【感想・ネタバレ】とかげのレビュー

あらすじ

とかげは眠る前、鼻づらを私の胸に強く押し付ける癖がある。デリバリーのピザが好きで、人と話すのは苦手だ。三年の交際期間を経て私がプロポーズしたある夜、とかげは言った。「実は、私子供のころ目が見えなかったことがあるの」。そして明かされる、家族を襲った惨劇と呪いーー。それぞれに傷を抱え、宿命的にひかれあった二人が見つけたのは、今は微かだけれど確かな希望。表題作「とかげ」始め、とまどいながら生きる人たちを優しく励ましてくれる6編の短編小説集。

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Posted by ブクログ

なんか読んでて心地よい。
とかげ、らせん、キムチの夢がとくに良かった。
この感覚分かるかも、みたいなことが書かれていて嬉しかった。

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2025年09月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

まだ途中。
でも感想が書きたくなったので書こうかな
私は宗教2世だ。「血と水」を読んだ瞬間に心臓がどくどくとした。そんな話だと思ってなかったので唐突に現れて胸の中に手を突っ込まれたきぶんだ。
何かのきっかけで読みたいリストに入れていただけで見つけて手に取って、読み進めていると、前に付き合ってた人のことを思い出し、あーーこの本読んで欲しいな〜と思っていた矢先。

私は28歳になる歳で宗教から離れたく東京に出てきた。離れて6年、やっと、大好きな両親と大嫌いな宗教を共存して認める気持ちになれたのだ。それは元恋人や友人に支えられて28歳にしてやっと、自分は自分自身だと認められたからだ。昭と出会った主人公のように。
父親の手紙「どこにいても、あなたは許されていて、愛されています。私たちからだけではなく。」がどうしたって泣いてしまう。

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2025年09月21日

Posted by ブクログ

新婚さんとらせん以外はめっちゃ私の身体に入り込んだ大好きな作品となりました。
とくに好きなの⇩

キムチの夢
嫉妬とか絶望感って自分次第。生理前と生理後みたいな感じw

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2025年06月25日

Posted by ブクログ

これからここに、読んだ本のキャッチコピーを自分なりに書いていこうと思います。
(感想)各章の人々の、人生の背景から、それを経て今の日々をどのように感じて生きているか、その様子が描かれている本だった。理解しがたく、その経験をした人に会ったこともない自分だったけど、なんとなくどのように孤独感を感じているのか理解しようとした。自分なりにその人達の気持ちを理解できた。もっと人に出会う必要があると思った。自分が経験しなくても、その経験をした人づてに経験を見聞きする経験が少ないと感じた。この本は本棚に入れたい。
(キャッチコピー)人は深い。その深さを知る者は、立ち入りを許された親しき者、そして勝手に空想を広げるただの他人、つまり対象の深さに興味を持つ者である。

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2025年03月09日

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時間、癒し、宿命、運命についての短編集。昔手に取ったときは挫折してしまったが、これを読むには若すぎたのだなということがわかった。

吉本ばななの男性目線の話が新鮮だったり、神さまや太古の男女がでてきたり、どうしても宿命や第六感をそばに感じずにはいられない物事、出会い。ところどころ江戸っ子口調が顔を出すのが微笑ましい。

暗いようにみえるこれまでの人生があったって、宿命や運命をすっと受け入れてしまえば、自分自身の見え方や受け止め方が変わって、きっとそのうちに希望が見えてくるよと語りかけてくれるような本だった。全員幸せになってほしい。

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2025年02月11日

Posted by ブクログ

精神科医の目線が大くありような気がする。それぞれ心の闇に物語がついて来て、静かに確かに終わりに近づく。本当に1話が短くてあれっと思う間に次に進む。毎回ドン底のさらにドン底に突き進み、何度も回復して、きっかけ作って、やっぱりドン底の物語なんだなあと思い読んでます

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2024年09月22日

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つらくて生きづらいときに吉本ばななさんの小説を読むのが好きです。日常の中にたまにつらいことがあっても淡々と生きようと思えます。「とかげ」が一番印象に残っています。

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2024年09月12日

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古本屋で表紙の装丁に惹かれて
癒しをキーワードに人間の変化を描く
いろんなものを抱え傷つかずには大人にはなれない
そんな人たちがある人や出来事と出会って幸せになるんだけど
なんとなく不協和音が鳴ってる感じの不安さを感じたのは私の不安定な精神状態のせい?

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2023年04月12日

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本当はただたださわりたくて、キスしたくて、抱きたくて、少しでも近くに行きたくてたまらなくて一方的にでもなんでも、涙がでるほどしたくて、今すぐ、その人とだけ、その人じゃなければ嫌だ。それが恋だった。思い出した。

2023/03/07-03/10

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2023年02月25日

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様々な背景をもつ男女の様々な恋のかたち。どこか冷静でいながらどこか縛られている人たち。恋愛におけるこの距離感は重要なのだろう。

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2025年12月08日

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2000年前後、
災害やテロ、理不尽な事件が続いたこの時期は、
「癒し」ブームだった(と、どこかで聞いた)。

ちょうど私の生まれた1996年に執筆された
この本は
「時間と癒し」「運命と宿命」を
共通テーマに作成された短編集らしい。

登場してくる全ての女性に共感ポイントがあった。
当たり前ながら
作者は彼女たちの繊細な内面世界をよく捉えている。

自分が自分であること、自分なりの感性や選択、
自分を形作る重要な性質やこだわりについて、
彼女たちが、
ただありのままに受け入れる様が心地よかった。

自分の選択(運命)や自分が自分であること(宿命)を、ストーリーの中で(時間)受け入れていく(癒し)ことをテーマにした一冊であると理解した。

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2025年10月07日

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『キッチン』を読んで大好きになった吉本ばななさん。二作目に読んだのは『とかげ』です。
全六編のショートストーリーで、どれもとっても心に響きました。
特に好きだったのはやっぱり表題作の『とかげ』、そして『らせん』です。
どれも『運命』を描いた癒しの物語で、薄いので小説苦手な人にもおすすめ。
吉本ばななさんはあまりボリューミーじゃないし、柔らかい文章のタッチがすごく読みやすくて読書にハマると思います。
『とかげ』はショートストーリーなのでより読みやすくなっています!おすすめです!

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2024年06月23日

Posted by ブクログ

吉本ばななの作品は、先に食にまつわるエッセイを読んでいて、小説はこれが初めてだったのだけどかなり好きだ。

なんというか、事細かな「生活」が感じられる。
そんなような「生活」が1番感じられたのが「新婚さん」で、これがとても気に入った。
なんというか、この話を読んだあと、自分が日常で見ている何気ない景色も、あたたかくてきらきらしているもののように感じた。
「とかげ」も好きでした。

あんまり具体的な感想を書けないんだけど、とにかくよかった。書き留めたフレーズもいくつもあった。また読みたい。

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2024年05月06日

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当たり前のことへの悩みと考察だけどこの人が好き。
設定は少し特殊かもしれないけど日常の頭の中は古さがない。

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2024年04月30日

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表紙のぽこぽこしてる感じ、私とても好きです。

ばななさんの短くもずっしりとした大福のようなお話たち、大事にする

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2023年08月19日

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文章量も少なく、軽く手に取って読めた事からもこの本に対して良い方向の印象を受けました。ばななさんの作品をはじめて読みましたが、表現に繊細さを感じ、好きなタイプでした。

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2023年08月06日

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とかげみたいな女って、いい表現だと思う。
感想が陳腐になってしまうので具体的なことは書かないけど、吉本ばななさんの作品は登場人物の会話が変に情熱的じゃない所が好き。端的。それでいて人間味がある。

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2022年10月29日

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表題作「とかげ」の最後のフレーズが好きです。
子どもというのは大人が考えているよりも繊細で、自分で物事を考えているので、思わぬところで負った傷が大人になっても消えずに残ったままというのはよくありますよね。些細なことも含めるなら、こういうトラウマのようなものを抱えて生きている人は実際に多いと思います。
大人になってからその傷を癒すことで、子どもの頃の自分を抱きしめてあげられるような気がします。
また、その傷が他人に簡単に癒せるとは思いませんが、似た寂しさを抱えた人同士だとわかりあえることはあるんだと思います。作中の2人の場合、それが互いの癒しに繋がるのではないかなと思いました。

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2025年10月25日

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表題作の『とかげ』が一番好きでした。

よしもとばななの小説は、はじめて読みましたが、日常を描いているようで、ちょっとだけ現実離れした設定も入っていて、独特な読み応えを感じました。

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2025年08月07日

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出会いと別れ、時間の経過による癒しがテーマにある6つの短編集。吉本ばななさん大好きだけれど、本著は感情移入できる登場人物や状況が少なく、中々入り込めなかった。

新婚さん
とかげ
らせん
キムチの夢
血と水
大川端奇譚

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2025年02月13日

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ネタバレ

ばななさんにしてはかなり刺激的な内容もあった。

私も誰かに一緒にいると映画を観ているような感じがするって言われたい。

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2024年11月21日

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 何度目かな?
何度も読み返してる。
中高生の時に読んでたからか、文章も含めて懐かしく感じる。今まではあまり印象に残ってなかったけど、『キムチの夢』が良かった。

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2024年06月06日

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ネタバレ

過去や停滞と、大いなる運命と変化の渦に巻き込まれるような短編達。
個人的には長年小説の方が描写に感情移入しやすいので好みだけれど、より短編の方が詩的な印象。
最後の川の話が一番好きだった。
明日目が覚めたら新しい日が来るといいなと願って。

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2024年05月18日

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今回が吉本ばななさんの小説2作目。まだまだ私は吉本ばななさんの表現に理解が追いつかないことがあり、進んでは戻りを繰り返してなんとか読み終えた。少し暗い話が多い中で、個人的には本名である「とかげ」よりも「キムチの夢」が好きだった。同じ空間で同じものを食べて同じ匂いをかぐ。ともに生活していると同じ夢をみることが私と夫にもよくある。寝ている時も同じことを共有できることって幸せだなぁとふと思った。

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2024年04月09日

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よしもとばななさんの本は好きで
たまに読みたくなる。
今回のは少し読みにくい感じがしたが
細かて繊細な感覚の表現が素敵だった。
少し暗くて重い感じの話が多かったなぁ。
春になったから次は少し軽やかな本が読みたいな。

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2024年03月19日

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表題作のとかげより「大川端綺譚」の方が印象に残っている。

私は小説を読む時いつも映像が頭の中に浮かぶのだけど、吉本ばなな作品はいつも無音だ。セリフはあれどBGMや派手な効果音は無い。いつも水底にあるような静けさがある。

主人公の女性は結婚を控えているがあまり褒められない過去がある。それが婚約者の男性に知られた時も「仕方ない。自分がしてきたことなんかだから、仕方ない」とすぐに諦めている。

流される葦のように強いなと感じた。

心映え次第で川の見え方が変わる。私も水辺の傍に住んでみたいかもしれない。

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2024年02月17日

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ネタバレ

解説、あとがきにもあった通り本作は『癒し』をテーマに描いた6遍となっている。
居心地の良さというのは人それぞれの価値観に依存するもので、本作は登場人物のもつ得体の知れない不安や恐怖心の様なもので対比させることで彼らの求める癒しについて結論づけていったのだと思う。
そういう意味では全体的に重く、ドロドロとした内容が続いている。
好みは別れるんじゃないかと思う。

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2023年03月24日

Posted by ブクログ

とかげ、キムチと最後の短編小説(大川端なんちゃら)が個人的にはとてもよかった。
特に最後の短編小説で主人公が誰もがみんなどっかで自分に優れているところがあると思い込んでいて、皆が皆そのことに気がつかないまま街に溺れて死んでいく(ニュアンス)って台詞が他人と比較する癖がある自分に刺さった。
あくまで経験則だけど「自分に優れているところがある」って感じるときは、他人と比べたときなんだと思う。つまり、自分で付与した絶対的評価じゃなくて、ある意味相手から与えられた相対的評価に基づくものなのだろう。実際、主人公も性的な部分で他の同期の子と差異化を図ってたから。

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2022年12月23日

Posted by ブクログ

今から20年くらい前の、よしもとばななさんの6篇収録の短篇集です。

主人公たちはそれぞれ、自分の運命を受け止めながらよく考えていて、
自分の哲学をもっているほどで、そうやって、真剣に考え抜いて考えを言葉にしたうえで、
怠惰とは違うけれどもより生きやすい方向へと顔を向けているような感じがしました。

自分であれこれ考えても、言葉にして残して、書きながら再度考えるということを
しなかったりしないでしょうか、そういう人は大勢いるのだと思いますけれども。
頭のいい人で、特に言語能力に長けていると言われる女性からすると、
そんなことをしなくても、しゃべることで考えの整理はつく、と
言われるのかもしれないです。
それでも、やはり、「書いて読む」という客観的行為によって、
整理がついて、考えが深まって、ゆえに自分の進むべき道がわかったり、
ただただそれだけで癒されたりすることがあるんじゃないでしょうか。
主人公たちの考えの深さや筋の通りかたは、まさに、こういったレベルにあります。

日記を毎日つけていたとか、ノートに思いを書き連ねたとか、そういう描写はありません。
だからきっと、相当な生きることへの真剣さによって、
そうやって考え抜かれた哲学が、主人公たちによって語られている。
どれだけ大変な思いをしているか、どれだけ自分の人生の在り様に危機感を持ち真摯であるかが
うかがい知れるというものです。そして、孤独です。

この場合での孤独であるということは、自立していることの裏返しでもあるでしょう。
自立するということは、孤独な時間の中でいろいろと自分なりに真剣に考えることだ、ということを、
若きよしもとばななさんは表現し、そして自らも実践したのではないか。
それは、よしもとさんに限らず、多くの文学者がやってきたことでもあるでしょう。

と、考えることに重きをおいて書きましたが、
この「とかげ」はその考えの深さや独特さなどを楽しめて、
さらにストーリーというか、主人公の境遇に醍醐味があるような作品群なのですけれど、
そういうところも楽しめます。純文学のカテゴリにはいるのかなぁと思いますが、
つまらないとか、読んでいて退屈になるとか、そういうことはないですね。
瑞々しい感性による言葉が、きっと、読者の脳に潤いをもたらすことでしょう。

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2025年06月22日

Posted by ブクログ

6つの短編が入った本。『新婚さん』がちょっと入り込めなかったけど、でもなんとなく新婚の男性ってこんな感じなのかな・・って思った。対して『キムチの夢』は女性側としてこんな感じだったな・・って思った。一番気に入ったのは『大川端奇譚』です。激しさと静けさと、最後は幸せが味わえました。

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2023年07月23日

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