山本周五郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
解説によれば、全集に収められてない作品を集めた短編集。収録作品は以下。最後の2編は現代もの。
宗太兄弟の悲劇(昭和3年)秋風不帰(昭和14年)矢押の樋(昭和16年)愚鈍物語(昭和18年)明暗嫁問答(昭和21年)花匂う(昭和23年)蘭(昭和23年)渡の求婚(昭和31年)出来ていた青(昭和8年)酒・盃・徳利(昭和9年)
新潮文庫から出ている50巻を超える周五郎さんの本を読んでしまうと(しかも何度も読み返した本も多い)、流石に最後に浮かぶ感想は「何を読んでも周五郎は周五郎で。」 ←決して悪い意味ではありません。
まあ、本棚に全巻揃えようとしているという事で、周五郎好きを判っていただければ。。。 -
Posted by ブクログ
「だだら団兵衛槍術年代記」「本所霙河岸」「金作行状記」「憎いあん畜生」「城を守る者」「五月雨日記」「宵闇の義賊」「艶書」「可笑記」「花咲かぬリラ」
「可笑記」は周五郎作品には珍しい随筆調の作品。「花咲かぬリラ」現代ものの恋愛小説。残り9編が時代小説です。
それらの時代小説も昭和29年発表の表題作「艶書」を除いて、ほぼ全て初期(戦前)の短編集です。と、いうわけでどれも修身的だったりして読み応えのある作品は少ないのです。
それを半ば承知でこの本を買いました。実は私の本棚には、新潮文庫の周五郎さんの本がずらり。でも、あと何冊か足りないのです。残り4ー5冊ですから、今年中にはコンプリートしましょう。 -
Posted by ブクログ
就職してじっくり小説読む暇もなくなってから、
すっかり周五郎の短編ばっかり読んでます。
古本屋で順番も気にせず適当に買ってきてるんだけどどれ読んでも面白い。
今回読んだ中では「妹の縁談」が良かった。
前に読んだ「おたふく」と同じ話で男性から女性に視点を変えたお話。
冷静と情熱のあいだみたいな。あれは青しか読んでないけど。
好きな話だったから別視点の話が読めたのは嬉しかった。
武家もの、町人ものいろいろ入っててバランス良くまとまってました。
ただ、やっぱ周五郎の現代物はあんまりハマらない。
歴史ものの中で浮いてるからだとは思うんだけど何でかなー。