山本周五郎のレビュー一覧

  • 深川安楽亭

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    短編集。救いがあるのかないのか。生きる内にある困りごと苦しいことは、今も昔も根っこは変わらず。不器用にもほどがあろうかと、ニヤニヤ読んでも己が事を写した様でそわそわもする。

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    2014年04月16日
  • 季節のない街

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    ネタバレ

    山本周五郎の、戦後の裏街を舞台にした短編。
    架空の列車がみえる少年、夫を入れ替える妻達、悪妻をもつ顔面神経症の男性、などなど多彩な顔ぶれ。
    それぞれの人生、それぞれの価値観が面白かった。

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    2014年03月02日
  • 松風の門

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    研ぎ澄まされた良い本なのだと思う。1つ1つの話が短く、伝えたいこともはっきりしていて言葉が難しい割には読みやすい。でも自分には合わないかな。

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    2013年11月23日
  • ならぬ堪忍

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    没後発掘作品も含めた初期作品集という感じなのかな。

    どれも面白いけど、やっぱ「ながい坂」を読んだ後だとちょっと物足りなくも感じる。

    物足りなさ自体が面白かったのは「悪伝七」
    なんか読んだことあるなーと思ってたら「恋の伝七郎」って作品として前に読んでた。

    書き直し作品だったんですねー。

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    2013年11月16日
  • 松風の門

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    「松風の門」 山本周五郎。ところは宇和島。

     当主継職の直後におきる検地にともなう一揆発生の緊迫を、幼馴染の一刃、煽動者の浪人三名を切り捨てることで終息させた。

     四国・愛媛の家騒動を未然に防いだ。主人公は幼児に「利発」といわれた男。大名の世継ぎとの剣術で失明の傷をおわせてしまう。

     それより「利発」が能なしに転じ、聞けば姿を消して洞窟で壁に向かって、「達磨の心境」を読みとると。

     その男が、「ここぞ」で見せたのが、一揆煽動者を斬って切腹したこと。
     そこに、無役ながら家臣の本懐を体現している、と。周五郎文学の「義に準ずる」のモデルをみる思い。

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    2013年11月09日
  • 風流太平記

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    単純で底抜けなほど人間を信頼する万三郎。しかも二人の女性に愛され翻弄されるキャラ。 そんなある日幕府転覆という陰謀に巻き込まれ・・。周五郎作品とは思えない軽いノリ。長編だが一気読み~。題名に込められた意味は冗談とは。

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    2013年11月06日
  • 花匂う

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    解説によれば、全集に収められてない作品を集めた短編集。収録作品は以下。最後の2編は現代もの。
    宗太兄弟の悲劇(昭和3年)秋風不帰(昭和14年)矢押の樋(昭和16年)愚鈍物語(昭和18年)明暗嫁問答(昭和21年)花匂う(昭和23年)蘭(昭和23年)渡の求婚(昭和31年)出来ていた青(昭和8年)酒・盃・徳利(昭和9年)
    新潮文庫から出ている50巻を超える周五郎さんの本を読んでしまうと(しかも何度も読み返した本も多い)、流石に最後に浮かぶ感想は「何を読んでも周五郎は周五郎で。」 ←決して悪い意味ではありません。
    まあ、本棚に全巻揃えようとしているという事で、周五郎好きを判っていただければ。。。

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    2016年06月19日
  • 酒みずく・語る事なし

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    山本の大衆文学に対する意見がうかがえる。浦安での苦労した時代を遺した「青べか日記」には負けず嫌いの鬼気迫るものを感じる。13.9.29

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    2013年09月29日
  • 楽天旅日記

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    年少の頃、城内の者の陰謀によって城を追われた順二郎。そして成人した頃、後を次ぐはずだった者が亡くなり長男であった順二郎が後継者となる運びになるが、またまた城内の者の陰謀で殺されかける。命の助かった順二郎は彼を後継者として立てようとするものと江戸へ旅をして行く。

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    2013年09月18日
  • 与之助の花

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    短編集。『奇縁無双』をクスクスと笑いながら読んだ。馬を乗り回し見合い相手達を得意の刀で打ち据える女武芸者が、しおしおと文字通り心身ともに組み敷かれていく「じゃじゃ馬ならし」は昔から男子諸君の心踊らすテーマだったのだろう。
    まあ要するに「ツンデレ萌え」です。違うか?

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    2013年08月04日
  • 花杖記

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    「花杖記」どうしても受け付けられなかった父の惨死の真相を暴くまでの話。父が気になって仕方なくなる心の移ろいがうまく展開されていると思った。「備前名弓伝」読後感が爽快だった。13.6.29

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    2013年06月29日
  • 樅ノ木は残った(中)

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    いよいよ原田甲斐の位が上がって、周りの状況が見えてきた。
    下巻が楽しみ。
    山本周五郎としての原田甲斐の描き方が新鮮らしい。

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    2018年11月25日
  • 楽天旅日記

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    周五郎に稀な滑稽本。お家騒動の渦中に投げ出された純粋無垢な順二郎。政治のはかなさ、人間の愚かさを現代にもなぞらえて風刺する。13.6.23

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    2013年06月23日
  • 彦左衛門外記

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    山本周五郎の異色ユーモア時代小説。
    「樅の木は残った」「日本婦道記」の周五郎先生がどうしちゃったの?言ってみれば山本周五郎が森見登美彦になってしまった感じ。まあ、似合わない。

    大名の姫と結婚するために、市井に隠棲していた大伯父の大久保彦左衛門をおだてあげ、戦記を捏造、家康のお墨付きを偽造して天下の御意見番に仕立て上げる。

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    2013年06月21日
  • 山彦乙女

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    武田家再興を目論むみどう一族。主人公安倍半之助は、「かんば沢」にとりつかれ、これまでの生活を投げ打ち、江戸を出奔、甲州の山中に住み着く。豊かさとは何かをふと考えさせられる。13.6.11

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    2013年06月11日
  • 艶書

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    「だだら団兵衛槍術年代記」「本所霙河岸」「金作行状記」「憎いあん畜生」「城を守る者」「五月雨日記」「宵闇の義賊」「艶書」「可笑記」「花咲かぬリラ」
    「可笑記」は周五郎作品には珍しい随筆調の作品。「花咲かぬリラ」現代ものの恋愛小説。残り9編が時代小説です。
    それらの時代小説も昭和29年発表の表題作「艶書」を除いて、ほぼ全て初期(戦前)の短編集です。と、いうわけでどれも修身的だったりして読み応えのある作品は少ないのです。
    それを半ば承知でこの本を買いました。実は私の本棚には、新潮文庫の周五郎さんの本がずらり。でも、あと何冊か足りないのです。残り4ー5冊ですから、今年中にはコンプリートしましょう。

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    2016年06月19日
  • 艶書

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    戦前の初期の作品が主。後期の奥深さはない代わり、テンポ良く一気に読ませる娯楽小説。「五月雨日記」が良かった。13.5.17

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    2013年05月17日
  • 月の松山

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    他人のために尽くす、他人のために生きる、それが人生の意義なのか。「初蕾」「月の松山」がよい。13.4.27

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    2013年04月27日
  • つゆのひぬま

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    就職してじっくり小説読む暇もなくなってから、
    すっかり周五郎の短編ばっかり読んでます。

    古本屋で順番も気にせず適当に買ってきてるんだけどどれ読んでも面白い。

    今回読んだ中では「妹の縁談」が良かった。
    前に読んだ「おたふく」と同じ話で男性から女性に視点を変えたお話。

    冷静と情熱のあいだみたいな。あれは青しか読んでないけど。
    好きな話だったから別視点の話が読めたのは嬉しかった。

    武家もの、町人ものいろいろ入っててバランス良くまとまってました。
    ただ、やっぱ周五郎の現代物はあんまりハマらない。
    歴史ものの中で浮いてるからだとは思うんだけど何でかなー。

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    2013年03月03日
  • 朝顔草紙

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    著者選の全集に含まれない短編集。娯楽大衆小説、風俗小説の類とのことで楽しめる。「粗忽評判記」がおもしろい。13.2.16

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    2013年02月16日