【感想・ネタバレ】花匂うのレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

購入済み

構成が良い。

2014年06月16日

年代を追って、作者山本周五郎の成長の軌跡が概観できる。
『宗太兄弟の悲劇』から『渡の求婚』までは年代順に時代劇、その後『出来ていた青』『酒・盃・徳利』という初期の異色作が置いてある。型にはまった人間描写しか出来ていなかった初期から、徐々にストーリーにユーモアが加わってきて、『渡の求婚』に到って円熟を...続きを読む得る、という具合である。初期の二作は、読むに値するかどうか疑問なくらいの出来だが、「名人にしてこの時代あり」という興味で読める。
この人の場合は、人間としての成長と、小説の円熟とが、ピタリと一致している気がする。差別意識や原理主義が減退するに従い、小説が面白くなる。芸術家の模範と言うべき人だろう。

1

Posted by ブクログ 2012年12月31日

秀作でした。全部おもしろかった。
最後の現代物2篇は読んでないけど。

なんで周五郎の短編って、最後の1篇2篇に現代物を混ぜるんだろう。
時代物を何編も続けて読んだあとに急に出てくるからびっくりする、
時代物だけまとめてくれたら良いのに。

今作品は雰囲気の似た良い作品がずっと続いてたから
なおさら...続きを読む現代物との雰囲気の違いについていけずに読めなかった。

今年はけっこう周五郎読んだなぁ。
まだ読んでないのたっぷりあるし、来年も引き続き楽しみます。

0
購入済み

周五郎短編集としては中庸

2023年02月06日

周五郎ファンです。数多くの著作を読んでおります。短編集では、「おさん」「人情武士道」「雨の山吹」「繁あね」などが秀作を掲載しております。この「花匂う」に掲載の短編は周五郎としては、そこそこの出来の短編を集めております。初めての場合は、先述の短編集から選ばれることをお勧めいたします。(完)

#ほのぼの

0

Posted by ブクログ 2016年06月19日

解説によれば、全集に収められてない作品を集めた短編集。収録作品は以下。最後の2編は現代もの。
宗太兄弟の悲劇(昭和3年)秋風不帰(昭和14年)矢押の樋(昭和16年)愚鈍物語(昭和18年)明暗嫁問答(昭和21年)花匂う(昭和23年)蘭(昭和23年)渡の求婚(昭和31年)出来ていた青(昭和8年)酒・盃・...続きを読む徳利(昭和9年)
新潮文庫から出ている50巻を超える周五郎さんの本を読んでしまうと(しかも何度も読み返した本も多い)、流石に最後に浮かぶ感想は「何を読んでも周五郎は周五郎で。」 ←決して悪い意味ではありません。
まあ、本棚に全巻揃えようとしているという事で、周五郎好きを判っていただければ。。。

0

Posted by ブクログ 2011年06月27日

再読

・宗太兄弟の悲劇
・秋風不帰
・矢押の樋
・愚鈍物語
・明暗嫁問答
・椿説女嫌い
・花匂う
・蘭
・渡の求婚
・出来ていた青
・酒・盃・徳利

0

「小説」ランキング