知念実希人のレビュー一覧
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主人公は純正医大附属病院の心臓外科の医師平良祐介。入局して六年以上経過し、関連病院への出向を考える時期になっている。出向先は希望している富士第一総合病院になるのか?それとも心臓外科医として死刑宣告にも等しい心臓手術のない沖縄の病院になるのか?
研修医3人を担当する代わりに2人以上を入局させる事が出来れば希望の病院へ出向させてやるとの条件に淡い期待を抱き担当医を引き受ける。しかし彼のその後に待っていたものは…。
オペのシーンは医師でもある知念さんならではのリアリティのある描き方で目の前にオペのシーンが思い浮かぶほど。
そして出世争いという点では、『白い巨塔』を彷彿とさせる欲にまみれた人間の -
Posted by ブクログ
ネタバレ天久鷹央シリーズ第十六弾。
小鳥遊先生が恩人と思う元外科医、
水神の祟りだという患者とその母、
カッパ事件を持ち込んできた小学生再びと、
なかなか役者がそろっていて面白かった。
ただ、鷹央が事件の解決を途中で投げ出し、
小鳥遊に任せるパターンは前にも見たような…。
それを暗示する冒頭の部分はデジャヴかと思った。
鷹央をそそのかして、小鳥遊のボーナスを奪おうとする鴻ノ池は、
身軽さを生かして住居侵入もこなして、
確かに使える部下っぷりを発揮。
対する小鳥遊も、鴻ノ池をホラー映画の「リング」を鑑賞させて、
怖がる姿を肴に赤ワインを飲むとは、趣味が悪い。 -
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ネタバレ【ネタバレあり感想】
ザ・知念実希人さん作品と言わんばかりの医療の世界をベースにしたノンストップサスペンス。訳ありで現在ナースエイドで働いている澪。患者に寄り添い補助を行うことで、日常の変化に気づいたり、心に寄り添う治療で問題を解決していく…
そんな中で、天才外科医竜崎とともに、病院全体を取り巻く大きな闇に巻き込まれていく…
最初の章は、ナースエイドとして患者と日々接している中での気づきから最適解を導いたり、ナースエイドの温かさや大切さを丁寧にまとめていて面白い。中盤から知念節の発揮で、ノンストップでどんどん展開が進んでいく。医療用語よくわからないけど、なんとなく緊急感や困難さ、緊張感が伝わ -
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時系列読み14作目。いつもながらの一気に引き込まれる導入部。時系列で追っているからこそ、登場人物たちの成長や関係性の深化がじっくり味わえる。今回は“吸血鬼”を背景にした不穏な事件と、外国人技能実習生を巡る社会的テーマが交錯し、医療ミステリーでありながら社会派の顔も覗かせる一冊。
現役医師である著者ならではの医療描写の説得力と、鷹央の天才的な診断力、小鳥遊や鴻池とのやり取りが絶妙なテンポを生み出す。事件の緊張感と時折のユーモアがバランスよく配置され、最後までページをめくる手が止まらない。
そして迎える結末は印象深く、静かな余韻が長く残った。シリーズを追ってきた読者には特に響く、読み応えある一