中野信子の作品一覧
「中野信子」の「ロンドン紳士と脳科学に学ぶ 品格のあるマウントのとり方」「新版 科学がつきとめた「運のいい人」」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
嫌なこと言われても受け流すだけの私からしたら、目から鱗の連続。そんな言い回しがあるのかと、非常に勉強になった。
フレーズとして、アウトプットできるにはまだ練習が必要そうなので、繰り返し読み、すぐにフレーズが出てくるようにして、人生を円滑にしていきたい。
むやみに人を敵に回さず、自分もそれ以上苦しまないという所が、京都式のコミュニケーションの良い点だと思った。それも京都の歴史的土地柄あってのことだそう。
あとは、自尊心を持つこと・主導権を自分で握ることも大事だと感じた。こちらもジャッジしている側である、という意識が、「伝わらなければ、その人の落ち度」という哀れみに変換し、むやみに心を傷つけなくて済むのは、私からしたらなかなか難しそうだけど、面白いなと思った。
あと自分が嫌味に気付かない鈍感なタイプなので、こういう時は嫌味かもしれないと相手の言葉にきちんと耳を傾けて、真意に気付けるようにしていきたいと思った。
Posted by ブクログ
あらすじ
SNSでの激しい炎上、マナー違反者への過剰なバッシング、組織内での同調圧力――。現代社会に蔓延する「他人を許せない感情」の正体を、脳科学の知見から明快に解明した一冊。著者は、人間がルールから外れた他者を糾弾するとき、脳内で快楽物質ドーパミンが分泌され、強い快感を覚える「正義中毒」の状態に陥るメカニズムを指摘する。これは人類が集団生活を維持するために進化の過程で備えた防衛本能(裏切り者検知システム)であるが、現代の情報社会では暴走しやすい。本書では、自分と異なる他者を受け入れられなくなる脳の癖を自覚し、安易な正義の罠から抜け出して、他者にも自分にも寛容に生きるための知恵を説き明かす。
所感・深掘り
「なぜ人はこれほど他人に不寛容になるのか」という現代の息苦しい謎を、感情論ではなく脳の生物学的メカニズムとして鮮やかに腑に落としてくれる、非常に冷静で知的な処方箋となる一冊だった。
特に深く腑に落ちたのは、「自分こそが正しいと信じて他人を攻撃するとき、脳は一種の薬物依存に似た快楽を感じている」という痛烈な指摘だ。正義感や道徳心が強い真面目な人ほど、「組織の規律を守るため」「社会のために正さなければ」という大義名分を掲げ、無自覚に他罰的な攻撃へと傾いてしまいがちになる。しかし、それは正義の行使ではなく、自らの脳が刺激を欲しているだけの「正義中毒」に過ぎない。この仕組みを客観的に知るだけで、他者への苛立ちが湧いた瞬間に「おっと、今自分の脳が快楽に釣られそうになっているな」と一歩引いて自制できるようになると痛感した。
また、「年齢を重ねて経験が増えるほど、前頭葉の柔軟性が低下し、自分の価値観に固執しやすくなる」という警鐘も胸に深く刺さる。確固たる実績や経験を持つベテランや指導者ほど、自らの型や過去の常識を絶対視し、新しい考え方や若手の異なる価値観を「間違っている」と断じてしまいやすい。多様な人間が集まる現場において必要なのは、白黒をハッキリつけて正しさを押し通すことではなく、「自分とは異なる正義がある」と認められる余白(グレーゾーン)を残す度量である。他者との境界線を適切に保ち、過剰な介入を手放すことこそが、組織やチームの風通しを保つ鍵だと感じる。
安易な正義の快楽に身を任せるのをやめ、自らの脳の癖を自覚し、違いを受け止める心の余白を持つこと。
日々の人間関係や社会の刺々しい空気に疲れを感じている人はもちろん、組織を束ね、多様な個の力を活かしたいすべてのリーダーにとって、感情の暴走を抑え、穏やかな平常心を取り戻すための必読の書だ。