山本周五郎のレビュー一覧

  • 町奉行日記

    Posted by ブクログ

    この短編集、やたらと「汚れ役を自ら買って出る」
    登場人物がでてくる話が多い。

    追い腹のための手段、藩の政治を良くする為、
    息子夫婦の仲の為…。
    理由は様々だけれども、汚れ役を自覚しつつも
    その姿勢を突き通す人々には感動せざるを得ない。

    「わたくしです物語」…他人の責任を負うのは果たして
    相手のためになるのかといわれたら微妙。
    解説見て初めて登場人物の名前のもじりに気付く。

    「修業綺譚」…女の人って怖いね。新しい形のSM(笑)

    「町奉行日記」…主人公は町奉行という役職に就きながらも
    治安の悪い城下町の郊外へと遊びに向かい、
    奉行所に一度も通うことなく結果的に家臣の悪習を正す。
    これぞ大衆

    0
    2011年02月16日
  • 天地静大(上)

    Posted by ブクログ

    東北の小藩の侍である杉浦透を通して、江戸幕府最後の動乱時代に生きる若者たちの迷いや不安など、彼らの等身大の姿を描く。
    政治思想を実現に向けて熱く燃えた人達から一歩離れた人々を描いており、物語に大きな盛り上がりはないにも関わらず、時流に翻弄されながらも必死に生きようとする姿は感動させられる。
    世の中を動かすものは一部の人間の信念などではない・・・
    作者の思いを丹念に練って作られた一作なのではないでしょうか。

    0
    2011年01月15日
  • ながい坂(上)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    もんどのしょうの努力の連続とその知性と能力を見出した国主の藩の改革物語。史実ではないが、多くの脇役がそれぞれ良い味が出ていて飽きない。利己を捨て自己犠牲を厭わない勇気と純粋な使命感が無ければ大きな改革を成し遂げる事はできないだろう。ものどのしょうの苦悩がまた非常に良く描かれている。思春期と若手が読むべき人生の1冊。

    0
    2011年10月04日
  • 樅ノ木は残った(上)

    Posted by ブクログ

    伊達騒動の内に潜む大名取り潰しの陰謀を、たった一人で対峙した国老「原田甲斐」を通じて描いた山本周五郎の大作。
    新八というどうしようもない人物が登場するが、彼が苦悩しつつも自分の生き方を見つけていく姿が描かれる。
    原田甲斐以外の人物の生きざまが描かれることで、原田の苦悩がより際立っているようだった。
    幕府が描く陰謀の深さを推理小説のように、原田やその周辺の人々の生きざまを人間小説として、非常に楽しく読ませていただいた。
    大衆文学に生きた周五郎の快作。
    ありがとうございます。

    0
    2014年10月28日
  • 日日平安

    Posted by ブクログ

    中学校の恩師から頂いた本です。
    ファンタジー好きだった当時は5ページも読んだら飽きてしまって、今の今まで放っておいてしまいました。

    大学生になった今しっかり読んでみて、とても良い本でした。頂いてよかったなぁと、改めて思いました。

    江戸時代(幕末)が舞台の短編集です。偉人の話とかそういう歴史物ではありません。(日本史の知識が中学生レベルなのではっきりとは言えませんが…)

    それぞれの話で好き嫌いなど差がありましたが、じーんとくるような感動がたくさんありました。

    侍などが登場するような時代ものは初めて読みましたがとても良いものでした。
    もっといろいろ読んでみたいと思います。

    0
    2010年12月18日
  • 寝ぼけ署長

    Posted by ブクログ

    人情味溢れるキレものの、ぼけた署長。私は、やはりこんな人と人との物語がすきだ。周五郎ならでわの、柔らかく情緒ある本だ。

    0
    2010年12月05日
  • おたふく物語

    Posted by ブクログ

    江戸の町の人情物。美しい姉妹愛が作品のすみずみまで感じられます。今でいう問題児の兄をもつ姉妹。年老いた父母の面倒をみながら、兄のために二人はお嫁にもいけずひっそりと暮らしていました。お互いに好きな人がいるのですが、家庭の事情もあり結婚はできないとあきらめていました。しかし…。
    お互いを思う姉妹愛に、やはり最後はハッピーエンドです。

    0
    2017年11月09日
  • 日日平安

    Posted by ブクログ

    「末っ子」での主人公に対する周りの評判の挿入が、
    ちょっとしたトリックになっていて良かった。

    確かに家族の皆が
    「あいつ(主人公)は誰誰に甘やかされて育った」
    って言い合ってたら、
    実際は誰も主人公を甘やかしてないことになるわな。

    他は「若き日の摂津守」や「しじみ河岸」
    なんかが好きでした。

    前者の「若いころからよだれを垂らす訓練をしてきた」
    設定を著者の他作品で見たような気がする。デジャブか。

    後者は「寝ぼけ署長」の雛形っぽい。
    どっちが昔の作品かは知らんが。

    0
    2010年09月06日
  • 樅ノ木は残った(中)

    Posted by ブクログ

    男たちの戦いを見ながらも、黙って仕えるしかない女たちがいます。母であり妻であり娘でありながら、であるからこそ、主君に仕える男たちの犠牲にならなければならない女たち。武家の女の悲しみが淡々と描かれます。

    0
    2010年08月24日
  • 生きている源八

    Posted by ブクログ

    短い文章の中に、人間の生き様を描いた作品。
    その中でも、お気に入りなのが三つ。

    ・足軽槍一筋:足軽がその力量を認められない事に対してもがく話
    ・藤次郎の恋:大人しい藤次郎、美人の小波、美男だが酒癖の悪い数馬の三角関係
    ・生きている源八:部下を失いながらも目的を達成する源八郎を描く話(酒井忠次の旗下)

    0
    2010年08月14日
  • 雨あがる

    Posted by ブクログ

    まるで推理小説の趣を持ったような時代小説。
    はぐれ者の優しいさびしさとか、主の子息を想う娘のきよらかさとか、武士なのにいつも人を気遣っているお人好しとか、とにかくほっとするような、穏やかな気持ちになれる短編集です。
    途中謎なんかも出てきて、それが気になってぐいぐい引き込まれるので、先が気になって仕方ありませんでした。

    0
    2010年07月23日
  • やぶからし

    Posted by ブクログ

    「抜打ち獅子兵衛」「蕗問答」「避けぬ三左」「孫七とずんど」「菊屋敷」「山だち問答」「やぶからし」が好き

    0
    2010年07月18日
  • 日日平安

    Posted by ブクログ

    初めて読んだ山本周五郎作品。
    「城中の霜」「嘘ァつかねえ」「ほたる放生」「若き日の摂津守」が好き。

    0
    2010年07月18日
  • 人情裏長屋

    Posted by ブクログ

    短編集でしたが、どの話も面白かったです。ゆうれいとの掛け合いがおかしくって大笑いしました。面白さというのはいつの時代も変わらないのだな、と心が和みました。

    0
    2010年07月11日
  • 虚空遍歴(下)

    Posted by ブクログ

    どうしてこうなった…
    人間誰しも独りぼっちかもしれないが、それに気付かず一生を終えることだって出来ただろうに…そんな環境におったじゃないですかー
    どうにか軌道修正できるように願っているのに、まったく思い通りに行かない、持ち直したかと思えばガクンと落っこちる、その繰り返しがリアルで、冲也に身近な人を重ねてしまった。

    0
    2010年05月27日
  • 虚空遍歴(上)

    Posted by ブクログ

    お客様におすすめされて読んでます。面白いです。
    たんなる大衆受けではない上質な浄瑠璃を追究するものの、潔癖な性格が災いしてどんどん居場所をなくしていく冲也に、おけいさんでなくてもひやひやもんだぜ。
    これから下巻読みます。ここまで堕ちたからにはカタルシスを期待せずにはおれない

    0
    2010年05月19日
  • 雨の山吹

    Posted by ブクログ

    人間の温かさ、心がジ~ンとうする作品であった。
    短編モノであり読みやすく、入りやすい本である。
    今の時代には、必要な山本周五郎氏ですね

    0
    2010年05月07日
  • 菊月夜

    Posted by ブクログ

    山本周五郎は今まで完全に食わず嫌いだったけど、読んでみたら面白かった。すごくテンポが良くて、こちらの気持ちが自ずと主人公を応援する方向に向いてしまう文章は本当にすごい。そういう意味では特撮アニメを見ているかのような気持ちになる。小中学生の男の子は夢中になって読みそうです!
    時代モノ中心だから仕方ないのだけど、読みにくい名前の登場人物が多くてちょっとだけ残念。

    0
    2010年04月28日
  • 虚空遍歴(上)

    Posted by ブクログ

    観客に純粋によいものとして認められるような作品を目指し、
    浄瑠璃の曲の節つけに力を注ぐ沖也。
    その純粋さゆえに悩みながら坂を転がっていく感じが
    なんとも切ない。

    作者のまっすぐで「きれいごとを並べた」ような部分が
    主人公に投影されていればなんとなくうれしい。

    周りにいる人たちは(皆とは言わないけれど)
    沖也のことを思って様々な助言や助けをよこしている。

    そのやさしさや献身さが案外ぐっとくる。

    0
    2010年04月03日
  • 山本周五郎中短篇秀作選集 5 発つ

    Posted by ブクログ

    『野分』『契りきぬ』『はたし状』★『雨あがる』『よじょう』『扇野』『三十ふり袖』『鵜』『水たたき』『将監さまの細みち』『枡落とし』

    0
    2010年03月20日