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Posted by ブクログ
歴史小説などには、陣中での食事として
「干し飯」なるものが登場します。
「ああ、干したご飯であって保存食みた
いなものなのだな」と読者は納得して、
先に進んでしまいます。
しかし著者はそこで終わらないのです。
「それってどんな味がしたのだろうか」
と、さらに一歩先へと想像を巡らせるの
です。
そして出来るだけ忠実にその食事を再現
させて、食レポをするというのが本書で
あり、頭が下がる思いの力作です。
さらに素晴らしいのは、世に知られた
大名が食べたものだけではなく、名も無
き雑兵の食事にも焦点を当てた点です。
戦場で雑兵は何を食べていたのか。
当然残されている資料は少ないですが、
非常食として「芋がら縄」というものが
あったらしいです。
荒縄は里芋の茎などから作られているの
で、非常時にはこの荒縄をブツ切りにし
て味噌汁の具としていたとか。
もちろんそれも再現して食しています。
味は読んでのお楽しみです。
Posted by ブクログ
調味料の充実した現代と比較すれば味は単調だが、栄養分に富んだ合理的な戦国時代の兵糧。実際の再現を通じた戦国時代の人々の食の知恵に感動する作品。
赤米、糠味噌汁、芋がら縄、干し飯、スギナ、カストリ焼酎、牛肉、ほうとう、味噌。
戦国時代の文献を漁り、当時の食を可能な限り再現する。最初の挑戦ではほぼ間違いなく失敗するところが面白い。
味噌のアミノ酸の吸収力の高さが戦でのスタミナにつながったり、携行性と保存性に優れていたりと当時の食事は実に理にかなっている。もちろん現代のように調味料が充実していないので、味は短調とはなるが、決してまずそうには思えない。
食に関する多くの文献を素にした一冊。筆者の苦労は目立たぬが相当なものだったろう。
定説や迷信を実証的に否定しつつ、おそらく歴史的事実に近づいていく歴史的な実験の過程が楽しめる。新書として完成度の高い満足の一冊でした。
Posted by ブクログ
この作者さんたら
戦国時代の文献を調査するだけじゃ
飽き足らずに実作しちゃった!
当時使っていたであろう材料を調べ
できるだけ近いものを使って。
こういう研究スタイル好きだなぁ
と思ったら…研究者じゃなくて小説家なんだ!
戦国時代くらいはまだ
戦いが始まれば農民も駆り出されたり
農地もそんなに豊かじゃないから
領主がめっちゃいいものを食べてたかというと
そうでもないみたいですね。
でも、干し飯とかズイキに汁を吸わせて乾燥させた
戦国インスタントスープとか当時の工夫も面白い。
あと、井伊直政が薄味だから醤油が欲しいと言って
居並ぶ猛者に叱られたエピソードが
なんか印象に残ったわ。
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