北森鴻のレビュー一覧

  • 共犯マジック

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    人の不幸のみを予言する謎の占い書「フォーチュンブック」。偶然入手した七人の男女は、運命の黒い糸に絡めとられたかのように、それぞれの犯罪に手を染める。錯綜する物語は、やがて驚愕の最終話へ。連作ミステリーの到達点を示す傑作長篇。
    一冊の占いの本にまつわる短編集。
    でも、すべてが繋がっており、面白い。ただ、名前が途中で偽名になったり呼び名が変わったりして頭を整理しながら読まないと本当の面白さがわからないと思った。

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    2012年07月16日
  • 狐闇

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    4+
    狐と狸…と虎と狼と鴉と猫とあと何かいろんなものの化かし合いと助け合い。北森ファンにとってはある種の東映まんが祭り、オールライダー大集合。「双死神」との連携もお見事。

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    2012年07月14日
  • 狐罠

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    最後の最後までワクワクしながら読めましたが、謎解きの部分が自分にはイマイチふに落ちないような感じを受け少しだけ消化不良気味になりました。

    事件とはおよそ関係のない人物による書類の始末が、この事件の
    きっかけになるとは思いもしませんでした。

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    2012年07月05日
  • 緋友禅 旗師・冬狐堂

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    最後の最後は少し読みづらく感じました。
    新しい展開がなく、同じ場所を足踏みしているように感じました。
    ホントは、自分の読解力がないだけの話かもしれませんが・・・

    でも、いつもの北森作品のように緻密なストーリ展開を楽しめました。
    次も北森作品を読みたくなり「桜宵」を読み始めました。

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    2012年06月12日
  • 瑠璃の契り 旗師・冬狐堂

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    他の小説を読みながら北森さんの小説を読むと、緻密なストーリ展開さを改めて感じる。
    旗師を生業とする主人公の陶子は一見強い女性は両刃の剣のように絵がかれているけど、私にはとても強い女性として感じられた。

    他の小説で登場する主人公達との絡み合う場面は、とても面白く感じる。
    次は「メビウスレター」を読む予定だ。

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    2012年05月30日
  • なぜ絵版師に頼まなかったのか

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     明治時代、東大の教授ベルツのもとで働くことになった少年が遭遇するミステリー。

     も、古き良き時代満載で、ほのぼのいたします。
     が、富国強兵で戦争に向かっていく日本の影みたいなものもしっかりある。その陰影がしぶかった。

     ともあれ、ベルツの人物像が素敵。
     こよなく日本を愛し、人を愛し、人生を愛している。とにかくポジティブな好人物だった。
     嫌みなしで、こういう人物をえがけるのがすごいなぁ。
     
     短編5本がはいっていて、作中で13歳だった少年は22歳に成長する。
     なんか、先を急いでいたのかと思わないでもなくて、妙に切ないのである。

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    2012年05月24日
  • 暁英 贋説・鹿鳴館

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     鹿鳴館を設計したジョサイア・コンドル。
     彼はなぜ、あのような建物を作ったのか? それの答えは、明治政府の闇と、諸外国との軋轢の中にあった。

     ごついです。
     本文の終わりで555ページ。未完だと知っていたけど、さすがにこのごつさなのでほぼ終わりのところまであるかと思ったら、思いっきり中盤。とりあえず、役者がそろい顔見せしたって感じで、未完です。
      
     こんなに面白いのに…。

     続きを誰よりも読みたかったというか、書きたかったであろう北森鴻の無念を思うを切ない。

     で、人物造形がいい。
     日本びいきで、とにかくいい人なコンドル。でも、いざという時には結構熱血漢で、ちょっとサムライっぽ

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    2012年05月16日
  • メビウス・レター

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    ネタバレ

    ある作家のもとに届いた不思議な手紙、それは高校を舞台にしたある過去の事件をめぐる告白だった…。登場人物たちが、どのように過去の事件にかかわっているのかわからないまま、過去と現在が錯綜し、新たな事件が起き、物語は混迷を増していきます。わかりづらくはあるのですが、逆にその複雑さがタイトル通りメビウスの輪に入り込んだような感覚にさせてくれます。
    北森さんは山口県出身の作家さんということで読み始めましたが、独自の世界観があってお気に入りです。

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    2012年05月15日
  • 孔雀狂想曲

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    すっかり北森鴻にハマリました。
    この作品の中で登場するどこにでも居そうな安積に会いたくなりました。
    キリコ・キリコの最後の謎解きの形が目に浮かばずに、チョット消化不良。
    他の作品も引き続き読みたいと思います。

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    2012年05月09日
  • メビウス・レター

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    長編ミステリ
    なかなか面白かったと思ったを覚えています^^

    解説が愛川晶さんで 個人的にこういう解説なら解説というものも好きですね (^^)
    良解説だと思います

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    2012年04月29日
  • 親不孝通りラプソディー

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    親不孝通りシリーズ。「ディテクティブ」の続編ではあるが、時代は遡って、カモネギコンビの高校生時代。前作でもちょろっと話題に上っていた信用金庫強盗事件のあらまし。

    相変わらずのカモネギコンビ。トラブルメーカーのキュータに、冷静沈着ながらも結局騒動に巻き込まれてしまうテッキ。終始ちんちろまい(=てんてこまいの博多弁。すっかりお気に入り)な展開で、一気に読み切った。
    エピローグを読むと、続編アリアリな感じ。もっと二人の活躍が見たかったな。冬狐堂との絡みも再度して欲しかった。残念。

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    2012年04月24日
  • 狐罠

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    ネタバレ

    贋作を売りつけられた仕返しに、贋作を売りつけるという贋作バトルって趣向が面白い。X線蛍光分析などの科学的な分析に引っかからないような贋作制作の工夫などは興味深かった。古美術という堅苦しい世界を描いていはいるが、キャラはデフォルメが効いてるし気軽に読めた。またミステリーの部分である殺人事件の解明も古美術に根ざしたものでよかった。

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    2012年03月20日
  • 緋友禅 旗師・冬狐堂

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    旗師・冬狐堂シリーズ。

    人間の死と古物にまつわるミステリ。

    表題の「緋友禅」がミステリとしては一番好みだったけれど、人間の情念の深さにぞっとするのは「陶鬼」。

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    2012年03月17日
  • 親不孝通りラプソディー

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     テッキとキュータのカモネギコンビの高校時代の話。

     っても、テッキから屋台を受け継いですっかり屋台のオヤジになってるキュータの回想からはいっていくので、北森鴻が生きていたら、オヤジになった二人の話をきっと書いてくれたのになぁと…。

     で、お互いのっぴきならない事情で金が必要になった二人が、色々巻き込まれてたり、巻き込んでいったりする。
     とういのが、荒唐無稽なのだ。
     感覚は、昔の映画とか、ドラマかな。
     あえて、横から色々はいってくる規制に立ち向かっているようなのだ。なんか、「ほらすごく面白いだろう。でも、映像化できやしないだろう」って北森鴻がほくそ笑んでるような気がする。

     物語は

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    2012年03月15日
  • なぜ絵版師に頼まなかったのか

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    このタイミングでこの本を読み終わる。ざわつく。心だけでなく、場の空気が、時代が。だから、大丈夫って、そう思う。

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    2012年03月13日
  • 狐闇

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    ネタバレ

    解説:野間 美由紀

    一気に読めるミステリー。旗師(鑑定する人? 骨董の売買をする人?)がチベットとの同盟を結ぶために明治政府が偽造したという天皇家の銅鏡を買ってしまい、その口封じ為に酷い目に合う話。ストーリや着眼点面白いのだが、何か足りない感じがする。惜しい!という感じ。そこが北森の他の作品を読んでみたくさせる。

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    2012年02月07日
  • 親不孝通りディテクティブ

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    ネタバレ

    博多・長浜の迷コンビ、屋台を営むテツキと結婚相談所調査員のキュータが事件を解決。

    冬狐堂シリーズの「瑠璃の契り」にキュータが脇役登場していたので、今作も読んでみた。コミカルで人情味溢れてて、せつなさもあって、北森鴻作品にしては異色な雰囲気のハードボイルドミステリ。硬派と軟派のコンビバランスが絶妙。小気味良いテンポを楽しみながら、一気に読めた。でも、最後の章は予想以上にセンチメンタル。著者が急逝されているだけに、今となってはこういう終わり方もありか。また、最初「瑠璃の契り」で読んだ設定のキュータから違和感を覚えていただけに、結末に納得。

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    2012年02月06日
  • 深淵のガランス

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    ネタバレ

    「血色夢」の美術用語が難しくて、積読になっていたけど
    ようやく読破!
    「凍月」での若かりし佐月恭壱、つくづく女を骨抜きにする男だなーと。笑
    個人的には、表題作の「深淵のガランス」が好きでした。

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    2012年01月19日
  • 深淵のガランス

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    ピーコの解説にもあったけれど、
    この作家のもつ空気感が心地よく感じる。
    世界観に浸れるのがよい。

    何度もこの空気に浸りたくなる。

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    2012年01月10日
  • 狐罠

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    ネタバレ

    骨董の世界って深い!そして、美術品の価値って危うい。
    フィクションとは思いつつ、食事のときに使える焼き物好き程度でいよう。。。と誓う。
    骨董の世界という普段なじみのない世界の説明のためか、文章がくどくどしく感じられて入り込むのにはやや時間が必要。でも慣れるといっきに加速する。
    殺人事件よりも贋作を巡る駆け引きのスリルが中心で最後の最後までドキドキの連続。
    途中の陶子の危機はルパンの813とかぶった。
    うーん、やられた。。。とやはり思う読後。
    このところ、高校生の恋愛話を読んでいて、ふわふわで小さな女の子が(でも胸はデカイ)泣いてるだけなのに、なんでかハッピーエンド。なんとなく鬱々としていただけ

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    2011年10月25日