山本周五郎のレビュー一覧

  • ちいさこべ

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    表題作は望月ミネタロウの漫画「ちいさこべえ」の原作。大火で両親を失った大工の若棟梁の了見・心意気がすがすがしい。この短編集ではいずれも厳しい試練に見舞われた個人が主人公であり、自我と理想への目覚めが救いとなっている。

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    2014年04月07日
  • ひとごろし

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    「ひとごろし」
    上意討ちという武家物にはよくあるテーマなんだけど、ひと味違う良い出来。

    「裏の木戸はあいている」
    テーマは”無償の奉仕” 周五郎がたまに、というか後期に良くテーマにあげてるものなのかな。この命題は現代社会とか、自分の日々の生活に置き換えて考える価値があると思う。

    その他は、「女はおなじ物語」「改訂御定法」が良かった。

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    2014年03月26日
  • おごそかな渇き

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    「将監さまの細みち」
    「かあちゃん」
    など下町ものが良い感じ。

    「あだこ」も「雨あがる」も良かったし、
    武家物も読み味強いのが多くて良かった。

    全体的に佳作が多くて良いんですが、
    絶筆作品「おごそかな渇き」の印象が強い。重い。
    この先どうやって展開するつもりだったのか分かりませんが、
    良い作品になってただろうなぁ。

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    2014年03月26日
  • やぶからし

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    「入婿十万両」
    「蕗問答」
    「避けぬ三左」
    「「こいそ」と「竹四郎」」
    が良い。

    周五郎的な抑圧と葛藤が描かれているのは、
    「やぶからし」「菊屋敷」

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    2014年03月26日
  • 小説 日本婦道記

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    この人生観、今の女性には案外受けるのかも。

    私の周りにはいないけど女性として、こうあって欲しいという人間が描かれている。また、男も、しんが一本通っていて、こういう男がいたから、明治維新も成功したのだし、近代日本の発展もあったのだなと痛感した。

    人の気持ちを思いやる大切さを作者は強調したいのでは。

    いずれにしても読後感は満ち足りていて、また周五郎の世界に浸りたいと思った。

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    2014年03月15日
  • 柳橋物語

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    ネタバレ

    コミュニティの中での、ウワサと思い込みで、大きく人生を左右されてしまう。 情報ツールが発達していなかった、江戸の下町の話だが、情報ツールが発達している、今でも、ウワサと思い込みに悩まされているのは変わらない。 と思わさる。

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    2014年03月10日
  • 扇野

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    夫婦って素敵だなぁと思いました。表題作よりも「夫婦の朝」と「めおと蝶」が好きです。カッコイイ旦那さんと可愛らしく貞淑な妻という感じが良いです。
    最初は男が書くにしては男性キャラが格好良すぎると思ったのですが、男が書くからこそかもしれません。寡黙で普段は愛想の欠片もないけど決めるところでは決める、というような男女問わず誰から見ても良い男だなぁって思うキャラが多い。女性作家が書いたらこんなキャラクターは描けないかもしれません。
    逆に作中の女性は素直で従順過ぎるかなと思うこともしばしば。細かいところでは読む性別によって思うことが違うかもしれません。でも、夫婦って、結婚するって良いなぁと思わせてくれる

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    2014年03月01日
  • 樅ノ木は残った(上)

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    史実の「伊達騒動」を題材にした創作。
    代表作とも言われる本作の魅力は「史実と異なる人物像を中心に据えながらも、題材を破綻させずに活かした事。そして、主人公(原田甲斐)を通して人間の本質を描いた事」だと思います。
    本作は、上・中・下巻という長編なので、登場人物の様々な側面が描かれており、武士という生き方に翻弄されていく人々をリアルに感じる事が出来ます。そして、そこから浮かび上がる、当時の武士が持つ死生観と主人公が持つ死生観の違いにも面白みがあります。
    また、主人公に多くを語らせず仕草や目の動きだけの描写をする事で、読者なりの解釈を入れる余地を残しているのが非常に嬉しい。
    緻密な創作の世界で、読者

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    2014年02月25日
  • ちいさこべえ 2

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    ネタバレ

    意地っ張りで口下手な棟梁茂次が、大留再建のため今巻もがんばる。しかし引き渡し前の家が燃えてしまい・・・という2巻。

    「どんなに時代が変わっても、人に大切なものは人情と意地だぜ」を地でいく話。

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    2014年02月08日
  • おさん

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    山本周五郎の短篇集。
    いいっす。
    どのお話も、つい引き込まれて読んでしまいます。
    この魅力、どこにあるのでしょうか。
    語り口のうまさ、ストーリー展開の巧みさ、いろいろあるでしょうが、何より書いている人の「人間というもの」に対する確かな見識があるからでありましょう。
    いいっす。

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    2014年01月27日
  • ちいさこべえ 1

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    原作のテンポと望月さんのテンポがちょうどいいのだろうか?あの話をきっちり現代版にアレンジしていて斬新。

    原作でもおりつはかわいい奴ですが、こっちもいいですね!

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    2014年01月20日
  • ちいさこべ

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    ちいさこべ、いい話だ!強情だけど、人情味溢れる茂次が素敵。最初は茂次のわからずやっぷりにやきもきするが、一本筋が通った人はやはり格好よく見えるものだと感じた。

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    2014年01月20日
  • 柳橋物語

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    柳橋物語を読むうちに、主人公の運命が薄々分かってきて苦しくなりました。早く結末が読みたくて仕方がなくなります。幸太の男気に胸がとても締めつけられ、その時の切羽詰まった状況が押し寄せてきました。地震や火事が起きても少しずつ生きていこうとする江戸の人々が印象に残りました。

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    2013年11月20日
  • 山本周五郎中短篇秀作選集 2 惑う

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    他の短編集で「おたふく」を読んで気にいっていたのだが、3部作のうちの一つだったんだ。
    おしずさんにそんな悲しい境遇だったなんて知らなかった、幸せになってよかった。
    私もおしずさんのように、不幸を明るく笑いとばせる人間になりたいなぁ。

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    2013年11月13日
  • 天地静大(下)

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    激動の時代にありながら、主人公の透は自分の学問を守りぬくことを改めて決意する。
    『たとえ時世がどう変わろうとも、この山河は動かない』
    『そうだ、人間が苦しんだり悩んだり、殺したり愛し合ったり、権力の争奪に狂奔したりしているとき、山河はいつも変わらず、このように静かに、重おもしくしっかりと存在しているんだ』

    地震で親を亡くした子供達へ愛情を注ぐ”なお”の存在は、普遍的な人間の温かさと、人として時代にブレずに持つべき大切な価値観を訴えかける。

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    2013年11月10日
  • 天地静大(上)

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    幕末の東北の小藩、中邑藩を舞台にした歴史小説。
    佐幕派か王政復古派か、激動の世の中での若者たちの生き方を描く。
    主人公の杉浦透は、ノンポリを貫き学問に打ち込もうとするが、世の中の流れを無視するわけにはいかない。
    時代背景、舞台設定が興味深い。

    以下引用~
    「投げられた石の波紋が、しだいに水面をひろがってゆくように、時代の動きが隅ずみへ、しだいに広く、どこでも浸透してゆくんだ。
    この動きから逃れることはできない、この波動を乗り切るか、押し流されるか、沈んでしまうか、何れにしても避けることはできないだろう」

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    2013年11月02日
  • ちいさこべえ 1

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    実は「ミネタロウ」氏になってから初めて読んだ作品。
    やっぱり好き。独特の間と変なギャグ。
    と、なんかモヤモヤするなんともいえない雰囲気。
    長髪髭もじゃで顔の見えない茂次と、横顔や後姿で顔の見えない時のりつのサラサラと音がしそうなボブが良い。

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    2013年10月26日
  • ちいさこべえ 1

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    連載を読んでいる。ミネタロウ以降,作画がとても丁寧になり一つ一つのコマが作品足りうるように意識しているかのようだ。それはとても静的な雰囲気を持っている。読んだら終わり,という漫画を脱却していこうとしているのかもしれない。画を所有したいという,浮世絵以来の漫画の原型にあった価値を再度立ち上がらせようとしているのだろうか。

    しかし峯太郎期にあったグルーヴを捨て去ってしまうのは少しもったいない。

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    2013年10月08日
  • 樅ノ木は残った(中)

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    中巻では主人公の原田甲斐のキャラクターがより明らかになってくる。
    くびじろ(大鹿)との対峙の場面では、孤独に身を置きながら(それゆえ)、強い信念を持ち続ける甲斐の心情をよく表しているともいえる。

    最終巻(下巻)に向けてサスペンス的に物語は進行していく。

    以下引用~
    ・「人間は壮烈であろうとするよりも、弱さを恥じないときの方が強いものだ」

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    2013年09月28日
  • 樅ノ木は残った(上)

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    「伊達騒動」を題材とした歴史小説。
    当時も政治の世界はドロドロとしていて、その中で信を貫くことがどこまで通用し状況を変えられるのか。
    お家騒動から当時の幕府と藩との関係、藩政治の仕組み等、勉強になる。
    単に勧善懲悪の小説ではないところにこの小説の面白さがあるのかもしれない。次巻が楽しみ。

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    2013年09月17日