北森鴻のレビュー一覧

  • 共犯マジック

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    フォーチュンブックを中心にした、それにまつわる連作短編集。連作短編集好きとしては、その時点で結構ポイント高し。で、肝心の内容も期待を裏切らず、昭和史に残る大事件を絡めて、意外な真実に迫っていく。それぞれの人物にまつわる短編もひとつひとつが面白くて、通底するコンセプトを抜きにしても十分楽しませてもらえた。連作短編集を得意とした作家らしいから、他の作品にも楽しめるものがありそう。

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    2016年12月09日
  • 顔のない男

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    連作短編集の形をとったような長編小説というのかなぁ~
    それぞれの章で、空木と関係のあった人物が描かれ
    空木の人物像を読み解こうとするんだけど
    これがなかなか見えてこない。
    何かがわかると、謎が増えるって感じで全体像すら
    ぼやけてしまって、やたらと転がされました(^◇^;)
    設定が複雑なので、頭がこんがらがります。

    それでも最後の方では、ヒヤヒヤのドッキドキで
    予想外の結末が待ってました。
    シリーズ物とは違うお話は新鮮で面白かったです。

    本作に出てくる原口&又吉の警察コンビ。
    陶子堂シリーズに出てくる警官コンビですよねぇ~
    そして、三軒茶屋のビアバーも出てきます。
    原口が通っていたのですねぇ

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    2016年12月01日
  • 瑠璃の契り 旗師・冬狐堂

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    宇佐見陶子/冬狐堂の古美術ミステリシリーズ。呪われた和人形『倣雛心中』、陶子の学生時代と失われた才能『苦い狐』、切子腕とカメラマン硝子『瑠璃の契り』、プロフェッサーDの後を追う日本版ビスクドールの謎『黒髪のクピド』。倣雛心中とクピドの人形2作はホラーといっても良いかもしれない良い出来。

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    2016年10月16日
  • 孔雀狂想曲

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    那智シリーズ、冬狐堂シリーズにでてくる雅蘭堂店主越名集治が主役の短編集。北森キャラの中では好きなので、もっと越名が調査するミステリが読みたかった、惜しい作家を亡くしました。出てくる取り扱い品はベトナムジッポー、アンディウォーホール、ジャンクカメラ、古九谷花器、コカコーラノベルティ、洋画(K画伯とは川村清雄の事か?)、江戸切子、ジュモーのビスクドールなど。古九谷焼幻化では銭屋五兵衛と弁吉の名前がでてきてちょっと嬉しかったが、いかんせん全て短すぎてやっぱりノレず。短編って苦手やなぁ、とまたもや実感した次第です。

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    2016年10月16日
  • 緋友禅 旗師・冬狐堂

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    4作短編『陶鬼』萩焼、休雪のイメージなんやろかねぇ。『「永久笑み」の少女』はにわ『緋友禅』古美術ではなく現代友禅作家作品『奇縁円空』円空仏
    ”狐闇”とほぼ同じパターンの作品がありまして、なるほどなぁ、、と。文庫タイトルの緋友禅がいちばんミステリらしくて一番つまらんかったんですが(笑)、なんでピックしたかと気になった。友禅以外の3作はどれも大変おもしろかったです。短くてちょっと不完全燃焼ですが、結構楽しめました。

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    2016年09月15日
  • 狐闇

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    旗師宇佐見陶子の古美術ミステリ『狐罠』の次作。蓮丈那智フィールドファイルの『凶笑面』ミクニがあそこでああなったやつはコレやったんやなぁ、としみじみつながっています。八咫烏魔境、贋作三角縁神獣鏡を中心にかなり大風呂敷でおもしろかったです。いくつかひっかかるのがなぜ村山槐多にしたんかとか、悪党のアルコール過剰摂取させて車にのせて事故をおこさせる手口ばっかりで、確かにものすごく手軽で現実味があるが、ワンパターンすぎるとか、あと猫のガスパールが魔猫すぎるとか(笑)。とにかく、ミクニはちらカメオですが那智、雅蘭堂やその他北森キャラがたくさんでてきてかなりアベンジャーズみたいな(笑)感じ。
    おもろかったで

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    2016年09月15日
  • 狐罠

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    蓮丈那智フィールドファイルで出て来た狐のねえさん「旗師」宇佐見陶子が主役の古美術ミステリ。殺人事件のほうがなんとなくぬるめでとってつけた感あり、差し迫らない感じはする。ちょっと話のとっかかりの陶子が贋作をつかまされてリベンジというモチベーションが無理矢理じみていて臭いが、陶子のキャラが存外下世話なので、ま、いっかと最後のほうは慣れて読めた。贋作師もかっこいいしねぇ、全体的にやたらとリベンジ色が強いのが非常にネガティブな印象。おもろいことはおもろかった。

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    2016年08月29日
  • 屋上物語

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    北森作品コンプのラスト1冊!ということで力んで臨んだところ「んむむ?読んだことあるぞこれ?」と焦るw
    きっと最初の1篇だけ、なにかのアンソロジーに収録されてたのね~。ふぅ、冷や汗モンだわよww

    さて、本書はとあるデパートの屋上が舞台。
    探偵役はさくら婆ァw うどんスタンドの主である。
    助手は常連客で興行師の杜田と高校生のタク。
    それにしても、人が死ぬ事件多すぎw
    このデパートに人が寄り付かなくなりそうだよ、と余計な心配をしたくなるww

    まぁ、それはおいといて・・・そうやって次々と発生する事件を,屋上に鎮座まします稲荷社の使い狐,観覧車,ベンチなどのモノたちが1話ごとに語り手となり、それぞれ

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    2016年07月03日
  • 虚栄の肖像

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    絵画修復師という馴染みのない職業が登場するシリーズ。さすがは北森氏という知識と緊張感に満ちた作品です。冬狐堂のキャラクターが、彼女がメインの作品と比べてややアクが強く描かれているのがまた面白い。
    このシリーズの続編を二度と読めないと思うと、改めて残念で仕方がないです。

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    2016年06月18日
  • 顔のない男

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    先の読めない展開!スピード感はないものの、続きが気になるぅ~~!!!そして、まさか、まさかのっっ!!!

    また、それぞれの題がいい。
    「真実情報」「隠語研究」「堕天使考」「変貌要因」「赤色凶器」「遠景接写」「仮面幻戯」なんて、北森さんらしくてついつい読みたくなっちゃいませんか?w

    北森作品はシリーズが有名すぎて、こちらは地味な存在かもしれませんが侮るなかれ!北森ワールドに迷い込むこと請け合いです♪

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    2016年06月04日
  • 深淵のガランス

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    花師と絵画修復師二つの顔を持つ佐月恭壱。
    しかも、凄腕。そして、危ない橋を渡る・・・。
    むふ♪理想の男だわ~w

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    2016年05月30日
  • 闇色のソプラノ

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    ヤラれた・・・!伏線をすっかり忘れてのめり込んでた~~!!!w
    北森作品には民俗学や骨董のに関する知識が、ぎゅぎゅっと詰まっていて興味深いので、そっちに気をとられているとストーリー展開を忘れちゃったりするのよねぇ~w

    すっかりコンプしたつもりになってたけど、まだ途中だったことに気付いて、かなり嬉しいw
    あと3冊、忘れないうちに読んでおこ~っと!!!

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    2016年05月25日
  • 狐闇

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    冬狐堂シリーズの長編。
    北森作品のオールスター登場でファンには堪らないのですが、ストーリーの結末があまりに壮大過ぎて評価に困る。
    ただ、作品に出てくる史実や史跡などは調べたところでは実存するものばかりなので、事実を組み合わせてこのレベルのフィクションに仕上げた筆力には脱帽です。

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    2016年04月11日
  • 狐罠

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    美人旗師宇佐美陶子が、贋作を掴まされ、その相手に「目利き殺し」を仕掛けるが、殺人事件に巻き込まれる話。登場人物が全員個性的。そして過去の因縁話や、真相がとても入り組んでいて最後まで気を抜けない読み応えのある作品です。

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    2016年03月30日
  • 闇色のソプラノ

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    なかなか面白いけど、話のテンポがもっさりな感じ。
    若くして亡くなったお母さんの死にまつわる秘密や、妙に魅かれてしまう雰囲気や、色々伏線があるんだけど半分くらいでなんとなく想像がついてしまう。

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    2016年02月13日
  • 深淵のガランス

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    絵画修復師のお話し。
    凄腕の修復師なんだけど、やっぱりちょっと偏屈(笑)
    それと、話自体が若干ハードボイルドかなぁ。
    まっとうな人はあまり出てこない。

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    2016年02月13日
  • ぶぶ漬け伝説の謎~裏(マイナー)京都ミステリー~

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    京都の寺男は、昔泥棒だった……
    ことはどうでもよくて、今は平和に暮らしているにもかかわらず、なぜか事件に巻き込まれるアルマジロの短篇集(笑)
    相変わらず笑いが多めで、でも謎解きで面白かった

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    2016年02月13日
  • 顔のない男

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    刑事が主役の短編連作? というか長編だよね?
    人がバタバタ殺されていく話で、途中から誰が死んでて誰が生きているのかわからなくなる(笑)
    とある男が公園で殺された。その事件を捜査していくうちに、その男と関係のある人間も殺されたり、犯罪を犯していたり、次から次へと事件が絡まり、最後は……

    面白かった

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    2016年02月13日
  • 共犯マジック

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    短編連作
    フォーチュンブックという、人の不幸しか占わない本を中心に、それに関わった人たちの運命が微妙に絡み合い、犯罪に関係したり、暗い人生を歩んだり
    実際に起きた事件と絡み合わせて書いてて、登場人物が多いんだけど、どれも意味があって面白かった

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    2016年02月13日
  • 瑠璃の契り 旗師・冬狐堂

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    凛とした雰囲気の冬狐堂が見せる意外な弱さが男としてはたまらないかも。
    大きく分類すれば同じカテゴリーになる那智先生は決してこんな揺れ方をしないので、描き分けているんでしょうね。
    あっ、骨董品に関する薀蓄と洞察の面白さは言うまでもありません。

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    2015年12月17日