北森鴻のレビュー一覧
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ネタバレ本屋でPOPに惹かれて手に取った一冊。
いやはや予想外に面白かった!これだから本屋徘徊はやめられない(^_^)
災厄のみを予言するという「フォーチュンブック」が若者の間で爆発的にヒット、その影響で自殺者が多発したことからついには発売禁止にまで至り、社会現象となっていた。
そんな中ある書店でたまたま同じ日にフォーチュンブックを手に入れた7人の男女、運命の黒い糸に導かれるように彼らはそれぞれの犯罪に手を染めて行くのだった。
帝銀事件、グリコ森永事件、3億円事件など…昭和の事件史を勉強したいと思える内容でした。
この作家さんは初めてでしたが、連作短編を全部読むと長編ミステリーになるという作風のよ -
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ネタバレ「アペリティフ」から「メイン・ディッシュ」「特別料理」にいたるまで11編の美味しい物語が連なっている、ミステリーの連作短編集。前半では一編ごとに舞台が変わり少し混乱したが、読み進めるごとにたくさんの伏線が繋がってくる。「ええっ、そういうことだったの?」と、何度も前を読み返してみたり。実に面白かった。登場人物がみな個性的に生き生きしているのも良かった。
劇団の看板女優である「ネコ」のところに素性の知れない男「ミケさん」が転がり込むところから物語が始まる。この設定、以前読んだ「植物図鑑」とよく似ている。彼の料理の腕前が素晴らしいってこと、彼の真の姿が物語の大きな鍵になる点も同じだ。ただ、「メイン -
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冬狐堂シリーズ・第1巻。店舗を持たず、自分の鑑定眼だけを頼りに骨董を商う「旗師」である主人公・宇佐見陶子。彼女が同業の橘薫堂(きくんどう)から仕入れた“唐様切子紺碧碗”は贋作であり苦い思いをする。陶子は橘薫堂に対し、プロをも騙す「目利き殺し」を仕掛け返す決意をするべく秘密裏でその準備に取り掛かるが-。
古美術商における舞台裏や暗黙ルールなど骨董独特の世界に好奇心からかぐいぐいと引き込まれ、人間の所有欲・駆け引きといった人間の闇も垣間見え、さらに橘薫堂の関係者の死や30年前の贋作事件も絡み合う。罠は掛けているのか、それとも掛けられているのか。陶子をはじめ個々のキャラクターもどことなく影があり、 -
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北森さんの本はどれもテイストが違ってて、どれも面白い。
多摩川沿いの公園で発見された、空木精作の遺体。。
彼は親の遺産でひっそりと暮らす、近所に知り合いもいない、誰の印象にも残らない顔の無い男だった。。
しかし、空木には隠された顔があったのだった。。。
空木の過去を探っていく刑事と、その部下とのだましあいや、上司との確執。 そして最後に現れる黒幕。どれを取っても次はどうなるんだろうと読ませます。 実はこの本、短編だそうだ。それを長編に上手くつなげて書かれてる。 次々起こる事件が上手くつながって、最後にはひとつの結末へと導いてます。
本当北森さんって文を書くのが上手い。作家 -
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鹿鳴館を設計したジョサイア・コンドルは、その日本贔屓が昂じて河鍋暁斉に弟子入りし、本のタイトルにある『暁英』という雅号をもらう。
鹿鳴館は井上薫が近代日本の威信をかけて作らせた迎賓館だが、その和様折衷に加えてコロニアル様式さえ含んだ奇妙な建築様式に関して、外国からの評判は辛辣で、結果として日本の威信を失墜させ揶揄の対象となった。
更に奇妙なことに鹿鳴館の資料は極端に少なく、その設計図さえ残っていない。それはなぜなのか。 また、なぜ日本贔屓のはずのコンドルが、あえてそんな建築物を造ったのか。
極端な西洋化を推し進める日本と、日本の植民地化を目論む列強諸国の狭間で板挟みになるコンド