北森鴻のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ北森鴻の作品は,読んでいるときはとても面白く,夢中になって最後まで読むのだが,しばらくたってからその本を手にとっても,内容を思い出せないことが多い。「闇色のソプラノ」もそんな作品である。北森鴻の作品が,あとになって深く印象に残らないことが多い理由はいくつかあるのだろうが,この作品が,そのような作品になっている理由は,プロットが複雑すぎて,要約しにくいことにあると思う。「要するに,この本はこういう内容なんだ」という説明がしづらい。だから,印象に残りにくいのだ。プロットが複雑すぎる原因は,北森鴻が,サービス精神が旺盛すぎる作家であり,詰め込み過ぎてしまうからだと思う。読者を楽しませよう,びっくり
-
Posted by ブクログ
読書録「ぶぶ漬け伝説の謎」3
著者 北森鴻
出版 光文社
p133より引用
“幽玄そのものといった光景なのだが、どうも
焚き火の向こう側にいる獣が、よろしくない。
おのが欲望に溺れ、いっときの侘び寂を楽し
もうとすらしない、目つきがさらによろしく
ない。ときおり唾を飲み込むごくりという物
欲しげな音が、さらにさらによろしくない。”
目次より抜粋引用
“狐狸夢
ぶぶ漬け伝説の謎
悪縁断ち
冬の刺客
白味噌伝説の謎”
寺男・地元新聞の記者・ミステリー作家の
三人を主人公とした、短編小説集。
寺の境内を掃除しながら、居候とじゃれあっ
ていた寺男の有馬二郎。そこにやってきたの
は…