あらすじ
仙台藩主・伊達綱宗、幕府から不作法の儀により逼塞を申しつけられる。明くる夜、藩士四名が「上意討ち」を口にする者たちによって斬殺される。いわゆる「伊達騒動」の始まりである。その背後に存在する幕府老中・酒井雅楽頭と仙台藩主一族・伊達兵部とのあいだの六十二万石分与の密約。この密約にこめられた幕府の意図を見抜いた宿老・原田甲斐は、ただひとり、いかに闘い抜いたのか。
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ヤバい!
なんか凄い読みやすいんですけど
もうスルスル入ってくる
周五郎がスルスル入ってくる
ってことはもしかして、わい山本周五郎の血を引いてるのかもしれん
山本周五郎
ひまわりめろん
やまもとしゅうごろう
ひまわりめろん
やまもとしゅうごろう
ひまわりめろん
…あるな(ないわ!)
はい、上巻はまさに主人公の甲斐を好きにさせるための巻ですな
見え見えです
中尾ミエです
しっかーし!
その手は桑名の焼きおにぎり(味噌)です
そんな、まんま周五郎の手のひらで踊るわいではありませんよ
好きじゃなくて大好きです(踊らされとるやないかーい)
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あらすじ
伊達家62万石の危機を察知した仙台藩の重臣・原田甲斐(里見浩太朗)が、たった一人で謀略から守る姿を描いた娯楽時代劇。 仙台藩の重臣・原田甲斐は3代藩主・伊達綱宗の放蕩に端を発した混乱の中、綱宗の叔父・伊達兵部の藩乗っ取りの陰謀を察知する。 兵部は幕府老中首座酒井雅楽頭と姻戚関係を結ぶなどして藩内での勢力を徐々に拡大。
感想
昔、仕事で涌谷担当をしてたので何か親近感を感じました。惜しい人を亡くした。
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上、中、下、3巻読み終え感慨に浸っております。良かったー。山本周五郎賞というのがあることは知っていながら、彼の作品を読んだことがなかったので読んでみたが、最初にトンデモナイ作品に触れてしまったようだ。こんな武士の、男の生き様があるのか。いゃ〜深い。こんな広い心を持った男になりたい。オレには到底ここまで出来ない。
Posted by ブクログ
最初は文の運びかたに慣れなかったけれど、ひとたび入り込んでしまったらあっという間に読んでしまった。原田甲斐が思慮深く格好良い。彼がどう動くのか次の巻が楽しみ。
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『樅の木は残った(上)』/山本周五郎/★★★★★/伊達騒動を題材にした歴史小説。兵部に対して甲斐さんはどうやって闘っていくんだろ?中巻も早く読みたい!上中下まであって一巻でもかなり長いけど、いろんな人間のドラマが並走していく展開に飽きないですね。
Posted by ブクログ
山本周五郎、2作品目。
面白いし読みやすい、けどちょっと漢字が難しいのがあって、勉強になった。
長い年月を経て、変わってしまうものと変わらないものがあって、人の努力や信念、忍耐によって変わらないことを選ぶ人がいる。それを美徳とするのかどうか、、、。
登場人物の様々な生き方から学ぶことが多かった。一様でないことを受け入れる事が自分を成長させることなんだろうか。
そんなことを考えた作品でした。
Posted by ブクログ
歴史物はあまり読まないが
山本周五郎のこの作品は読むべきと
ある作家が言っていたので
手にとった
幕府から逼塞を命じられた仙台藩主
そして起こる上意討ち
混乱する藩政
それに乗じて力を得る一族
それを見抜き
じっと人と時の流れを観る原田甲斐
陰謀渦巻く中で
いかに対応していくか
いかに考えるか
面白い
Posted by ブクログ
(上中下巻あわせての感想です)
山本周五郎作品は何といっても庶民や名もなき流れ者に対する温かい視点が魅力(上から目線の司馬遼太郎作品とは対照的)なのですが、本作では伊達藩の家臣というそれなりの立ち位置の人物を主人公に据えているのと、大きな陰謀に対峙するという物語のスケールの大きさに引きずられているせいか、主人公の原田甲斐以外の人物の掘り下げ方が他の作品と比べて弱いような気がしました。なので本作が著者のベストかというとそうでもないかなというのが個人的な見方なのですが、それでも伊達騒動(寛文事件)について、これだけの枚数をかけて斬新な解釈を提示したことは十分評価に値すると思いました。
Posted by ブクログ
面白かった。
但し後味は限りなく悪い。藩の為、長年の艱難辛苦を耐え忍んだ主人公が最後は一族切腹、奉公人離散の目に合わねばならぬのか?
武士道と言うかも知れない。改易された家名は名誉回復の希望もなく関係者を全て絶望の底に叩き込んだ。
こんな世界をどう肯定せよと言うのか?
Posted by ブクログ
<上中下3巻を通してのレビュー>
仙台藩主・伊達綱宗、幕府から不作法の儀により逼塞を申し付けられる。
明くる夜、藩士四名が「上位討ち」を口にする者たちによって惨殺される。いわゆる「伊達騒動」の始まりである。
その背後に存在する幕府老中・酒井雅楽頭と仙台藩主一族・伊達兵部とのあいだの六十二万石分与の密約。この密約にこめられた幕府の意図を見抜いた宿老・原田甲斐は、ただひとり、いかに闘い抜いたのか。
山本周五郎氏の作品は初めてなのです。
「伊達騒動」をあまりよく知らないのですが、原田甲斐をこの観点から描く作品の新鮮さが感じられました。
幕府の大藩潰しを背景に様々な密約が立ち込めて諸大名が苦しむ中、幕府老中の権力の凄まじさと、己の欲に貪欲な人々の生き様、権力に踊らされている人々の哀れさが伝わってきました。
この作品では原田甲斐が、隠密に伊達安芸派に所属していながら相手方の不正を暴く立場になっていますが、一人の力でどこまで成しえるかが疑問です。
ただし、この作品での原田甲斐という人物には脱帽します。
Posted by ブクログ
骨太な構成と緻密な心情描写で、とても面白く読めました。
主人公として描かれている原田甲斐の武士道的たたずまいを見ていると、人の上に立つものとしての責任と態度を訴えているようにも思われます。
実際に書かれた時代と現代を単純に重ねることはできませんが、ふと、現在の世の中のリーダーの姿勢を顧みてしまいます。
Posted by ブクログ
秀作。
長いけど、面白い作品は、苦にならない。
少し読みにくいが、格式のある文章。綿密な人間描写。
まだ、序章でこれから波乱を感じさせる。甲斐の人間性と関係する人との伏線。
江戸時代初期は、まだ混乱の様相があったと言うことか。仙台藩にこのような出来事があったことは知らなかった。
Posted by ブクログ
読み終わった第一声の感想は、静かな男性はかっこいい。
主役の原田甲斐は、悪人として有名らしいが、私はそういった演目を知らずに読んだ。
この本では、悪人どころか、どこまでも自分を耐え忍び伊達家に尽くす忠臣。
伊達家の内部崩壊を狙う、幕府から延びる魔の手。
盟友2人と約束をし、原田は敵の懐に入って、切り崩す役を演じ尽くす。
そのあまりの飄々ぶりに、盟友からも疑念を抱かれることもあり、また仲良かった面々にも背かれ、その仲間が犠牲となって死ぬのを黙って見過ごしたり、盟友に先立たれたりとすごく辛い役柄である。
感情はあまり表情に出ず、冷静でありすぎるため、彼に恋愛感情を持つと辛い男性だと思った。
また、すごく人間関係が複雑。名前を覚えておかないと、誰がスパイだとか、この話はわざと相手方に筒抜けになる様にこの人を伴ったのではないかなどが分からなくなる。私は相関図を書いた。
そして、敵方の主従が探り出したことを話し合う場面が折に触れ出てくるが、誰が話しているかを明記していないので、最初はドキドキする。推理小説のようにどうなるの?という楽しみがあった。
伊達政宗の話を読んでからすぐだと、その頃からの存命の方が出てくるのでわかりやすい。また、3代目の家光までは政宗を厚遇していたのに、その変わりように、やはりというか徳川幕府の怖さを感じた。同時に、仙台はそれ以降は特に目立った藩主もなく、政宗の人間的魅力で保たれていた藩で、それも目をつけられる要因ではないかとも思い、いかに政宗の魅力が輝いていたかも感じた。
Posted by ブクログ
史実の「伊達騒動」を題材にした創作。
代表作とも言われる本作の魅力は「史実と異なる人物像を中心に据えながらも、題材を破綻させずに活かした事。そして、主人公(原田甲斐)を通して人間の本質を描いた事」だと思います。
本作は、上・中・下巻という長編なので、登場人物の様々な側面が描かれており、武士という生き方に翻弄されていく人々をリアルに感じる事が出来ます。そして、そこから浮かび上がる、当時の武士が持つ死生観と主人公が持つ死生観の違いにも面白みがあります。
また、主人公に多くを語らせず仕草や目の動きだけの描写をする事で、読者なりの解釈を入れる余地を残しているのが非常に嬉しい。
緻密な創作の世界で、読者が自由に楽しめる箇所を作る山本周五郎氏の懐深さを感じます。
登場人物も多く、呼称も複数あるので、読み進めるのが困難と感じるかもしれない為に★4としましたが、是非おすすめしたい作品です。
Posted by ブクログ
「伊達騒動」を題材とした歴史小説。
当時も政治の世界はドロドロとしていて、その中で信を貫くことがどこまで通用し状況を変えられるのか。
お家騒動から当時の幕府と藩との関係、藩政治の仕組み等、勉強になる。
単に勧善懲悪の小説ではないところにこの小説の面白さがあるのかもしれない。次巻が楽しみ。
Posted by ブクログ
【100冊目】私の大好きな山本周五郎の作品。伊達騒動に新解釈を加えた山本周五郎の代表作品。
悲劇的な結末が待っているからこそ、周五郎の「生」への賛歌が際立つ。
死ぬことより生きることの方が何倍もつらいはずだ、という周五郎の哲学に胸を打たれます。
Posted by ブクログ
伊達藩に対する幕府の陰謀にただ一人立ち向かった原田甲斐の話。
描き方が人情深く、ただそのことだけでなく、いろんな角度から「人間」というものを浮かび上がらせる感じがします。すごく静かな感じで書かれていて、原田甲斐も多くは語らないのですが、小説自体の書き方も静かな、でも重厚、それでも寄せ付けないような感じではなく、惹きつけるような感じ。
山本周五郎とのことで、重く難しいイメージはありました。確かに最初は人名が違う名前で書かれたりして、覚えるのが大変でしたが慣れてくるとすいすい読めます。
中も楽しみです。
Posted by ブクログ
読んだきっかけ:古本屋で安かった(3冊280円)。
かかった時間:2/21-2/25(5日くらい)
内容:上巻は、伊達綱宗の逼塞の沙汰から、宿老茂庭周防の辞任まで。
全く知識のないまま読み始めて、いきなり冒頭から数多くの登場人物が現れ、困惑する(@_@;)
名前が、通称であったり、住んでいる土地名で呼ばれたり、覚えにくいったらない。
大変重厚な小説です。なんたって山本周五郎です。読むだけで賢くなった気がします。面白くないはずはないはず。
たぶん、本当に面白いです。
さて、上巻で、主人公原田甲斐は、味方をすべて捨て、すべてから恨まれながら、敵の懐に飛び込んで行くわけだが!?
あらすじを書きたいけど、複雑すぎるので、ズルして、wikiより転載しましょう。
(wiki「伊達騒動」よりあらすじ抜粋・ネタバレあり)
仙台藩3代藩主の伊達綱宗は遊興放蕩三昧であったため、叔父にあたる一関藩主の伊達宗勝がこれを諌言したが聞き入れられなかった。
綱宗の放蕩は止まず、ついに1660年(万治3年)7月9日に家臣と親族大名(池田光政・立花忠茂・京極高国)の連名で幕府に綱宗の隠居と、嫡子の亀千代(後の伊達綱村)の家督相続を願い出た。7月18日に幕府より綱宗は21歳で強制隠居させられ、4代藩主にわずか2歳の伊達綱村が就任した。
綱村が藩主になると、大叔父にあたる宗勝が後見として実権を掌握した。
(上巻ここまで)
(ここから中、下巻)
宗勝は家老の原田甲斐宗輔らと藩権力の集権化を行い、地方知行制を維持しようとする伊達氏一門と対立する。一門の伊達安芸宗重と宗勝の甥にあたる伊達式部宗倫の所領紛争が起こると伊達安芸は幕府に一件を上訴する。
1671年(寛文11年)3月27日、騒動の裁判を行うため大老の酒井忠清邸に原田甲斐や伊達安芸ら関係者が召喚される。
原田甲斐はその場で伊達安芸に斬りかかって殺害する。
だが、原田甲斐も安芸派の柴田外記朝意と斬りあいになった。
原田甲斐は柴田外記によって斬られ、柴田外記もその日のうちに原田甲斐からの傷が元で死亡した。関係者が死亡した事件の事後処理では原田家や兵部派が処罰されるが、伊達家は守られる事となった。
……(@_@;)え!?
なんじゃこりゃあ!
どえらい騒動ですね。
しかも、山本周五郎はこの「原田甲斐」を”良い奴”側として描くはずですが……いったいどうなるんだろう。
中巻が楽しみです。
さて、人の描写で感じたことを。
原田甲斐と妻、律の関係や、おみやと宮本新八の「男と女の関係」が、非情に面白い。日本のドラマや映画などでなかなか描写されない、なさそうでありそうな粘っこいやりとりが、おかしみを誘います。ええ、中巻が、楽しみです。
Posted by ブクログ
序盤から、相互関係を含めて人物の把握に苦労しました。出てくる人が、とにかく多い。物語の主軸となる原田甲斐には、宿願を果たすために真意を多くは語らない姿勢と、信念を貫くダンディズムに魅力を感じます。普段、聞かれてもいないことまで饒舌に喋りすぎる、ある意味親切設計なキャラクターに触れる機会の多い私にはかなり新鮮に映りました。その姿は暗躍という言葉が似合うかもしれません。事の全容がつかみづらいのですが、まだ上巻。実際にあった事件を基にしているので結末はだいたいわかってはいるのですが、それでも先が気になります。
Posted by ブクログ
なにこれ、すごく面白いです。原田甲斐、つかみどころが無いように見えるけど、思慮深く物凄い自制心が強い人ですね。続きが楽しみです。人生はどこか悲しいと言う事が、良く分かってるなぁと思います。
Posted by ブクログ
伊達騒動の内に潜む大名取り潰しの陰謀を、たった一人で対峙した国老「原田甲斐」を通じて描いた山本周五郎の大作。
新八というどうしようもない人物が登場するが、彼が苦悩しつつも自分の生き方を見つけていく姿が描かれる。
原田甲斐以外の人物の生きざまが描かれることで、原田の苦悩がより際立っているようだった。
幕府が描く陰謀の深さを推理小説のように、原田やその周辺の人々の生きざまを人間小説として、非常に楽しく読ませていただいた。
大衆文学に生きた周五郎の快作。
ありがとうございます。
Posted by ブクログ
ジョージ•オーウェルの『動物農場』の、開高健による解説の中で、日本では珍しく成功したといえる政治小説、としてこの作品が言及されていたので、気になって読み始めた。まだ、中と下が残っていて、とても長い。
人名が長くて、かつ館の所在地も含めて、呼び方が3〜4種類くらいあるので、ぼーっとしてるとスジが分からなくなる。(例、主人公の原田甲斐宗輔は船岡に館があって、原田、甲斐、船岡、と場面によって呼び名がちがう。)ロシア小説よりはまだましか。
肝心のお話としては、家藩を守るために、『敵を欺くにはまず味方から』の精神で、理解されない辛さに耐えつつ、布石を打ち続けるところまで。
Posted by ブクログ
伊達家三代目綱宗が遊蕩のかどで逼塞を命じられ、その酒色へ誘ったとされる家臣たちが「上意討」として斬られる。
が、綱宗は実際にはそこまでの放蕩三昧でなく、裏に幕府側と結託した伊達家の要人の謀略が巡らされているよう。
それに対処するかと思われる、伊達家重臣の原田甲斐もまた策謀を行い、誰が何を考えているのか掴み取れないこの上巻。
登場人物も多く、焦点が当たる人もまた多岐に渡るため、全体像の把握が難しい。
原田甲斐の正義の心だけは揺らがず、それを命綱として何とか文章についていっている。
このまま中巻へ。
Posted by ブクログ
仙台藩主・伊達綱宗は幕府から逼塞を命じられた。放蕩に身を持ち崩したからだという。明くる夜、藩士四名が「上意討」の名の下に次々と斬殺される。疑心暗鬼に陥り混乱を来す藩政に乗じて権勢を増す、仙台藩主一族・伊達兵部と幕府老中・酒井雅楽頭。その謀略を見抜いた宿老の原田甲斐はただひとり、藩を守る決意をする。
会社の方から上中下巻3冊を一気にお借りした。
私は時代小説がめっぽう苦手なのだが(ToT)
読めないと返せばよかったが、せっかく貸して頂いたのでほんの少しでもと読み始めてみた。
大の苦手の時代小説なのに、、、
漢字は読めないし、言葉もわからない。
1つ1つ調べながらだったが、これがどうにもやめられない。
登場人物が多すぎて、さっぱり覚えられないのに、それでも全然やめられない。
何がこんなに引きつけるのか???
全く説明できないが、とにかくやめられない。
この本の主人公である原田にのめり込んだのか??
それ以外のキャラクターの良さなのか??
とにかく先が気になって仕方ない。
文章自体は自分には苦痛だったが、先が読みたいと思う本。
中巻に続く。
Posted by ブクログ
まだ序盤ではあるが、主役:原田甲斐による、”語らない”言動・“忍ぶ”行動から『覚悟』が早くも読み取れる。 どこまで背き、貫き通すのか。じっくり見届けたい。