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【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 「あるべき」姿と「ありたい」姿。その狭間で人々は迷い、悩み、思い惑う。そのことが人を変え、運命を動かす。行くべき姿を探る人々の姿に、人生の実相をみる12篇。『晩秋』『金五十両』『泥棒と若殿』『おたふく』『妹の縁談』『湯治』『しじみ河岸』『釣忍』『なんの花か薫る』『あんちゃん』『深川安楽亭』『落葉の隣り』収載。
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待望の電書
何度も読み返した作品集。電書で読めるのは嬉しすぎる。味わいでは紙媒体に負けるが、どこでも作品を堪能できるのは魅力的である
Posted by ブクログ
「泥棒と若殿」 子供の頃から苦労をし、初めて泥棒に入った古屋敷には、三日も食わずで死のうとしていた若殿がいた。泥棒・伝九郎は、若殿・成信に飯の支度をし、そのための銭もかせぎ、一緒に暮らし始めた・・・。 伝九郎、良い人過ぎるよ。 「おたふく」 おしずは、長く貞二郎(彫金師)を思っていた。妹が...続きを読む嫁ぎ両親も亡くなり、しばらく一人で暮らして、三十二になった。思いもかけず、貞二郎と結婚することとなる。長く思い続けていた間、貞二郎の彫金の作品を集め、男物の高価な着物を買い、着ている姿を思っていた。その高価な品物を見た貞二郎は他の男がいるのだと、思い込んでしまう。酒に溺れる貞二郎と、そんなことは思いもせず、恥ずかしくそれらの品物についてはぐらかすおしず。 純粋すぎるおしずに振り回される貞二郎…。 「妹の縁談」 前作のおしずの妹・おたかの縁談話。 おしずさん、天然過ぎ。 「湯治」 縁談話の続き。結婚前に姉妹と姑、仲人(?)の女だけで湯治に行こうという話になる。しかし、世を変えると偉ぶり、家族から金を巻き上げてきた姉妹の兄が現れて・・・。 受難なおしずさん。 「なんの花か薫る」 岡場所のある店で働くお新。その店に刃傷沙汰を起こし、逃げ込んだ房之助。お新は仕事仲間の菊次に客に惚れてはいけないと釘をさされる。礼に現れた房之助はお新を嫁にすると言い、お新も身を清めるため、半年客をとらずに過ごした。だが、祝いだと店に来た房之助は、「結婚の話を本気にしたのか」と笑い、元々の許嫁との縁談の話をして帰っていく。 女の敵、房之助(`ロ´)!
「惑う」・・・現代に生きる我々がこの言葉を使う時は、どんな時だろう? この小説の「惑う」は、現代が忘れた「惑う」です。 鉄平さん、志村屋さん同様に、 「おたふく」「妹の縁談」「湯治」の三部作(?)が絶品だと思います。 江戸って、いい時代だなあ。 いやいや、この「清貧」の心、今だって持っ...続きを読むて生きることは可能なはずです。 何を読もうか迷ってる御仁、惑わずこれを召し上がれ!
他の短編集で「おたふく」を読んで気にいっていたのだが、3部作のうちの一つだったんだ。 おしずさんにそんな悲しい境遇だったなんて知らなかった、幸せになってよかった。 私もおしずさんのように、不幸を明るく笑いとばせる人間になりたいなぁ。
、『晩秋』『金五十両』『泥棒と若殿』『おたふく』『妹の縁談』『湯治』『しじみ河岸』『釣忍』『なんの花か薫る』『あんちゃん』『深川安楽亭』『落葉の隣り』の12作品。
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