北森鴻のレビュー一覧

  • 支那そば館の謎~裏(マイナー)京都ミステリー~

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    という訳で・・・この作品で久方ぶりに行きたくなったんだよねww

    嵐山( ̄∀ ̄*)/ 

    そうなのです。

    この作品の舞台は嵐山は大悲閣。

    謎を解く主人公は大悲閣の寺男にして、元大怪盗というアルマジロ・・・もとい、有馬次郎くん。

    周りのキャラクターに翻弄させられる姿がなんともユーモラスで、起こった事件の凄惨さが程よく殺ぎ落とされた通好みの作品となっております。


    文庫本の解説には大悲閣の住職による・・・・・・そして実際の寺院にはこの作品の読者用のメッセージノートがww

    余白の殆ど無いノートの片隅に書き込んできた私ですw

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    2009年10月04日
  • 支那そば館の謎~裏(マイナー)京都ミステリー~

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    内容(「BOOK」データベースより)
    僕の名は有馬次郎。京都でも指折りの貧乏寺、大悲閣千光寺の寺男だ。怪盗と呼ばれた過去もあったが、縁あって慈悲深い住職に拾われ、表の世界の住人となった。厄介なのは、寺に奇妙な事件ばかりが持ち込まれること。持ち前の身軽さと裏の人脈を駆使、住職の智恵をお借りして、解決にひた走る毎日だ。京の風情と垂涎の料理の数々も楽しい、本格推理の傑作登場。

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    2009年10月04日
  • 瑠璃の契り 旗師・冬狐堂

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    『冬狐堂』シリーズ第4作。倣雛心中、苦い瓜、瑠璃の契り、黒髪のクピドの4篇を収録。
    目の病を患う陶子の下に、一体の和人形が持ち込まれた。昭和を代表する作家の一品でありながら、わずか10ヶ月のうちに3度も返品された人形。「こいつをおたくで引き取る気はないかい」。そう言った古狸の心中に、旗士として致命的な目の病に犯された陶子への挑戦と嘲笑が渦巻いているのは確かだった。なぜ、人形は返品されるのか、その謎が導く人形作家の真実とは、、、

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    2009年10月04日
  • 孔雀狂想曲

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    いつも開店休業状態の下北沢の骨董店・雅蘭堂。店と店主・越名の手を経ていく「モノ」は、それぞれに過去と記憶を抱えた古物たち。そして、その因果が事件を引き起こすことも・・・。おっとりと寝ているかのような細い目で、真実を導き出していく骨董店主のミステリー短編集。

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    いつも開店休業状態とはよく言ったもので、冒頭はいきなり店主の居眠りから始まるのだから、このほのぼの感がたまりません^^。古い物を扱っていると、人の思いも一緒についてくる、そうい

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    2009年10月04日
  • 狐闇

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    『冬狐堂』シリーズ第2作。
    骨董商『冬狐堂』こと宇佐見陶子の日常の歯車は、骨董市で競り落とした一枚の青銅鏡によって狂い始める。競り落としたはずのものと違う、手元に届いた鏡。その魅力。市に参加していた男の突然の自殺。「あれは間違いです。返してください。」と接近してくる怪しげな男たち。そして、陶子は骨董業者の鑑札を剥奪される罠へと陥れられて、、、。誰が、何のために。五里霧中の調査行は、やがて日本の歴史を紐解く道行となっていく。

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    まず!

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    2009年10月04日
  • 屋上物語

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    さくら婆ァに怒られながらうどんが食べたい。デパートの屋上で起きる様々な事件を静かに見つめるモノ達の視点、哀愁。

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    2009年10月04日
  • 触身仏 蓮丈那智フィールドファイルII

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     死と破壊の神の転化、海幸彦・山幸彦の伝説、正体不明の即身仏といった古代の謎を考察すると同時に遭遇した事件を解決する蓮丈那智シリーズ二作目で、民俗学に対する仮説の興味深さと頭脳明晰な蓮丈那智の鮮やかな解決編が一作目と変わらず面白かった。

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    2025年11月16日
  • 屋上物語

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    デパートの屋上という楽園を舞台に、そこで起こる決してコージーではない事件(実際人が何人も死ぬ)を描く8つの連作短編。

    各話の語りが屋上にある稲荷社の使い狐だったり、観覧車やベンチやピンボールマシンといったモノである点も面白い趣向。

    そしてなんと言っても秀逸なのは“さくら婆ァ”の人物造形と彼女を手助けするヤクザ者の杜田、高校生のタクとのやり取り。
    事件は人間の悪意を浮き彫りにし、総じて暗く、ほろ苦を通り越してビター過ぎるんだけど、3人の関係性があるからどこか救われながら読んでいけた。

    無敵に見えるさくら婆ァにも、一見明るく見える杜田にも消化しきれない心の闇があって作品全体に深みが増す。

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    2025年09月29日
  • 屋上物語

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    ネタバレ

    「はじまりの物語」「波紋のあとさき」
    「SOS・SOS・PHS」「挑戦者の憂鬱」「帰れない場所」「その一日」「楽園の終わり」「タクのいる風景」

    デパートの屋上にあるうどん店の主・さくら婆ァ。そのデパートの屋上ではいつも不思議な事件が起こる…。飛び降り自殺、殺人、失踪。何があっても動じないさくら婆ァの名推理。

    最初は明るい感じかと思ったけど、すぐにやり切れないような事件と真相が…。好みの展開で良かった。

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    2025年09月25日
  • メイン・ディッシュ

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    ネタバレ

    小劇団「紅神楽」を主宰する女優・紅林ユリエの恋人で同居人ミケさんは料理の達人で名探偵。どんな事件でも美味しい料理を作りながら解決していくミケさん。そんな彼にも、誰にも明かせない過去が…。 ミケさんの作る料理や梅酒が美味しそう。エリカと小杉師匠のやり取りが「裏京都」シリーズのムンちゃんの絡みみたいで楽しい。ちょっとビターとあったけど、結末は良かった。

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    2025年09月25日
  • 螢坂 香菜里屋シリーズ3〈新装版〉

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    ネタバレ

    今回は「待つ」がテーマのように感じた。特に「狐拳」の話は余韻が残る。シリーズ3となり、店主工藤の謎も垣間見えてきた。次作が楽しみだ。
    解説から、1999年からシリーズが始まったそうだ。今でこそ美味しい小説は珍しくないが、その当時は美食と蘊蓄とミステリーが相まった小説は珍しかったとのこと。先駆けだったのかしら。

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    2025年07月13日
  • 屋上物語

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    とあるデパートの屋上のうどん屋の店主さくらさん。
    その周囲ではなぜか不思議な出来事が巻き起こる。
    さくらさんが手下のように興行師の杜田を動かして謎を解く。語り手がヒトでなく、屋上に置かれた様々なモノというのも面白い。
    さくらさんにも過去があるし、事件もなかなかにダークだったけど、さすが北森鴻さんで読み応えばっちり。
    とはいえ、次は「裏京都シリーズ」みたいなライトな方にいきたいかも。

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    2025年07月06日
  • 凶笑面 蓮丈那智フィールドファイルI

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    民族学との組み合わせ、想像が尽きず面白い。
    遺跡とか考古学好きなので、学術的な文章も割と読み進められる。
    シリーズ化してるから、読破したいな

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    2025年07月06日
  • 狐闇

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    骨董売買を生業とする冬狐堂こと宇佐美陶子。競り落とした物に紛れ込んだのは三角縁神獣鏡だった。民俗学や日本史を駆使した大作。

    面白かった。ラスト近辺の日本史ネタはデカ過ぎて頭に入って来ないけど、楽しめる。

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    2025年06月11日
  • 写楽・考 蓮丈那智フィールドファイルIII

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    この連作は、民俗学の思考実験。その守備範囲の広さ、深さ、再読だが非常に読み応えあり。ホームズとワトソンの枠組みを利用した構成に、読者はミクニに同化していく。小品ながら野心的。
    続く未完の長編が楽しみ。

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    2025年05月31日
  • 触身仏 蓮丈那智フィールドファイルII

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    ネタバレ

    名探偵と助手、民俗学、学説に対する考察、各話が微妙につながりながら、独立して読める楽しみ、ミステリーとしても成立する構成、キャラクターだけでなく次なる展開を期待。

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    2025年03月15日
  • 邪馬台 蓮丈那智フィールドファイルIV

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    初の長編、しかも邪馬台国なんていうとっても壮大なテーマで。
    これまでの登場人物が総出で、起こる事件も扱うテーマも、そしてミクニのケガも今まで以上に大きくて楽しめました。
    考察は複雑で付いていくのに必死ではあったけれど、その結末の納得感も大きかったです。

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    2025年02月14日
  • 凶笑面 蓮丈那智フィールドファイルI

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    ネタバレ

    新潮文庫以来の再読。
    各編に出て来る、今で言えばトンデモ説すら本当にあるのかどうかわからない。事件に巻き込まれることも、横溝正史を思わせながら、あっさりと解決へと向かう。
    ミクニは、読者の分身であり、また那智の対話または思考の手助けになっているのかも。謎と事件に巻き込まれてながら、巻き込まれてしまわない那智に泳がさられ、定型にはまらない作品群。
    那智は、真実に向かって進むため、現地に赴き文献やフィールドワークをする地道な作業の繰り返し。必ず真実に辿り着くとは限らない。それでも続けていく。
    若い頃、柳田國男などを読んだ時の、知らない世界を垣間見る心踊る気持ちの昂ぶりを再認識した。

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    2025年02月09日
  • 凶笑面 蓮丈那智フィールドファイルI

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     型破りながら鋭い洞察力を持つ才色兼備な民族学者の蓮丈那智が助手の内藤三國と実地調査のために訪れた土地で次々と殺人事件に遭遇する民俗学ミステリーで、五編の短編で語られる伝承の掘り下げや蓮丈那智の民俗学的考察から導かれる真相まで面白い要素が満載だった。是非シリーズを追いかけていきたい。

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    2025年01月28日
  • 触身仏 蓮丈那智フィールドファイルII

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    蓮丈那智フィールドファイルの2冊目
    民俗学という難しいテーマを題材にしつつも、1篇が短いのでとっても読みやすいです。
    わらしべ長者の考察に関しては、なるほど!と妙に納得してしまった本作。ミステリ小説というよりは民俗学の面白い考察という観点からも楽しめるので、好きなシリーズものです。

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    2024年12月13日