吉本ばななのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
本家(というのか?)遠野物語は未読なので比較はできませんし、そもそも吉本ばなな作品も初なのでどのように読めば良いのかと構えていたのですが、案外スッと心の隙間に入ってくれた作品集でした。
文章の平易さとか人々の日常の生活感の描写は町田そのこさんに似てるなと思いつつ、そこからさらにドライにした感じを受けました。
あとがきにもあるように、「怪談!」というより「幽霊的存在の介在するすこしふしぎ物語」ばかりで、ホラー(読書での恐怖)を楽しみにする方には全く期待外れに終わると思います。
ただ怪談というか霊異譚あたりが好きな人にならハマるんじゃないかなと思いました。当方上手くハマったので星5進呈でござい -
Posted by ブクログ
ネタバレタイトルの通り、これまで暮らしてきた街や、家族旅行で訪れた思い出深い場所について綴られたエッセイ。なかでも印象に残ったのは、サイキックカウンセラーの友人とのエピソードです。彼女との交流は、その後の章でもたびたび登場し、著者の心の支えになっていることが伝わってきました。
街の記憶をたどる中で、「死」というテーマも静かに浮かび上がってきます。大切な人を失ったときの喪失感と、そこに宿る温かい記憶。そんな思いに寄り添うように紹介されていたのが、ヒロトの言葉——「いなくなったことはたいしたことじゃない、いたことがすごいんだ」。この一言が、読後も深く心に残りました。
-
Posted by ブクログ
まず質問の内容が、今現在だったりこれまでだったりで自分が悩んできた、しかもこれはセンシティブだろう!と思ってた系の悩みの数々で、まじで人間ってみんな同じような悩みを普遍的に抱えて生きてる生き物なんだなって思った。自分の悩みって、こうやってすでに大体同じ悩みを抱えた先人が答えを出しているから、時代が変わっていったとしても、自分が何事もなく100歳まで生きるとして、少なくともわたしが生きる残りの数十年間は、なんか凹んでも生きていけそうだなって感じた。
あとこれ、、あとがきの吉本ばななさんとご友人のエピソードがめちゃくちゃ良かったんだけど…。読んでて泣くと思わなかった…。 -
Posted by ブクログ
社会の歪みとか不条理さを実感していなかった
学生時代に、この本を読んでいたら、
「へぇ〜」で終わっていたような気がする。
でも今読むと、
自分が“正しい”と思っている価値観が
大切な人とずれてしまうことの切なさが
痛いくらいに分かる。
“悪い人じゃない、でも自分にとっては悪だ”
そんなことばっかりだよ。世の中。
だからこそ、この物語の主人公の
ひばりちゃんとつばさくんの
不器用で誠実で温かい人柄が
愛おしくて愛おしくて。
絶滅危惧種かもしれないけれど
腐らないで生きてほしいし、
私もそういう人間でありたいと思う。
なんかもう本ごと
ぎゅって抱きしめたいくらい
2人が大好きになった。 -
Posted by ブクログ
美しいはずなのに苦さのあるお話でした。
宗教=洗脳 というイメージ(事実だけれども)から
教徒以外は良い印象がないけれど、教徒からすると
そのコミュニティがファミリーで、帰る場所で、守られる空間。宗教の非常に難しいところを親子関係というこれまたセンシティブな内容でしたが上手くまとめられていました。
また、女性側の宗教のコミュニティと男性の家族コミュニティの絆がある意味対になっているのかなとおもいます。
大切にしたい、傷つけたくない。だからこそ手放さない。関係が難しいなと思いました。主人公の未来はきっと苦労が多いと思いますが、良いものになりますようにと願いたいです☆⋆*