山本周五郎のレビュー一覧

  • 青べか物語

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    山本周五郎氏の自伝的小説といわれる。確かに、一人称の物書きの視点で書かれている。
    物語は、江戸川河口近くの地域が気に入って数年移り住んだ「先生」が、現地の人々とのやり取りや生活を描いたもの。手漕ぎボートのようなぼろ船を売りつけられ、それが青べかと呼ばれて地元の子にからかわれる。川岸に絵を書きにいったり、聞いたエピソードを小説に仕立てたりして、ほとんどは実際に著者が体験した実話のようだ。最後に、30年後に同じ土地を訪れてみた感想があり、興味深い。
    各小話は3ページほどと短く、独特の言葉遣いにも読むうちに慣れてくる。が、なかなか感情移入もできず、なにしろ地元の人が良く言えばしたたか、悪く言えば隙を

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    2020年01月09日
  • 五瓣の椿

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    国仲涼子主演の時代劇を見たのが最初だった気がする。
    会得した手管で男たちに復讐する娘の話。
    法では裁けないなら私が裁く、昔からよくあるテーマだけど、やっぱり裁いて復讐してあースッキリした!とはならないよね。
    自首するって言ったのに、耐えきれずというか間違っていたと悟り自害するあたりにモヤモヤ。まぁそのまま平然と日常生活に戻られてもモヤモヤなんだけど。

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    2019年10月28日
  • 赤ひげ診療譚

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    江戸時代の無料診療所で、性的児童虐待により精神不安になった患者、親に売られて売春婦として働く少女の性病治療、赤ひげ先生に感化されて上昇志向の若手医師が幕府の医師を断り、働き続けるこたなど。
    悪い人でもその中から良い部分を引き出さなければなど庶民の社会生活や人間感情を描いている。

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    2019年09月27日
  • ならぬ堪忍

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    山本周五郎の前期作品集
    発表順に収録されていて、最初の1,2作は「ふーん山本周五郎が昔書いたやつか~」という以上の面白みは…ない… 3作目あたりからおなじみの山周的ストーリー構成になっていると思う
    だいたい武士の話で出てくる主人公ほぼイケメン、ヒロインは美女!いや、いいんだけどさ…

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    2019年08月07日
  • 一人ならじ

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    この作家が上手いのは百も承知。
    それよりもこの短編集、ある程度時系列に並べたことによって、その時々の作家の立ち位置的なものがあぶり出された感あり。
    もしかすると編者はそれを狙っていたのかもしれないけれども、山本周五郎と言えども、追い詰められたのか、それとも鈍感だったのか、生きるとはそういうことか、と思わざるを得ず、好きな作家ではあるものの、読んでいて息苦しさを覚えることも否定できず。
    平和時代の戯言かもしれないけれど、それでも、だからこそ厳しい姿勢が必要かなと。

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    2019年07月15日
  • 人情武士道

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    御用人の佐藤欽之助は、妻を通して琴の稽古友達だった女から、夫の仕官の世話を頼まれる。その女が、かつて縁談を申し込んで断られた和枝であることを知った欽之助は、思いがけない行動で依頼を果たす……。

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    2019年06月26日
  • 小説 日本婦道記

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    某友人が、この2月にお子さんを出産されました。その時に、お医者さんから出産記念にもらった本だそうです。

    出産祝いに山本周五郎? どんな内容なんだ? 妙に気になりました。

    短編集です。古き佳き夫婦関係の物語がつづられています。
    武士の矜持の中での、こまやかで深い互いの思いやり。「婦道」と言うと凄いけど、女性の立場からつづられるからこういうタイトルなだけで、男にも女にも思い当たる内容ですね。

    思いのほかひらかなが多く、例えば柔らかい鉛筆ですらすらと書いたというような文体。穏やかで読みやすく、内容とともにじわっと浸透してくるいいお話の数々でした。

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    2019年06月10日
  • 一人ならじ

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    時代が映す日本。
    戦中に描かれた美学が、今も変わらない真実に思えるのは興味深い。
    薯粥と柘榴が秀逸。

    「一途不退転の働きをするのには、日常の生き方が大切だ、百石の侍に出世することよりも、足軽として誰にも劣らぬすぐれた人間になれ」

    その通りである。

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    2019年05月21日
  • 五瓣の椿

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    この作品では、いつものというか、自分の中のイメージとは違う山周。舞台設定はおなじみの江戸なのだが、お話がかなりぶっ飛んでいる。

    復讐劇なのですが、リァリティには少々欠けます。ということで、個人的には、山周の作品としては水準よりやや下の作品のような気がする。

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    2019年04月28日
  • 赤ひげ診療譚

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    善悪の区別が難しい人間性を味わい深く綴る、一編。赤ひげ務める小石川療生所に勤務することになる安本登の心の変化と赤ひげの人間性をテーマにしながらも短編としても共に興味深く読める。人間、善と悪にはしっかり区別できないほど複雑ではあるがもって生まれた個性は普遍であるとも語られるところに共感する。少々癖のある文体で、狂女おゆみの件等語られることなく最後が少しあっけないのが気になった。

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    2019年03月31日
  • 児次郎吹雪・おたふく物語

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    山本周五郎(1903~1967)著「児次郎吹雪・おやふく物語」、1955.10刊行。妹の縁談、湯治、おたふくの3部作が収録されています。おしず、おたかの姉妹、時代は変わろうとも、こんな姉妹と所帯をもった男性はきっと幸せだろうなと思いました(^-^)

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    2019年03月18日
  • 栄花物語

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    田沼意次とその息子を始めとする、武家や戯作者、花魁たちの群像劇。

    この作品内の田沼意次は清貧という言葉がよく似合う。あと、ワーカホリックという言葉も(笑)

    将軍が狩りに向かうくだりあたりから、役者も揃い場が盛り上がっていく感じだったが、後半は読んでいる側としては気分が落ちていった。

    信二郎、保之助の幼馴染コンビと、田沼親子の間で悩む内容が多少異なるため、もう少し共通のテーマや対比があったほうが物語がまとまって気持ち良かったかと。(単純に読み込みが足りなくて見つけられてないだけかも…。)

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    2019年02月28日
  • 赤ひげ診療譚 1 狂女の話

    購入済み

    面白く拝読しました。

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    2019年02月10日
  • 周五郎少年文庫 黄色毒矢事件―少年探偵春田龍介―(新潮文庫)

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    周五郎が「稼ぎ原稿」として意に沿わぬながら少年少女向けに執筆をした作品。確かに少年向けの文体で、著者が別人かと思うほど見まごうたが、昭和の活劇の匂いがプンプンして結構楽しめた。なぜ中学2年生が車を乗り回すのだ。2018.11.15

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    2018年11月15日
  • 暗がりの弁当

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    20181109 山本 周五郎の小説から想像がつかない内容のエッセイ。本人の事を知りたかったらエッセイを読むのが良いと思った。日々、何を感じてどう思って過ごしているのか?小説家だけに素直には信じられないが表現の細やかさは小説家だからだと思う。相撲解説がすごいと思った。

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    2018年11月10日
  • ながい坂(下)

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    ネタバレ

    人生という長い坂道を歩いていく。

    主人公の三浦主水正は、ちょっと完璧すぎるかな。
    ラノベの主人公っぽさがある。笑

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    2018年11月02日
  • ながい坂(上)

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    ネタバレ

    時代小説はふだん読まないので,新鮮。

    「人間というものは……自分でこれが正しい、と思うことを固執するときには、その眼が狂い耳も聞こえなくなるものだ、なぜなら、或る信念にとらわれると、その心にも偏向が生じるからだ」(91頁)

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    2018年10月17日
  • 完全版 日本婦道記(下)

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    戦時中に書かれたものがほとんどである短編を集めた下巻。尽忠報国、銃後の守りを訴えるような内容が多く、時代の風潮が感じられるとともに鼻白む思いも。

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    2018年08月05日
  • 白石城死守

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    武士として大事なもの、護るべきもの、そして武士の行き方などについて書かれた短編集。
    教訓を書くのではなく、物語の中にあるべき姿をしっかりと練りこんであるので、余すことなく内容を味わうことができる。
    それぞれの短編が、余すところなく面白い。

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    2018年07月12日
  • 小説 日本婦道記

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    武家社会に生きる女性の教訓集。
    直木賞に選ばれたとはいえ、後期の作品のような筆者の筆の冴えはあまりみられなかった。

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    2018年03月17日