あらすじ
水神。化け猫。消える銃弾。
「呪い」の正体は?
水神の祟り。化け猫の憑依。頭蓋骨から消えた銃弾。
まるで「呪い」が引き起こしたかのような数々の謎を前にして、天才医師・天久鷹央が下した「診断」とは!?
……そして推理の結果、小鳥遊の恩師が死んだ事件を「正解のない問題」と言い放ち、自ら手を引くと語った真意は?
二重三重に仕掛けられた伏線と驚きの展開、その結末や如何に!
現役医師が描く、本格医療ミステリー!
感情タグBEST3
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水神の祟り。化け猫に取り憑かれた少年。頭蓋骨から消えた銃弾。
『呪い』のような謎に、今回も天久鷹央が『診断』を下していく。
そして鷹央が小鳥遊に託した『正解のない問題』とは───
ラスト、ちょっと感動しちゃいましたo̴̶̷̤ ̫ o̴̶̷̤
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個人的には最初の「水神の祟り」が面白かった。やはり鷹央が誰かを論破するところは爽快だし、それによって謎が明らかになっていくのは気持ちいい。特に、謎が不思議であればあるほど、爽快感が増していくのがこの作品の魅力だと思う
また、今回は小鳥先生が自分の思いを持って、最後の謎を解きほぐしていくのがよかった。そのため、全体を通して読みごたえがありつつ、面白さもあった。
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「透過する弾丸」がとっても面白く、シリーズの中でも上位に入るくらい気に入りました!
シリーズを重ねるごとに鷹央先生と小鳥先生の信頼がどんどん深まっていっているのですが、鷹央先生の成長にも毎回驚かされております。
今作でも鷹央先生の成長した姿をたくさん見ることが出来て嬉しかったです❁⃘*.゚
まだドラマの方を見れていないので、見てみなくては!!
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推理カルテの方は短編集なのでテンポよく読めて好きです。水神様の祟りのラストと皮膚を透過する弾丸のラストは鷹央とことりのこれまで積み重ねてきた関係性が見えて、ちょっと目頭が熱くなった。面白かった!
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水神の祟り、化け猫の憑依、といったオカルトめいた呪いのような事件。もちろんその陰にはとある病気が隠されているんだよね、とは思うけれど。それでもあまりに不可解な状況に、本当に呪いなんじゃないかという思いがぬぐい切れません。謎の解明にはわくわくします。
どれも魅力的な謎ばかりですが、「透過する弾丸」の謎が一番かな。小鳥遊の恩師の死に関わって起こったとんでもない事件。奇想天外な謎に翻弄され、絶句させられます。「正解のない問題」と判断した鷹央が最後まで解決しないというところも読みどころ。そしてこの事件に関しては、医療の知識がそれほどなくても謎を解けたのではないかと思いますが……解けませんでした。考え付かないよあんな真相。そして小鳥遊の選んだ結末も良いし、それを認めて寄り添う鷹央も素敵。
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18作目も面白いわ~。短編3つだが、よくこう医療トリック(?)を思いつくものだと感心する。説得力あるわ、知らんけど。最後の話の結末には賛否分かれるんやろうなあ。でも、浅見さんもよくそういうことしてたしね。アニメが大詰めが近づいてそうだが、まもなく朝ドラ女優の実写版がスタート。どんなにんやろう。イメージ壊さんといてね
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今回は、小鳥遊が鷹央が解決まであと一歩の所で手を引いた事件が印象的でした。
いつもなら最後まで解明する鷹央が、真相まで辿り着いたにも関わらず手を引いた理由に納得でした。
小鳥遊らしい結論の出し方にホッとした反面、ちょっと切なかったです。
小鳥遊が外科、内科と共に才能ある上司に恵まれたのは本当に奇跡だったと思います。
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“怪異×医学”の面白さをそのままにしながら、
今回はとくに小鳥遊先生に強く光が当たる巻だと感じた。
天久鷹央との距離感に加えて、外科医時代の恩師の存在が重なり、
小鳥遊が抱えてきた迷いや責任感、そして成長の瞬間がやさしく浮かび上がってくる。
シリーズの中でも“師弟関係”の味わいが特に濃い一冊で、
事件の謎だけでなく、人とのつながりや心の揺れが読後に静かに残る。
短編集なので未読でも入りやすいけれど、
二人の関係の積み重ねを知っていると、小鳥遊の変化がより深く響くつくり。
怪異めいた現象を医学で読み解く爽快さと、
人間ドラマの温度がちょうどいいバランスで溶け合っていて、
“気軽さ”と“余韻”のどちらも味わえる巻になっている。
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どれも相変わらずユニークな事件で面白い。推理カルテシリーズの話は小粒だがきっちり当たるジャブのような威力だが、ラストにドカンと持ってくるところが良い。連作短編集の強みを最大限に活かしているわけだ。
Karte.03の「透過する弾丸」、これは推理が見ものなのはもちろんだが、事件に関わった者たちのドラマ。これがいい。切なさとひと握りの暖かさが残った。
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「呪い」のように見える現象を鷹央先生が解決していく短編3話。
水神の祟りはドラマで見た内容だったな。
どれもテンポ良く3人の楽しい雰囲気がいい感じ。みんな成長してますね。医療ミステリとしても面白い。
「正解のない問題」は…本当に正解がないね。
水神の祟り 闇に光る目 透過する弾丸
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天久鷹央シリーズ、推理カルテのほう。
「水上の祟り」はアニメかドラマでやってたような…。
「透過する弾丸」は、どうすれば良かったのか…。
たしかに捕まってしまえば、無実、正当防衛が認めらてるまで拘束されるだろうし。でも死亡診断書をもらい火葬した今の状態で自分が死んだあと、残された妻はどうするのだろうか。最愛の夫の亡骸を放置するわけにもいかないし。
その後の妻のことを、考えてしまった。
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鷹央先生が成長してるのももちろんですけど小鳥遊先生も着実に診断医として成長しててすごいなと思います。そして鷹央先生にはできないピリオドの打ち方をできるのも小鳥遊先生だからこそ。短編構成だから軽く読めつつ今回もおもしろかったです。メタ的な話だけどミステリの宿命かもしれませんが、自分の身近な人がなにかしら事件に巻き込まれててそれはそれで大変だなと思う。あと、この巻収録の3本全部の事件に「がん」がかかわってて、それくらいありきたりの病気なんだなーとちょっと思うなどしました。
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天久鷹央シリーズ第十六弾。
小鳥遊先生が恩人と思う元外科医、
水神の祟りだという患者とその母、
カッパ事件を持ち込んできた小学生再びと、
なかなか役者がそろっていて面白かった。
ただ、鷹央が事件の解決を途中で投げ出し、
小鳥遊に任せるパターンは前にも見たような…。
それを暗示する冒頭の部分はデジャヴかと思った。
鷹央をそそのかして、小鳥遊のボーナスを奪おうとする鴻ノ池は、
身軽さを生かして住居侵入もこなして、
確かに使える部下っぷりを発揮。
対する小鳥遊も、鴻ノ池をホラー映画の「リング」を鑑賞させて、
怖がる姿を肴に赤ワインを飲むとは、趣味が悪い。
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「闇に光る」の捜査の時など人に対する物言いが鷹央はまだまだだなと思ったりしたけど、「透過する弾丸」で解いた謎を小鳥遊に教えず、自分で解いてどうするか自分で判断するように言った鷹央は、普通の人以上に大人になったなと思う。
相変わらず薬や病気や症例がへー!と感心させられる。
この本の中では透過する弾丸が好き。
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今回は短編。
ドラマでやってた水神様の祟り、その他に化け猫、そして小鳥先生の恩師の事件。盛りだくさんでした。
小鳥先生が空手以外で活躍する回すきだから今回良かった。
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火葬後の頭蓋骨に鉄の塊が・・・しかも、死亡診断では頭に銃傷がなかった・・・
皮膚を貫通せずに人を銃殺できるのか・・・
そして、「正解のない問題とは」・・・
今回も非常に面白くワクワクしながら読めました。
推理カルテなので短編ですが、やはり「透過する弾丸」がよかった。
最後は本当に泣きそうになるぐらいいい話でした。
このシリーズを通して自分なりに推理する癖がつくとなぜそうしたのか。
本質を考えながら読む癖がついてきた気がします。
非常に近い答えまで導くことができました。
自分の成長を感じます。すごく個人的ですが・・・
個人的にもこの章はかなり好きです。
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大好きな天久シリーズ。
今回も面白かった。
小鳥先生の恩師が癌になり、お亡くなりに。
火葬後に頭蓋骨に銃弾の後が。
癌で死亡したはずなのに。
眉間を貫通する銃とは?
小鳥先生の恩師からの指導に愛情を感じ、
尊敬して、育っていったことがよくわかる。
こんな恩師に出会えるとうれしいけど、
そういう立派な人はなかなかいないよな。
天久先生も内科の恩師だけど、酒豪でアルハラか(笑)
笑いあり、真剣なサスペンス。
おすすめです。
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呪い、超常現象を医療から解決していくのだろうけど、プロローグにある布石がどう展開していくのかも興味深い作品だ。私もリングを読んだ時はこれまでのホラーとは一線を画す作品であった。シリーズが進むに連れ恐怖感は薄らいだ記憶がある。
3つの呪い、水神の祟り、化け猫の憑依、皮膚を通過する弾丸、いずれも医療とどう繋げていくのか楽しめる。最後の皮膚を通過する弾丸は、小鳥の恩師のご遺体に弾丸が何故あるのか?単純に手法を紐解くだけでなく、背景の人間関係に切なさを感じる。
プロローグでの鷹央の「正解のない問題」の意味、小鳥がひと皮むけるのはよかったが・・・。鷹央、小鳥、舞のトリオが益々息があってくる。軽快な医療ミステリーで楽しめるが・・・。
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呪いのシンプトム 天久鷹央の推理カルテ
著者:知念実希人
**あらすじ**
水神の祟り、化け猫の憑依、頭蓋骨から消えた銃弾――。
まるで「呪い」によって引き起こされたかのような不可解な事件に、天才女医・天久鷹央が挑む。
果たして、それらの現象は本当に超常的なものなのか?
冷静かつ論理的な視点で真相を解き明かす鷹央は、小鳥遊の恩師の死にまつわる事件について「正解のない問題」と言い放ち、自ら手を引く決断をする。
重ねられた伏線と意外な展開が読者を惹きつける、本格医療ミステリーの最新作。
**感想**
アニメ化やドラマ化で話題の天久鷹央シリーズですが、今作も安定した面白さが光っていました。医療ミステリーというジャンルならではのリアリティがあります。謎解きの内容が専門的知識なのでトリック見破ることは難しいですが「こんな病気があるのか」と驚かされることが多く、読むたびに学びがあります。
一方で、シリーズ作品が数多く刊行されているにもかかわらず、物語内の時間軸があまり進んでおらず、新たな展開やキャラクターの増加が少ない点では、少々マンネリ感も感じてしまいました。それでも、キャラクターたちの魅力と、医療と推理が絶妙に絡み合うストーリーの面白さは健在で、次回作にも期待しています。今後どのような事件が鷹央たちを待ち受けているのか、引き続きシリーズを追いかけていきたいと思います。
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今回は水神の祟り、化け猫の憑依、透過する弾丸といった3遍のお話だった。
呪いのような現象をいつものように統括診断部のメンバーが解き明かしていく。
最後の話の『正解のない問題』の結論に迫られた小鳥遊の判断は、少し意外だったけど個人的に良かったと思う。
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3つのカルテ(短編のような編成)が最後プロローグで提示された謎につながっていく巻でした。
一つ目の謎は水神様にたたられるという女性。母もそれを信じており、その家が代々使っていた井戸には気味の悪い絵がある。女性はもともと精神科外来で天医会総合病院を受診しており、抗精神病薬はすでに処方されていた。
2つ目は闇に光る目の謎。カッパの目撃情報を寄せた少年が再登場。学童で会う少年が様子がおかしい。きっと化け猫に乗っ取られたんだ!
3つめがこの巻の一番の謎、小鳥の外科の恩師で癌に侵された浮雲が亡くなり、小鳥が死亡診断書を書くが、焼いた後の眉間には弾丸で撃たれたような穴があった。
いつ軽犯罪でしょっぴかれてもおかしくない探偵チームになってしまった3人組ですが、ネタがいつも素人だと知りもしない症状がもとになっていたりするので、面白く勉強しながら読んでいます。私は浮雲先生の結末は受け入れがたい方です。小説だから、とりあえず、よし。だけど、共感する面白さは減。
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天久鷹央の事件カルテシリーズ
安定の面白さ!
本作は3編からなる短編連作ミステリー
■水神の祟り
水神様の祟りにおびえる母娘。
精神科両腕に浮き上がる手形。
娘に起きている現象は何か?
3人がそれを突き止めようとします。
これ、読んでて既視感がありました。
ドラマかアニメで見てしまったのかもしれません。
■闇に光る
化け猫に憑依されたといわれる少年。
その少年に何が起きていたのか?
結末はちょっと暖かい物語。
■透過する弾丸
頭蓋骨から消えた銃弾。
銃創がなかったにもかかわらず、弾丸の形跡が火葬後の頭蓋骨から発見。
何が起きたのか?
3作の中では、これが一番好きです。
そして、真相を明らかにしたのは、小鳥遊。
鷹央は「正解のない問題」として、この謎から手を引きます。
小鳥遊が導き出したその真相と結果が切ない。
確かに、何が正解なのか..
今回もとても楽しめました。
お勧めです。
Posted by ブクログ
天久鷹央シリーズ。
今作は水神の祟り、光るめを持つ少年の謎、皮膚を透過する弾丸の謎などを、統括診断部の部長鷹央とその部下小鳥遊が解き明かす。
特に恩師である外科医が末期の癌でその死を看取ることになった小鳥遊の、死因をめぐる謎が全作を通して語られる。
いつも通り傍若無人な鷹央と、振り回される小鳥遊、それを楽しむ鴻ノ池のトリオのやり取りが楽しい。
ミステリーとしても医療ものとしても面白く読める一冊。
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タイトル通りの『シンプトム(兆し、病状)』を元にした短編がみっつ、というか、一、二話目は最後の三話につながるので、全体としてひとつの話になるのかな……こういう構成は個人的にとても好きなのだが、お話自体はちょっと好みからズレている感じがしたので、評価は★3にしました。
『羅針盤~』で主人公のひとりの恩師が、この話でもうひとりの主人公の恩師が出てくる。対比として面白いとおもう反面、やはり不憫さが際立つのがちょっと悲しい。
報われてほしい。
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水神のなぞはテレビで見て知っていたのもあり、思ったより楽しめなかった。
化け猫で、もう一つの生命が存在している、とか、通過する弾丸のトリックも、やや無理を感じた、ということもあり★3つ
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オーディブルにて。
今回は小鳥先生の尊敬する上司も出てくる話。
普段は情より法律などの正しさが重視されてる天久鷹央シリーズだが、今回は最後を小鳥先生に託し、このような終わり方に…!
ASDの鷹央先生の成長とも言えるかもしれない。
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小鳥遊が外科医を辞め、内科医になった動機がこの巻で初めて明かされる。小鳥遊の恩師である外科医の不審な死、一度は癌による死亡と小鳥遊本人が死亡診断書を書いたが火葬後の骨上げの最中に頭蓋骨の中から発見された弾丸の痕跡から事件の影が見え隠れする。鷹央から、この「正解のない問題」を解く資格があるのはお前だけだと言われ、一人でこの事件の真相に向かい合う小鳥遊。この事件の結末が決断が本当に正解なのかどうかは解らないが、小鳥遊には辛い結果になったと思う。もし自分だったらどうしたのか考えさせられる内容だった。