人生の目的

人生の目的

ビジネス・実用
815円 (税込)

4pt

4.0

妻に蒸発され、小学生の息子二人を抱えてまじめに働いていた父親が、「疲れた」といって子供たちと心中した。父親のズボンのポケットには10円銅貨一枚、子供の手帳には「おかあさんもじ国(地獄)へ行け」と書かれていた。四十数年前にあった悲惨な事件だが、なんともいえないリアルさと、自分の胸に指を突きつけられる思いが今もする。お金も家族も健康も、支えにもなるが苦悩にもなる。人生はそもそも思うにままならぬもの。ならば私たちは何のために生きるのか――。人々に寄り添うその深い洞察が大反響を呼んだ衝撃の人生論。時代が変わる今、再読したい心の羅針盤。

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    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    人生に目的などはないが、他者と触れ合いながら自分の人生を一生懸命生きることによって、色々なことがつながってきて、生きる意味は後から理解できることなのかなと感じる。
    対外的にいえば、世の中には色んな考えの人がいるから、個々人のキャパを広げ、それら凡ての人々を許し許されるようなあたたかい社会(世界)を作ろうね、という繰り返しなのかな人生は。
    現実を受け入れ、自分を受け入れ、泥臭く生き、人も受け入れる。

    "親鸞が辛辣な口調で徹底的に批判しているのは、そのような善人と悪人を対立させて区別する人間観なのだ。
    人間というのは、本当は何をしでかすかわからないじつに不安定な存在なんだぞ、と彼は言っているのだ。良い人、悪い人、などという区別は無意味なことだ。どんな人間でも、いつ、なんどき恐ろしい極悪人になるかもしれない。虫けら一匹さえ殺さずにきた者が、突然、殺人者に変わることだってあるのだ。悪心を抱きながら、なぜか人を助けてばかりいて、世間からりっぱな人だと感心されたりもする。
    人間は思うにまかせぬ不安定な存在なのだ。良く生きようと切に願いつつも、犯罪者として刑務所の塀のなかで一生の大部分をすごすような人生もある。そのやさしさのゆえに、他人から利用され、泣きながら暮らさなければならない人もいる。どれほど愛しても、どれほど尽くしても、相手に心のとどかぬこともある。親を殺し、子を殺し、みずからをも殺す者もいる。
    そのような者たちを、他人ごとのように扱ってはいけない。指さして嘲り、なんと業の深い連中だと目をそむけたりしてはいけない。必ずしも努力しなかった者だけが世の中からはみだし、沈んでゆくのではない。〈運命〉と〈宿命〉の交錯するなかで、人間は浮きつ沈みつ流れてゆくのだ。
    自己を信じて努力する者が成功する。反対に努力しなかった者が失敗する、それは世間の考えかただ。信仰というのはそうではない。善をなさんとして悪をなし、悪をなさんとして善をなすことも、人間にはある。"

    0
    2020年05月27日

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