大澤真幸の作品一覧
「大澤真幸」の「自由という牢獄 責任・公共性・資本主義」「私たちの想像力は資本主義を超えるか」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「大澤真幸」の「自由という牢獄 責任・公共性・資本主義」「私たちの想像力は資本主義を超えるか」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
東京大学文学部社会学科卒。『ナショナリズムの由来』で毎日出版文化賞受賞。著書に『近代日本のナショナリズム』、『資本主義のパラドックス――楕円幻想』などがある。
Posted by ブクログ
著者の論理というか、問題意識がはっきりしているおかげで、歴史上のそれぞれの思想が驚くほど生き生きと頭に入ってきた。
以下、終盤のルーマンとフーコーの説明についての僕なりの理解。
ある要素は、システムを前提に他の要素との関係性によって相対的に構成される。システムの複雑化に伴い複雑性の縮減は進行し、アルシーヴの可能性の地平が拡張するとともに希少化し空間内での偏りが増す。偏ったアルシーヴ内で、可能性の地平が収縮して意味が選択されるとディスクールが立ち現れる。
一方、人間は社会を前提として他者との関係性によって相対的に構成される。社会進化に伴い生権力によるパノプティコン的支配が定着し、「告白」が常
Posted by ブクログ
本書は、目下の世界で観察される諸事実を「こうではなかったかもしれない、他でもあり得た」偶有性として捉え直し、あえて現在の地平ではない場所から過去を眺め、「こうでもありえたのだが、なぜかそうはならなかった」のはなぜか、を探る試み。他のどの著書でも言えることなのだが、基本的に「逆説的なものが(逆説的であるにも関わらず)存在可能ならば、そこには表層からは窺い知れない意味深い構造が隠されているはずだ」という論理構成がとられている。やや過剰な「逆説探し」のにおいも嗅ぎ取れなくはないが、それでもやはり説得力はあると思わざるにはいられない。本書でも、「必然性」と「偶有性」が逆説的に結びつきながらも、まさに