が思わぬ方向に。店貸し切りで好きなように厨房まで使えるのか?現実的にありえるのか?とちょっと疑問。

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    2020年03月09日
  • 明日町こんぺいとう商店街3 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

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    とある町の商店街を描いたアンソロジー。作家さん方が様々なお店を書いていて、そのお店にお邪魔しているかのよう。
    大島真寿美さんの、『カフェスルス』。単行本になってくれないかな…。

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    2020年03月08日
  • 青いリボン

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    両親が不仲で家庭内別居という環境で育った高校2年生の依子。
    友人の梢の家で居候として暮らし知らなかった家族の形を知る。
    友情や恋の話もあり、すごく読みやすかった。

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    2020年02月23日
  • チョコリエッタ

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    すごくおおざっぱに言ってしまえば,不機嫌な10代のお話かな.
    母親の死を引きずっている知世子は,母親とのつながりの思い出をいっぱい残していた(かつ,一緒に育ってきた)愛犬のジュリエッタを亡くし,自分だけが取り残されていくような喪失感を感じている.
    そんな彼女が,人を殺したい衝動を持っていた正岡先輩と再会し,彼が撮影するビデオカメラの前に立つようになる.
    10代の頃のいらだちとそれからを鮮やかに切り取って描いた秀作.

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    2020年01月27日
  • 明日町こんぺいとう商店街3 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

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    ちょっと毛色の違う作品もあって面白いとは思いつつ、自分が気に入ってる「この商店街の空気」から外れてしまったような印象も確かに感じた3冊目。

    読むタイミング次第で★4つかも。
    (3.5にはならないやつ)

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    2019年12月21日
  • 戦友の恋

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    ネタバレ

    「戦友」だったひとの死、というところから始まる物語だけど、頑張ってるのになんだかのんびりゆったりしている。
    慟哭もなく、劇的な出来事もなく、感動的なセリフもなく、というのが良い。
    「喪うことに慣れてしまったからこそ、ようやく繋がった、ようやく見つけたこの細い線を手放してはならないのではないか。」
    そうだよね、と思う。いずれ失うものだとしても、だからこそ、しっかりつかんで、大事にしないといけないよね。

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    2019年09月28日
  • 明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

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    スカイツリー近くにある架空の商店街、明日町こんぺいとう商店街。昭和の香りの商店街のお店を舞台に、それぞれの作家が一話づつ書き下ろす。
    それぞれの話に、他のお店が登場したり…。続編3まで刊行中。

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    2019年03月22日