北森鴻のレビュー一覧

  • 親不孝通りディテクティブ
    ソフトなハードボイルド。

    これでは軟らかい硬いんだかわからないか。でも、その通りの作品で、コミカルでちょっとセンチメンタルなハードボイルド風物語。
    作中の会話に出てきた昔のテレビドラマ「チャーリーズ・エンジェル」とか「スタスキー&ハッチ」というよりも、解説の方が言う松田優作主演の「探偵物語」とか、...続きを読む
  • 深淵のガランス
    途中までしか読めずに返却。
    北森氏の作品にはちょっと気取ったミステリアスイケメン&レディが多い気がするが、このシリーズの主人公もそういうタイプ。清涼院みたくやりすぎるとちょっと気持ち悪いけれど、北森さんくらいのだとイヤミなく読み進められる。

    美術品を主軸にしたミステリというのも好感度が高い
    (あん...続きを読む
  • ちあき電脳探偵社
    「小学三年生」での連載ってことでこんなジュブナイル?も書かれてたんだなーって驚きが。さらに芦辺拓さんの後書きでしみじみ。
    北森さんはかなりやシリーズと蓮丈シリーズを少しずつしか読んでなかったけど幅が広いなあ。
    美少女小学生探偵とクラスメート男子の謎解きもの。バーチャル世界では男口調で別人のようになる...続きを読む
  • ちあき電脳探偵社
     あの「小学三年生」に連載されていた、小学生の鷹坂ちあきを主人公とした連作短編推理小説。

     さらりとして読みやすく、しかも意外性がある。
     
  • ちあき電脳探偵社
    雑誌「小学三年生」に1996年から一年間、連載された連続短編。もちろん、子ども向けだし、ヴァーチャル・リアリティのモチーフも今となってはかなり古い。
  • メビウス・レター
    北森鴻が好きだ。古本ではなく本屋で買わなくては、と思う作家だった。だから亡くなられた時には結構ショックだった。勝手な言葉でしかないが、もう新作が読めないということが残念でたまらなかった。

    その北森さんの作品で、かなり初期に読んだもの。こんな高校生いるかー?という若干の(うん、あえて若干と言い切るよ...続きを読む
  • 闇色のソプラノ
    全体的には暗い雰囲気で伝奇やホラーの匂いが漂うし心理的にもくる。実はこういうものには弱い。基本的に怖がりなので、なかなか先に進めなくなってしまう。(あるいは逆に筋追いでかっとばしてラストまで読んでしまうか。でもそれはもったいない。)
    北森氏の長編は狐シリーズにしろこの作品にしろそういうものが多いのが...続きを読む
  • ちあき電脳探偵社
    子供時代学研の「学習」とか小学館の「小学○年生」とか
    愛読してましたが、ミステリ作家の著者様が子供向けに
    雑誌連載されていたものをまとめたもの。

    文庫の形ですが文字も凄く大きくて、挿絵も入ってるので
    お子様でも充分読めますが、ミステリ部分は大人でも
    充分たのしい。

    ま、ヒロイン・ちあきちゃんの不...続きを読む
  • ちあき電脳探偵社
    この作者の本が読めなくなったことがつくづく悲しい。読むのがもったいなくて積ん読本にしている本もそろそろ読まねば…
  • ちあき電脳探偵社
    まさかのジュヴナイル版の出版。十五年ほど前の連載だと言うから、この本を読んでいた方々は、今では24歳前後ということか。小学3年生の段階で北森氏を読めたなんて、贅沢だと思うが、もしかしたら現時点で北森氏のファンになっている人が今作を手にして、幼い頃に読んだ本の作者が、まさかの北森氏だったなんて・・・と...続きを読む
  • メビウス・レター
    設定はありきたり。 展開も地味だし、新鮮だとは言い難いのだが、やはり読ませる腕を持つ作家だと思う。 ただ、私はやはりこのようなj淡々とした作品よりも、北森氏自身が温かい目を注いだと感じられるキャラで、紡がれる物語の方が好きなのだ。
  • ちあき電脳探偵社
    昨年の2010年に48歳という若さで亡くなられた北森氏の
    没後に文庫された、氏の唯一のジュヴナイル作品。
    連載当時は小学三年生誌で連載されていたらしいです。
    まさにバリバリの子供向け作品。
    子供向けながら、そのシチュエーションは自宅に
    スーパーコンピュータを持つ美少女小学生が
    コンピューターとサイバ...続きを読む
  • 緋友禅 旗師・冬狐堂
    表題作より、「陶鬼」、「奇縁円空」が好き。
    通りいっぺんのよい人は出てこず、みなどこかぞくりとする凄みがある。

    ……続編読みたいなぁ。
  • 蜻蛉始末
     「暁英 贋説・鹿鳴館」にて絶賛されていたので再読してみる。

     幕末から明治にかけての傳三郎と宇三郎という2人の男を中心に光と影を描いた……だそうなんだけども、いまいち物語の筋が弱い。そもそもある程度その時代の歴史を知らないと、とっつきにくくすら感じてしまうかもしれないと思った。

     宇三郎は、よ...続きを読む
  • パンドラ’S ボックス
    仮面の遺書・踊る警官・無残絵の男・ちあき電脳探てい社・鬼子母神の選択肢・ランチタイムの小悪魔・幇間二人羽織

    デビュー作を含む短編7編&エッセイ。
    「小学三年生」に掲載されていたジュブナイルものまであって驚き。
    無残絵の男や幇間二人羽織などの、時代物が好みでした。
  • ちあき電脳探偵社
    目立つ黄色の表紙とかわいい絵に惹かれて購入。
    文字が大きいし、子供向けのお話かなと思ったら、
    小学生向けの雑誌に連載されていたようです。
    さっと読めてしまう量と難しく考えたり読み止ったりする必要がないので、
    ストレスを感じることなく読み終えることができると思います。
    読後、ほわんとした気分になれる1...続きを読む
  • なぜ絵版師に頼まなかったのか
    ネタ的にはかなり好みなのだが、なんだかこう…肩透かしを食ったような話が多く、残念。
    主人公があっという間に年を取ってしまうのも、感情移入が出来ずに何だかなー。
  • 虚栄の肖像
    追悼・北森鴻、と銘打って発行された、花師にして絵画修復師・佐月恭壱シリーズの第2弾。
    クセのあるキャラクター達にようやく馴染んだかな、と思えたところだったのですが、
    もう続編が読めないのが残念です。。。


    【収録内容】
     ・虚栄の肖像
     ・葡萄と乳房
     ・秘画師遺聞
     <解説>愛川晶
  • なぜ絵版師に頼まなかったのか
    北森鴻の作品は読みやすい物が多いが、これはどうも読みにくい。
    時代背景や笑いと緊張がちぐはぐに感じた。
  • 顔のない男
    他人とすり替わっていることは理解できたが、最後に出てくる結論と様々なエピソードが必ずしも強く結び付き、しかもその結果の説明がやや甘い。特に老女の自殺の件がどうもすっきりしない。不要な話ではないか。ちょっと凝り過ぎ。