山本周五郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
夫婦って素敵だなぁと思いました。表題作よりも「夫婦の朝」と「めおと蝶」が好きです。カッコイイ旦那さんと可愛らしく貞淑な妻という感じが良いです。
最初は男が書くにしては男性キャラが格好良すぎると思ったのですが、男が書くからこそかもしれません。寡黙で普段は愛想の欠片もないけど決めるところでは決める、というような男女問わず誰から見ても良い男だなぁって思うキャラが多い。女性作家が書いたらこんなキャラクターは描けないかもしれません。
逆に作中の女性は素直で従順過ぎるかなと思うこともしばしば。細かいところでは読む性別によって思うことが違うかもしれません。でも、夫婦って、結婚するって良いなぁと思わせてくれる -
Posted by ブクログ
史実の「伊達騒動」を題材にした創作。
代表作とも言われる本作の魅力は「史実と異なる人物像を中心に据えながらも、題材を破綻させずに活かした事。そして、主人公(原田甲斐)を通して人間の本質を描いた事」だと思います。
本作は、上・中・下巻という長編なので、登場人物の様々な側面が描かれており、武士という生き方に翻弄されていく人々をリアルに感じる事が出来ます。そして、そこから浮かび上がる、当時の武士が持つ死生観と主人公が持つ死生観の違いにも面白みがあります。
また、主人公に多くを語らせず仕草や目の動きだけの描写をする事で、読者なりの解釈を入れる余地を残しているのが非常に嬉しい。
緻密な創作の世界で、読者