北森鴻のレビュー一覧
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ネタバレ目次
・花の下にて春死なむ
・家族写真
・終の棲み家
・殺人者の赤い手
・七皿は多すぎる
・魚の交わり
以前、シリーズの最終巻を読んでしまったので、最初から通読することに。
連作短編のミステリなので、短編一作を読んでも話は分かるが、店の常連やマスターとの会話でゆるく話が繋がってもいるので、やはりこれは順に読むべき作品と思った。
舞台は、今でこそ珍しくはないビアバーの香菜里屋。
それぞれアルコール度数の違う4種のビールを置き、客の様子を見ながら絶品の料理を提供してくれる。
そして、客の持ち込むちょっとした謎をマスターの工藤が解き明かしてくれる、というもの。
アシモフの『黒後家蜘蛛の会』を彷 -
Posted by ブクログ
ネタバレ注! かなり内容に触れています
偶然が重なることで「こと」が動き出して事件が起きる、すごく好みの話。
それって、つまり『獄門島』だし、『犬神家の一族』で、すごく横溝正史的(オドロオドロシイ怪奇趣味という意味ではない)なのだ。
その偶然(すでにあった偶然の重なり)も、ある人物がそれをしなければ、「こと」は動き出さない。
しかし、ある人物がそれをするきっかけも、すでにあった偶然との出逢いがきっかけだったりする。
といっても、決して偶然が重なっただけのご都合主義で進むストーリではない。
元々そこに別個にあった偶然に、ある人物がそれが引き金になることで、偶然ではないはずの人物が自ら大事にしてい -
Posted by ブクログ
旗師(店舗を持たない骨董商)である主人公・宇佐見陶子が、同業の橘薫堂から贋作を売りつけられたことで意趣返しの罠を張るが、橘薫堂の外商の女性が殺されたことで殺人事件に巻き込まれてしまう長編の古美術ミステリーです。
陶子が意趣返しの罠を仕掛ける過程で登場する贋作家やその贋作家を紹介した元夫(芸術大学の教授を務める英国人)、殺人事件を調べる二人の刑事等々、登場人物たちがそれぞれ行動していく中で、陶子の作戦や殺人事件事件の真相が解き明かされていく過程にワクワクしましたが、意趣返しの決着に関してはアッサリと片付いてしまった印象がありました。とはいえ、巻末にある参考資料一覧の量からもわかるように古美術商や