五木寛之作品一覧

  • 百寺巡礼 全10巻合本版
    -
    私たちのこころのふるさとはどこにあるのか。著者自らが百の寺を巡ったエッセイ集。百寺巡礼合本版 古寺、名刹のある場所には、不思議なエネルギーがある。それを体で感じ、新しい命を悠久の歴史に思う。第1巻は古の都、奈良。小雪の舞う室生寺、聖徳太子の強く深い想いが込められた法隆寺、優しさをいまに伝える中宮寺の半跏思惟像、「苔の海」が輝く秋篠寺――。私の「百寺巡礼」の旅が始まる。 「百寺巡礼 第一巻 奈良」「百寺巡礼 第二巻 北陸」「百寺巡礼 第三巻 京都1」「百寺巡礼 第四巻 滋賀・東海」「百寺巡礼 第五巻 関東・信州」「百寺巡礼 第六巻 関西」「百寺巡礼 第七巻 東北」「百寺巡礼 第八巻 山陰・山陽」「百寺巡礼 第九巻 京都2」「百寺巡礼 第十巻 四国・九州」百寺巡礼全10巻 合本版
  • 超合本 青春の門 第一部~第七部 【五木寛之ノベリスク】
    -
    第一部 筑豊篇──筑豊の地で生まれた伊吹信介。幼い頃に死んだ父伊吹重蔵。女一人で家を守る母タエ。情に厚い竜五郎らに見守れ、精悍な青年に成長する。幼なじみの織江との愛と性。ふくらむ人生への希望。信介は東京に出ることを決意する。誰もが一度は通りすぎ、だた一度しか通ることが許されない、それが青春の門。世代を超えて共感を呼ぶ史上最大のビルドゥングスロマン第一部。──そして第七部 挑戦篇まで。
  • 超合本 親鸞(しんらん) 第一部・激動篇・完結篇 【五木寛之ノベリスク】
    2.5
    【第一部】動乱の京都。親鸞は9歳で出家し、3年後に比叡山に入山した。が、長い修業ののち下山を決意し、法然の門下となる。数年後に師に認められ、「撰択本願念仏集」の書写を許されるが、貴族社会を巻き込んだ師の教えは、念仏禁制の裁きを受ける。法然は四国へ、親鸞は越後へ流罪に。ライバル・黒面法師との対決や、のちに結ばれる恵信との恋愛、河原で出会った無頼の者たちとの交わりなど、若き日の親鸞を描いた青春群像劇。※この電子書籍は、『親鸞(しんらん)(上)』『親鸞(しんらん)(下)』『親鸞(しんらん) 激動篇(上)』『親鸞(しんらん) 激動篇(下)』『親鸞(しんらん) 完結篇(上)』『親鸞(しんらん) 完結篇(下)』の六冊を合本とし、電子書籍化したものです。
  • 愛蔵版 全一巻 生きるヒント
    5.0
    法然の「やさしく」、親鸞の「ふかく」、蓮如の「ひろく」という姿勢を追求し、さらに心の「ふかい」ところにとどけ、読む人に生きる力を与える。今を生きるバイブル「生きるヒント」シリーズ全5巻を一挙に収録。
  • 一期一会の人びと
    3.5
    「眠れない夜に、次から次へと浮かびあがってくる顔がある。水の流れのように浮かんでは消え、消えては浮かぶ人びとの記憶を文章にするのは至難の業である。しかし、一瞬の出会いだからこそ色褪せぬ記憶もあるのだ。それらの残像を拾い集めて、この一冊ができた」。 森瑤子、フランソワーズ・サガン、川端康成、石岡瑛子、モハメド・アリ、梅原猛、内田裕也、太地喜和子……。五木寛之、レジェンド19人の回想録。
  • こころの散歩
    3.3
    こんな窮屈な時代だからこそ、あえて立ち止まり、振り返ってみる――。八十八歳になった作家が自らの経験をもとに、「心の相続」や「ノスタルジーの力」、そして「後ろ向きに前へ進むこと」の大切さを説く。豊かで、自由闊達で、融通無碍なる五木人生論、いよいよ佳境へ。人生の危機を切り抜けるヒント満載の書!
  • 雨の日には車をみがいて
    3.0
    さらば愛しき車たちよ シムカ1000、アロファ・ロメオ ジュリエッタ・スパイダー、ボルボ122S、BMW2000CS…… 9人の女性たちを彩る9台の車…… 時は流れ、ぼくは進む。究極の恋愛小説 「ビートルズが東京へやってきてた1966年。フランスの大衆車シムカを思いがけず手に入れたぼくは、その代償のようにひとりの女ともだちを失った」(第1話「たそがれ色のシムカ」)、「シトローエンの2CVを転がしていたとある春先。雪の中で後輪を空転させている車がいた。中には灰色のコートを着た女と少女。二人の行き先は思いがけない場所だった」(第5話「翼よ! あれがパリの灯だ」)……。 華やかなマスコミ業界にいながらも地道な「ぼく」の人生は、偏愛するクラシック・カーと、強く自由に生きる女性たちとの出会いとともにあった——。9つの青春・恋愛短編集。
  • 錆びない生き方
    -
    サンデー毎日連載単行本化第3弾。混迷深まる世界の中で私たちは何を頼りに生きてゆけばよいのか。戦争を知る世代の著者による励ましのエッセー。待望の電子化!
  • 折れない言葉
    3.0
    明日できることは明日やろうと、明日を信じて、私は今日まで生きてきた─ 90歳の作家が贈る人生への励ましにみちた珠玉の名言集。 ※こちらの作品は過去に他出版社より配信していた内容と同様となります。重複購入にはお気を付けください
  • 折れない言葉Ⅱ
    -
    ロングセラー『折れない言葉』の第2弾。 90歳を迎えた国民的作家が自身を支えてきた言葉を通して、混迷の現代を生きる私たちに語りかけるエッセイ集。 困難な時代への深い洞察が、著者ならではの癒やしの世界へと読者を誘う1冊。
  • 新・地図のない旅Ⅲ
    4.0
    はるかな記憶と現在を行き来する傑作エッセイがついに完結。人生という旅の途上での思いや出来事を、五木寛之が柔らかな筆致で綴る。
  • 新・地図のない旅Ⅱ
    4.0
    日々の暮らしのふとした瞬間を切り取ったエッセイ第2弾。90歳を迎えた著者が、「人生百年時代」という未知の旅を前に思いを綴る。
  • 新・地図のない旅 Ⅰ
    3.0
    90歳を迎えた著者が「人生百年時代」という未知の旅を前に、日常や記憶の中のふとした瞬間を、新たな視点で見つめ直すエッセイ集。
  • 私の親鸞―孤独に寄りそうひと―(新潮選書)
    3.0
    「自分は人間として許されざる者である」――心の中に孤独を抱きながら、二十代を過ごし、やがて三十歳を過ぎた頃、偶然に出会った親鸞の言葉。その時、なぜ私は「ああ、この人は自分のことを分かってくれる」「とりあえず、自分も生きていくことが許される」と思えたのか。その思想を追い続けて半世紀、わが心の内の親鸞を語る。
  • 漂流者の生きかた
    完結
    3.7
    見えない時代をどう生きるのか? 希望は必ずある! 「鬱の時代」「見えない戦争」「日本人の限界」「ヘイトスピーチ」「格差社会の壁」「居場所を失った者」「震災と災害」 私たちの現実の切実な問いに五木寛之と姜尚中が初めて向き合いとに生き方を模索した魂と魂の対話集。衝撃の刊行!!

    試し読み

    フォロー
  • 歎異抄手帳
    4.3
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 名著『私訳歎異抄』のポケットサイズ版が登場。 新たに「小見出し」「脚注」を加え、解説も一新しました。 =「まえがき」より= 歎異抄は、私にとってはいまだに謎にみちた存在である。 古めかしい聖典ではなく、いきいきとした迫真のドキュメントである。 この小冊子をつうじて、著者の熱い思いの一端でも再現できれば、というのが私のひそやかな願いだった。

    試し読み

    フォロー
  • 五木寛之の金沢さんぽ 【五木寛之ノベリスク】
    4.3
    《もう一つの故郷》かつて移り住んだことのある金沢。その伝統の街の陰影を、旅行者の視点と居住者の視点の両方を踏まえて描く。兼六園あり、犀川・浅野川あり、内灘あり。加賀百万石の城下町は、いまも息づいている。/このほかに、街並や名所を語る《古い街、新しい風》、地元の三文豪に触れる《ふりむけば鏡花》、歴史や地名を説く《加賀百万石の面影》、能登や富山の旅にも話しが及ぶ《北陸ひとり旅》など。
  • 新・風に吹かれて 【五木寛之ノベリスク】
    -
    21世紀に甦る名作、『新・風に吹かれて』。それは40年前の名エッセイを書き継ぐという新たな試みである。大きな流れの中で人々と一緒に生きていこうという五木氏の視点が紡ぎ出す言葉に読者は癒される。
  • 新・幸福論―青い鳥の去ったあと―それでも私たちは、幸せを探している。
    3.5
    幸福のイメージは、時代とともに変わります。世代によってもちがう。男性と女性、民族、職業によっても異なります。百万人の人間がいれば、百万通りのちがう幸福がある。それを承知で、あえて幸福について正直な感想をのべてみました。わかっていることは、いま新しい幸福感が生まれつつある、ということです。 「おわりに」より
  • 旅立つあなたへ 自分を愛するための20章
    4.0
    幸福な人生とは何か。生きて死ぬとはどういうことか。半世紀にわたる思索の軌跡がここに集約。言葉が心にしみこんでくる。生きる勇気がわいてくる。闇を照らす名言集! 「人生百年時代」と言われて、戸惑いを感じない人がいるだろうか。これまでの文化、すなわち文学、美術、思想、演劇、その他の知的財産は、すべて「人生五十年」を基準につくられたものである。私たちはこれから地図のない旅、羅針盤のない航海に向けて出発しなければならないのだ。未知の世界に対する心のときめきと同時に、大きな不安を抱えていることも事実である。ここに五十年にわたる自分の文章を集めてみたのは、懐古の感情からではない。きたるべき未知の世界に足を踏みだす前に、おのれの足場を確認しておきたかったからである。(「はじめに」より) ※こちらの作品は過去に他出版社より配信していた内容と同様となります。重複購入にはお気を付けください
  • 悲しみの効用 【五木寛之ノベリスク】
    -
    大震災、放射能汚染に代表される未曾有の時代を、どう生き延びていくか。常識と思われることが通用しなくなった時代に、なにを信じて明日を迎えたらいいのか。 反常識と思われているものの中にこそ、そのヒントがあると考えた五木寛之氏は考える。未知の時代を乗り超える、8つの力を、本書ではわかりやすく説いていきます。
  • ゆるやかな生き方
    4.0
    五木寛之氏の最新刊エッセイ『ゆるやかな生き方』は、2004年から2013年にかけて各紙誌に執筆された膨大なエッセイの中から、これまでの既刊本に未収録のものを抜粋し、再構成、編集した集大成版といえます。人はだれでも、雑事に追われながらせわしく生きていくものです。そのようなあわただしい日々の中、自分に「ご苦労さん」と言いつつ、生きづらい世の中を、身軽に、ゆるやかに生きるヒントがちりばめられた書です。
  • 文藝春秋2024年5月号
    NEW
    -
    ■■■緊急特集 都知事の「ウラの顔」■■■ ◎小池百合子都知事 元側近の爆弾告発 小島敏郎(元都民ファーストの会事務総長・弁護士) 「私は学歴詐称工作に加担してしまった」 ◎カイロで共に暮らした友への手紙 北原百代 百合子さん、あなたが落第して大学を去ったことを私は知っている── ◎コロナワクチン後遺症 読者の疑問に答える 福島雅典(京都大学名誉教授) ◎大座談会 昭和海軍に見る日本型エリート 保阪正康/河野克俊/戸高一成/新浪剛史/楠木建 ◎特捜部はなぜ五人衆を逮捕できないか 五十嵐紀男(元東京地検特捜部長) ◎プーチン新政権の「影の軍団」小泉悠×長谷川雄之 ◎トランプ前大統領は気配りもできる 杉山晋輔(元駐米大使) ◎短期集中連載4  駐中国大使、かく戦えり 原発処理水「情報戦」の真相 垂秀夫 ◎訂正できない日本共産党 東浩紀×松竹伸幸 ◎五大商社を鍛えた失敗の歴史 秋場大輔 ◎伝説のサラリーマン投資家が明かす個人資産800億円の投資術 清原達郎 ◎東大教授の「尊厳死」提言 あなたはどう死にたいですか 佐倉統 ◎カラダの不調スッキリ 室伏流4つのメソッド 室伏広治(スポーツ庁長官) ◎令和Z世代はなぜ働かないのか 麻布競馬場 佐藤優 ◎皇居の新博物館で宝物を探そう 磯田道史 島谷弘幸 ◎アカデミー賞なんて夢みたい 本田雄 ◎松本幸四郎インタビュー 叔父吉右衛門の煙草入れ 【連載】 ◎新連載 地図を持たない旅人 大栗博司 ◎お笑い社長繁盛記4 太田光代 ◎ムーンサルトは寝て待て10 内館牧子 ◎記者は天国に行けない28 清武英利 ◎有働由美子対談64 万城目学(作家) ◎小説 病葉草紙 京極夏彦

    試し読み

    フォロー
  • シン・養生論
    4.0
    「あす死ぬとわかっていても、するのが養生」。世界は疫病や戦争など心萎える日々の連続で、ふだんの健康などどうでもいいような気もふとしてくる。それでも耐用年数の過ぎたこの貧弱な体を、なんとか維持していかねばならないのだ――。長年、「体が発する信号=身体語」に耳を傾け、不具合を治めてきた〝体感派〟作家によるフリースタイル養生論。「歩行は10本の足指をフルに使って」「誤嚥を防ぐ嚥下のコツ」「ボケの始まりは〝見る、聞く、触る〟の遮断から」…齢90を越えて進化し続ける、心と体の整え方。
  • 人生のレシピ 異国文化の楽しみ方・味わい方
    NEW
    -
    異国の歴史や伝統に触れる。それは、知らない自分との出会いです。 今回のテーマは「異国文化」。居場所を定めないデラシネ人生を送るなかで見聞きした、さまざまな土地の景観や音楽が、自分の人生を彩り豊かなものにしたと語る五木さん。「晩年を過ごすのはスウェーデンかフィンランドか、やっぱりラテン系の国でのんびり過ごすのもいいな。そんなことを思っているこのごろです」。91歳になった「生き方の先輩」が贈る、人生百年時代を豊かにする必読ガイド、第8弾! 【内容】 第1章 才能を引き寄せるパリ――フランス 第2章 成熟した大人の国――スペイン、ポルトガル 第3章 個人が行動に責任を持つ国――イタリア 第4章 自由に生きるために――ギリシャ 第5章 北欧三か国の思い出――フィンランド、スウェーデン、ノルウェー 第6章 それぞれの個性が際立つ南米の国――チリ、ブラジル、アルゼンチン
  • 人生のレシピ 本を友とする生き方
    -
    行き当たりばったりの好奇心で、あらゆるジャンルの本を読む――それが私の読書です。 今回のテーマは「本」。小説はもちろん、歴史、エッセイ、音楽、車、鍼灸に関するものなどなど、少年時代から続けてきた「ごった煮読書」が、作家としての自身の仕事ぶりを形成したと語る五木さん。「読書をすれば優れた人間になるわけではないし、ましてや努力や義務で読むものではありません。本は、私のよき友であり、おもしろいから読むのです」。91歳になった「生き方の先輩」が贈る、人生百年時代を豊かにする必読ガイド、第7弾! 【内容】 第1章 ごった煮読書のすすめ 第2章 古典の読み方、楽しみ方 第3章 活字文化は消えてしまうのか 第4章 作家として「書く」ということ 第5章 忘れえぬ三人の作家――松本清張、司馬遼太郎、井上ひさし 第6章 本を友としてさびしさを癒す
  • 人生のレシピ 新しい自分の見つけ方
    -
    千所千泊。そうして私は自分の知らない自分を見つけてきた。 今回のテーマは「旅と人生」。日本各地の見知らぬ土地を訪れ、そこで泊まることを志しているという作家・五木寛之。なぜ旅に出かけるのか? 旅に出ると発見がある。自分の目で見て、足で歩き、人々と触れあい、その肉声に学ぶことで、その土地の陰影が生じて旅の面白さが増す。それを味わい、反芻することで、新しい自分を知ることができる。そして、今や「百年人生」と言われる人間の寿命そのものが長い旅でもある。90歳の「生き方の先輩」が贈る人気シリーズ。第6弾! 第1章 日本の旅が示唆してくれるもの 第2章 食の体験を思い返しながら 第3章 人と芸能――山形と秋田の旅 第4章 風景と伝承――鳥取と島根の旅 第5章 宗教と文化――大阪の旅 第6章 「心の武器」が人生を豊かにする
  • 人生のレシピ 幸せになる聞き方・話し方
    -
    自分が知らなかった自分を知る。対話は私にとって最高の授業だと思っています。 今回のテーマは「対話」について。作家・五木寛之が、文字を読むこと、書くことよりも大切にしているのが、人の話を聞くこと、そして人に語ること。ブッダも孔子もソクラテスもイエス・キリストもみな肉声で語りかけ、人々はその言葉を聞いて覚えたのであり、文字は二次的なもの、つまり、人の口から語られた言葉を記録するための道具にすぎないという。「対話とは、新しいことの発見であり、自分自身への問いかけでもある」。90歳の「生き方の先輩」が贈る、人気シリーズ。第5弾! 【主な内容】 第1章 対話の中に発見がある 第2章 面授の歓びを求めて 第3章 対談とはアートのようなもの 第4章 忘れがたい人々との思い出 第5章 真剣勝負こそが対談の魅力
  • 人生のレシピ 疲れた心の癒し方
    5.0
    思い出は〈心の資産〉です。存分に活用することをおすすめします 一か所にとどまることのない「移動の人生」を送ってきたという五木寛之さん。今回は、敗戦後の朝鮮半島からの引き揚げをはじめ、海外渡航自由化直後に敢行したシベリア鉄道の旅など、自身の強烈な体験を打ち明けながら、老いの時間を楽しむための「回想法」について語る。よい思い出であれば「あのときは幸せだったな」と郷愁に浸れるし、悪い思い出でも「あのときと比べたらまだましだ」と開き直ることができる。「思い出は、高齢者の特権ともいえる〈心の資産〉です」。90歳の「生き方の先輩」が贈る、人気シリーズ。第4弾! 【内容】 第1章 私の「移動の人生」について 第2章 食べることが、生きることだった 第3章 映画は人生の1ページ 第4章 三つの「想」のすすめ 第5章 思い出を慈しむこと
  • 人生のレシピ 健やかな体の作り方
    4.0
    大切なのは、体が発する声に耳を傾けることです! 高齢者だけでなく、現代日本人にとって切実な悩みとされる「経済(カネ)」「孤独」「健康」の3K。今回は、その中から「健康」を取り上げる。「病とは治すものではなく治めるもの」「体が発する声に全神経を集中する」「体によいから食べるのではなく、体が欲しているから食べる」などなど。70年以上も医者にかからず、健康を維持してきた著者が、独自に行っている養生法とは――。90歳になった「生き方の先輩」 が贈る、人生後半を快活に生きる道案内。第3弾! 第1章 人生百年時代の「健康」を考える 第2章 養生という道楽 第3章 涙と悲しみの効用 第4章 現代人の食養生 第5章 私の体験的健康法
  • 人生のレシピ 孤独を越える生き方
    5.0
    孤独は人生を豊かにします。ひとりぼっちを嘆く必要はありません。 長引くコロナ禍のもと、「孤独」の問題があらためて注目されている。とくに独り暮らしの高齢者は孤立感を強めると危惧されている。しかし、孤独は孤立ではない。孤独=寂しいと否定的にとらえることをやめて、人が思索を深め、豊かな感情を醸成するための必要な時間と考えてみてはどうだろうか。ひとりの時間が増えたことに不安を抱える人たちへ、90歳になった「生き方の先輩」が贈る、人生後半を快活に生きる道案内。第2弾! 第1章 「孤独」と「孤立」について 第2章 孤独を友として生きる 第3章 クールに距離を置きながら 第4章 絶望の底の底で光を見る 第5章 見えない力が支えてくれている 第6章 私たちには「物語」が必要だ *電子書籍版本文には画像の収録はございません。あらかじめご了承ください。
  • 人生のレシピ 人生百年時代の歩き方
    4.0
    『生きるヒント』から30年、五木寛之による令和の新シリーズ、刊行開始! 私たちは、誰もが百歳以上生きるかもしれない時代を生きている。そうであるならば、人生を二回生きるイメージを大切に、 それぞれ新しい生き方に切り替えてみてはどうだろうか――。90歳になった作家が、いま一番に伝えたいこととは何か。「私はむしろ、書くことよりも、対話することのほうが、表現者本来の姿ではないかと思います」。”生き方の先輩”五木寛之が、長年出演を続ける「ラジオ深夜便」の語りを再現して贈る、後半生を快活に過ごす極上の道案内。 第1章 人生のギアチェンジとは 第2章 何をもって「幸せ」と感じるか 第3章 話すことの大切さを思う 第4章 生きているだけでも意味がある 第5章 老後の「生き方」と「逝き方」 *電子書籍版本文には写真(全3点)を収録していません。あらかじめご了承ください。
  • 哲学に何ができるか
    -
    22年前に刊行された哲学の名対談を完全復刊。「稀有の体系的哲学者」と「サブ・カルャーの旗手を任じる作家」という異色のふたりが、いかに生きるか、そして哲学に何ができるかという問いをめぐって、真摯な問答を交わした名著。本書に漲る異様な気迫は、両者が思索の場で真剣勝負をしているところから生まれたものだ。難解な哲学を、問答によってやさしく、しかし体系的に読める、ロングセラーにして哲学入門の必読書。 目次より 現代哲学とは何か 同時代の哲学 マルクス主義の行く方 現代哲学のたたかい
  • 青春の門 第一部 筑豊篇 【五木寛之ノベリスク】
    4.2
    1~9巻921~1,166円 (税込)
    誰もが1度は通りすぎる、そしてただ1度しか通ることの許されない青春の門。熱い血のたぎる筑豊の地に生を享けた伊吹信介。目覚めゆく少年の愛と性、そして人生の希望と旅立ち……。ひたむきな青春の遍歴を雄大な構想で描き、世代を超えて読みつがれる不滅の大河ロマン。【1975年2月、1981年1月公開映画 原作】(講談社文庫)
  • 回想のすすめ 豊潤な記憶の海へ
    3.0
    不安な時代にあっても変らない資産がある。それは人間の記憶、一人ひとりの頭の中にある無尽蔵の思い出だ。年齢を重ねれば重ねるほど、思い出が増えていく。記憶という資産は減ることはない。齢を重ねた人ほど自分の頭の中に無尽蔵の資産があり、その資産をもとに無限の空想、回想の荒野のなかに身を浸すことができる。これは人生においてとても豊かな時間ではないだろうか。最近しきりに思うのだ。回想ほど贅沢なものはない。
  • 新装版 恋歌
    4.0
    大手レコード会社学芸部長の井沢信介は交通事故をきっかけに、人気テレビタレントの沢木直子と妹・亜由美の姉妹と知り合う。信介は二人との交流を深め、亜由美の作った詩を歌にすることを思い立つ。やがて、翳のある信介と孤独を抱く直子は惹かれ合い、また亜由美は信介に憧れていく。だが、信介には妻・冬子がいた。夫婦の間には、終戦直後の二十二年前に起きたある事件の記憶が暗く横たわっていた。それでも直子は……。
  • うらやましいボケかた(新潮新書)
    4.0
    「人生百年時代」とはいうけれど、心身の衰えや経済的不安など、長生きするほどに心配のタネもまた尽きないものだ。文筆を通して世の移り変わりを見つめて半世紀余、著者も70代から80代を通り過ぎ、90代へと突入した。ボケる思考、ガタつく体を日々実感しながらも、ひとり軽やかに「老年の荒野」をゆく―人の生き方と考え方、日本も世界も目まぐるしく変わる時代に、ユーモアをまじえて綴った卒寿の本音。
  • デラシネの時代
    3.0
    「デラシネ」という言葉は「故郷を捨てた人々」として否定的に語られてきた。 だが、社会に根差していた当たり前が日々変わる時代に生きる私たちに必要なのは、 自らを「デラシネ」――根なし草として社会に漂流する存在である――と自覚することではないか。 『大河の一滴』『下山の思想』など、大きな時代の変化のなかでどう生きるかを考え続けてきた作家が、 自らの朝鮮半島からの引き揚げ体験を引きながら、絶対的なものが融解する時代を生き抜くヒントを提示する。 五木流生き方の原点にして集大成。
  • 風に吹かれて 【五木寛之ノベリスク】
    -
    小説作りの名手である著者が、作家以前のこと、金沢時代のこと、音楽のことなどを巧まざる語り口で綴り、鮮やかに自己の世界を浮彫りにした最初のエッセイ集。
  • 選ぶ力
    3.6
    日々の営みは「選択」の繰り返しである。悔いなき人生をおくるための秘訣とは何か。 情報が氾濫する現代において、日常の一コマから、将来を左右する大きな決断まで、選択なしに世は渡れない。 それは自己責任とよばれる選択である。 黒か白か、瞬時に判断がつくようなケースは現実には少ない。選んだ道の結果は、時間軸をどこにおくかで分かれる。 この本は、選択の技術やノウハウを簡単に伝授する手引書ではない。 選びながら迷い、迷いながら選びつつ生きる。では悔いなき選択には、何が必要なのか。 それこそが本書で描かれる「選ぶ力」なのだ。 選ぶ覚悟を解き明かす「五木哲学」の集大成!
  • 玄冬の門
    4.0
    人間はオギャーと生まれたその日から、死のキャリアとしてこの世に生き、約束された死は必ず実現する。 いわば死を抱えながら生きる病人としてこの世に生まれ、再び「大河の一滴」となって海に帰る。 肉体としての自分は消えてなくなるけれど、大きな生命の循環の中に、命のエネルギーは溶け込んでいって、そこで永続する。 だから、天上天下唯我独尊。 犀の角のごとく独り歩めというブッダの言葉のように、孤独死、結構ではないかと思うのです。 青春、朱夏、白秋、玄冬 人生を四つに分けた時の最後の舞台 このステージを最良のステージにするための、7つのすすめ 1. 同居自立のすすめ 2. 非相続のすすめ 3. 再学問のすすめ 4. 妄想のすすめ 5. 趣味としての養生のすすめ 6. 楽しみとしての宗教のすすめ 7. 単独死のすすめ
  • 背進の思想(新潮新書)
    3.5
    ただひたむきに前を向いて「前進」するだけが、生きることではない。いつの時代も、人は何万年もの記憶の集積の上に今を生き、自分もまた忘れがたい過去の集積体なのだ。雑事に追われる日々の中に、無意識の声、遠い過去からの足音が聞こえてくる。変わり続ける世相の中にも、予測しえない未来がふと浮かぶ。ときに反時代的であっても、後ろを向きながら前へ進む――混迷と不安の時代を生き抜く「背進」の思想。
  • 続・孤独のすすめ 人生後半戦のための新たな哲学
    3.5
    孤独に怯えることはない 豊かさを愉しめばいい 人は本来孤独を恐れるべきものだろうか。あるいは、孤独はただ避けるほうがいいのか。 私は孤独の中にも、何か見いだすべきものがあるのではないかと思うのです。(中略)孤独の持っている可能性というものをいま、私たちは冷静に見つめ直すときにさしかかっているようにも感じるのです。(本文より) 30万部のベストセラー『孤独のすすめ』、待望の続編! 世に流布する「孤独論」を退け、真の「孤独論」がここに完成した。 第一章 孤独に怯える人びと 第二章 「和して同ぜず」という思想   第三章 生物としての孤独とは 第四章 老いるヒントについて 第五章 孤独を愉しむ  終 章 孤独は永遠の荒野ではない 【対談】 × 下重暁子 歳をとるにつれて ひとりの時間が味わい深くなる
  • 白秋期 地図のない明日への旅立ち
    4.2
    50代、60代、70代こそ、人生の黄金時代。 個人がもっとも自分らしく生きることのできる、人生のハーベスト・タイムです。 ――50代からはじまる「白秋期」に収穫の実りを得るためには、毎日とどう向きあうか。 誰もが避けられない3K問題(健康、経済、老後の孤独)と、どのようにつきあえばよいか。 86歳を迎える著者が、自らの実感を込めて贈る、人生後半の生き方のヒント。 【本書の目次より】 地図のない明日への旅立ち――まえがき 1章 白秋期は人生の黄金期――六十代からはじまる黄金時代 2章 たかがお金、されどお金――脱仕事主義のすすめ 3章 長寿は幸福に能わず――病院に依存しない生き方のすすめ 4章 ことわざの効用――巧言令色のすすめ 5章 孤独のユートピア――慣習の絆を断ち自由に生きる エピローグ――あとがきにかえて 人生を、青春、朱夏、白秋、玄冬の四つの時期に分けて考えれば、白秋期とは五十歳から七十五歳あたりまでの二十五年間である。その季節を私たちはどう生きるのか。 白秋期は晩年ではない。フィジカルにはさまざまな問題を抱えていたとしても、いまの五十歳から七十五歳までの時期は、むしろ人生の収穫期ではないかと、私は思っている。――まえがきより
  • 百歳人生を生きるヒント
    4.3
    これまで誰も考えもしなかった「百歳人生」という大海を、 海路をもたずに航海しなくてはいけないのです。 経済的に、どうしたら生活できるか。 衰えていく体をどうするか。介護はだれがしてくれるのか。 そこにあるのは、悠々自適の老後という牧歌的な世界ではなく、 あとの50年をどう生きるかという、重苦しい課題なのです。 ここに、これまでの古典や哲学、思想、人生論を そのまま当てはめることはできません。 そこで本書では、50才から100才への道のり、 古代インドでいう「林住期」から「遊行期」への長い下り道を、 日本人の年代感覚に添って10年ごとにどのように歩くかを、下記のように考えてみました。 五十代の事はじめ――これからはじまる人生を生き抜く覚悟を、心身ともに元気な時期から考えはじめる時期 六十代の再起動――五十代で思い描いた下山を、いよいよ実行する時期。これまでの生き方をリセットする 七十代の黄金期――下山の途中で、突然あらわれる丘のような場所を十分に楽しみ活力を補充する時期 八十代の自分ファースト――社会的しがらみから身を引き、自分の思いに忠実に生きる時期 九十代の妄想期――これまで培った想像力で、時空を超えた楽しみにひたる時期
  • マサカの時代(新潮新書)
    3.0
    世界情勢も日本社会も、そして個人の人生においても、予期せぬ出来事はいつでも起きる。不況や戦争、天災に病気、人はその繰り返しの中で生きながら、それでも「まあ、大丈夫だろう」と思いこむ。しかし今、時代の風は大きく変わりつつあるようだ。ひたひたと迫りくる歴史的な大変化、常識もルールも通用しない「マサカの時代」とどう向き合うか、これからを生き抜くヒントが満載!
  • おとな二人の午後
    4.0
    五木さんが旧知の塩野さんをローマにたずね、歴史・おしゃれ・買い物・アート・教育・健康法・日本人の心と行方などなどについて、語り合う。美しく壮麗なローマを背景にしたおとなのためのエッセイ集。
  • 人生の目的
    4.0
    妻に蒸発され、小学生の息子二人を抱えてまじめに働いていた父親が、「疲れた」といって子供たちと心中した。父親のズボンのポケットには10円銅貨一枚、子供の手帳には「おかあさんもじ国(地獄)へ行け」と書かれていた。四十数年前にあった悲惨な事件だが、なんともいえないリアルさと、自分の胸に指を突きつけられる思いが今もする。お金も家族も健康も、支えにもなるが苦悩にもなる。人生はそもそも思うにままならぬもの。ならば私たちは何のために生きるのか――。人々に寄り添うその深い洞察が大反響を呼んだ衝撃の人生論。時代が変わる今、再読したい心の羅針盤。
  • 70歳! 人と社会の老いの作法
    3.0
    「戦後七十年というのは、新しい民主主義日本がオギャーと誕生してから 七十年経ったということ。つまり、いまの日本は『七十歳』ということなんです」 (五木寛之) 日本という国が、これ以上、高成長をを続けるのは体力的に無理。 これから先は「低成長・高成熟」の時代。では日本が進む先は、 どういった道なのか。その行く先を確認する時期に入っている。 若き日に敗戦を経験し、死を見つめてきた作家と、宗教学者にして、 認知症高齢者のグループホームを運営する僧侶による、老いと死をめぐる対話。 【おもな目次】 <第1章 七十歳になった日本で> 昭和十二年頃と似た雰囲気/現代人の肌感覚時間/祭祀儀礼が時間を延ばす/ 老年の古典と青春の古典は違う/健康法も年代によって違う/高齢者のための文化 ほか <第2章 死生観を持てるか> 「死生観を持て」と迫られる時代/根本は語りの中にある/現代に「つながり」の 場はあるか/様式の力/見えない世界を語る ほか <第3章 日本人の宗教観はどこから来たか> 日本人にとっての「天国」/神道と仏教/夕焼け小焼けの生命観/死ねば仏/ 日本に根づく宗教とは/場の宗教性に優れた日本人 ほか <第4章 「他死社会」への心がまえ> 嫌老感の正体/維摩経にみる賢老像/若者の貧困と新しい希望/「使用済み」 という問題/「棄老」はタブーか/認知症は怖くない/お寺から始まる ほか
  • 異端の人間学
    3.7
    野蛮で残酷、時に繊細で芸術に過剰なまでの情熱を傾けるロシア人。日本と近く、欧米に憧れて近代化してきたという似通った過去も持つ。だが私達は、隣国の本性を知っていると言えるのか。欧米中心のヘゲモニーが崩れつつある今、世界はロシアが鍵の一つを再び握った。ロシアを知り理解し得なければ、今後日本は生き残れない。一九六〇年代からソ連・ロシアと深く関わってきた二人の作家が、文学、政治経済、宗教他あらゆる角度からロシアを分析。人間とは、国家とは、歴史とは、そして日本人とは何かを浮き彫りにしたスリリングな知の対論。
  • 新老人の思想
    3.2
    日本はいま、とんでもない超老人大国に突入しようとしている。長寿がお荷物にすらなるこの世の中で、かつての老人像とまったく違う〈新老人〉の思想が必要なのだ。未来に不安と絶望を抱きながらも、体力、気力、能力は衰えず、アナーキーな思想を持った新しいタイプの老人たちである。彼らに牽引され、日本人は老後の生き方の大転換を迫られている――。「若年層に頼らない」「相互扶助は同世代で」「単独死を悲劇としない」等、老人階級の自立と独立を説いた衝撃の思想。
  • 生き抜くヒント(新潮新書)
    4.7
    老いと病いを道連れに、こんな時代をどう生きればいいのか。●治すのではなく治める●ピンピンソロリがいい●ため息の効用●うまいものは体に悪い●右へ左へブレながら●うつらぬ用心 うつさぬ気くばり●悲しいときには悲しい歌を●コロナの風に吹かれて……ユーモアとペーソスの陰に処世の知恵が光る。『週刊新潮』人気連載から厳選、35の「生き抜くヒント」!
  • 孤独のすすめ 人生後半の生き方
    3.5
    著者が2015年に『嫌老社会を超えて』を出版し、世代間闘争や暴走老人に警鐘を鳴らして約1年半。老人による交通事故報道が後を絶たず、2017年には改正道路交通法が施行されました。100歳以上の高齢者が6万人を超え、団塊世代が70歳を迎える今、新たな「老い方」を考えることは日本にとって、私たち一人ひとりにとって最も重要な課題であるといえます。しかし、「高齢になっても元気に前向きに」は誰もができることではありません。老いに抗わず、等身大に受け止め、工夫して楽しむ。「嫌われる、迷惑をかける老人」にならないなど「賢老」という生き方のために日々実践できることを、84歳の著者自らの体験も交えながら綴った1冊。
  • 眠れぬ夜のために―1967-2018 五百余の言葉―(新潮新書)
    4.0
    めまぐるしく転変する、先の読めない時代。人はしばしば世の不条理と人生の浮き沈みに眠れぬ夜を過ごす。だが、どんな時代でも人の苦しみの総量は変わらない、と著者は言う。とらわれ過ぎず、そしてよく目を凝らし、口笛を吹きつつ闇の中を歩いていこう。やがて訪れる夜明けを待ちながら――。時代、歴史、物語、愛、人生など様々なテーマをめぐり、半世紀にわたる思索から紡ぎ出された初の箴言集。
  • 捨てない生きかた(マガジンハウス新書)
    4.1
    モノが捨てられない― それもまたいいではないか。 著者自身の「捨てない生活」から、仏教の「捨てる思想/捨てない思想」、「この国が捨ててきたもの」までを語り、モノを捨てることがブームとなっている現代社会に一石を投じます。 人生の後半生は、モノに宿った【記憶】とともに生きる黄金の時代なのです! ●ふえゆくモノたちと、どう暮らしていくか ●シンプルライフにひそむ「空虚さ」 ●モノは「記憶」を呼び覚ます装置である ●「ガラクタ」は孤独な私たちの友 ●生き生きと老いていく ●人づき合いは浅く、そして長く ●法然と親鸞が捨てようとしたもの ●過去を振り返ってこそ、文明は成熟する etc.
  • 健康という病
    4.0
    健康を過度に気遣うことは、一種の病気である 津波のような健康情報の中で 何が正しくて何が必要かを選択する ヘルスリテラシーのすすめ
  • とらわれない
    5.0
    明るい話は少ない。人間関係は薄くなる。超高齢化は止まらない。モノや情報はあふれても幸福感は得られない……そんな時代でも、心に自由の風を吹かせることはできる。「気の合う人とは距離をおいて接する」「マイナス思考だから失望もしない」「老人もまた荒野をめざす」など、著者ならではのとらわれない思考法で、情報と常識でがんじがらめの頭をときほぐす。洞察とユーモアをたたえた「生き抜くヒント」集!
  • 五木寛之自選文庫〈小説シリーズ〉 ガウディの夏 THE SUMMER FOR GAUDI
    3.5
    CFプロデューサー峰井透は、オーディションで知り合った新人シンガー水科杏子とともに、他人の気配を強く感じる奇妙な一夜をホテルで過ごした……。その数日後、女優の宮森陽子は峰井を誘い出し、杏子との密会が情報機関にファイルされたことを彼に告げた。そして、宮森自身、また超大物女優原江知子さえも、情報ファイルの刻印をうたれた者たちであった。峰井は陰に、プライベートの情報操作により、人々を不安と絶望に陥れる謎の人物・岸矢吾郎の存在を知り、愛と自由を求め敢然と立ちむかっていった――。激しく加速度を増した情報社会における現代人の恐怖と苦悩を描いた衝撃の現未来小説の誕生。
  • 養生のヒント
    4.2
    養生は人生の“質”を決める――。健康を失えば、一挙に下流へ転落しかねない。そんな超高齢大国日本で生き抜くための心と体を整える珠玉のエッセイ! 【目次】 第一章 生  生きることはストレスである  「ため息」も感情の一種  ほか 第二章 養生  吸うことより吐くことが大事  呼吸で末端を生き生きとさせる  ほか 第三章 病  がん問題はボーダーレス  医学界の言葉遣いに抱く違和感  ほか 第四章 老  老化を素直に受け入れる  寿命にも“程”がある  ほか 第五章 死  寝る前と起きる前に死を考える  がんは「死ぬまでの用意ができる病気」ととらえる  ほか
  • 青年は荒野をめざす
    4.1
    未知の荒野を目指して歩く男を描いた五木寛之の代表作。 ジャズ・ミュージシャンをめざす二十歳のジュンは、新宿のジャズ・スポットで 「お前さんには、何か欠けたものがあるんだよ」「あんたは苦労がたりない」と 言われ、外国へ飛び出した。 横浜港からシベリアへ渡り、そこからモスクワ、ヘルシンキ、ストックホルム、 コペンハーゲン、パリ、マドリッド、リスボン・・・。ジャズとセックス、ドラッグ、 酒、そして暴力にいろどられた放浪の旅は続く。 世界とは? 人間とは? 青春とは? そして音楽とは? 走り続ける60年代の若者たちを描き、圧倒的な共感をよんだ名作。 解説は植草甚一
  • 下山の思想
    3.3
    どんなに深い絶望からも人は立ちあがらざるを得ない。すでに半世紀も前に、海も空も大地も農薬と核に汚染され、それでも草木は根づき私たちは生きてきた。しかし、と著者はここで問う。再生の目標はどこにあるのか。再び世界の経済大国をめざす道はない。敗戦から見事に登頂を果たした今こそ、実り多き「下山」を思い描くべきではないか、と。「下山」とは諦めの行動でなく新たな山頂に登る前のプロセスだ、という鮮烈な世界観が展望なき現在に光を当てる。成長神話の呪縛を捨て、人間と国の新たな姿を示す画期的思想。
  • 風の王国
    -
    1巻770円 (税込)
    フリーライターの速見卓は、出版社の依頼で奈良の二上山を訪ねる。尾根道で速見は、翔ぶように速く歩く女性を見かける。さらに、仁徳稜の広場で法被を着た「へんろう会」の人々の中に彼女を見出し、強い興味を抱く。へんろう会は山の民の末裔たちの集まりで、翔ぶ女はその流れをくむ天武仁神講の講主・葛城天狼の娘の哀だとわかる。そして、それらの民を国家に組み込もうとした、明治維新後の日本政府の暗部が浮かび上がる……。
  • はじめての親鸞
    3.7
    非僧非俗、悪人正機、絶対他力、自然法爾……波瀾万丈の生涯と独特の思想をめぐり、これまで多くの学者や思想家が、親鸞について所説を発表してきた。いったいなぜ、日本人はかくも魅かれるのか――大河小説『親鸞』三部作を書き上げた著者が、長年にわたる探究と想像をもとに、その時代、思想、生き方をひもといていく。平易にして味わい深く、時にユーモアを交えた語りの中に稀代の宗教者の姿が浮かび上がる名講義。
  • 朱鷺の墓 上
    5.0
    1~2巻770~858円 (税込)
    日露戦争間近の明治38年、金沢に捕虜として収容されたロシア士官イワーノフ少尉と宿命的な恋に落ちた花街の美貌の芸妓氏染乃。二人を待ち受けたのは偏見と迫害、そして愛する者との別離という運命だった。 ※本書は、『朱鷺の墓』上、中、下(新潮文庫、一九八二年)を上下に二分冊したものが底本です。
  • 宗教都市と前衛都市 ――隠された日本 大阪・京都
    4.0
    五木寛之が日本史の深層に潜むテーマを探訪するシリーズ「隠された日本」の第3弾。現在、大阪城が建てられている場所には、かつて蓮如が建立した石山本願寺があった。大阪の底に流れる信仰心の側面を探る第一部。また、国際色豊かなエネルギーを取り込み、時々の権力者としたたかに付き合ってきた京都に前衛都市の姿を見る第二弾。現代にも息づく西の都の歴史に触れる。
  • 隠れ念仏と隠し念仏 ――隠された日本 九州・東北
    3.0
    五木寛之が日本史の深層に潜むテーマを探訪するシリーズ「隠された日本」の第2弾。九州には、かつて一向宗が禁じられ、300年もの間の強烈な弾圧に耐えて守り続けた信仰、「隠れ念仏」の歴史がある。それに対して東北には、信仰を表に出さず秘密結社のように守り続け、「隠す」ことで結束した信仰「隠し念仏」がある。為政者の歴史ではなく、庶民の「こころの歴史」に焦点を当て、知られざる日本人の熱い信仰をあぶり出す。
  • サンカの民と被差別の世界 ――隠された日本 中国・関東
    4.0
    【著者のことば】私は、隠された歴史のひだを見なければ、“日本人のこころ”を考えたことにはならないと思っています。今回は「家船」漁民という海の漂泊民から「サンカ」という山の漂泊民へ、そして、日本人とは何かという問題まで踏みこむことになりました。それは、これまでに体験したことのなかった新しいことを知り、自分自身も興奮させられる旅でした。
  • 杖ことば
    -
    人間は、言葉によって傷つき、また言葉によって癒され救われるもの。「杖ことば」とは、苦しみや不安に満ちた日常の中で、とことん落ち込んでしまうことなく、さりげなく手となり足となり、ささえてくれる言葉のこと。誰もが知っている先人たちの金言、格言、諺から、人生を投げ出さず、乗り越える言葉を厳選したエッセイ集。
  • 養生の実技 ――つよいカラダでなく
    3.9
    私は多忙で不規則な生活の上に検診、治療で病院に行くこともない。自分の養生スタイルを全うしているからだろう。名著『養生訓』をひもときながら、私自身の長年にわたる実践をすべてここに明らかにしようと思う。
  • 親鸞(しんらん)(上) 【五木寛之ノベリスク】
    4.0
    馬糞の辻で行われる競べ牛を見に行った幼き日の親鸞。怪牛に突き殺されそうになった彼は、浄寛と名乗る河原の聖に助けられる。それ以後、彼はツブテの弥七や法螺房弁才などの河原者たちの暮らしに惹かれていく。「わたしには『放埒の血』が流れているのか?」その畏れを秘めながら、少年は比叡山へ向かう。
  • 海を見ていたジョニー 新装版
    -
    姉・由紀は少年とともに、海辺の基地の町でピアノのあるバーを経営していた。少年の楽しみは閉店後に、海岸で出会った黒人兵・ジョニー、ベース弾きの健ちゃんの3人で、ジャズを演奏することだった。だが、何ヵ月かして、ジョニーは突然姿を消す。ベトナムへ行ったのだろう。そして、10ヵ月ぶりに現れたジョニーはすっかり人が変わっていた。人を殺した自分にジャズは演奏できないという。ジョニーはピアノを拳銃で撃ち抜き、店を飛び出した……。
  • わが人生の歌がたり 昭和の追憶
    -
    パリ5月革命、アポロ11号月面着陸。時代は流れ、国民的作家になった。アングラ文化花咲き、日本人離れした歌い手が続々と登場。変わりゆく日本、多彩な才能が生まれた刺激的な時代を、歌と共に綴る。
  • 元気の素 更年期の壁を越えるために
    値引きあり
    -
    ■五木寛之 堀江さんは医師として多くのご本を出されていますが、今日はその堀江さんにぜひいろいろと伺いたいと考えています。今、高齢化の問題が世界中で話題にのぼっていて、五十代、六十代以後の第二の人生をどういうふうに実り多く生きていくかを考えることは、とても重要なことだと。 ■堀江重郎 最近の最先端の医学の方向性として、いわゆる老化と言われていた現象も病気だという考え方が出てきてるんです。 ■五木寛之 病気であるということは治療しうる対象だという考え方。 ■堀江重郎 その通りです。だから、老化と寿命は違うものと考えましょう、と。生物として人間の寿命は百二十五歳くらいだと言われているんですけれど、このゴールを変えることは難しいだろうと思いますね。 50代の頃、自身の不調から「男性にも更年期障害があるのでは?」と医師に主張した五木寛之さん。その時は「一笑に付された」そうです。それから40年。今や保険適用もされる男性更年期障害について専門医と語ります。
  • 情の力 【五木寛之ノベリスク】
    -
    原日本人の豊かな生き方を取り戻すための、100のエッセンス。上半身が愛で、下半身は情である/悲しみの水脈を掘り起こそう/こころの不良債権と精神のデフレ/人生をいかに優雅に降りていくか/「目覚めよ」よりも「眠れ」のほうが大事だ/自分の生きかたをうしろめたく思う人に/人の死もすこしずつ完成していく/日本人は極めて情熱的な国民だった/自分の運命の流れを感じ取れたら など。
  • 五木寛之自選文庫〈小説シリーズ〉 晴れた日には鏡をわすれて
    4.1
    淋しい冬の海。隠岐の民宿で働く牟田口アカネは、自分の醜い容貌に絶望し生きていた。彼女が待っていたものは、まさに「なしくずしの死」。そんな彼女を絶世の美女に変えようという、神への反抗ともいうべき試みを企てる男が現れる。草影真人――。彼と摩天崖の絶壁に立ったとき、アカネの命は奇妙な軋みを立て震えた。美醜の対立がもたらした鮮烈な愛と冒険の新ホラー・ロマン。
  • 五木寛之自選文庫〈エッセイシリーズ〉 ゴキブリの歌
    -
    雑文は、日々の生活の報告書にして、作家の内面を映す鏡。メロンパンを愛し、原稿の締切に追われ、トイレの大改造に取り組み、異邦人だった少年時代を想い……。軽妙な文章で描かれた、原寸大の五木寛之と、時代の素顔。達意のユーモアに頬をゆるめ、三枚目的な作家の言動に笑いながら、気がつけば耳の奥で時代の歌が鳴り響いている――。1970年代初頭の世相と自身を活写した、第2エッセイ。
  • 午後の自画像
    -
    五十嵐一、阿部薫、高橋和巳、立原正秋他――追想との「出逢い」。ガルシア・ロルカの死、カルパントラ以後――時代との「出逢い」。歴史の暮方、医と私と親鸞、音楽の風土――書物との「出逢い」。そして十四歳、三十四歳当時の日記との「出逢い」。時代と自己に深い眼をむけて、常に先駆的存在であり続けた三十年間の作家生活の中から、衝撃的「出逢い」の数々を収めた等身大のエッセイ集。
  • 五木寛之自選文庫〈エッセイシリーズ〉 風に吹かれて
    4.2
    「私はやはり基地を失ったジェット機でありたいと思う。港を持たぬヨット、故郷を失った根なし草でありたいと感じる」――時代の風のなかにこそ青春があり、暮らしがあり、夢がある。風に吹かれて漂いつづける日々を、ホロ苦さを隠し味にしたユーモアとペーソスあふれる文章で綴る第一エッセイ。刊行以来四半世紀、世代を越えて読み継がれる永遠のベストセラーが、いま、再び時代を撃つ。
  • 〈新版〉夜明けを待ちながら
    3.5
    「この本は答えを出す本ではありません。旨いやりかたや世渡りの技術を伝授する本でもありません。ぼくと同じように、夜と朝との狭間に、ひたすら自分との対話を繰り返すような人への、目くばせの合図のようなものです」(「開幕のベルにかえて」より)。自殺の問題、生きる意味について、病苦、老い、死への不安、将来や人間関係の悩み......読者の手紙にこたえるかたちで書かれた新しい人生相談形式のエッセイ。命がよみがえる、生きる羅針盤。新装版で復活!!
  • 他力
    4.7
    今日までこの自分を支え、生かしてくれたものは何か。明日をも知れない時代に、信じうるものははたしてあるのか。次から次へと際限なく襲ってくる日常のトラブル、身体の不調、老化のきざし、自己嫌悪とやり場のない怒り、脱力感と諦め――。それでも私たちは、生きている。生かされている。〈他力〉の風に吹かれて……。「人生に希望というものは本当にあるのだろうか」。法然、親鸞の思想から著者がたどりついた、乱世を生きる「一〇〇のヒント」!
  • 親鸞(しんらん) 完結篇(上) 【五木寛之ノベリスク】
    4.0
    東国から帰洛した親鸞に魔手が伸びる。専修念仏を憎悪する怪僧・覚蓮坊が、親鸞の長男・善鸞をそそのかし『教行信証』を奪おうとしたのだ。だが、その前に立ちはだかったのは、数奇な半生をたどり、宋の富商に身請けされたという謎の女借上、竜夫人だった。このふたりと、親鸞の因縁とは? 入魂の三部作、完結。
  • 好運の条件―生き抜くヒント!―
    3.5
    人は重々しく無口であるより軽いほうがいい。どんどんしゃべってお世辞を言い、時にはお酒に憂いを流す。よどんだ沼のように記憶を溜めこむよりは、サラサラ流れるように変化していくほうがいい。無常の風吹く世の中で、悩みと老いと病に追われながらも好運とともに生きるには――著者ならではの多彩な見聞に、軽妙なユーモアをたたえた「生き抜くヒント」集!
  • 自力と他力
    4.0
    俗にいう「他力本願」、人まかせの考え方とは正反対の思想が真の「他力」である。人に頼ることはできない、そして、自分の限界もはっきり見えた、そんな絶望のどん底を自覚した時に、人は「他力」の感覚に出会うのだ。二つは相反するものではなく、他力とは自力を呼びさまし育ててくれるもの、「自力の母」なのである。「仏教のこころ」の核心をつづり、今日を生き抜く指針を示した一冊。
  • 仏教のこころ
    3.3
    かつてインドに「仏教」はなく、「ブッダの教え」「ブッダの考え」があった。はたして「ブッダの教え」とはいったいなんだろうか。「仏教」とは違うのだろうか。人々が仏教に求めているものとは何なのか、仏教はそれにどう答えてくれるのか、著者の考える仏教のすがたをまとめた文章に、河合隼雄氏、玄侑宗久氏との対談を加えた一冊。
  • 無力 MURIKI
    3.7
    ついに「力」と決別する時がきた。自力か他力か、人間か自然か、心か体か、生か死か――あらゆる価値観が揺らぎ、下降してゆくこの国で、私たちはどういう姿勢でこれからを生きていけばいいのか。絶対他力を説いた親鸞、楕円の思想を唱えた花田清輝、流民にたどる文化の源流、今日一日を生きる養生の実技、変容する死のかたち……。深化し続ける人間観の最終到達地を示す全十一章。
  • 人間の覚悟
    3.8
    そろそろ覚悟をきめなければならない。「覚悟」とはあきらめることであり、「明らかに究める」こと。希望でも、絶望でもなく、事実を真正面から受けとめることである。これから数十年は続くであろう下山の時代のなかで、国家にも、人の絆にも頼ることなく、人はどのように自分の人生と向き合えばいいのか。たとえこの先が地獄であっても、だれもが生き生きした人生を歩めるように、人間存在の根底から語られる全七章。

    試し読み

    フォロー
  • かもめのジョナサン【完成版】
    4.0
    「飛ぶ歓び」「生きる歓び」を追い求め、自分の限界を突破しようとした、かもめのジョナサン。群れから追放された彼は、精神世界の重要さに気づき、見出した真実を仲間に伝える。しかし、ジョナサンが姿を消した後、残された弟子のかもめたちは、彼の神格化を始め、教えは形骸化していく……。新たに加えられた奇跡の最終章。帰ってきた伝説のかもめが自由への扉を開き、あなたを変える!
  • わが人生の歌がたり 昭和の哀歓
    3.0
    ソウル、ピョンヤン、南北朝鮮の子ども時代、「植民地」での敗戦体験。明日をも知れぬ引揚げの恐怖、ロシア人兵士との闇取引、自宅の没収、病の母をリヤカーに乗せた逃亡生活。若き鬱屈と共に歌はあった。今こそ声をあげて歌いたい。魂に響く、昭和の歌謡史!
  • 百寺巡礼 第一巻 奈良
    3.8
    古寺、名刹のある場所には、不思議なエネルギーがある。それを体で感じ、新しい命を悠久の歴史に思う。第1巻は古の都、奈良。小雪の舞う室生寺、聖徳太子の強く深い想いが込められた法隆寺、優しさをいまに伝える中宮寺の半跏思惟像、「苔の海」が輝く秋篠寺――。私の「百寺巡礼」の旅が始まる。
  • 親鸞(しんらん) 激動篇(上) 【五木寛之ノベリスク】
    4.0
    京を追放された親鸞は、妻・恵信の故郷である越後に流されていた。一年の労役の後、出会ったのは外道院と称する異相の僧の行列。貧者、病者、弱者が連なる衝撃的な光景を見た親鸞の脳裡に法然の言葉が去来する。「文字を知らぬ田舎の人々に念仏の心を伝えよ」。それを胸に親鸞は彼らとの対面を決意する。(講談社文庫)
  • 五木寛之自選文庫〈小説シリーズ〉 野火子の冒険
    -
    全くちがう人間に生まれかわろうと、貧しい過去を捨てて上京した20歳の野火子。偶然知り合ったブティック店主マヤに導かれ、贅沢の極みとその悪魔的喜びを体験。さらなる快楽を求めて、香港、ローマへと旅立っていく。そして、その華やかな冒険旅行の中で、野火子は、栄光に輝く町や人間の営みの奥には、残酷な闇があることを知るのだった――。人生の幸福をさがす、華麗でスリリングな冒険ロマン。
  • 五木寛之自選文庫〈小説シリーズ〉 白夜物語 五木寛之北欧小説集
    4.0
    ムンクの版画「叫び」におののくノルウェーの娘ジュリー(「夏の怖れ」)。体内から湧く激しい「衝動」の正体にとまどい、旅先のオスロで自死するオリエ(「ヴァイキングの祭り」)。明けるとも暮れるともつかない妖しい薄明が、街と森と湖をつつむ北欧の夜。その白夜の中に展げられる愛と孤独と憂愁のドラマ。「霧のカレリア」「白夜のオルフェ」を含む4編を収録。北欧を舞台に青春の彷徨を描いた香り高い五木文学の傑作集。
  • 五木寛之自選文庫〈小説シリーズ〉 雨の日には車をみがいて
    3.7
    1966年。街にビートルズが流れるその年の夏、ぼくは1台のおんぼろ外車を手に入れた。シムカ1000――。風変わりな色に塗られたその車に魅せられたぼくは、女ともだちの意外な成功と突然の転落のドラマを乾いた心で見つめていた。ぼくの愛した9台の車と、9人の女たち。ぼくの青春はなにを失くし、なにを得たのだろうか? 恋と車の奇妙な遍歴の季節を描く、青春恋愛小説。
  • 五木寛之自選文庫〈エッセイシリーズ〉 地図のない旅
    -
    「しかし、一体どこに自分の本当の地図を持った人間がいるだろう。私たち人間は、常に地図のない荒野へ旅を続ける単独旅行者のようなものだ」――。日常への旅、異国への旅、過去への旅……それぞれの旅は、時に哀切な痛みを作家の胸に残し、時に甘酸っぱい郷愁を呼び起こし、あるいはまた、生きている現在の相貌を照らし出す。時代と自己に向き合う強靭な意志が紡ぎ出す、生の視点からのエッセイ、第三弾。
  • さらばモスクワ愚連隊
    5.0
    社会主義体制下のはみだし者、スチャリーガの少年たちとジャズの結びつきを「裏側の歴史」として、鋭い時代感覚、リズミックな文体と見事な構成で描き切る。絶賛と注目をあびた、作家の鮮やかなデビュー作。他に「GIブルース」「白夜のオルフェ」「霧のカレリア」「艶歌」を収録。
  • 男だけの世界
    -
    自らの鋭敏な嗅覚だけを頼りに生きていく一匹狼のような男たちの姿を描く、傑作短編集。「老兵たちの合唱」「第三演出室」「銃声の夏」「兇音」「梟雄たち」「闇からの声」の6編を収録。
  • 蒼ざめた馬を見よ
    3.6
    ソ連の老作家が書いた痛烈な体制批判の小説。原稿の入手を命じられた 外信部記者の鷹野は、新聞社を離れ、身分を偽ってソ連に潜入する。 運よく手に入った小説は全世界でベストセラーとなり、ソ連は窮地に立つ。 ところが、その裏には驚くべき陰謀があった! ――「蒼ざめた馬を見よ」 東京で神経をすり減らした男は、休暇をとり、友人を頼ってモスクワへ飛んだ。 そこで出会ったウクライナ出身の美女の過去とは。――「赤い広場の女」 バカンスのためブルガリアの首都ソフィアを訪れた商社のパリ駐在員は、 妙な雰囲気を漂わせる日本人夫妻と知り合う。その妻に手を出した男が 寝物語で聞いた二人の関係。――「バルカンの星の下に」 愛する妻、良縁の決まった娘、大学進学を控えた息子に囲まれ、幸せな 生活を送る地方大学の助教授、慎吾。教授昇進も目前に控えていた、 ある日、不気味な電話がかかってきた。 「エラブカから何を持って帰ってきた?」 記憶の深部にきざまれた二十年前の約束がよみがえる。――「夜の斧」 Q商業高校山岳部のパーティー6人は北陸二県の県境で墜落事故を 目撃する。その直後、吹雪で立往生したため、顧問の黒木は救助を求めて 一人、近くの集落を目指すが・・・。――「天使の墓場」 直木賞受賞作の表題作をはじめ、いまなお魅力を失わない初期の5編を おさめた代表的作品集。
  • 弱き者の生き方
    4.7
    おのれの悪を凝視し、絶望的体験の地底から恐るべき記憶と無類のユーモアを武器に、 日本人再生の希望を掘り起こす、迫真のライブトーク。 文学と考古学という各フィールドにおいて名声高き重鎮の二人。 しかし、彼らがこれまでの命がけで歩いてきた道のりを知れば、 人を「勝ち組」「負け組」などという言葉で片付けてしまうことが、いかに無意味なとこかがわかる。 「平和な時代に改めて戦争の話を持ち出しても野暮だと言われることを承知の上で」、 二人は重い記憶を掘り起こし、現代の私たちに問う。 年間3万人もの自殺者がいて、子殺し、親殺しが跋扈する。 戦争でもないのになぜ人の命はこんなにも軽くなってしまったのか。 人は誰もが本質的に弱い存在である。 だから自分も他人も大切にしよう、 一日一日を大事に生きようと一人一人が自覚して生きていく、 この自覚こそが「弱き者の生き方」なのだ。 弱き者の生き方【目次】 第1章 弱き者、汝の名は人間なり  人は弱し、されど強し  虎屋の羊羹、銀座のネオンで殴られる  ジェノサイド(集団殺戮)そのものの東京大空襲  生き地獄―戦友を蹴落として生き延びる  悪を抱えて生きること  語りえなかった引き揚げの真実 第2章 善人なおもて往生をとぐ、いわんや悪人をや  極限状態で交錯する善と悪  二度目の撃沈と敗戦  涙の漫才修行―人生に無駄はない  日本の植民地支配の爪あと  語られない引揚者の悲劇―残留孤児と不法妊娠  右へ左へ揺さぶられ続けるのが人生 第3章 心の貧しさと、ほんとうの豊かさ  肉親の死を身近に感じる大切さ  お金という魔物  学内闘争でつるし上げられる  わが青春の登呂遺跡発掘  人は泣きながら生まれ、時に優しさに出あう  経済的貧困と貧しさとの違い  金では買えない「誇り」を抱いて 第4章 人身受け難し、いますでに受く  人生の峠道でたたずむ  人間性と謙虚さ―前田青邨先生の教え  斜陽館での一夜―師匠と弟子の『人生劇場』  赤線とドジョウすくい  想像力の欠如と「心の教育」  人間として生まれた奇跡と幸運  なぜ人を殺してはいけないのか 第5章 人間は、ひとくきの葦である  「負け組」などいない  辛いことも直視する勇気をもちたい  時には黙ってただ寄り添うことも大事  潔癖すぎる現代社会  だれにでもある不安やコンプレックス  弱き者たちへ ―人は皆、それぞれの生を生きる
  • 自分という奇蹟
    4.3
    人間はだれしも充実した人生を送り、世のため、人のために尽くし、そして輝く星のように生きたい。(略)しかし、平凡に生きる人も、失敗を重ねて生きる人も、世間の偏見に包まれて生きる人も、生きていることにまず価値があり、どのように生きたかなどは二番目、三番目に考えていいことなのではないでしょうか」(本文より)私たちは生きているだけで、自然と融和し、数えきれないような様々なものに支えられています。あなたが「生きてあること」そのものが、すでにして「奇蹟」なのです――本書は、著者がこれまで『大河の一滴』『生きるヒント』などの大ベストセラーで語ってきた五木人生論の総まとめとして、未書籍化の講演録に手を入れて刊行するもの。多彩な視座からやさしく、読者に寄り添うように語りかける言葉の数々に、自分を愛すること、許すことへの温かさに包まれる。ついに待望の刊行!

    試し読み

    フォロー
  • メルセデスの伝説
    5.0
    放送作家の鳥居貢は、元妻でTVプロデューサーの島本理江から、ある番組作りの協力を要請される。第二次世界大戦前にヒトラーが皇室に7台贈ったとされる「陛下のメルセデス」こと770・グロッサー・メルセデスを取材するドキュメンタリー番組だった。ドイツに向かった鳥居らは現存するうちの1台の撮影になんとか成功する。ところがふとした偶然から、「銀のメルセデス」と呼ばれる特別仕様車が日本に贈られていたことが判明し……。

最近チェックした本