私は旗師をやめない。狐は負けない――。孤高の美人旗師(店舗を持たない古物商)・冬狐堂こと宇佐見陶子。目利きの命である眼を患った彼女を食い物にしようと、同業者がわけありの品を持ち込む。それは、不思議と何度も返品されてくる和人形だった。魑魅魍魎が住まう骨董業界を故・北森鴻さんが鮮烈に描いた、『緋友禅』に続く古美術ミステリ!
Posted by ブクログ 2013年03月18日
冬狐堂シリーズ第二弾。
やっぱり面白い。今回は過去に繋がる話が多く、陶子さんのかつての夫も出てきて、ワクワクしっぱなしでしたね。いや~良かった!
そして、お酒が飲みたくなる!
表題作も良かったんですが、私は『倣雛心中』『黒髮のクピド』がとくに気に入りました(タイトルが私好み)。主役であるどちらの人...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年10月14日
「旗師」宇佐見陶子シリーズの4作目。
4編構成の連作集です。
今回陶子さんは旗師生命に係わる病という不安を抱え、
更にそこを突こうとする悪意にも晒されて悲愴感たっぷりです。
常に突っ張って生きている陶子さんが感情的に揺れてます。
そのせいか4編とも本格推理物というのではなく、
どこか余韻を残したミ...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年06月08日
旗師・宇佐見陶子が主役のミステリー第2弾で、一話ごとに陶子の過去が明らかになっていく。 トリックのためのミステリーの場合、先が読めた時点で興が冷めることもあるが、北森鴻の作品にはそれがない。膨大な取材に基づくと思われる緻密な書き込みと、その中に投げ込まれる一点の虚構。その舞台で魅力的な人物が動き出...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年10月04日
『冬狐堂』シリーズ第4作。倣雛心中、苦い瓜、瑠璃の契り、黒髪のクピドの4篇を収録。
目の病を患う陶子の下に、一体の和人形が持ち込まれた。昭和を代表する作家の一品でありながら、わずか10ヶ月のうちに3度も返品された人形。「こいつをおたくで引き取る気はないかい」。そう言った古狸の心中に、旗士として致命的...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年02月04日
旗師・冬狐堂シリーズ第2弾。
とは言っても文春文庫での第二弾で、どちらも短編集です。
その前に講談社から長編2冊が出てるので通算4冊目になります。
1話目から大狸が狐の皮を被ったような同業者が
陶子を騙くらかそうと仕掛けてくるものの
狐さんの返り討ちは見事ですо(ж>▽<)y ☆
2話目からは、陶子...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年05月30日
他の小説を読みながら北森さんの小説を読むと、緻密なストーリ展開さを改めて感じる。
旗師を生業とする主人公の陶子は一見強い女性は両刃の剣のように絵がかれているけど、私にはとても強い女性として感じられた。
他の小説で登場する主人公達との絡み合う場面は、とても面白く感じる。
次は「メビウスレター」を読む...続きを読む
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