山本周五郎のレビュー一覧

  • ながい坂(上)

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    ネタバレ

    時代小説はふだん読まないので,新鮮。

    「人間というものは……自分でこれが正しい、と思うことを固執するときには、その眼が狂い耳も聞こえなくなるものだ、なぜなら、或る信念にとらわれると、その心にも偏向が生じるからだ」(91頁)

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    2018年10月17日
  • 完全版 日本婦道記(下)

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    戦時中に書かれたものがほとんどである短編を集めた下巻。尽忠報国、銃後の守りを訴えるような内容が多く、時代の風潮が感じられるとともに鼻白む思いも。

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    2018年08月05日
  • 白石城死守

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    武士として大事なもの、護るべきもの、そして武士の行き方などについて書かれた短編集。
    教訓を書くのではなく、物語の中にあるべき姿をしっかりと練りこんであるので、余すことなく内容を味わうことができる。
    それぞれの短編が、余すところなく面白い。

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    2018年07月12日
  • 小説 日本婦道記

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    武家社会に生きる女性の教訓集。
    直木賞に選ばれたとはいえ、後期の作品のような筆者の筆の冴えはあまりみられなかった。

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    2018年03月17日
  • 赤ひげ診療譚

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    何を今更という感じもありますが、突如周五郎を読みたくなって、久しぶりの再読です。
    周五郎さんの円熟期の作品であり、かつ映画やテレビ番組にもなった有名な作品です。
    やはり周五郎です。全体に暗いトーンながら、その底に暖かさを感じさせる物語です。
    けれど、今回読み直してみて、やや説教臭さが気になりました。多くは赤ひげの独言としてつぶやかれるのですが.
    ”あえて言わせている”という感じなのです。
    評価が低くなるのは再読のせいかもしれません。また、周五郎=高得点という私の図式の中で、この作品に少し違和感を覚えたせいかもしれません

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    2017年11月16日
  • ならぬ堪忍

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    時代背景もあるのでしょうが、軍国主義/葉隠れ武士道の匂い濃い作品群です。
    まだ文体も固まって無い。ストーリーが直截的で含みが無い。言い立てれば多くの欠点があります。それも晩年の周五郎作品を知っているせいでしょう。この人は晩年になるほど良くなって行った人ですから。時代背景と周五郎と言う名を差し引いてこの短編集を見れば、飽かずに一気に読み通せ、そこそこの出来なのだと思います

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    2017年11月16日
  • 町奉行日記

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    みだりに罰してはならぬ、体を斬ることは出来ても心中の逆意までは斬れない。我に向かって石を投げるのは、前の領主を追慕する心からで、これを善導し撫育すれば、やがては我のためにも、不惜身命の民となるであろう。刑罰を厳にしただけでは、決して国は治まるものではないぞ。

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    2017年10月12日
  • 町奉行日記

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    ・土佐の国柱
    ・晩秋
    ・金五十両
    ・落ち梅記
    ・寒橋
    ・わたくしです物語
    ・修行綺譚
    ・法師川八景
    ・町奉行日記
    ・霜柱

    土佐の国柱、晩秋、落ち梅記、寒橋は自分を犠牲にして誰かを助ける、組織を守るというような作品だ。ハメットのガラスの鍵を思い出すが、頭を使って危機を乗り越えることよりも、死んで散るという方向に向かっている。
    その中にあって町奉行日記はひょうひょうとした主人公が頭脳で藩の危機を救う。最後は切り合いがあるのかと思ったが静かに終り、逆に印象的だった。

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    2017年10月10日
  • 五瓣の椿

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    法と善悪の判断の違いを感じる小説だった。善悪や価値観は時代によって変わるものもでもあると思うが、おしのの行動を後押ししながら読んでいた。
    途中はスリルのある展開もあり、価値観について色々考えさせられながらも、ストーリー展開に引き込まれた作品だった

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    2017年03月14日
  • 五瓣の椿

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    これは正直、苦手でした。いきなり長編の「さぶ」とか「樅の木」ってのもハードル高いかな、と思ってこっちから入ったけど、逆効果だったかもしらん。もっと山周作品を!とあまり思わなんだ。五人への復讐がテーマだけど、そもそも復讐行為がやや見当違いに思えるし、それが殺人までいってしまうのも極端な気がするし。あと、五人が五人、結構似たような経過を辿るから、長い作品でもないのに、途中から飽きてくる。最後の決着もバチッと決まった!とは思えず、最後まで自分的には消化不良気味。悔しいです。

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    2016年11月09日
  • 寝ぼけ署長

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    最初は、
    ぇ、いけてない!!
    と思った。
    読むのを止めようかとすら思った。
    なぜって、なんというか、語り口調が落語調というか、昔話・イソップ童話調というか、だし、何やらまどろっこしい感じがしたから。

    あの、小さいときに読んだ、怪傑ゾロリとかがあるようなシリーズの、どろぼうの表紙の本とか、そういう感じだな。
    なんていうか、ただの勧善懲悪というよりも、少し教育的要素と言うか道徳的な要素を含んだお話でした。

    でもまぁ、読み進むにつれて、悪くないな、と思いました。
    こういう小説って、最近あんまりないよねー。
    (なんと発行年が1981年で驚きました。笑)

    社会を助けるとは、ですね。

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    2016年10月04日
  • 樅ノ木は残った(上)

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    まだ序盤ではあるが、主役:原田甲斐による、”語らない”言動・“忍ぶ”行動から『覚悟』が早くも読み取れる。 どこまで背き、貫き通すのか。じっくり見届けたい。

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    2016年03月28日
  • ちいさこべえ 1

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    何とも言えねえが…。
    ちいさこべえの意味がイマイチ
    伝わらなかったんだけど…。
    この作品が醸し出す空気感が好きだ。

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    2016年03月23日
  • ながい坂(下)

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    上巻と同じ印象。つるまでが主水正に惹かれて態度が変わるなんて、現代では男のファンタジーという感想です。

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    2016年02月21日
  • ながい坂(上)

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    色んな人の書評で好評だったが、個人的にはうーん…
    時代は変わっているから、男の都合だけで人生全うしても、尊敬出来ないなぁ、と。

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    2016年02月21日
  • 赤ひげ診療譚

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    主人公の心情の変化を引き起こす、赤ひげ先生の懐の深さ、人間らしさすてきでした。

    狂女の話と、三度目の正直の話が印象的でした。

    昭和34年の作品ということでしたが、社会的に恵まれない人々の心情や、奉仕の心など、古く感じることはありませんでした。

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    2015年12月16日
  • 樅ノ木は残った(下)

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    史実となっているものを
    別の切り口から見てみたそうで。

    歴史に疎いんで細かいことに触れると
    ウソを述べてしまいそうになるから
    感想だけ。

    すごく自分に素直で、自分に強くて
    頑なで、いかにもお侍さんってイメージの
    原田甲斐。
    逆に彼を囲む弱くて、すぐ徒党を組みたがる
    人たちがいかにも普通の日本人らしく思える。

    ただ、地元の冬山で鹿との対峙場面こそ
    生き死にを描いているように思えました。

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    2015年12月15日
  • おごそかな渇き

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    ネタバレ

    山本周五郎先生の作品。
    私は多分、この先生の作品を読むのは初めて……にして、絶筆となった話が載っている短編集に当たるようなものを読むことになってしまうとは……。

    物語の舞台はほとんどが、江戸時代前後。
    様々な人情味溢れる物語がいっぱい綴られています。
    この人は、義理人情を大切にしてるんだなあ……と思う感じの話。
    なんとなく、勝手なイメージなんですが、骨太のしっかりした男の人が書く話を書いている話だなあ……と思いました。

    だいたいそのイメージで読んで間違いないと思います。

    最後の表題作でもある「おごそかな渇き」はそれなりにキリのいいところで終わっているので、あまり違和感はありませんでしたけ

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    2015年11月05日
  • 赤ひげ診療譚

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    100刷を超える世代ほ超えて読み継がれた秀作である。清貧な名医「赤ひげ」新出去定に呼び出された遊学から戻った保本登の診療にまつわるあれこれの話である。『三度目の正直』『徒労に賭ける』が特に良かった。貧しさ、正義、因業、欲望、愛欲が作者の巧みな筆で生き生きとまざまざと描かれている。作者の没年のあとに生まれたのが残念である。これも因業か。

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    2015年10月23日
  • 生きている源八

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    短編集。山本周五郎とか池波正太郎はいちいちレビュー書くのも無粋な気もしますよね。読めば面白い、それだけでいいのかも。

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    2015年06月11日