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  • 文藝春秋2024年6月号
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    ◎森喜朗 元首相 「裏金問題」真相を語る 240分 「私が裏金作りを始めたと言っているのは誰だ」 聞き手・森功 ・岸田首相から電話の事情聴取で尋ねられたこと ・「全責任を取って仲間を救ってやれ」と塩谷座長を説得した ・下村元文科相が「二千万円」持参して私に土下座した理由 【緊急座談会】 ◎「カイロ大卒」小池百合子都知事の真贋 田崎史郎 奥谷禮子 澤章 【総力特集 がんの新世紀】 ◎がん先進治療ここまで来た! 森省歩 ◎患者2万人の本当の悩み 大久保淳一(「5years」代表) 【大反響 第3弾】 ◎コロナワクチン後遺症とがん「がん超過死亡率が上昇している」 福島雅典(京都大学名誉教授) ◎アンチエイジングはSFではない 河合香織 ◎認知症介護6つのヒント 奥野修司 ◎2つのディストピア 米中に呑み込まれるな 岩井克人 ◎短期集中連載5 駐中国大使、かく戦えり 垂秀夫 「台湾有事」中国の本当の狙い  ◎トランプは独裁者のカモになる ジョン・ボルトン ◎投資家必読! 円安が続かない理由 岩本さゆみ ◎中国不動産バブルのキズは深い 柯隆×高口康太 安田峰俊 ◎メジャーリーグと賭博コネクション 芝山幹郎 ◎国民的スターSMAPの明日 鈴木おさむ ◎91歳、今が一番楽しんでる 渡辺貞夫 ◎『青い壺』50万部突破 有吉佐和子のおもちゃ箱 原田ひ香 平松洋子 ◎日本の顔 辻惟雄インタビュー 「若冲と70年安保」 【連載】 ◎新連載 地図を持たない旅人2 大栗博司 ◎お笑い社長繁盛記5 太田光代 ◎ムーンサルトは寝て待て11 内館牧子 ◎記者は天国に行けない29 清武英利 ◎有働由美子対談65 草なぎ剛(俳優) ◎小説 病葉草紙 最終回 京極夏彦

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  • 「オウム真理教」裁判傍聴記 1
    5.0
    暴かれるオウムの犯罪! 麻原彰晃の呪縛から逃れようとする信者、まだマインドコントロール下に置かれている信者……彼らの「罪と罰」を法廷で冷徹にウォッチし続けた執念の記録。江川紹子の「オウム裁判記録」第一弾。 「オウム事件を巡っては、約二百人の信者・元信者が起訴されている。殺人、監禁拉致死、死体損壊、営利略取、小銃や麻薬の密造、爆弾や火炎瓶の使用、運転免許証の偽造、強盗、暴行、窃盗と、罪名も多種多様で、まるで犯罪のデパートのようだ。しかし、起訴されている被告人たちほとんどは、オウムに入るまで犯罪とは全く無縁の人々だった。いわゆるエリートと呼ばれる学歴や職歴の持ち主もかなりいる。彼らもまた、宗教を通して自己の心の研鑚を求めてオウムに集まっていったはずだ。なぜ有為の若者たちが犯罪者になっていったのか、どうして坂本弁護士一家を始めとする多くの人々が命を奪われる結果となったのか、その真相に少しでも近づきたい。そんな思いで、私は今日も法廷に足を運ぶ」 2018年、麻原はじめ元幹部13名の死刑執行により、数々の謎は二度と本人たちの口から語られることはなくなった。麻原彰晃とは? オウム真理教とは? 出版局、電子書籍編集部に復刻希望が多数よせられた江川紹子のオウム関連著書を、新たな原稿「反面教師としてのオウム」を加え電子書籍で完全復刻する。 (目次) 反面教師としてのオウム──電子版刊行に寄せて はじめに 第1章 オウムへの葛藤と闘う信者たち 第2章 裁かれる幹部信者たちの犯罪 第3章 地下鉄サリン事件の真相 第4章 麻原彰晃の妄想を解明する あとがき
  • 別海から来た女――木嶋佳苗 悪魔祓いの百日裁判
    値引きあり
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    「これは、私の書いた『東電OL殺人事件』を超える事件だ」――著者  殺人3件・未遂多数。北海道・別海町の名家に育った女が、男たちを次々と毒牙にかける――女と男の闇を射る佐野ノンフィクションの真骨頂! あなたも、木嶋佳苗の魔力から逃れられなくなる。 昂奮のサスペンス・ノンフィクション ・木嶋の祖父の遺言になった「決定的証言」 ・事件後に生き残った男の恐るべき現在 ・木嶋の「本命恋人」が私に見せた素顔 ・百日裁判「新聞が報じられなかったこと」 ・徹底取材 木嶋家四代に遡るロードムービー 戦後犯罪史上ナンバーワン「首都圏連続不審死事件」の全てを描いた力作! 私たちはこの事件からなぜ目が離せないのか。それはおそらく、この事件に関心をもつすべての人が、木嶋佳苗に、そして木嶋佳苗にだまされた人に、いくらかずつ似ている自分に無意識のうちに気がついているからである。――本文より
  • あんぽん 孫正義伝
    4.1
    異端経営者はなぜ生まれたのか。 今から一世紀前。韓国・大邱で食い詰め、命からがら難破船で対馬海峡を渡った一族は、豚の糞尿と密造酒の臭いが充満する佐賀・鳥栖駅前の朝鮮部落に、一人の異端児を産み落とした。 ノンフィクション作家・佐野眞一が、全4回の本人インタビューや、ルーツである朝鮮半島の現地取材によって、うさんくさく、いかがわしく、ずる狡く……時代をひっかき回し続ける男の正体に迫る。 在日三世として生をうけ、泥水をすするような「貧しさ」を体験した孫正義氏はいかにして身を起こしたのか。そして事あるごとに民族差別を受けてきたにも関わらず、なぜ国を愛するようになったのか。そしてなぜ東日本大震災以降、「脱原発」に固執し、成功者となったいま、再び全米の通信業界に喧嘩を売りにいこうとするのか――。飽くなき「経営」の原点が本書で明らかになる。
  • 「歴史認識」とは何か 対立の構図を超えて
    4.3
    日中・日韓関係を極端に悪化させる歴史認識問題。なぜ過去をめぐる認識に違いが生じるのか、一致させることはできないのか。本書では、韓国併合、満洲事変から、東京裁判、日韓基本条約と日中国交正常化、慰安婦問題に至るまで、歴史的事実が歴史認識問題に転化する経緯、背景を具体的に検証。あわせて、英仏など欧米諸国が果たしていない植民地支配責任を提起し、日本の取り組みが先駆となることを指摘する。
  • 10代に語る平成史
    3.7
    消費税の導入、冷戦構造の崩壊、バブル経済の終焉、テロとの戦い、自然災害…、政治ジャーナリストとして歴史的な場面を数多く取材してきた著者が、波乱に満ちた平成の歴史をわかりやすく解説します。果たして、平成の30年はどのような時代だったのでしょうか? 新し時代を生きるために必読の現代史入門です。

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  • オウム事件はなぜ起きたか 魂の虜囚 (上)
    -
    坂本弁護士一家殺人事件や地下鉄サリン事件など13にもおよぶ事件の罪に問われた麻原彰晃こと松本智津夫だが、法廷では怒号と不規則発言を繰り返し、証言台の元信者らを脅すとも取れる態度を示し続けた。そんな中、実行犯の証言から、新たな真実が次々と明らかになる。一審だけで257回もの公判が開かれ、延べ522人の証人が法廷に立った。そして2006年、ついに麻原の死刑は確定する──。早川紀代秀、岡崎一明、林郁夫、井上嘉浩など各実行犯の公判を追いかけることで、それぞれの人間像にも迫った、江川紹子のオウム裁判記録第3弾! 「『真実』を解明する場は、裁判所だけではない。報道や評論、小説やドラマなど、様々な分野で、いろいろな立場の人によってオウム事件は取り上げられてきた。司法にすべてを委ねるのではなく、そうしたものを参考に、一人ひとりが、真相を探っていくのが大事なのではないだろうか。本書は、私が私なりに『真実』を求めてきた記録である」 2018年、麻原はじめオウム真理教元幹部13名の死刑執行により、数々の謎は二度と本人たちの口から語られることはなくなった。麻原彰晃とは? オウム真理教とは? 出版局、電子書籍編集部に復刻希望が多数よせられた江川紹子のオウム関連著書を、新たな原稿「反面教師としてのオウム」を加え、電子書籍として完全復刻する。 【目次】 反面教師としてのオウム──電子版刊行に寄せて まえがき 第1章 教団、被害者、そして社会 第2章 坂本弁護士を殺害した者たち 第3章 サリン事件を引き起こした人々 第1部
  • 沖縄戦いまだ終わらず
    4.0
    戦後70年の沈黙を破って、孤児たちが“あの夏”の辛く哀しい記憶を語り始めた。だが、オスプレイ、米軍基地、集団レイプ……沖縄の現状はあの頃と変わっていない。沖縄の叫びはなぜ本土に届かないのか。『僕の島は戦場だった』を改題し、米軍普天間基地の辺野古移設問題が争点だった2014年県知事選挙の原稿を加え、今なお続く“沖縄戦”に迫る。現代日本の歪みを暴く渾身のルポルタージュ。
  • 沖縄 だれにも書かれたくなかった戦後史 上
    4.3
    沖縄の戦後65年余を知らずに現代日本は語れない。歴史的な政権交代と鳩山民主党による普天間飛行場移設問題の裏切り、「琉球処分」後に王朝尚家を見舞った数奇な運命、尖閣諸島の秘められた歴史、沖縄の戦後そのものの人生を生きたヒットマンの悲しい最期など……東日本大震災後の沖縄の今日を視座に入れながら、大幅加筆200枚。沖縄戦後史を抉る渾身のルポルタージュ。
  • 「カルト」はすぐ隣に  オウムに引き寄せられた若者たち
    4.5
    家族や友人などの繋がりをすべて断ち切って、オウムに入信し、凶悪な事件に手を染めていった若者達。一連の事件がどうして起きたのか、彼らは特別な人達だったのか。オウムを長年取材してきた著者が、若い世代に向けて事実を伝えるとともに、カルト集団に人生を奪われない生き方を示す。巻末に年表を付し、当時の社会も見える化した。

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  • 唐牛伝~敗者の戦後漂流~
    3.0
    六〇年安保に火をつけた男の全生涯。 装甲車を乗り越えよ――。その男は国会前に群がった学生たちに咆哮すると、車の上から、警官隊にダイブした。全学連委員長・唐牛健太郎。六〇年安保はこの男の情念が火を付けた。 しかし、500万人の男を熱狂させた「政治の季節」は岸信介政権退陣とともに過ぎ去る。ともに闘った若者たちは社会に戻り、高度経済成長を享受した。 唐牛健太郎だけはヨットスクール経営、居酒屋店主、漁師と職を変え、日本中を漂流した。彼はなぜ、“何者か”になることを拒否したのか。ノンフィクション作家・佐野眞一が北は紋別、南は沖縄まで足を運んだ傑作評伝。 ※この作品は過去に単行本版として配信されていた同名タイトル の文庫版となります。
  • きびしい時代を生きぬく力
    4.0
    出口の見えない不況,きつい人間関係などで悩む人は多い.そのことが,さらに他者を排除していく.このようなきびしい時代を,どのようにして生きぬいていったらいいのか.困難に直面した人達が絶望せずに生き続けたのは,なぜか.人間の心の中の回復していく力とは.誰もが「弱者」になりうる時代に届けたい1冊.

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  • 救世主の野望 オウム真理教を追って
    -
    始まりは一通の電話からだった。子どもがオウム真理教に入信し、連絡が取れなくなったという親からの連絡を受けた著者は、知り合いの坂本堤弁護士を紹介する。「被害者の会」が結成され、サンデー毎日がオウム批判の連載を開始した直後、坂本さん一家3人が謎の失踪をとげる。そこから、著者とオウムとの長い闘いが始まった──。 教祖である麻原彰晃こと松本智津夫の生い立ちから教団設立に至る道程を追い、閉鎖環境における「神秘体験」で信者を洗脳し、御布施によって財産を奪い取る搾取構造を暴く。地下鉄サリン事件に先立つ4年前、早くもオウムの狂気に警鐘を鳴らした、江川紹子渾身のルポルタージュ第1弾! 「麻原彰晃教祖は教団の目的に「人類救済」を挙げている。もし彼が真実この目標を掲げているのなら、今こそ実践に移してほしい。空念仏ではなく、本当に人びとや地球環境や平和を守るための行動に出てもらいたいと思う。坂本弁護士一家拉致事件への協力もしてほしいと願う。しかし、これまで私が観察してきたかぎり、彼のいう「人類」とは、オウム真理教の信者、つまり自分の支配下の人間にかぎられるようだ。しかも、その信者たちも「救済」の対象というより、支配下の員数にすぎない」 2018年、麻原はじめオウム真理教元幹部13名の死刑執行により、数々の謎は二度と本人たちの口から語られることはなくなった。麻原彰晃とは? オウム真理教とは? 出版局、電子書籍編集部に復刻希望が多数よせられた江川紹子のオウム関連著書を、新たな原稿「反面教師としてのオウム」を加え、電子書籍として完全復刻する。
  • クザーヌスの世界像
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 神の創造物であるにも拘わらず、世界は何ゆえ分裂と相異に満ちたものなのか。本書はその著作のみならず説教をも駆使して、その思想の全体的構造を明らかにする。哲学の目的は愛によって神の真理に到達することであるとした彼は、脱中心・二極性・楕円の思考といった独自の方法で自らの思惟を相対化し、現実の世界が〈協和〉に向かって存在することを探究する画期的業績。 【目次より】 目次 序章 本研究の目的と方法 第一章 クザーヌスにおける〈哲学〉 第一節 「学としての哲学」 第二節 哲学と神学をめぐるヴェンクとの応酬 第三節 『覚知的無知について』と『推測について』における〈哲学〉 第四節 〈知恵〉への思索 第五節 〈Amor sapientiae〉としての〈哲学〉 第六節 〈知恵の狩〉 第二章 〈多様性〉問題 第一節 クザーヌスの思惟の根本動態 第二節 〈多様性〉問題への取り組みの発端 第三節 『覚知的無知について』と『推測について』における〈多様性〉問題 第四節 『創造についての対話』における〈多様性〉問題 第五節 中期以降における〈多様性〉問題 第三章 方法としての〈反対対立の合致〉 第一節 〈反対対立の合致〉の思惟をめぐるミリュー 第二節 前期における〈反対対立の合致〉 第三節 『神の観について』を中心とする〈反対対立の合致〉 第四節 〈媒介〉としての〈反対対立の合致〉 第四章 楕円の思考 序節 第一節 〈脱中心の思考〉 第二節 クザーヌスの〈思考の二極性〉 第三節 楕円の思考 第五章 〈神の現れ〉の諸相 序説 第一節 世界という〈神の現れ〉 第二節 〈秩序〉という〈神の現れ〉 第三節 人間という〈神の現れ〉 第六章 〈協和〉としての世界 序節  第一節 〈個物〉における〈協和〉 第二節 〈水平的協和〉と〈垂直的協和〉 第三節 〈協和〉としての認識 終章 〈多様性〉から〈協和〉へ あとがき 注 文献目録 欧文要旨 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 八巻 和彦 1947年生まれ。)哲学者。早稲田大学名誉教授。早稲田大学第一文学部卒業。東京教育大学大学院文学研究科修士課程修了、同大学院文学研究科博士後期課程中退。専門は、哲学、倫理学、文明論。 著書に、『クザーヌスの世界像』『クザーヌス 生きている中世』『クザーヌスの思索のプリズム―中世末期の現実を超克する試み』(編著)『境界に立つクザーヌス』(共編) 訳書に、ニコラウス・クザーヌス『可能現実存在』(共訳)『神を観ることについて 他二篇』L・ハーゲマン『キリスト教とイスラーム』(共訳)などがある。
  • 渋沢家三代
    4.2
    新1万円札の肖像に決定した渋沢栄一とは一体、何者だったのか? 日本銀行、第一国立銀行(みずほ銀行)、日本郵船、東京電燈(東京電力)、東京瓦斯(東京ガス)、大日本麦酒(サッポロビール、アサヒビール)、商法講習所(一橋大学)、東京ホテル(帝国ホテル)など、日本を代表する約650の企業や団体をつくった「日本資本主義の育ての親」。それにも関わらず、三井、三菱、住友のような財閥となることを拒み、静かに没落していった──。人物ノンフィクションの第一人者が、栄一・篤二・敬三と続いた渋沢一族三代の真実の姿を描く。 わが国に資本主義を産み落とし根づかせた栄一、それを継承し育んだ嫡孫・敬三。その狭間にあって、廃嫡の憂き目にあった篤二。勤勉と遊蕩の血が織りなす渋沢家の人間模様をたどることは、拝金思想に冒されるはるか以前の「忘れられた日本人」の生き生きとした息吹を伝えることにも重なる。この一族は、なにゆえに「財なき財閥」と呼ばれたのか? なぜ実業家を輩出しなかったのか? いま新たな資料を得て、大宅賞受賞作家が渋沢家三代の謎を解き明かす。 「私はこの本で“偉人伝”を書いたつもりはない。それより意図したのは、栄一という人物の偉大さに押しつぶされた渋沢家の人々の悲劇を、明治、大正、昭和の時代相に重ねて描くことだった。これはまったく類書がない着眼点だといまも自負している」 (本書より) 電子書籍化にあたり、新稿「渋沢家の真相」を収録した。
  • 枢密院議長の日記
    3.3
    一読茫然。日記に生涯を捧げた男 その名は倉富勇三郎! 幕末に生まれ、明治、大正、昭和を生き、三代の天皇に仕えた倉富は、時代の変遷をどう見つめ、年月の足音をどう聞いて、記録にとどめたのか? いざ、前人未到の倉富ワールドへ!
  • 「想定外」 をやっつけろ! ー検証・なぜ墨田区はコロナ禍第5波で重傷者を出さなかったのか
    -
    021年7月初めから急速に患者が拡大し、9月まで続いた新型コロナウイルスの感染拡大第5波は、それまでにない激流となって各地に押し寄せた。重症化する患者が相次ぎ、入院が必要なのに在宅での療養をよぎなくされる患者も激増。入院できないまま自宅で死亡する例も出た。もはや「医療逼迫」を超えて「医療崩壊」と言わざるをえない惨状を呈した。 東京都では、8月12日~9月14日の間、都の基準による重症者数が連日200人を超え、8月28日には過去最高の297人に達した。重症者用の病床使用率は、9月1日に96.9%となった。 救急車を呼んでも、搬送先がなかなか見つからず、長時間患者が車内で待たされるケースも増加した。救急隊が「医療機関への受入れ照会」を4回以上おこない、「現場滞在時間」30分以上に及んだ「救急搬送困難事案」を、総務省がまとめているが、東京都では7月19日から9月12日までに毎週1000件以上が報告されている。とりわけ8月9日~15日の週においては、その数は1837件にも上った(うち、コロナ疑いは870件)。 自宅療養者の死亡者も同様に増加し、9月19日付読売新聞によると、8月1日以降9月17日までの東京都で、自宅療養中に亡くなった人は44人(救急搬送後の死亡者を含む)を数えた。 そんな中、東京都墨田区のデータがひときわ目を引く。 同保健所によると6月25日~9月29日の重症者数はゼロ。大都市圏でこの時期に重症者が1人も出なかった自治体は珍しいのではないだろうか。入院待機者も8月中旬にはゼロとなり、ほかの都市部の自治体のように、本来入院が必要な患者が自宅療養をよぎなくされる、という事態はなくなった。 こうした対策が功を奏した背景には、速やかなワクチン接種や、「墨田区モデル」とも呼ばれる地域内で完結する医療体制の整備、区と医療関係者の連携、議会の対応など、いくつもの要因がある。 本書では、そうした墨田区の対策を概覧しながら、なぜワクチン接種を速く進めることができたのか、ワクチン以外にどのような対策が有効だったのかを見ていくことにする。墨田区の取り組みと知見を記録として残すことで、危機時における地方自治体のあり方を考える参考にしていただければ、と思う。
  • 旅する巨人 宮本常一と渋沢敬三
    4.3
    第28回大宅壮一ノンフィクション賞受賞作。 民俗学者・宮本常一の人と業績を、財界人・渋沢敬三との交流から描いた傑作評伝。 日本中の村と島を歩き尽くした男がいた――。 瀬戸内海の貧しい島で生まれ、日本列島を隅から隅まで旅し、柳田国男以来最大の業績を上げた民俗学者・宮本常一。 「日本資本主義の父」渋沢栄一の孫として生まれ、財界人として活動する一方で、パトロンとして物心両面で宮本を支え続けた渋沢敬三。 対照的なふたりの30年に及ぶ交流を描き、宮本民俗学の輝かしい業績に改めて光を当てた傑作評伝。 第28回大宅壮一ノンフィクション賞受賞作。 解説・稲泉連 電子書籍化にあたり、新稿「素晴しき「助平」たち――渋沢栄一と宮本常一」を収録した。
  • だれが「本」を殺すのか
    4.6
    「本」の世界で起きている事件は、既に、すべて、ここに書かれていた! 電子書籍の本質、オンライン書店の変容、出版界の制度疲労、そして活字離れと少子化……いま、グーテンベルク以来の巨大な地殻変動の真っ只中で、「本」が悲鳴を上げている! 取材・執筆に丸2年、現代日本を代表するノンフィクション作家・佐野眞一が、「本」の世界を川上から川下まで《串刺し》にし、多くの出版関係者に今も強い影響を与え続ける名作、遂に電子書籍版、登場。

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  • 誰も書けなかった石原慎太郎
    4.7
    なぜ、彼はこの半世紀、人びとの関心を集め続けてきたのか。「男が惚(ほ)れる男」だった父・潔と、「日本で最も愛された男」と言われた弟・裕次郎へのコンプレックスから、新銀行東京問題までを徹底取材。大衆の心にひそむ欲望を、無意識に、しかし過剰なまでに映し出す鏡であり続けてきた慎太郎の本質を暴く! (講談社文庫)
  • 父と娘の肖像(小学館文庫)
    4.0
    【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 著名人女性21人と3人の父親から聞いた「父娘関係二十四様」。そこには、素直になれないもどかしさもあれば、年を経て初めてわかる思いもある。登場するのは横峯さくら、飯星景子、野田聖子、大石静、南場智子、阿川佐和子、宇津木麗華、北斗晶、岡本依子、山本美香、成田真由美、細川ふみえ、潮谷義子、矢部美穂、大岩千穂、大貫妙子、杉田かおる、片岡安祐美、米原万里、藤ジニー、鈴木貴子、鳥越俊太郎、丸山和也、永六輔(敬称略・掲載順)。
  • 津波と原発
    5.0
    被災者の肉声を横軸に、現地の歴史的背景を横軸に紡ぎ、各メディアから高い評価を得た東日本大震災ルポルタージュの傑作を文庫化。あの未曾有の大災害の、一週間後に津波に襲われた被災地各所を、一ヶ月半後には福島第一原発周辺の立ち入り禁止区域内を緊急取材した筆者が見たものとは――。「あのとき、何が起きたのか。何が問題になっているのか。佐野さんにしか表せない、骨太な文章に心を打たれた」(解説・菅原文太)
  • 東電OL殺人事件
    3.6
    彼女は私に会釈して、「セックスしませんか。一回五千円です」といってきました――。古ぼけたアパートの一室で絞殺された娼婦、その昼の顔はエリートOLだった。なぜ彼女は夜の街に立ったのか、逮捕されたネパール人は果たして真犯人なのか、そして事件が炙り出した人間存在の底無き闇とは……。衝撃の事件発生から劇的な無罪判決までを追った、事件ノンフィクションの金字塔。

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  • 東電OL症候群(シンドローム)
    3.8
    女なら誰しもがもっているんじゃないかしら、そういう堕ちてみたいといった感情を――。『東電OL殺人事件』に自らを投影した女たちの肉声、赤裸に語られた事柄は胸が潰れるほどの真摯な性だった。「逆転有罪」で迷走を続ける法廷、新たに起きる事件。死してなお強い磁力を発するエリートOLの眼差しが、日本社会の闇までをも浮き彫りにする。もはや瞠目するしかない、渾身のルポ。

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  • 崩壊する55年体制 1
    3.7
    1~3巻2,530~3,080円 (税込)
    昭和から平成へと変わった1989(平成元)年は,消費税の導入とリクルート事件で幕を開けた.それを契機に高まった政治不信のうねりは,やがて自民党長期一党支配を終焉させ,小選挙区制の導入を柱とする〝政治改革〟をもたらすに至るが…….竹下登内閣から橋本龍太郎内閣までを描く.

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  • 日韓クライシス
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 こじれた日韓関係に解決策はあるのか? 政治、経済、歴史の各方面の専門家による分析と今後の展望。(『中央公論』2019年12月号より) (目次より) ●対談 韓国・国立外交院教授と語る歴史、経済、安全保障 日韓関係を遮る「三重の葛藤」 曺良鉉×西野純也 ●文政権の選択は「狙撃」か「ワンチーム」か 韓国財閥はいま? 安倍誠 ●悪化する日韓関係 今こそ読みたい『「歴史認識」とは何か』 故・大沼保昭先生に教えられた歴史と向き合う「俗人」目線 江川紹子
  • 日本のゴミ〈豊かさの中でモノたちは〉
    -
    すべての商品はゴミになる。豊かさとゆがみを映し出すさまざまな廃棄物から見えてきた現代ニッポンの正体。――消費の最末端から見た異色経済ルポ。自動車、衣料品、OA機器、紙、乾電池、建築廃材、水医療廃棄物、核廃棄物、生ゴミ、各種容器、ペット……ハイテク日本が生み出す代表的ゴミの最期を克明に辿る! ●ゴミという名で総称される、生産、流通、消費活動の残滓には、この国の豊かさと同時に、そのゆがみもまた付着している。使ったそばから捨てられる片道切符にも似た宿命は、程度の差こそあれ、現代流通するどんな商品にも付与されている。(「プロローグ」より)
  • 人を助ける仕事(小学館文庫)
    4.2
    【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 「世の中を救いたい」「人の役に立ちたい」と願いながらオウム真理教の信者になっていった若者たちと向き合ってきた著者が、平凡な生活と地道な仕事の中に「生きがい」を見出した20代から30代の人々を取材。自分に素直に、だからこそ紆余曲折を繰り返しながら、福祉や救急、介護など人を助ける仕事にたどり着き、本当のやりがいを見つけた37人それぞれのドラマを丹念に描き出す。重松清氏も絶賛! 『週刊文春』好評連載が1冊に。
  • 凡宰伝
    3.7
    真空総理、冷めたピザと揶揄された小渕恵三は本当に無能だったのか。政治生命を失いかねぬ日の丸、君が代問題に手をつけ、通信傍受法=盗聴法を通し、サミットの沖縄開催に踏み切り世間の度肝を抜く。「庶民派」を自任し、小市民的側面を臆面なくさらす半面、権力闘争をしたたかに渡り歩く、余人をもってかえがたい不思議なパーソナリティは緻密な演出なのか、それとも……。突然の病に倒れた凡人宰相の実像をあますところなく描いた傑作ノンフィクション。
  • みんなの宗教2世問題
    4.0
    私たち2世の声を聞いてください! 虐待、金銭的搾取、家庭崩壊、性暴力、PTSD…。過酷な境遇を生きのびた当事者たちの証言と、識者たちの考察で、2世問題の解決に挑む。 安倍晋三銃撃事件で浮上した「宗教2世問題」。当事者たちの苦しみをどう伝え、どう救済するか? さまざまな2世当事者たちの証言、学術、ジャーナリズム、精神医療などの専門家による論考、海外の研究状況紹介、日本の創作物における宗教2世の描かれ方の総覧などから、2世問題の深層にせまり支援のあり方について考える一冊。「宗教2世問題」を一時の消費で終わらせないために。 〈宗教2世とは何か。本書では「宗教2世問題」を親が特定の宗教を信奉しており、その宗教儀式や宗教活動の影響によって、子どもの養育、発育、発達、成長に著しい障害が発生する問題と定義したい。(…)「宗教2世」は必ずしも「カルト」として非難される宗教団体の2世ばかりではない。一般的にカルト宗教と見なされない新宗教や、場合によっては伝統宗教の内部でも、「2世問題」は存在する。〉(「はじめに」より) 【目次】 ■1章 当事者たちのさまざまな声 被害者をもう出さないために反セクト法を 小川さゆり スクールカウンセラーとして、いまは2世たちの苦しみに寄りそいたい マリコ マインドコントロールは残っていて、いまでも人が怖い もふもふうさぎ 「正統派」と呼ばれるところでも、カルト化することは普通にある あやめ 家族を大事にするための組織が、家族を犠牲にしている サキ 教義や信仰心を利用した性暴力にも焦点があたってほしい 朱莉 宗教2世とマルチ商法2世の類似する苦悩 ライオ 安住の地で暗部を見ても、外の世界の生き方がわからなかった 大沢 信仰優先で家族が崩壊するのは、オウムも他のカルトも同じ 中山尚 たまたま人を殺さなかった、とある宗教2世の話 紫藤春香 ■2章 宗教2世・海外での最新研究状況 横道誠 ──宗教的虐待、毒宗教、健全な宗教団体、宗教的トラウマ症候群、宗教的児童マルトリートメント ■3章 識者たちによる宗教2世論 宗教2世問題の歴史的宗教文化的展望 島薗進 宗教2世とカウンセラーの責任 信田さよ子 宗教・社会・家族のダイナミズム 釈徹宗 普遍的問題としての宗教2世問題 中田考 目の前で苦しむ他者に耳を傾ける 沼田和也 社会全体で2世の生きづらさを軽減する努力を 江川紹子 ■4章 精神医療/カルト問題報道の観点から 信仰の自由はR20にしたほうが良い? 斎藤環×横道誠 宗教2世問題をコンテンツ消費で終わらせないために 鈴木エイトインタビュー ■5章 宗教2世はいかに描かれてきたか 横道誠 ──関連する日本の創作物について思うこと ■6章 改めて宗教2世問題を展望する 横道誠
  • 勇気ってなんだろう
    4.1
    いつかニュースで見た,あるいは海の向こうに住んでいる,私たちからは遠い,「勇敢な」人たち….でも,テレビでは聞こえなかった,葛藤を語る彼らの赤裸々な声は,私たちの心にも突き刺さる.勇気ってどういうこと?もしかして意外と身近なこと?自分ととことん向き合った彼らの話を聞いて,いま,勇気を考えてみませんか.

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  • 災害時にこそ問われる学級経営力:岩手・三陸編
    4.0
    1~28巻660~770円 (税込)
    悲しみのなか子どもたちを支えたのは、日常と変わらない学校生活、そして友人たちとの関わりだった。学校、学級の再建に向けて取り組んだ岩手県教師たちの記録。全国教職員必読の書。全国学校図書館協議会選定図書 第 1 章 3.11 当日とその後の教育現場 (河村茂雄) 1 その時何が起こったのか 震災当時の学校の様子 2 教師たちによる復旧の取組 物理的環境の確保に向けて 第2 章 学校再開から1 学期末まで 教育関係者はどう取り組んだのか 1 生徒指導主事の立場から 1 つの校舎で2 つの中学校の生徒が生活・活動した中学校の実践 (佐藤謙二) 2管理職の立場から 被災地域支援の前線基地にある中学校の実践 (根田真江) 3 養護教諭の立場から 専門家と学校現場をつないで効果を上げた養護教諭の実践 (工藤宣子) 4 教育関係者の立場から 多くの支援を学校につなげ, 学校を後方から支えた取組 (森本晋也) 第 3 章 危機にこそ大事にしたい学級集団の力 (河村茂雄) 1 心理面での総合的援助の必要性 2 グループアプローチの土壌としての学級集団 3 第 2 章の先生方の実践から学ぶこと 4 改めて認識した人と人との絆の大切さ

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  • 私たちも不登校だった
    4.0
    「学校に行かないなんてとんでもない」。不登校の子どもやその親に、こうした言葉がどれほど浴びせられただろうか。しかし、「普通でないこと」を罪悪視する学校という場所になじめなくても、人生を自分の力で切り開いていった少年少女はたくさんいる。彼らは学校に行かなかったことのマイナスも冷静に見つめ、ゆっくりと自分の「夢」を実現するために歩いていった。「私は学校が好きだった」という女性ジャーナリストが、驚きをこめて描いた、素敵な若者たちの記録。

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