山本周五郎のレビュー一覧

  • 雨の山吹

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    09/08/16★★★☆
    短編集。最後の現代小説2作は読まず。
    どーも時代小説以外の先生はいけねえや

    ・暗がりの乙松
    珍しい盗人もの。
    三次に泥棒に入る前に金の有る無しと事情位調べておけよ、と突っ込みたくなる。
    しかし梅田屋の「世の中に「義」のつく泥棒はいねぇ」の啖呵は山本周五郎の人生観が溢れていて良い。
    落ちも見事でやっぱ良い話になるんだなー

    ・山茶花帖
    八重が新一郎にもう会わないように桑島に説得される際の
    「人間には誰しも自分の好みの生き方がある。〜だが大多数の者は〜出来ずに終わってしまう、それが自然なんだ。〜
    人間は独りで生きているのではない。〜支い合い援け合っているのだ。〜」
    のセ

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    2009年10月15日
  • 虚空遍歴(下)

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    長年の懸案であった、山本周五郎の長編三部作の最後の一つをやっつけた。義と倫理の『樅の木は残った』、天命の『ながい坂』は、とうに(はるか30年以上も前に)読んだのであったが、芸事の『虚空遍歴』は、今までとってあったのだ。ただ読むと、芸に入れ込んだ浄瑠璃師の、身を摺り込んでいく姿の描写。しかし、全体としてたちのぼってくる背筋の伸びるような感覚は、山周である。

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    2018年10月20日
  • あんちゃん

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    ・生き別れの父親との再会(いさましい話)
    ・男装の麗人と、影となってお仕えする寡黙な男(菊千代抄)
    ・想いに戸惑う、血の繋がらない兄妹(あんちゃん)
    山本周五郎作品の中でも、「お好きな方にはたまらない」系設定の短編ばかりを集めた本です。が、人間の本質に対してモラリッシュな山本周五郎作品ですから、萌え展開にはなりません。
    男として生きることを強いられ、途中からは自分でそれを選んだつもりの菊千代は、トリックスター的に周りを戸惑わせる存在ではありません。専ら振り回され痛めつけられるのは彼女のほうです。社会が社会を機能させるために決めたルールが自分を阻むときは、どこかで打ち破っていくべきだ。けれど、人

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    2009年10月04日
  • 五瓣の椿

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    「竹薮は黄色く霜枯れ、池の水は寒ざむと澱んでいる。椿の木の幹は灰色で、空は鬱陶しく曇っていたようだ。すべてがしらちゃけた淡色にいろどられている中で椿の葉の黒ずんで光る群葉と、葉がくれにつつましく咲いている紅い花とは、際立っているようで却ってものかなしく、こちらの心にしみいるように思えた。」

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    2009年10月07日
  • 町奉行日記

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    「偽悪」というコトバがありますが……。
    正しいことを行うために、あえて悪者になる生き方。
    そんな人生が、いくつもつづられた短編集です。

    もっと器用に、人々に愛され感謝されながら、
    スルスル生きたらいいじゃない!
    と歯がゆさを感じつつも、
    かっこいいなぁ……と思ってしまうのです。

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    2009年12月02日
  • 寝ぼけ署長

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    昔の作品ですが、今読んでも面白いです。時代背景などが若干ギャップを感じますが、謎解きのための謎という探偵小説ではなく、人情よりなところが好みに合いました。

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    2009年10月07日
  • 日日平安

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    短編集なのですが、一編読むごとに、長編小説を読んだような感慨があります。
    ハズレはありません。この感慨が、1冊で11回も味わえるなんて、オイシすぎる……!!

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    2009年12月02日
  • おさん

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    貸してもらいました(ありがと〜!)この柔らかな文章(最初の短編ではちょっととまどいましたが)と、淡々と人間の描写をしながらも感情をあざやかに描き出す抑えた美しさに、日本の文化の成熟を見た、というと言い過ぎか…これで今から半世紀以上前に書かれたお話なのです。本当に美しいよ。

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    2009年10月04日
  • ながい坂(上)

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    サラリーマンが読むと、激しく共感できると思う。
    宮仕えの厳しさなど、さらりと書かれているけど
    本当に深い作品。

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    2009年10月04日
  • 夜明けの辻

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    山本周五郎の短編集。時代が時代、戦前から戦中に至る時期の作品、掲載誌も講談系のものが多いからなのか、主君への奉公とは、真の武士とは、とかなんとなく時代の空気を読んだ内容っぽい。
    ただ、短編にもかかわらず、話の流れはどれも一品で、単純ながらも引き込まれる。こういった作品でよく出てくる主人公像の寡黙で実直で誠心仁義溢れる男像ってのがいまじゃ御伽噺っぽくなってるんで、随分新鮮でもあるし。

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    2009年10月04日
  • かあちゃん

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    新幹線のなかで,隣の席の見知らぬ人にもらった作品.
    これ以降,時代ものに興味がわく...

    おもしろかったです.
    あのおじさんに感謝!

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    2009年10月04日
  • ならぬ堪忍

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    山本周五郎戦前の短編集。
    武家ものが大半で、当時の生き様の潔さがすがすがしい。
    侍の奉公こそ人生の本文、それが天命という生き方が心に響く。
    それが山本本人の生き方だったのだろう。
    もっともっと彼の作品が読みたい。

    鴉片のパイプは異質。


    08/12/09

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    2009年10月04日
  • おごそかな渇き

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    好きすぎて、なんと書いていいものか。
    好きを羅列…「蕭々十三年」「紅梅月毛」「野分」「鶴は帰りぬ」

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    2009年10月04日
  • 大炊介始末

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    短編10編。すべて違う切り口なのが、興味深い!昭和30年代に書かれたモノで、今となっては難解な部分もあるが、当然と言えば、当然の話である。終わり方も、余韻が残るモノ、スカッとするモノ、色々で飽きない書籍だと思う。特に気に入ったのは、「ひやめし物語」「おたふく」だろうか!?

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    2009年10月04日
  • 生きている源八

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    熊谷十郎左 「獺眠りの十郎左」普段は昼寝してばかりの主人公やるときはやるという渋いキャラ(福島正則城下)
    西品寺しび介 剣で針を割ることを生涯の目標とした農民の話(池田光政城下)
    足軽槍一筋 家の再興のため諸国を旅する兄妹
    藤次郎の恋 剣術道場での三角関係
    聞き違い ということにして憎い敵を討った話(水戸光圀城下)
    新女峡祝言 本家の伯父とケンカしながら治水工事をやろうとする主人公、旅行にきた友と三角関係に
    立春なみだ橋 ヤクザな主人公、親子ごっこ
    豪傑ばやり 戦国の余風で豪傑を召し抱えるのが流行った大名家、への風刺
    生きている源八 どんなに激しい戦でも必ず生きて帰った主人公(酒井忠次の旗下)

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    2009年10月07日
  • 怒らぬ慶之助

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    周五郎の作品は、現代劇を除いてどれも面白く
    はずれがない。
    彼の短編の超ファンだけれど
    一つ一つを思い出して、どれに入っていたかは
    分からない。

    だからどれも★4つで統一する。

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    2009年10月07日
  • 雨の山吹

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    山本周五郎ファンとしては
    あと読んでない作品が何冊あるのか気になる。
    読みきってしまうのが、恐ろしく
    毎回大事に大事に読んでいる。

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    2009年10月07日
  • ちいさこべ

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    ドラマ化されていたので読んでみた。山本周五郎作品は久しぶりだ。中編集だったがそれぞれに読み応えがあった。

    「花筵」「ちいさこべ」は特によかった。テーマとしては生き方を問う作品群なのだが、男女間の機微の描き方が上手いと思った。女性の側の気持ちが読んでいて納得・共感できる。お市の嫁ぎ先の家族の高潔さに惹きつけられた。かくありたいものだが、なかなか……。



    作成日時 2006年10月29日 05:40

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    2009年10月04日
  • 五瓣の椿

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    面白かった。さすが山本周五郎、一息で読んでしまった。シドニー・シェルダンを思い出す。父親の無念を晴らすため父の残した財産とその美貌を武器に次々と復讐を遂げる娘、おしの。かなりなエディプスコンプレックスだとは思うのだが、父が最期にどうしても言いたかったこととは何だったのだろう。おしのの考えるように母への恨み言だったのだろうか。そんなに男と女、単純なものではないようにも思うのだが・・・。相手の男たちもまたおしのの色香とその財力に目が眩み簡単に罠にかかるのだが・・・。又最後まで生娘であることにこだわったおしの、それは単に相手の男に身体を許すことがイヤだったからと言うだけでなく、自分の中にある母親の血

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    2011年07月16日
  • ちいさこべ

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    "以前BSで「ちいさこべ」の映画をやっていたのを録画していたのをやっと見た。そこで急いで本も読んだ。映画は中村金之助と江利チエミ、なるほど、この小説のイメージどおりじゃないか。小説にはない遊び人も出ていたが、原作のよさを壊すことなくいっそう面白くしていた。いい。このほか、「法師川八景」、「末っ子」、屏風はたたまれた」、「橋の下」、「ひとでなし」、「あだ子」、「チャン」、「若き日の摂津守」、「古今集巻之5」と収録されているが、どれも凛と生きる姿が読んでいてすっきりとする。さすがだ。山本周五郎が活躍していた昭和30年代頃はまだ東京の下町には江戸を感じさせるものがたくさん残っていたのだろう

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    2011年07月16日