ながい坂(下)
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ながい坂(下)

小説・文芸
825円 (税込)

4pt

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異例の出世をした主水正に対する藩内の風当たりは強く、心血をそそいだ堰堤工事は中止されてしまうが、それが実は、藩主継承をめぐる争いに根ざしたものであることを知る。“人生”というながい坂を人間らしさを求めて、苦しみながらも一歩一歩踏みしめていく一人の男の孤独で厳しい半生を描いた本書は、山本周五郎の最後の長編小説であり、周五郎文学の到達点を示す作品である。

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ながい坂 の一覧

1~2巻配信中 1巻へ 最新刊へ
1~2件目 / 2件
  • ながい坂(上)
    825円 (税込)
    徒士組という下級武士の子に生まれた小三郎は、八歳の時に偶然経験した屈辱的な事件に深く憤り、人間として目ざめる。学問と武芸にはげむことでその屈辱をはねかえそうとした小三郎は、成長して名を三浦主水正と改め、藩中でも異例の抜擢をうける。若き主君、飛騨守昌治が計画した大堰堤工事の責任者として、主水正は、さまざまな妨害にもめげず、工事の完成をめざす。
  • ながい坂(下)
    825円 (税込)
    異例の出世をした主水正に対する藩内の風当たりは強く、心血をそそいだ堰堤工事は中止されてしまうが、それが実は、藩主継承をめぐる争いに根ざしたものであることを知る。“人生”というながい坂を人間らしさを求めて、苦しみながらも一歩一歩踏みしめていく一人の男の孤独で厳しい半生を描いた本書は、山本周五郎の最後の長編小説であり、周五郎文学の到達点を示す作品である。

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ながい坂(下) のユーザーレビュー

幼いころ、下級武士だった父の卑屈な態度を見て、「出世してやる!」と誓った小三郎は、文武に努力を重ねて階段を上がっていきます。しかし、成長を重ねるにつれ、ライバルや師と出会い、社会への視野を広げることによって伸びる力を養い、才能を認めてくれる見えない力によって「人生の長い坂道」を一歩一歩上がってきたのだと気付くことになります。
若い藩主から絶大な信頼を受け、藩政改革の主役に躍り出た時、自分が何に支えられてきたのか、誰が自分をこの地位に押し上げたのかを振り返り、出会ったすべての人が自分の血となり骨となったことに気付くのでした。
私はこの小説と出会って、男は行動しなくちゃいけない!と思い、しかし、時には回り道も必要だと胸に刻んだのでした。

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

     人生は長い坂が終わりなく続く。気づかないようなかすかな登坂もある。山本周五郎の晩年の作品である。この本を上下巻買ったのは会社を辞めて自営を始めた時である。日本テレビ記者の橋本五郎さんが人生に影響を得た学生時代読んだ本だとして紹介されていた。それから十数年近く本棚に積読状態だった。読み始めてからも完読するまで1年ちょっとかかった。上巻は相当かかったが下巻はそれでも数カ月かかった。
     この本は下級武士から立身出世を志して家老にまで上りつめる三浦主水正を主人公にして書いている。山本周五郎が学歴もなく辛苦をなめながら、文学者として大作家に上り詰めた人生を謙虚に見つめ、文章がなんと味わい深いものか。家老に上り詰めたところでおわっているが、これから後も人生艱難辛苦が待っている。それを真摯に受け止めて生きて行くという、山本周五郎の生き様を描いた名著だ。
     僕は喜寿を超えてこの本を読んだことに感謝したい。

    0
    2025年07月05日

    Posted by ブクログ

    大変な良作。エンタメ性も高い。子どもの頃に読んでいたら、ある種の感化を受けてたかもですね。題材自体は一藩の1人の偉人伝(途中)ですが、上下の長編で読ませても全く飽きが来ない。感服しました。

    0
    2020年06月12日

    Posted by ブクログ

    今ある状況の中で懸命に努力し、思慮深く、客観的に自分や周りを見る事ができ、他人の心を推し量る事ができる、目指すべき生き方の一つだと思う。

    本当にながい坂であった。

    0
    2018年12月13日

    Posted by ブクログ

    どんな生き方が正しいか。客観的に見れば正解はなく、身分も貧富も性別も関係なく、全ては本人次第。ながい坂を、何を考え、どう登っていくのか。

    0
    2017年01月21日

    Posted by ブクログ

    時代がかわっても人間関係の難しさは変わらず、
    人生を苦しみながら生きていく姿は、共感する。

    今年イチオシの推薦本!

    0
    2015年10月22日

    Posted by ブクログ

    タイトル通り、ながい坂を重荷を背負って生きる主人公、三浦主水正。かの徳川家康もそういえば、そんなことを言っていた。人生は主にを背負うと歩くがごとし、急ぐな、みたいなこと。賛否両論あるようだが、ただただ、格好よろしい。人間には転機がある、悔しさ、これが一番の転機になるような気がする。しかし、悔しさをばねに伸びるにも限界がある。ある時点から、もはや自分との戦いになるのだろう。生きる、それも下々のものとして生きるのではなく、上のものとして正しく生きる、これがいかに難しいか。とりわけ、現代にも通じるような政治の泥に揉みくちゃになりながらも、正しく生きた主人公はエライ。しかし、ただ一つ、ある女性に同情を覚えた…それでよかったのかと。どの人間に感情移入するかで、評価は変わるかもしれない作品。

    0
    2014年01月20日

    Posted by ブクログ

    「人間とはふしぎなものだ」と主水正が云った、「悪人と善人とに分けることができれば、そして或る人間たちのすることが、善であるか悪意から出たものであるかはっきりすれば、それに対処することはさしてむずかしくはない、だが人間は然と悪を同時にもっているものだ、善意だけの人間もないし、悪意だけの人間もない、人間は不道徳なことも考えると同時に神聖なことも考えることができる、そこにむずかしさとたのもしさがあるんだ」

    「人も世間も簡単ではない、善意と悪意、潔癖と汚濁、勇気と臆病、貞節と不貞、そのほかもろもろの相反するものの総合が人間の実体なんだ、世の中はそういう人間の離合相剋によって動いてゆくのだし、眼の前にある状態だけで善悪の判断はできない。おれは江戸へ来て三年、国許では全く経験できないようなことをいろいろ経験し、国許には類のない貧困や悲惨な出来事に接して、人間には王者と罪人の区別もないことを知った、と主水正は云った。」

    「小太郎、と主水正は心の中で呼びかけた。この世には、人間が苦労して生きる値打なんぞありはしない、権力の争奪や、悪徳や殺しあい、強欲や吝嗇や、病苦、貧困など、反吐のでるようないやなことばかりだ、そんな事を知らずに死んだおまえは、本当は仕合わせだったんだよ、小太郎。
    筍笠を打つ雨の音と、早朝の空の、まだ明けきっていないような、少しもあたたかみのない非情な光とが、主水正の感情をいっそう暗い、絶望的なほうへと押しやるようであった。
    『宗厳寺の和尚の気持がいまこそわかる』と彼は声に出して呟いた、『諸国を遍歴し、八宗の奥義を学び取って帰ると、一生なにもせず、酒に酔っては寝ころんでくらした、和尚にはわかっていたんだ、人間のすることのむなしさも、生きるということのはかなさも』
    主水正はうなだれた。すると筍笠のふちに溜まっていた雨水が、しゃがんでいる彼の、眼の前へこぼれ落ちた。主水正の喉に嗚咽がこみあげてき、彼は呻きながら泣きはじめた。」

    0
    2013年06月26日

    Posted by ブクログ

    今まで山本周五郎は読んだことがなかったが、本書を読んで、長く読まれてきた理由がわかった気がする。読ませるストーリーなのはもちろんのこと、物語を通して「人生」を書いている。少し物足りなかった点としては、主水正と両親、特に父との関係についてだ。最後の「自分は父親違う」と思いつつ父親と同じ行動をとってしまっているシーンをもう少し掘り下げて書いて欲しかった。
    ただ物足りない点があるとはいっても、それは些細なことにすぎない。折にふれて読み返すことになるであろう、数少ない書の1つになった。

    0
    2013年03月23日

    Posted by ブクログ

    結局別れてしまう彼女がかわいそうなのと、奥さんの開眼がちょっとエロイ。
    でもラストの締まり方は素晴らしい。

    0
    2012年08月29日

    Posted by ブクログ

    主人公の心の成長が身に染みてきます
    。自分に置き換えてみて、つい考えさせられます。奥さんのつると主人公との関係が不器用で、結構好感が持てます。

    0
    2012年04月11日

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