山本周五郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
幕末。
勤王か佐幕か、開国か鎖国か、と「日本」の問題が日本全体を揺るがす時代。
誰もがそうした問題を考え、考える基盤までもがそうした問題になっている時代において、若者は、個人は、どう生きるべきであるか。
動乱の時代の中で、必死に生きる若者たちを描いた青春群像劇。
主人公は東北の小藩中邑藩の杉浦透。
彼を中心に何人もの若者の生きる悩みが描かれています。
幕末の歴史小説というと、もっぱらのイメージは「竜馬がゆく」をはじめ、司馬遼太郎の一連の作品でしょう。
幕末に大きく活躍した雄藩の志士たちや、それに対峙した新撰組など幕府の役人。
歴史の表舞台に立ったのは彼らだけど、幕末という時代はそ -
Posted by ブクログ
あっという間に読み終えた感のある中巻。登場人物たちが生命を吹き込まれたというか、知り合いになったという感じでしょうか。未だに、主人公原田甲斐が何をどう見通して行動し、言葉を発しているのかまではわかりません。でも、その目的は理解しているつもり。 今回つくづく思うのは、作家というは普通の頭脳ではないということ。物語と情景描写だけでなく、その場の雰囲気、香り、臭い、人の動きまでを読み手の頭の中に映像化させてしまう、そんな文章を書く人って普通じゃありません。私が江戸時代の風景をこの眼で見ているわけはないので、大河ドラマやその他の時代劇で見た映像が助けになっていることは大いにあるのだけれど、それにして