北森鴻のレビュー一覧
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ネタバレ60ページ前後の短編5編をまとめた文庫本だが、読み進めるうちにだいぶ印象が変わる作品だった。
本書の元となった2003年刊行の同名の書籍も書き下ろし短編集ではなく、1998〜2000年の間に雑誌に掲載されたものを集めたもののようだ。そのためだろうか、1〜2話は設定や物語の方向がまだ固まっていないように思え、後半の4、5話は人気取りの目的かキャッチーな話題としてオカルト的な内容を中心に据えている。
ミステリーと民俗学は相性が良いと思うのだが、最初の1、2話では2つの要素が分離してしまっているように感じた。民俗学的なうんちくが話の本筋から浮いているようで、煩わしいだけのかさ増しのように感じた。対 -
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1999年刊行、今年2025年は北森鴻さん没後15年だそうです。今年創元推理文庫となる際に、新しい帯が巻かれ手に取りました。
「物語舞台のモデルは西武池袋本店屋上庭園」
しかも、名物うどん屋の「さくら婆ァ」が不可思議な謎に挑むという!うどん屋!
ダークな色合いの謎(決して日常の謎ではない ^^;)の真相を、さくら婆ァとその仲間たちで明らかにしていくのてすが、さくら婆ァにも仲間たちにも人生があり、ほろ苦く哀しい。
デパートの屋上って、平和で穏やかだけど少し寂しくて、舞台にはぴったりかもしれません。
さて、
西武池袋本店は2025年9月現在大改装中。
モデルとなった、名物うどん屋「かるかや」は -
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ネタバレ創元推理文庫の積読を消化しよう月間4冊目、まだ出たばかりの屋上物語
うーん、とりあえず暗い
そして話が重い
美味しそうなうどんでは払拭できないよ
屋上の話かつ晴天のストーリーもあるのに、ずっと曇天のイメージ
とある登場人物の死を皮切りに関係者が次々と死にすぎ
各章の視点がユニークな点は評価
最後は屋上が関係なくなったけど
W解説も良かった
蓮丈那智の民俗シリーズも暗かった印象だが、あちらはテーマに沿っているのでヨシ
巻末には、ありがちな「現代においては不適切な表現うんぬん」ではなくて「喫煙シーン」に関するお断りがあって笑った
初めて見たけど令和ってそうなの?(ちがうだろ
作中では確 -
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ネタバレ佐江さんはレギュラーになったのですね。
彼女が優秀な分、三國くんの情けなさが気になってしまうという……直感は正しいんですけども。
表題作ではいいところまで推理してたのに、結局ひっくり返されてしまうし……可哀想。
驚いたのは、狐目の彼のお名前がここで判明したこと。
永遠に明かさないものだと思っていたから、かなり驚いた。
個人的には『湖底祀』が好き。
「ひっくり返り方」が見事だったので。
表題作は、タイトルでオチが分かってしまうのと、絡繰箱の正体が分かると、美術史にある程度明るい人だと芋蔓式に分かってしまうのが、自分としてはちょっと物足りなさを感じてしまった。
驚きが少ないという…… -
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目次
・ヨコハマ12・31
・対の琴声(きんせい)
・祭りの準備
・貴婦人だより
・同行二人
・夜行にて
・風の来た道――夜行にてⅡ
・雪迷宮
・うさぎ二人羽織
北村鴻の遺作ということで、少し期待をしすぎたのかもしれない。
まったく面白く感じることができなかった。
主人公リツ子はフリーのライター。
音響技術者である義兄が飛行機事故で亡くなった。
遺書と思しきメモと、音のメッセージを受け取ったリツ子は、納得できないものを感じ、音源を探し始めるのだが……。
まず、親同士の再婚で義理の妹になったリツ子を「うさぎ」って呼ぶ違和感。
その後出てくる、恋人のことも「うさぎ」。
なんかちょっと気持ち悪 -
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北森鴻の連作ミステリ短篇集『支那そば館の謎 裏京都ミステリー』を読みました。
ミステリ作品は『パンドラ'S ボックス』、『狂乱廿四孝/双蝶闇草子』に続き、北森鴻の作品です。
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元怪盗の寺男と慈悲深い住職が、難事件を次々と解決する。
京の風情がてんこ盛りの傑作本格推理!
僕の名は有馬次郎。京都でも指折りの貧乏寺、大悲閣千光寺の寺男だ。
怪盗と呼ばれた過去もあったが、縁あって慈悲深い住職に拾われ、表の世界の住人となった。
厄介なのは、寺に奇妙な事件ばかりが持ち込まれること。
持ち前の身軽さと裏の人脈を駆使、住職の智恵をお借りして、解決にひ -
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北森鴻の短篇&エッセイ集『パンドラ'S ボックス』を読みました。
北森鴻の作品は、昨年11月に読んだ『香菜里屋を知っていますか 香菜里屋シリーズ4〈新装版〉』以来ですね。
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短編の名手・北森マジックの原点! デビュー作を含む、初期傑作7編!
画壇の若き寵児(ちょうじ)が突然、不可解な焼身自殺を遂げた。その死に秘められた驚くべき秘密とは?(「仮面の遺書」)
大阪府警に届いた殺人を告白する手紙。少女の死体を古墳の稜墓(りょうぼ)に埋めたというのだ。捜査は、専門家による発掘調査を終えてからと命じられた刑事は……(「踊る警官」)。
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