北森鴻のレビュー一覧

  • 螢坂 香菜里屋シリーズ3〈新装版〉

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    何処かに香菜里屋みたいなお店があれば良いのに。
    文章でしか感じられない空間でも、その心地好さは十分伝わってくる。
    その場所に自分も行ければなあと心底思うくらいには。
    相変わらず読みやすい作品ではあるけれど、気楽なストーリーではない。
    店を訪れる客の話にはいつも、予想外の謎となんとも言えない真実が隠されている。

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    2022年05月01日
  • 孔雀狂想曲

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    冬狐堂・蓮丈那智シリーズで出ていた越名さんってなんかもっといわゆるおじさんだと思ってたんだけど笑、表紙とか見てるとそこまでおじさんじゃなくて衝撃笑。

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    2022年04月30日
  • 花の下にて春死なむ 香菜里屋シリーズ1〈新装版〉

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    短編の名手!一つひとつの完成度が高く、それぞれがうまくリンクする。それとやはり、料理の描写か。もう新作が読めないのか残念でならない。

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    2022年03月11日
  • 螢坂 香菜里屋シリーズ3〈新装版〉

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    ネタバレ

    前作、前々作に続きおもしろかった。
    それぞれの話が香菜里屋で提供される食べ物のようにいろんな種類、いろんな味わい方ができる。
    後味もそれぞれ異なりほろ苦いものもある。
    好きだったのは、ラスト2作。
    『双貌』はミステリーとしておもしろく、そのトリックにドキドキしながら読んだ。
    『孤拳』はストーリーが好きで切なさもあるが、事物が何かを思い出すトリガーとなるように願われているのがよかった。

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    2022年03月11日
  • 桜宵 香菜里屋シリーズ2〈新装版〉

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    振る舞われる料理や店内の雰囲気は、温かくてとても良い。
    だけどストーリー自体はほろ苦く、背筋が寒くなる瞬間さえある。
    特に『約束』は恐かった。
    扱うのは日常の謎がほとんどで、凄惨な事件現場に遭遇することもない。
    それでもやっぱり人の心の暗部に触れる行為には、それと同等の恐さがある。

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    2022年02月09日
  • 親不孝通りディテクティブ

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    北森作品がちょこちょこ続いてくる。。。

    民俗学や骨董、カナリヤからも離れましたけど、料理・お酒の面ではそのままか。

    カナリヤっぽく各編最後の締め方が似てますかね。

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    2021年11月20日
  • 香菜里屋を知っていますか 香菜里屋シリーズ4〈新装版〉

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    ネタバレ

    最後、香菜里屋はなくなってしまって工藤のその後も描かれていないけど、だからこその余韻が生まれているような気がする。

    収録されている未完の「双獣記」の続きが読みたい!誰かあの時代を得意とする伝奇作家が書いてくれないかしら。夢枕獏?高橋克彦?

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    2021年08月19日
  • 香菜里屋を知っていますか 香菜里屋シリーズ4〈新装版〉

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    ラストマティーニ/プレジール/背表紙の友/
    終幕の風景/香菜里屋を知っていますか

    永遠に変わらないものはない。少しずつ変化し、気づくと大いなる変革になっている。
    変わってほしくないけど、新しい姿を見せてほしいと思う。
    不思議な感覚

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    2021年07月20日
  • 闇色のソプラノ

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    ネタバレ

    注! かなり内容に触れています




    偶然が重なることで「こと」が動き出して事件が起きる、すごく好みの話。
    それって、つまり『獄門島』だし、『犬神家の一族』で、すごく横溝正史的(オドロオドロシイ怪奇趣味という意味ではない)なのだ。
    その偶然(すでにあった偶然の重なり)も、ある人物がそれをしなければ、「こと」は動き出さない。
    しかし、ある人物がそれをするきっかけも、すでにあった偶然との出逢いがきっかけだったりする。
    といっても、決して偶然が重なっただけのご都合主義で進むストーリではない。
    元々そこに別個にあった偶然に、ある人物がそれが引き金になることで、偶然ではないはずの人物が自ら大事にしてい

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    2021年07月18日
  • 螢坂 香菜里屋シリーズ3〈新装版〉

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    螢坂/猫に恩返し/雪待人/双貌/孤拳

    しん とした物語には度数の高いビールをロックでゆっくりと味わうのが似合うのだろうか。
    美味しいビールを飲みたくなってきた。
    美味しい肴は …… 想像力で味わいましょうか

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    2021年05月07日
  • 桜宵 香菜里屋シリーズ2〈新装版〉

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    十五周年/桜宵/犬のお告げ/旅人の真実/約束

    香菜里屋にやって来る謎たちには様々な味がする。それを明かしてくれるのはマスターの工藤。今回もそれぞれに美味しい時間でした。

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    2021年04月21日
  • 狐罠

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    旗師(店舗を持たない骨董商)である主人公・宇佐見陶子が、同業の橘薫堂から贋作を売りつけられたことで意趣返しの罠を張るが、橘薫堂の外商の女性が殺されたことで殺人事件に巻き込まれてしまう長編の古美術ミステリーです。
    陶子が意趣返しの罠を仕掛ける過程で登場する贋作家やその贋作家を紹介した元夫(芸術大学の教授を務める英国人)、殺人事件を調べる二人の刑事等々、登場人物たちがそれぞれ行動していく中で、陶子の作戦や殺人事件事件の真相が解き明かされていく過程にワクワクしましたが、意趣返しの決着に関してはアッサリと片付いてしまった印象がありました。とはいえ、巻末にある参考資料一覧の量からもわかるように古美術商や

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    2021年04月12日
  • 桜宵 香菜里屋シリーズ2〈新装版〉

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    前作に続いて、美味しい食べ物やお酒を想像しながらミステリーを楽しめた。
    ミステリーの結末に曖昧さがある感じが、お酒の酔いが回ってふわふわしている感じと似ていて、気持ちよく読み終えることができた。

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    2021年04月04日
  • 桜宵 香菜里屋シリーズ2〈新装版〉

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    十五周年/桜宵/犬のお告げ/旅人の真実/約束、の5篇が収録された、香菜里屋シリーズ2作目。
    ビヤバーが舞台だからというわけではないでしょうが、ほろ苦いどころかエクストラビターな後味の短編が多いですね。

    その中では、チェスタトンのブラウン神父ものの1篇と同じタイトルを持つ「犬のお告げ」、そして冒頭の「十五周年」が比較的(あくまでも比較的)、飲みやすかったかなぁ。
    愛憎とか情念が色濃いもの(色恋もの!?)は、なんとなく苦手です。

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    2021年04月04日
  • 花の下にて春死なむ 香菜里屋シリーズ1〈新装版〉

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    花の下にて春に死なむ/家族写真/終の棲み家/
    殺人者の赤い手/七皿は多すぎる/魚の交わり

    幾つかは読んだことがある。複数の作家の作品を集めた短編集だったかな。
    幾つかに絵のイメージがある。漫画家さんが作品の原作に選んでいたかも知れない。

    マスターの推理には脱帽。そして謎を持ち込んだり一緒に推測を広げたりするお客様方も素敵な人達だと思う。

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    2021年03月24日
  • 桜宵 香菜里屋シリーズ2〈新装版〉

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    シリーズ2作目。登場する料理が美味しそう…前作よりも更に食欲がそそられました!

    表題作は2作目。表紙がなぜこの色なのかも読んで納得。前作に登場した常連さんも出てて面白かった。最後の話、ラストは怖かったけど…

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    2021年03月21日
  • 花の下にて春死なむ 香菜里屋シリーズ1〈新装版〉

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    北森鴻(個人的なポリシーとしてご存命でない作家は敬称略です)は、蓮丈那智フィールドファイルシリーズを読んだだけ(しかもシリーズ全巻でなくご本人で書き終えられた3冊のみ)ですが、いずれもお気に入りだったので、今回の新装版刊行を機に、この香菜里屋シリーズにも手を出しました。

    三軒茶屋の駅近くの袋小路にある小さなビヤバー「香菜里屋」を舞台に、客が持ち込む謎をマスターの工藤哲也が解く。
    こう聞くと、有栖川有栖さんの「山伏地蔵坊の放浪」や、近藤史恵さんの「タルト・タタンの夢」に始まる〈ビストロ・パ・マル〉シリーズの様なイメージを思い浮かべていました。

    そのイメージは、香菜里屋が行ってみたくなる店であ

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    2021年03月10日
  • 花の下にて春死なむ 香菜里屋シリーズ1〈新装版〉

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    安楽椅子探偵もののミステリー。
    短編集ではあるがトリックが巧みで内容の濃いものが多くお腹いっぱい。
    トリックがわかり始めてから結末まで良いスピード感でよむことができた。
    最終話にそれまでの登場人物が出てきたり1話目を踏襲していたりしてまとまりが良かった。
    自分の読解力不足で少し内容を読み取れないところがあったが、読み返して理解できた。
    ビアバーで途中途中出てくる料理が美味しそうで、実際に行ってみたい、食べてみたいと思った。

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    2021年03月07日
  • 親不孝通りディテクティブ

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    ネタバレ

    博多を舞台に中洲の屋台でバーを営む鴨志田鉄樹(テッキ)と結婚相談所で調査員として働いている根岸球太(キュータ)のコンビが事件に関わっていくという短編集です。テッキとキュータの警戒な掛け合いが面白く、一見バラバラに見えた小さな事件がテッキとキュータの調査に基づく推理によって一つの真相にまとまる様子はおもしろいです。そしてラストの「センチメンタル・ドライバー」でテッキがとった行動と結末に驚きました。

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    2020年12月28日
  • 顔のない男

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    この人のは民俗学系のシリーズ以外では初だった。

    著者の経歴を思えば、そうだよなそうだよなという舞台ですんなりと。

    でも正直、ラストに相関図が欲しい笑

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    2020年11月25日