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  • 闇中問答
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  • アンデル 2018年12月号
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    最終号にして、松家仁之さんと本多孝好さんが初登場です。 ■連載長編小説 温又柔「魯肉飯のさえずり」(第7回) 松田青子「持続可能な魂の利用」(第11回) ■短期連載小説 山下澄人「小鳥、来る」(第4回) ■短編小説 泉 麻人「テレビ男」(後編) 本多孝好「なんでもない休日」 松家仁之「卒」
  • 案頭の書
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  • and I Love Her
    完結
    -
    全1巻275円 (税込)
    春から春へ。事件無き彼女の肖像。 1人の女性がいる。 この小説は、彼女の輪郭と所作だけを丁寧に追ったものだ。 彼女がどんな部屋に住み、どうやってコーヒーを飲み、クーペを運転し、どのように眠り、バルコニーにいる時の様子や風を受けた時の表情などが、積み重ねられていく。 彼女には雨と月の光がよく似合う。 小説とは、ドラマや事件、葛藤とその克服、といった起伏が必要だ、 という思い込みを、この作品はワイパーできれいに払拭する。 それも、長篇と読んで差し支えない長さを擁して。 1点、注意を。「あとがき」は絶対に先に読まないこと。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
  • あんな薄情なやつ
    -
    1巻275円 (税込)
    台風が接近中の夜。とあるコーヒーの店で、不思議な「薄情の連鎖」が始まる。 東京に台風が接近中の夜、「コーヒーの店で、ひとときを」と看板に書かれた店の客は、カウンター前が好きな女性とスーツ姿の男性客の二人。その女性客は、店がある建物の四階に住んでいると話します。男性客が帰った後.店主は女性客に、この店で知り合って結婚して離婚した男女の話をします。その話に出てくる女性は、女性客の友人であり、薄情な人なのだという話をして、店主の元の奥さんのカフェについて訊ねたことから、不思議な「薄情の連鎖」が始まります。コーヒーの香りを背景に語られる「薄情」という言葉の意味をふと考えてしまいます。 底本:『この冬の私はあの蜜柑だ』2015年、講談社 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。文筆家。大学在学中よりライターとして「マンハント」「ミステリマガジン」などの雑誌で活躍。74年「白い波の荒野へ」で小説家としてデビュー。翌年には「スローなブギにしてくれ」で第2回野性時代新人文学賞受賞。小説、評論、エッセイ、翻訳などの執筆活動のほかに写真家としても活躍している。著書に『10セントの意識革命』『彼のオートバイ、彼女の島』『メイン・テーマ』『日本語の外へ』ほか多数。近著に『くわえ煙草とカレーライス』(河出書房新社)、『窓の外を見てください』(講談社)などがある。
  • 安野モヨコ STRIP!
    完結
    -
    全1巻2,640円 (税込)
    人気漫画家安野モヨコ、初めての原画集。 1989年に漫画家としてデビューして以来、同じ人物が描いたとは思えないほどさまざまな作品を発表し、読者を驚かせ続けてきた安野モヨコ。ストーリー、絵の強さ、リアルな描写に「まるで自分のことのよう」と、安野作品に等身大の自分を見てきた人は数知れません。 今回の画集では、初めて単行本化された『ハッピーマニア』をはじめとし、『さくらん』『働きマン』『シュガシュガルーン』などの人気作をメインに、『花とみつばち』『ジェリーインザメリィゴーラウンド』ほか、『オチビサン』『鼻下長紳士回顧録』の原画や、描き下ろし作品も収録します。 そして!! 過去に3回だけ連載され、単行本化されずにお蔵入りしていた「第二章」の3話分を、特別に全ページ公開します!! 描くことに常に真剣勝負で、自分に厳しい課題を課し続けてきた安野モヨコ。著者初めての原画集!!
  • イアリングをつけるとしたら
    完結
    -
    全1巻275円 (税込)
    つけるときよりもはずすとき 編集者と書き手の情事。 ここでは編集者が男性であり、書き手はまだ書くことの経験が十分ではない。 小説とは、いかにして書かれるものなのか。 会話の中から、そして動作を伴う、あるモノからそれは生まれる。例えばイアリング。 男には得られない視点からイアリングを見て、そのことを構築できればすなわちそれが彼女の小説だ。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
  • いい女さまよう
    -
    1巻275円 (税込)
    今やシャッター街となった商店街で生まれ育った長谷川那美。彼女のさまようための旅物語。 残暑が続く中、地元の四国へフラリと戻った長谷川那美は、マンガの原作を主な仕事にしている。今やシャッター街となった商店街で生まれ育った彼女は、地元のショッピングモールでレストランを成功させている兄のダットサン・トラック720を借りて、地元を徘徊します。若い女性とダットサンが奇妙にマッチする地方都市の風景と、大きなショッピングモールで飲める自慢のコーヒー、兄の仕事上のパートナーの女性との食事。彼女の地元での徘徊は、そのまま、彼女の仕事であるマンガの原作へと繋がっていきます。さまようための旅の物語です。 底本:『この冬の私はあの蜜柑だ』講談社 2015年11月 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。文筆家。大学在学中よりライターとして「マンハント」「ミステリマガジン」などの雑誌で活躍。74年「白い波の荒野へ」で小説家としてデビュー。翌年には「スローなブギにしてくれ」で第2回野性時代新人文学賞受賞。小説、評論、エッセイ、翻訳などの執筆活動のほかに写真家としても活躍している。著書に『10セントの意識革命』『彼のオートバイ、彼女の島』『メイン・テーマ』『日本語の外へ』ほか多数。近著に『珈琲が呼ぶ』(光文社)、『くわえ煙草とカレーライス』(河出書房新社)などがある。
  • いい気分だ
    完結
    -
    全1巻275円 (税込)
    波が高まって、やがて凪。いい気分だ 舞台はプール。 水をたたえた空間だが人工物であり、やや密閉感じもある空間。 主役は2人の女性。というより、身体と視線だ。 もしかすると互いを捕らえる正確さと貪欲さは異性間のそれをしのぐものかもしれない。 言葉は不要。過不足のないしなやかな動きがあればいい。 波のようになめらかに高まってやがて凪へ。 身体だけではないが身体にあくまで忠実な欲求を解放させて、今、いい気分だ。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
  • 飯田蛇笏
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  • 生きかたを楽しむ
    完結
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    オデンを経由して、やがてみんな写真に収まる 作者と同じ、「ヨシオ」という音のつらなりを持つ17歳がいる。 カタカナのヨシオだ。ヨシオは高校の卒業に際し、大学には行かないことを選択する。 両親は離婚し、母親が女手一つでヨシオを育てた。 その母親が経営するのがオデン屋だ。 ここに、様々な来歴や関係を持ったそれぞれ魅力的な人物たちが訪れる。 中には国境を超えて来る人物までいる。 それぞれの困難を抱えながら、全員が「生きかたを楽し」んでいる。 片岡義男によってヨシオ同様、「オデン」とカタカナ表記される場所を媒介として それらの魅力が交錯する。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/
  • 遺書
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  • イズムと云ふ語の意味次第
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  • 偉大なるカボチャのワルツ
    -
    1巻275円 (税込)
    東京の世田谷の少年少女の成長は、そのまま東京の空気の変遷のようです 真紀子と由美子、よく似たタイプの二人の女性は、高校の同級生で今は二十七歳。昭和の終わりに、それぞれが実家の美容院とパン屋を引き継いで、今後の展開を話しています。その話に登場する、やはり高校の同級生だったサックスプレイヤーのシンゴもまた、高校時代からの彼女たちの友人。物語は真紀子と由美子、シンゴと真紀子、シンゴと5つほど年上のボーカリストの女性、そしてまた真紀子と由美子と、二人一組の会話で進みながら、その都度、少しづつ状況が変化していきます。東京の世田谷の少年少女の成長は、そのまま東京の空気の変遷のようです。 底本:『ジャックはここで飲んでいる』2016年、文藝春秋 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。文筆家。大学在学中よりライターとして「マンハント」「ミステリマガジン」などの雑誌で活躍。74年「白い波の荒野へ」で小説家としてデビュー。翌年には「スローなブギにしてくれ」で第2回野性時代新人文学賞受賞。小説、評論、エッセイ、翻訳などの執筆活動のほかに写真家としても活躍している。著書に『10セントの意識革命』『彼のオートバイ、彼女の島』『メイン・テーマ』『日本語の外へ』ほか多数。近著に『くわえ煙草とカレーライス』(河出書房新社)、『窓の外を見てください』(講談社)などがある。
  • イチゴの目覚まし時計
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    シニカルではなしに、彼女は言う。 「なんだって陳腐なのよ」。 2組の若い男女がいる。 4人はそれぞれ、バラバラに福島から出てきた上京組だ。 1組はサラリーマン。もう1組は風俗で働くカップル。 そこに上下や屈託や差異はほとんどない。 風俗組が手に入れた真っ赤なフェアレディZTで 結婚式のため、4人は再び福島をめざす。 その憧れのスポーツ・カーも結婚も 陳腐であることを彼らは自覚している。 しかしそれは達観したニヒリズムではなく タフな生活者の冷静な自覚に過ぎない。 【著者】 片岡義男:1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
  • 一日じゅう空を見ていた
    完結
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    最高の贈りものは時間である 一日じゅう空を見ていることを可能にするもの、 それも最高の条件で見続けることを可能にするのはいかなる状況か、ということをこの小説は描いている。 どんな高価なプレゼントよりも記憶に残り、消費や購買とも無縁なその成り行き。 読者の皆さんもまた、出典を明らかにすることなく この短篇とそっくり同じ一日を過ごしてみるとよいかもしれません。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
  • 一日の仕事が終わる
    完結
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    仕事とは彼女の長い一日のことだ 大人同士の関係ならば、互いに仕事を持ち、そのことを尊重し合う、というのが通常の状態だろう。 そして仕事が終われば、夫婦であれ、恋人同士であれ、仕事の時とは違うふるまいをするのもまた普通である。 しかし、そのスイッチがうまく行かない、いや、スイッチを換えたくない状態というものが時折やってくる。 そんな時は金曜日であれば京都に行ってしまう。 一人になること。そして思いがけないハプニングも含めて自分の状態にある種のケリをつけること。 こうして彼女の長い一日がようやく終わる。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
  • 一番気乗のする時
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  • いちばんつらい人
    完結
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    2台の自動車が作る狂おしい三角形について 海岸沿いの夜の国道をひた走る2台の自動車がある。 前を行くのはシトロエンである、女性が1人で運転している。 それを追うように後ろを行くのはメルセデスで こちらは男性が1人、女性が1人。 2台の自動車に3人。女性が2人で男性が1人。 3人の関係はあまりに微妙な苦しいバランスのうちに保持されているが 誰もが自分の感情から自由になることはできない。 誰1人、充足していないがゆえに保たれている怖ろしい関係がここにある。 作家は作中でこれを「環状に循環」と書いている。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/
  • 一生に一度かしら
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    あっけらかんと百万円 たいへんに魅力的な女性がいて、彼女と寝たい、それが実現するなら百万円払ってもいい、と男が口にする。 話だけなら冗談か下衆な話題として済んでしまうが実際にそれが実現され、女性もあっさりとそれを飲んでしまうともはや外野がどうのこうの言う問題ではない。 「一生に一度かしら」などと笑いながら、百万円を支払い得ない男たちの視線の先をグラビアの彼女が涼しくすべっていく。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
  • 一夕話
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  • 一等星の見える窓
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    ようやく一等星の見える時刻 今日こそは会いたい女性がいる。 いつもならしない残業もこなし、時間をつぶそうとするもなかなか電話は通じない。 持て余した時間のあいだに幾人もの女性が登場しては去っていく、そのよるべなさも片岡作品にはおなじみの展開だろう。 やや深い時間になって、ようやくキャッチ。 そこまで時間が経過したのだから、夜空の遅い初夏でも、彼女の体の向こう側に一等星が見える。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
  • いつか聴いた歌
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    2人の女性に託された歌 不幸な亡くなり方をした父親から唯一の財産として娘は歌を贈られた。 長じてカントリー歌手になった娘は父の曲に自ら詞をつけて歌うようになる。 ところがその歌を、どうやらもう1人、歌っている女性がいるらしい。 自分しか知らないはずの歌なのに。 このミステリーの前に現れるのが愛すべき21歳の私立探偵アーロン・マッケルウェイだ。 もう1人の女性はいったい誰なのか。 全篇、電話による会話だけで進んでいく哀切な物語。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
  • イツモクルオンナノヒト
    -
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    二人の男女を通して小説がどのようにして生まれるのか、その瞬間を描いた作品。 商店街の喫茶店に勤めるムンバイから来た青年トニーは、ライターの三浦に「イツモクルオンナノヒト」がさっき来たと伝えるところから始まる物語は、三浦の「イツモクルオンナノヒト」という言葉についての考察を経て、その当の「オンナノヒト」である仁美が小説を書くきっかけを作る。そして彼女が再び、その喫茶店を訪れた時、彼女の中に一つの物語が生まれる。この短編小説は、二人の男女を通して小説がどのようにして生まれるのか、その瞬間を描いた作品なのだ。しかも、その内容は、片岡義男流小説講座にもなっているという構造が見事。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。文筆家。大学在学中よりライターとして「マンハント」「ミステリマガジン」などの雑誌で活躍。74年「白い波の荒野へ」で小説家としてデビュー。翌年には「スローなブギにしてくれ」で第2回野性時代新人文学賞受賞。小説、評論、エッセイ、翻訳などの執筆活動のほかに写真家としても活躍している。著書に『10セントの意識革命』『彼のオートバイ、彼女の島』『メイン・テーマ』『日本語の外へ』ほか多数。近著に『珈琲が呼ぶ』(光文社)、『くわえ煙草とカレーライス』(河出書房新社)などがある。
  • いつもの彼女、別な彼
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    動いていた1週間、動かない1週間 一緒に住んでいて、恋人と呼べなくはないが 家庭を営むには至らない男女がいる。 男は不意に会社を辞めるが、理由は明らかではない。 そして彼は1週間、実家に帰省する。 その際、女は、自分の親友で、彼の帰省先の近くに住んでいる もう一人の女に会うことをしきりにすすめる。 まるでその女と結婚させたがっているかのように。 しかもその女は離婚を経験し、娘を一人で育てている境遇だ。 ここで起こっていることは何か。 その1週間で男の何かが確実に変わってしまい、 しかし女は以前のように部屋から動かなかった。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/
  • 伊東から
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  • 糸女覚え書
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  • いなくなりたい
    完結
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    いつか必ず、自分はいなくなる ここでは、おそらく誰もが人生の中で多少なりとも感じていながら突き詰めて考えたり苦しんだりしたことの無いことについて、あまりの純粋さゆえにのめりこんでいく少女の姿が描かれている。それは、自分とは何か、存在とは、時間とは何か、という問いだ。かつての自分と今の自分は別の人間であり、しかしながら記憶、というものがあるからその過去には今の自分として戻ることができるけれど今、その場所にかつての私はいない。私とはそう、いつだって「いなくなる」ことが確実な何か、のことなのだ。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/
  • 犬養君に就いて
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  • 犬と笛
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    3.7
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  • いまから一〇〇年あと
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    離婚暦、4年の歳月、初夏の東京。 2人のシャイネスは、言葉で防波堤を築く。 女が営む店の名前はウェンディ。 ビーチボーイズのナンバーから取られている。 いちばん大切な存在だったのに、 去ってしまったウェンディという女の子を歌った曲だ。 時々店に顔を出す男は、ここへ来て4年になる。離婚暦アリ。 彼女の誕生日に、男は、金がなくて贈り物ができない 若い男性が登場する映画の話をしたりする。 店を閉め、外を歩き、2人は今までにない段階に入る。 それを「幸せ」と呼ぶことをためらいながら、体と言葉を重ねていく。 【著者】 片岡義男:1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。83年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
  • 芋粥
    4.0
    1巻110円 (税込)
    五位は藤原基経に仕えるだらしのない格好をした40歳過ぎの侍。彼は、周囲の人々からも酷い仕打ちを受けていた。五位の夢は芋粥を飽きるほど食べること。その望みを聞いた藤原利仁という人物が、その夢を叶えてやることになったのだが……
  • 芋粥
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    5.0
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  • 嫌なことからは逃げる
    -
    1巻275円 (税込)
    逃げながら、しかし迂回していても、いつか問題には直面します。その逃げる過程がまた物語を生むのです。 「町で見つけた小さな謎」や「日本国内でのほんのちょっとした旅」といった連載を雑誌に書いている主人公。その「書く」という行為が日常になっている男の行動をそのまま物語にしたような作品です。何をするにも「考える→動く」というスタイルが習い性となっている「物書き」という職業についての物語と言ってもいいかも知れません。その生き方をまっとうするための、最も大切なことが「嫌なことからは逃げる」ことなのでしょう。逃げながら、しかし迂回していても、いつか問題には直面します。その逃げる過程がまた物語を生むのです。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。文筆家。大学在学中よりライターとして「マンハント」「ミステリマガジン」などの雑誌で活躍。74年「白い波の荒野へ」で小説家としてデビュー。翌年には「スローなブギにしてくれ」で第2回野性時代新人文学賞受賞。小説、評論、エッセイ、翻訳などの執筆活動のほかに写真家としても活躍している。著書に『10セントの意識革命』『彼のオートバイ、彼女の島』『メイン・テーマ』『日本語の外へ』ほか多数。近著に『珈琲が呼ぶ』(光文社)、『くわえ煙草とカレーライス』(河出書房新社)などがある。
  • 李良枝セレクション
    NEW
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    二つの「母国」の間から未来に託した文学 ――没後30年記念出版! “日本で生まれ育った韓国人”として、母語である日本語と、母国語の韓国語、その狭間で揺れ惑う人物を描くことで、言語とアイデンティティの問題を追究し、37歳の若さで急逝した李良枝。創作を通して、二項対立の思考を超越し、現実をあるがままの姿で受け入れる勇気と力を得るまでに変化した李の気づきが、社会の分断が広がる今、大きな意味を持つ。 李良枝は自らの内に芽生える差別意識にも厳しい目を向け、あらゆる属性、あらゆる立場に立っている人に当てはまる実存の問題、人間の尊厳を文学で問い続けた。その言葉は、未来に開かれている。韓国、ドイツ、台湾でも翻訳刊行され、没後30年の今年、アメリカで英訳の刊行も決まった。世界からも注目が続く。 本書は、李良枝の文学に多大な影響を受けた作家・温又柔が選んだ小説4篇とエッセイ3篇を、李良枝の思考の流れがわかるように構成し、温又柔の詳細な解説と年譜を付した決定版。李良枝文学の今日的意義を、未来の読者に向けて伝える貴重な一冊。 「何らかの『基準』や『規範』から外れた者にとって、ますます苛酷になりつつある現代の日本で、この世界のこわばりを解きほぐす勇気を促す力が李良枝の文学にはある」(温又柔) [目次] Ⅰ 小説  由煕  刻  石の聲  除籍謄本 Ⅱ エッセイ  言葉の杖を求めて  木蓮によせて  私にとっての母国と日本  解説 切実な世界性を帯びた李良枝の文学  温又柔  李良枝 年譜  初出一覧
  • 岩野泡鳴氏
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  • which以下のすべて
    完結
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    全1巻275円 (税込)
    Tシャツのその下には…… 受験を控えた高校生男子。 魅力的な女性教師が、自分の姉と友人であるという状況は ちょっと誇らしいものであり、同時にドギマギするものであり いずれにせよ、彼にはその女性教師が気になって仕方がない。 姉の友人であるがゆえに接近するチャンスにも恵まれた彼は ある時、Tシャツをプレゼントすることを思い立つ。 夏休み明けの授業でそのTシャツを教師が着てきたことにも興奮をおぼえる。 しかし感情の高まりはそれでは終わらない。 渡してしまった後で彼は初めて気付く。 それが、地肌に直接触れる衣類であることに。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/
  • Web新小説 2022年4月22日号(通巻1号)
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    <特集>『新・日常考―きのうまでと違うこと』 「非日常」が私たちの「日常」を覆いつくしてから、二年余りが過ぎました。いままた恐ろしい「非日常」を告げるニュースが途切れず、不安な日々が重ねられていきます。それでも、きのうより今日を、明日こそはと願う気持ちは万国共通のはず。新・日常考―きのうまでと違うこと。「日常」を問い直し、新たな日々を編むための試みです。 【目次】噓でもいいから/堀江敏幸、斎藤茂吉の危機と再生/小池光、離れて働く、みんなと働く/酒井順子、特集とりとめな記/   特集編集班、週末のアルペジオ/三角みづ紀、藤沢周・連作小説館⑥/藤沢周、猛獣ども/井上荒野、町田康の読み解き山頭火/町田康、しおり物語/岡もみじ、アマネク ハイク/神野紗希、兼好のつれづれ絵草紙/三遊亭兼好、漱石クロニクル―絵で読む夏目漱石の生涯―/大高郁子、楸邨山脈の巨人たち/北大路翼、Dr.よねやまの芸脳生活芸術家の生き様を医学で考える/米山公啓、江戸の愛猫/宮川匡司、気まぐれ編集後記/万年editor
  • 魚河岸
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    3.0
    1巻0円 (税込)
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  • 魚座の最後の日
    完結
    -
    全1巻275円 (税込)
    ファインダーの中の彼女 記憶に刻み込まれる女性がいる。 その女性と再び会えば、それは再会、ということになる。 この小説においては2人の女性と 20歳前の男、その友人のもう1人の男が再会を演じる。 舞台は鹿児島から北海道まで。 そして海岸が重要な場所になり、写真が小さくない役割を果たす。 再会と海岸と写真の相互作用とはいかなるものか。 「あとがき」で作者がこの小説の主題を明らかにしているが どうかそこは先に読まずにお願いしたい。 そしてタイトルの「魚座の最後の日」とは 実は作家・片岡義男の誕生日でもある。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/
  • 嘘はほんのり赤い
    完結
    -
    全1巻275円 (税込)
    真っ赤な、までは行かない嘘とは、どのようなものか? この小説のタイトルを確認してから読み始めれば、 その「嘘」というのはおそらくこのことだろう、 という察しは、たいていの読者にはつくのではないか。 だからその「嘘」はそれほど巧妙に仕組まれたものではない。 そのことよりも、男が2人、女が1人というその力関係と 女性が持つ魅力のための軽い装置として「嘘」はあると考えていい。 3人がライダーであるならば、いささか大掛かりな「嘘」の仕掛けも 「真っ赤な嘘」までは行かない、ほんのりと赤く染まる程度なのだ。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/
  • 嘘はやめよう
    完結
    -
    全1巻275円 (税込)
    聡明な彼女たちは明言してから静かに去っていく。 なんと挑発的な。あるいは、なんと不愉快な。 おそらく、そのように読むことは十分に自然なことだろう。 身勝手な、イヤな、おまけに嘘つきの、男である。 おまけに反省もしない。同じことを何度も繰り返している。 ただこの男には、嘘をつかないものが1つだけあって、 それは自分の気持ちに対して、である。気持ちを偽ったまま関係を続ける、 ということが彼にはできない。そこが素直と言えば素直だが 別れ方は最悪である。やはり彼女たちは 去り際に頭からコーヒーをぶっかけて行くべきなのだ。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/
  • 内田百間氏
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    -
    1巻0円 (税込)
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  • 美しいひとたち
    -
    愛する女性の美しさをさらに引き出し、確認する…純粋で大胆な性の冒険をファインダー越しに浮かび上がらせる、6つの恋愛変奏曲。

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  • 産屋
    無料あり
    3.0
    1巻0円 (税込)
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  • 馬の脚
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    1巻0円 (税込)
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  • 海のほとり
    無料あり
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    1巻0円 (税込)
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  • 海まで100マイル
    -
    海の写真を眺めながら心通わせる佐藤秀明と片岡義男。人と海を結ぶ二人の会話はどこからでも始まる 1981年に刊行された佐藤秀明と片岡義男による海を巡る写真と対話。当時41才の片岡義男と38才の佐藤秀明の会話は「海」を限りなく具体的に語る。海の誕生から成分、波が生まれる科学。のんびりと、駄話を交えながら、海のように話はうねり、海と対話する波乗り達の話へ。サーファーという言葉は使っても、サーフィンとは言わない。「波乗り」と言う二人には、「波に乗る」という行為そのものに意味がある。モンシロチョウが波に乗る話をしても、海に何かを仮託するような話はない。それが二人の海との距離。100マイルなのだ。 【目次】 1 水のある惑星 2 海を科学する 3 大洋を旅するエネルギー 4 伝説の大波 5 カリフォルニア物語 6 鯨の歌を聴いた 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。https://kataokayoshio.com/ 佐藤秀明 1943年新潟生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業。三年間のアメリカ遊学を経てフリーの写真家となり、旅行誌や男性誌を中心に幅広く活動中。人間とその生活・自然をテーマに多くの作品を発表。代表作に『口笛と辺境』『雨の名前』『風の名前』『花の名前』など多数。
  • 海をもらった人
    完結
    -
    全1巻275円 (税込)
    海をめぐる二つの小説 ビターな味わいの小説である。まずは、おだやかな家族の風景から一転して悲劇が訪れ、しかしその悲劇は小説として書かれたものだった、という仕掛けから始まる。そして物語の視点は、その悲劇の小説を編集者として受け取った男のものとなる。その男は海辺で偶然、かつての知り合いと会い、その知り合いが小説を書こうとしていることを知る。知り合いの書いたものを読んでみると……そこに悲劇は無いが、編集者には不徹底な失敗した小説としか思えない。最初も最後も小説に係わる、あくまでビターな作品である。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/
  • 海を呼びもどす
    完結
    -
    全1巻275円 (税込)
    説明しすぎることは「説明的」であることをはるかに凌駕する この長篇小説には、著者によるまえがきがある。 そのまえがきを読むことによって たちどころに読んでみたくなったとしたら、 おそらくそれは幸福な時間をもたらしてくれるに違いない。 2017年の現在からはあまりに遠い、しかし ある程度の年齢であれば、覚えがないでもない、その振舞い方。言葉の使い方。 大学生である、ということの意味は今とはちがうかもしれず しかしこの小説に充満する理屈っぽさには、 おそらくある種のいさぎよさが同時に備わっているはずだ。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/
  • 囈語
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    1巻0円 (税込)
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  • 噂のベビー・フェース
    完結
    -
    全1巻275円 (税込)
    ベビー・フェースと、 呼びたければ呼ばせてやれ 倦怠とユーモア。 広告代理店に勤める中途半端な年齢の男たちは 生活に困らない金はあっても遊ぶ金はそうは行かない。 そこで、45歳の中年男を引っ張り込む。 トライアングルの中心にいるのは、鹿児島から出てきた21歳の女。 どこからどう見ても成熟した肉体だが、ベビー・フェースと呼ばれている。 3人のうち誰を好きでもない、嫌いでもない 倦怠とユーモアの数日を過ごし、時が来れば さっさと鹿児島に帰るだけ。 【著者】 片岡義男:1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
  • 運
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    1巻0円 (税込)
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  • A&F COUNTRY総合カタログ 2014
    -
    2014 A&F COUNTRY総合カタログ。直木賞を受賞した作家の高橋克彦氏、狩猟漫画『山賊ダイアリー』の岡本健太郎氏、佐藤卓氏、谷克二氏、大宮勝雄シェフ等一流の執筆陣に寄稿していただきました。 【INDEX】 〈記事〉デイナ・グリーソン/若井辰紀・山口浩康/竹内昌義(みかんぐみ)/高橋克彦/大宮勝雄/中山由起枝/小田桃花/佐藤卓/岡本健太郎/谷克二 〈カタログ〉weber/KETTLEPIZZA/CampMaid/アツボウグ/LODGE/GSI/YET/Klean Kanteen/SEATTLE SPORTS/BYER/BLUE RIDGE CHAIR WORKS/HELINOX/CRAZY CREEK/ADIRONDACK/cocoon/HENNESSY HAMMOCK/HILLEBERG/TICLA/Kirkham's/DAC/Feathercraft/Aironaut/PENDLETON/OUTDOOR RESEARCH/ibex/KAVU/Barbour/KENTUCKY ROYALTY/Woolly Pully/INTERSTELLAR/DARN TOUGH VERMONT/RUSSELL MOCCASIN/Chaco/VASQUE/CLIF BAR/UltrAspire/MYSTERY RANCH/KLETTERWERKS/ETHNOTEK/Chico Bag/pacsafe/eagle creek/TERG/遊牧舎/The SPEEDY STITCHER/Rainbow of California/PAX NATURON/みやざきタオル/The Printed Image/OUTSIDE INSIDE/Euro SCHIRM/ABITAX/NITE-IZE/COMPASS/STATIONERY/SUN/Rite in the Rain/FOX40/Merk Wares/MAKING A FIRE/LIVE FIRE/The solite stove/ULTIMATE SURVIVAL/NITECORE/WETTERLINGS/Randall Made Knives/BUCK KNIVES/晶之/佐治 鉈/HIRO KNIVES/VICTORINOX/MAG-LITE/COGHLAN'S ※本書は、2015年6月8日~2022年9月15日までCLAPより配信していた『A&F COUNTRY総合カタログ 2014』と同一の内容です。重複購入にご注意ください。

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  • 永遠に失われた
    完結
    -
    全1巻275円 (税込)
    すべてが終わること、写真を撮ること 17歳。人生で最も輝かしく、また不安定な年齢だ。 誕生日を終えたばかりの彼女は、ふと家を出て バスに乗り、海岸にまで足を延ばす。 焦燥感のような、鬱屈した気持ちのような そんな壊れそうな気持ちの中に、突然、凧を持った少年が現れる。 凧揚げを手伝う、という他愛もない時間を共に過ごしたことが 彼女にとって決定的な時間になる。 極端に観念的な理想と、あざやかな目の前の現実が ピタリと一致する奇跡の年齢。 しかしもはや、それは「永遠に失われた」。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/
  • 永遠年軽
    3.6
    1巻1,507円 (税込)
    十七歳の私たちは、「はるか遠くにある未来」を夢みていた―― 私=林由起子には、林美怜と林圭一という同じ「林」の苗字を持つ友人がいた。やがて圭一は美怜と付き合うようになり、三人の関係に変化が訪れる……。国籍や性別を超えた三人の友情、その積み重ねた時間を描いた表題作をはじめ、「日本語文学」を拡張する傑作作品集。 完全に普通のひとなんか、この世に一人もいないよ。誰もが皆、それぞれ、ちょっとずつ、普通じゃないんだ。(「永遠年軽」) おじいちゃんはね、二十歳までは、日本人だったんだよ。(「誇り」) 父が、おりこうさん、と言ってくれるから、ガイジン、とか、タイワン、とはやしたてられても耐えられた。(「おりこうさん」)
  • 永久に不愉快な二重生活
    無料あり
    -
    1巻0円 (税込)
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  • 英子の森
    3.6
    1巻1,320円 (税込)
    彼女たちを「違う世界」へ連れて行ってくれる魔法、それは―― 『スタッキング可能』でわたしたちが〈洗脳〉されている「社会」の「不確定さ・不安定さ」と「個人」の「代替可能性」をシニカルに描いた松田青子が贈る、待望の第2作品集。
  • 英語で日本語を考える
    3.3
    例えば、「地元産」は英訳すると“locally grown”。「産出された」あとの状態を示す「産」が“grow”という動詞を用いて表される、とても英語らしい言いかただ。この表現の違いとはなんだろう。英語を鏡にして写し出される日本語の構造や性能、また立ち現れてくる強さや弱さなどについて、小説家である著者が考える。解説 倉林秀男
  • 英雄の器
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    5.0
    1巻0円 (税込)
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  • エクストラ・ドライ
    完結
    -
    全1巻275円 (税込)
    2人で飲み、次に1人で飲む。 エクストラ・ドライのジンは、かなりキツい。 それがこの、何も起こらないといえば起こらない、おだやかなはじまりの、派手ではないが祝福に満ちたごく短い短篇のタイトルに選ばれているのはなぜか。 男女のうち、視点は女性の側にある。 ヒントは、ラストの1人飲みのシーンにあるのかもしれない。 いや、それはほんとうになんでもない、なにものをも象徴しない、ただのエクストラ・ドライでありただの1人飲みかもしれないのだけれど。 さてあなたはどう読みますか? 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
  • 江口渙氏の事
    無料あり
    -
    1巻0円 (税込)
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  • エスケープという名の香水
    完結
    -
    全1巻275円 (税込)
    暗い場所なら、脱出がよく見える 地上21階。ホテルではない。私的な寝室だが、生活感はまるでない。外は雨。そしてここは、かなり暗い空間である。ほぼ初対面の男女が、お互いに裸で、会話を交わす。趣味について話し出すと、女の語る趣味は嘘か本当かわからないような(たぶん本当なのだ)荒唐無稽なものだ。いつかはやってみたいこと、として彼女が語る「夢」はいささか常軌を逸しているようでもあり、同時になにかしら人間という生き物の根源に触れるようなものでもある。この暗がりの中で、二人は生活から、日常から「脱出」している。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/
  • エスプレッソ
    -
    1巻275円 (税込)
    様々な人と出会うライターの行動を通し、場所と人との繋がりだけで物語を生む 先ごろ短編集を出したばかりの作家、柊甲介氏にインタビューしているライターの吉澤輝久は、70歳を越えてなお旺盛に執筆活動を続ける柊に、短編小説がどのように出来上がるのか話を聞きます。作中に登場する海老フライが食べたくなった話などをしつつ、吉澤は最寄り駅に真っ直ぐ行かず。タクシーで下北沢へ。そこで、かつて聞いたエスプレッソの店を訪ね、ふと、この店の常連になりたいと考えます。あちこちへ移動し、様々な人と出会うライターの行動を通して、場所と人との繋がりが、それだけで物語を生むという、その過程が短編小説なのでしょう。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。文筆家。大学在学中よりライターとして「マンハント」「ミステリマガジン」などの雑誌で活躍。74年「白い波の荒野へ」で小説家としてデビュー。翌年には「スローなブギにしてくれ」で第2回野性時代新人文学賞受賞。小説、評論、エッセイ、翻訳などの執筆活動のほかに写真家としても活躍している。著書に『10セントの意識革命』『彼のオートバイ、彼女の島』『メイン・テーマ』『日本語の外へ』ほか多数。近著に『くわえ煙草とカレーライス』(河出書房新社)、『窓の外を見てください』(講談社)などがある。
  • エスプレッソを二杯に固ゆで卵をいくつ?
    完結
    -
    全1巻275円 (税込)
    この怒涛の電話の中に真実はあるか? 14歳。自分で自分をもてあまし、世間からは「多感な時期」などと言われたりもする年齢だ。そんな年齢で、両親が離婚した。友人に向かって彼女は、そのことについて好きになれない父親について、めんどくさい新しい母について、そして誰よりも「かっこいい」と思っている離婚した母について電話口で怒涛のようにしゃべりまくる。対面ではなく、すべて電話でのおしゃべり、しかも相手の友人の応答は一切書かれずひたすらこちらがしゃべるだけ、という構えがこの短篇のキモで、そこにはうっすらと孤独が見えるようだ。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/
  • エロティック憂鬱
    完結
    -
    全1巻275円 (税込)
    創作を通じて、憂鬱を外に出すこと 二人の女性がいる。一人は大きな体をしているがそれは本来、男性であったことと関係がある。二人は二人でいることによって、互いのエロスを充実させることができる。それがいささか通常と異なる形態を取ろうとも、そんなことは瑣末なことでしかない。互いに撮影をし、セルフ・ヌードを撮り、やがてその撮影行為の中に模造男根を挿入し……一人が言う。「自分の基本は憂鬱」なのだと。その「憂鬱」とバランスを取るのがエロティックな世界でありその「憂鬱」を自分の中で創作を通じて作り替え、外に出していくのだ。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/
  • エンジェリック・ハウス
    完結
    3.3
    全1巻792円 (税込)
    モテない、サエない人生を送ってきた柊志に、突然、輝かしい人生をつかむチャンスが訪れた!? それは、21世紀からきた少年・ハルの代わりに、「エンジェリック・ハウス」という新しい音楽を世の中に発表することだった。けれど、その音楽には人の煩悩を溶かしてしまう力があって……。ハルが20世紀にきた目的とは!? 柊志とハルは、この世界を救うことができるのか……? 安野モヨコが描く、近未来SFワールド!!
  • 槐
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    1巻0円 (税込)
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  • エンド・マークから始まる
    完結
    -
    全1巻275円 (税込)
    飛び出す女、残される男。 かつての同級生で年齢も同じ2人の女が、再会する。 飛び出してきた1人の女を、もう1人の女が迎える。 迎えた家には男もいて、しかしそれはさして問題にならない。 ところがしばし時間が経って、女はまた出て行く。 今度は違う方の女だ。迎えたほうの女が今度は出て行く。 トラブルが起きたわけでもないのに。 女と男の組み合わせが変わる? 感情はどうなる? しかし少なくともこれは三角関係とは違う。 古い何かが終わって、新しい何かが今から始まるのだ。 エンド・マークから出発だ。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
  • AM/PM
    3.6
    このアンバランスな世界で見つけた、私だけの孤独――AMからPMへ、時間ごとに奇妙にずれていく120の物語。いまもっとも注目を浴びる新たな才能の鮮烈デビュー作を、松田青子が翻訳!
  • 老いたる素戔嗚尊
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    -
    1巻0円 (税込)
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  • 往生絵巻
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    5.0
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  • 鸚鵡 ――大震覚え書の一つ――
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    3.5
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  • 大川の水
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  • 大久保湖州
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  • 尾形了斎覚え書
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  • おぎん
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  • お砂糖とクリームはお使いになりますか
    -
    1巻275円 (税込)
    【短編小説の航路】情報の積み重ねによって、物語が組み上がっていく様が目の前で鮮やかに展開する一種のドキュメンタリー 小説というものは、形になりにくい何かを情景の具体的な描写によって想像の中で形にしてしまう力を持っています。この小説は主人公である矢吹由美の服装の細かい描写、珈琲についての描写、彼女が毎週のように珈琲豆を出前して、一晩を過ごす大学教授の吉野夏彦による詳細な銃の解説、その銃が文鎮となって押さえている原稿用紙に書かれた、シナリオ風の小説の下書き、それらが積み重なって、一つの物語が出来上がっていく様子を目の当たりにできる、これはそういう小説であり、愛情の色んな側面を小説によって形にする実験でもあります。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。文筆家。大学在学中よりライターとして「マンハント」「ミステリマガジン」などの雑誌で活躍。74年「白い波の荒野へ」で小説家としてデビュー。翌年には「スローなブギにしてくれ」で第2回野性時代新人文学賞受賞。小説、評論、エッセイ、翻訳などの執筆活動のほかに写真家としても活躍している。著書に『10セントの意識革命』『彼のオートバイ、彼女の島』『メイン・テーマ』『日本語の外へ』ほか多数。近著に『コミックス作家 川村リリカ』(中央公論新社)、『彼らを書く』(光文社)などがある。
  • お砂糖ひとさじで
    3.7
    小さなことへの喜びや楽しみ。それこそが、自分。メアリー・ポピンズの映画に出てくる歌「お砂糖ひとさじで」。そこでは、小さな工夫で日常がどれだけ楽しくなるかが歌われる。ひとさじのお砂糖で、苦い薬も飲めるようになる――そんなふうに気持ちを軽くしてくれる、魔法の呪文のようなエッセイ。お気に入りのアイテムやちょっとした発見、ずっと変わらず好きなこと、新たに好きになったもの、時には疑問や怒りも。あらゆるもので日々は織り成されている。『PHPスペシャル』の好評連載を書籍化。 〈目次より〉●服を買わなくても平気だった ●お茶の時間を取り戻す ●私、参加してる! ●秘密の森に分け入って ●心躍るジャンクフード ●ファンシーに夢中 ●読書は心にいい ●運命のペンとノート ●副反応のシルバニア ●敏感肌の冒険 ●必要なものですんで! ●リップモンスターを探して ●それもまたよし ●タクシーへの怒り ●オックスフォードの晩餐 ●セボンスターとパンとバラ
  • 教えてあげましょうか
    -
    1巻275円 (税込)
    「教えてあげましょうか」と言ったあの時から、四半世紀後の言葉を読む 女と男の再会がある。25年ぶりだという。しかしそこにあるのは二人だけのストーリーではない。二人を仲介した共通の友人がいて、そして過去の二人の仲にかかわる、姿は見えないがもう一人の女性の存在がある。25年分の過去の蓄積はそのままその人自身だから、25年と25年がコツン、とぶつかる。カウンターで。コーヒーを飲みながら。 この短編の中で大きな割合を占める二人の会話は、復讐と和解とがまだら模様になったような、サスペンスとリラックスのストライプのような、それはやはり25年の歳月を経た大人たちの言葉なのだ。そしてピタリとキマるラストの1行に唸る。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。文筆家。大学在学中よりライターとして「マンハント」「ミステリマガジン」などの雑誌で活躍。74年「白い波の荒野へ」で小説家としてデビュー。翌年には「スローなブギにしてくれ」で第2回野性時代新人文学賞受賞。小説、評論、エッセイ、翻訳などの執筆活動のほかに写真家としても活躍している。著書に『10セントの意識革命』『彼のオートバイ、彼女の島』『メイン・テーマ』『日本語の外へ』ほか多数。近著に『珈琲が呼ぶ』(光文社)、『くわえ煙草とカレーライス』(河出書房新社)などがある。
  • おしの
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  • お時儀
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  • 男嫌いと言われた
    完結
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    全1巻275円 (税込)
    二度めには道があった 一組の男女がいるホテルの部屋。この小説は、その部屋から一歩も出ない。いや、正確には出るのだ、彼らの頭の中の思い出として。今日は、二人が出会ってちょうど1年目の日。そして女性の誕生日だ。二人の会話は、あからさまに二人がこれまで交わしてきた行為のこと。互いの身体をほめ合い、自分たちの相性を喜び、論じ、時に発見があって、飽きることがない。男嫌いと言われてきた女性が変わったのだ。彼女の中には男性を受け入れる「道」がなかった。しかし2度めからすぐに道ができ、彼は喜んでそこに挿入する。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/
  • 男友だち
    完結
    -
    全1巻275円 (税込)
    恋人でも、夫でもない。彼は、男友だち 片岡作品に登場する女性たちの多くは社会通念ではなく、自分自身の中にモラルを持つことで徹底している。 例えば結婚。結婚しないことを貫くこと、あるいは結婚することを選択したうえで他の男性と没交渉にならないことを選ぶのも彼女たちの流儀である。 それは制度や通念への反抗ではなく、自分で決めたい、ということにつきている。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
  • お富の貞操
    無料あり
    5.0
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  • 乙女の本棚 女生徒
    値引きあり
    4.1
    1~10巻990円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 太宰治の『女生徒』が人気イラストレーターとコラボレーション! 太宰治の『女生徒』が、ファッションブランドAngelic Prettyなど、乙女心をくすぐる作品で知られるイラストレーター・今井キラによって、鮮やかに現代リミックス。全イラスト書き下ろしで贈る、珠玉のコラボレーション・シリーズです。巻末には、『グッドモーニング』『死んでしまう系のぼくらに』などで知られ、今をときめく詩人・小説家である最果タヒのシリーズ共通エッセイを収録。自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊です。
  • おなじ緯度の下で
    完結
    -
    全1巻275円 (税込)
    初めて好きになった女性は、スクリーンを経由して…… 季節は夏であり、登場人物はまだ幼さの残るハイティーン。そして両親は離婚もしくは死別している、という共通点を持つ短篇を集めた『夏と少年の短篇』に収録された一篇。この作品の鍵は、異母姉だ。ある男の前の妻と二番目の妻、それぞれの娘と息子という関係の4人は極めて仲が良いが、しかしこの息子と娘は兄弟でありながら他人でもある。そのことに対する隠れた意識に、17歳の男子は母親の故郷の映画館の、スクリーンに映った一人の女優の姿を経由してようやく気づくことになるのだが…… 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/
  • おなじ日の数時間後
    完結
    -
    全1巻275円 (税込)
    そこに女がいて男がいるなら、起きるときは何だって起きる 男が2人、女が2人。チームを組んで仕事の旅に出る。 長く続く出張だから良好な関係を保ったままでいたいが、 そもそもAとB、CとDという2組の恋人同士でできた4人組である。 そしてある時を境にBとCが急接近してしまい、 さあこれからどうしよう、という話を今、AとDがしているところだ。 いっそのこと、AとB、CとDのカップリングから AとD、BとCの組み合わせに変えればいいのではないか? いくらなんでもそれは安易? などと誰が言えるだろう。 人と人がいれば、そのようなことはいくらでも起きるのだ。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/
  • 鬼ごつこ
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    -
    1巻0円 (税込)
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  • おばちゃんたちのいるところ Where The Wild Ladies Are
    3.8
    追いつめられた現代人のもとへ、おばちゃん(幽霊)たちが一肌脱ぎにやってくる。失業中の男に牡丹灯籠を売りつけるセールスレディ、 シングルマザーを助ける子育て幽霊、のどかに暮らす八百屋お七や皿屋敷のお菊……そして、彼女たちをヘッドハントする謎の会 社員・汀。嫉妬や怨念こそが、あなたを救う!? 胸の中のもやもやが成仏する愉快な怪談集。
  • 思いがけないベッドの上で
    完結
    -
    全1巻275円 (税込)
    その複数の声を、一人で聞くということ ホテルに一人の女性が滞在している。彼女は朝食を取るために下まで降りていくがウォークマンを携帯させている。そこにはテープが挿入されており、いま、彼女は、その音声をイアフォンごしに聞きながら朝食の時間を楽しんでいる。そのテープには、2週間前に女性3人でさんざんに語り合ったことが録音してあるのだ。その時の熱気。口調。辛らつさとあけすけな内容。それらが朝の彼女の頭蓋の中に響き渡る。そしてその会話のあとの行為についても思い出している…… 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/
  • 思い出の十二号埠頭
    完結
    -
    全1巻275円 (税込)
    そして十年後も豪雨の日を迎える 女には、恋人と呼んで差し支えない相手がいた。その男が、話をしたい、ということでセダンで迎えに来る。女は激しい気性で、日本車の惨めさについて、戦後日本社会の貧弱さについて意見をぶちまける。やがて天候が変わり、湾岸線を走る車の上に豪雨が訪れる。彼女は豪雨の中、危険も顧みず、途方もない行動に出る……それからちょうど10年後の同じ日。また同じような天候だ。はたして彼女は何を思うのか? 短篇「八月の上半身」に話題としてのみ出てくる女性がここでは主人公。ぜひ、併読をお勧めしたい。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/
  • 思い出の線と色彩
    -
    振り返った彼女に「美代子!」不覚にも彼は叫んだ。別れて4年、彼女は別人と見まごうほど美しさを増していた(「別れて以後の妻」より)。あの日、あの時、僕らはどうだったか。そして今…。“思い出”を軸に紡ぐ著者自選の恋愛作品集。

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  • お律と子等と
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    -
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  • 俺のハートがNOと言う
    完結
    -
    全1巻275円 (税込)
    俺のハートがNOと言い、彼女の返事もNOと言う。 音大を中退し、才能はあるものの芽が出ず、宙ぶらりんな25歳のバンドマンが2人。 東京を離れ、束の間、東北の地方都市にドサ回り興行に出る。 短いなりに、いちおう、安い下宿を借りての生活だ。 そこへある日、ホステスの女が加わる。 女が1人に男が2人。起こるべくして事が起こり、思いがけない事態になり、男は逃げる、2人とも。 時を経て、再会。女はうらまず、すべてを決めていて、男たちは前に進めない。 いやしかし、何かが変わった、確実に。 その感触を男たちは、オートバイに乗りながら、確かめる。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
  • 俺を起こして、さよならと言った
    完結
    -
    全1巻275円 (税込)
    高原のホテル。 「さよなら」の言葉に、寄り添う2人。 クラブのホステスとサラリーマンの客。 ありふれた組み合わせだが、 それが片岡義男の短編の登場人物であるなら、 その後は同行二人になるはずだ。 しかし、ここにロマンスはない。 大人の優しさに満ちてはいても、それはロマンスではない。 ハードボイルドな響きを持つタイトルだが、 「さよなら」の発話者は、意外な人物だ。 それだけに男は深い傷を負う。 【著者】 片岡義男:1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
  • オレンジ・ペコ、午前八時
    完結
    -
    全1巻275円 (税込)
    ひとりの朝、はじまりの朝。 祝福には、オレンジ・ペコがにつかわしい。 ユミコ、という女性の名前はありふれているが、 漢字で表記すればいくつもの種類がある。 自分と同じ発音のユミコと、 ありがたくない場所で遭遇してしまった主人公・夕美子は、 自らの将来について、断固とした決意に踏み切る。 あとは自動車で、列車で、それを実行するだけだ。 それらをすっかり片付けたら、彼女には、 オレンジ・ペコの時間が待っている。 【著者】 片岡義男:1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。78年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
  • 温泉だより
    無料あり
    -
    1巻0円 (税込)
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  • 女
    無料あり

    4.0
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  • 女が死ぬ
    3.9
    「女らしさ」が、全部だるい。天使、小悪魔、お人形……「あなたの好きな少女」を演じる暇はない。好きに太って、痩せて、がははと笑い、グロテスクな自分も祝福する。一話読むたび心の曇りが磨かれる、シャーリイ・ジャクスン賞候補作「女が死ぬ」含む五十三の掌篇集。『ワイルドフラワーの見えない一年』より改題。〈特別付録〉著者ひと言解説 (「あなたの好きな少女が嫌い」より)

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