山本周五郎のレビュー一覧

  • ながい坂(上)

    ネタバレ

    若い頃は大好きな作品だった
    しかし最近読み返してみたら、主人公の余りの人間味のなさにちょっと辟易してしまった
    両親や兄弟、同僚、恩師、愛人、妻
    それぞれの切り捨て方が酷い
    お人好しでは務まらぬ厳しい道を歩んでいたのは理解出来るが、だからといって人としてどうなのかというレベル
    主水正は長い間立派に留守宅を守っていた妻のつるの意思などおかまいなしに、未練がでるからと子供を作らない事に決めている
    愛人との間には二人も子供を作っていたのに可哀想すぎるだろ
    主君以外には自分の生き方を絶対人に左右させないのを若い頃はかっこいいと思っていたのだが、やはり年を取るとそんな人間と関わってしまった周

    #深い #怖い

    1
    2022年09月30日
  • 雨の山吹

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    ネタバレ

    青空文庫で「四年間」のみ読んだ。
    戦時中後の時代を背景としたとある男女の話で、死を宣告された男の鬱屈とした感情の描写が良かった。

    0
    2022年04月08日
  • 山本周五郎 作品集 三

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    松の花  奥方が亡くなってから知る
    苦労や優しさが心に沁みました。

    おさん  私には途中で読む気が失せてしまって
    やめてしまいました。

    雨あがる 武士にとっての士官がいかに難しく
    大変なのか、あまりに出来すぎると疎ましく思われたり
    でも最後に奥方が理解してくれてる事が分かり
    良かったです。

    #深い #切ない

    0
    2022年03月02日
  • 樅ノ木は残った(下)

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    あらすじ
    伊達家62万石の危機を察知した仙台藩の重臣・原田甲斐(里見浩太朗)が、たった一人で謀略から守る姿を描いた娯楽時代劇。 仙台藩の重臣・原田甲斐は3代藩主・伊達綱宗の放蕩に端を発した混乱の中、綱宗の叔父・伊達兵部の藩乗っ取りの陰謀を察知する。 兵部は幕府老中首座酒井雅楽頭と姻戚関係を結ぶなどして藩内での勢力を徐々に拡大。
    感想
    昔、仕事で涌谷担当をしてたので何か親近感を感じました。惜しい人を亡くした。

    0
    2021年12月09日
  • 樅ノ木は残った(中)

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    あらすじ
    伊達家62万石の危機を察知した仙台藩の重臣・原田甲斐(里見浩太朗)が、たった一人で謀略から守る姿を描いた娯楽時代劇。 仙台藩の重臣・原田甲斐は3代藩主・伊達綱宗の放蕩に端を発した混乱の中、綱宗の叔父・伊達兵部の藩乗っ取りの陰謀を察知する。 兵部は幕府老中首座酒井雅楽頭と姻戚関係を結ぶなどして藩内での勢力を徐々に拡大。
    感想
    昔、仕事で涌谷担当をしてたので何か親近感を感じました。惜しい人を亡くした。

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    2021年12月09日
  • 柳橋物語

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    柳橋物語
    宝塚"川霧の橋"の原作ということで読んでみたけど、おせんちゃんに次々と災難がふりかかってくるし、そこに折れないところと最後の決断が本当に強いな…と。

    しじみ河岸
    事件の結末に何が幸せなのか…となるような苦しさ。「生きることに疲れきって、ただもう疲れることから逃げたしたいという気持ちで、ーああ、おれにはそれがよくわかった、おれはそのことだけでまいったよ」
    この言葉に全てがつまってる

    0
    2021年11月23日
  • 柳橋物語

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    元禄の大火と地震、日本は災害の国だ。江戸時代は燃えたり流されたりしたら住み替えも日常茶飯事でそのまま行方不明になってしまうことも多かったのだろう。おせんは火事でたまたま救った赤ん坊に縛られて庄吉の愛を失うが、その子があるゆえに亡くなった孝太の愛を得る。あまりに悲惨なおせんの境遇がしんどく、読み続けられるか不安だったが、最後の淡い光のような明るさに心底ホッとした。おせんの一歩一歩はとてもゆっくりとした歩みだけれども、なにか絶対に揺るがない心の強さがあって、こうして粘り強く生きていくことが価値なのだと思えてくる。

    0
    2021年11月06日
  • 柳橋物語・むかしも今も

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    初めての山本周五郎。「柳橋物語」「むかしも今も」の2篇。
    「柳橋物語」が宝塚の「川霧の橋」という演目の原作ということで手に取りました。丁度月組新トップコンビお披露目が博多座で公演してるところ。
    「柳橋物語」
    庄吉が上方へ発つ前におせんに言った「待っていてくれるか」という言葉は呪いのようにおせんを縛り付けて、本当におせんを愛してくれていた幸太を遠ざけてしまった。それでもつらい思いをしながらもおせんが生きてこられたのは、庄吉を想う気持ちあってのことで、庄吉も決して悪人というわけではなく、人生ってタイミングとめぐりあわせだなぁ…っとしみじみしてしまった。最後はおせんが幸太の真の愛情に気付いてくれてよ

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    2021年10月31日
  • 深川安楽亭

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    表題作だけでも読んでみる価値ありまする。
    最近幾つか読んでみて(読まされて見て?)鑑みるに、この作家は後半の方が良い作品を生み出しているように思われます。円熟味とはまさにこのこと。

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    2021年10月24日
  • さぶ

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    ネタバレ

    さぶ、登場人物の一人。主人公ではなかった。
    栄二は自分を理不尽に陥れた相手を憎んでいたが、周りの環境や事件によって憎しみが薄れていく。
    が、実際問題そんなことはないのでないかと思う。理不尽な目にあい、さらに事件に巻き込まれる。私なら運が悪いと思うだろう。多分そこから抜け出せない。
    時がたてば、環境を変えれば、付き合う人を変えれば抜けられるのだろうか?

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    2021年10月23日
  • 人情裏長屋

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    ちょっと乗り切れなかっなぁ。
    この作家の構成にしては、長文の塊が多い気もしたし。
    まぁあんまり読書に浸れる気分でもない所為でしょうけれども。

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    2021年09月25日
  • 戦国武士道物語 死處

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    周五郎の短編集。

    主人公の生き方考え方が、なんとも言えず身に染みる話が多い。今の世の中こんな人間が果たしてどれだけいるだろうか。自らのの保身と栄達のみを考える浅はかな輩が多いのではないだろうか。

    元来日本人の原型は、この周五郎の描いた人間の中にあるのではないだろうか。私は周五郎描くところの人間になりたい。

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    2021年09月21日
  • あんちゃん

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    少し変わり種の設定が多い短編集、でも最後のオチはなかなか。もう少し良い環境、時間の時に再読したかったですな。
    許すまじき輩どもの多いことよ。。。

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    2021年09月16日
  • 樅ノ木は残った(上)

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    伊達家三代目綱宗が遊蕩のかどで逼塞を命じられ、その酒色へ誘ったとされる家臣たちが「上意討」として斬られる。
    が、綱宗は実際にはそこまでの放蕩三昧でなく、裏に幕府側と結託した伊達家の要人の謀略が巡らされているよう。
    それに対処するかと思われる、伊達家重臣の原田甲斐もまた策謀を行い、誰が何を考えているのか掴み取れないこの上巻。
    登場人物も多く、焦点が当たる人もまた多岐に渡るため、全体像の把握が難しい。
    原田甲斐の正義の心だけは揺らがず、それを命綱として何とか文章についていっている。
    このまま中巻へ。

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    2021年07月04日
  • 正雪記(上)

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    自分の勘に頼ってはならない、理論や他人の説に頼ってもならない、自分の経験にも頼るな、大切なのは現実を見ることだ。自分の目で、感覚でそこにあるものを観、そこにあるものを掴むのだ、正雪はある老人から学んだ。
    本書は徳川幕府開府後の間もない頃、まだ巷には西軍の残党や、幕府の基盤を強固にするため大大名の改易などにより浪人となった者が溢れていた頃である。
    浪人者は今日食べるものにも事欠く暮らしで困窮していた。そんなもの達の暮らしを立てようと由井正雪は立ち上がった。といっても、謀反を企てるのではなく、幕府の内側から変わってもらおうと、浪人者を変な騒動に巻き込ませないように、苦辛しながら言葉で世の中を変えて

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    2021年07月03日
  • 風雲海南記

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    『風流太平記』が面白かったので、似たようなタイトルだから似たような内容かと思ったら、難読漢字の海外都市が出てくるあたりから気持ちが乗らなくなった。ダイナミックだけどあまり面白くなかった(あくまでも個人の感想です:笑)。

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    2021年05月29日
  • 彦左衛門外記

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    山本周五郎ってこんな砕けた作品を書くんだと、ちょっと驚いてしまった。
    でも、時々声を出して笑ったりしたから、結構好きかも。
    大久保彦左衛門が好きになった作品だ...が、これでいいのか??

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    2021年05月28日
  • 夜明けの辻

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    どれも後ろにある戦局をどうしても想像してしまう、致し方ないんだろうけれども。
    その中で、冒頭の『嫁取り二代記』は目の前で展開されるようで、かつくすっと笑わせてくれて、そしてオチもgood。流石にこの作品レベルがズラリとはいかないんですが、冒頭作だけでも満足満足。

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    2021年05月28日
  • 大炊介始末

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    飲み屋の描写が上手いなぁ、どの酒も苦々しい。
    でもどんなに苦々しくても、たまには外でビールでも飲みたいもんです。ヨーロッパの夏のような日本で一番良い季節の夜風に当たりつつ。

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    2021年05月25日
  • ちいさこべ

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    あんまり頭に入ってこなかったなぁ。
    改めて思いましたが、山本周五郎って連続して読むにはちょっとしんどい、個人的には。
    たまにふと手に取って何気に読むのが一番相応しい気がします、暗さがベースにある作家だけに。

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    2021年05月16日