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とかげは眠る前、鼻づらを私の胸に強く押し付ける癖がある。デリバリーのピザが好きで、人と話すのは苦手だ。三年の交際期間を経て私がプロポーズしたある夜、とかげは言った。「実は、私子供のころ目が見えなかったことがあるの」。そして明かされる、家族を襲った惨劇と呪いーー。それぞれに傷を抱え、宿命的にひかれあった二人が見つけたのは、今は微かだけれど確かな希望。表題作「とかげ」始め、とまどいながら生きる人たちを優しく励ましてくれる6編の短編小説集。
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Posted by ブクログ
なんか読んでて心地よい。 とかげ、らせん、キムチの夢がとくに良かった。 この感覚分かるかも、みたいなことが書かれていて嬉しかった。
新婚さんとらせん以外はめっちゃ私の身体に入り込んだ大好きな作品となりました。 とくに好きなの⇩ キムチの夢 嫉妬とか絶望感って自分次第。生理前と生理後みたいな感じw
これからここに、読んだ本のキャッチコピーを自分なりに書いていこうと思います。 (感想)各章の人々の、人生の背景から、それを経て今の日々をどのように感じて生きているか、その様子が描かれている本だった。理解しがたく、その経験をした人に会ったこともない自分だったけど、なんとなくどのように孤独感を感じている...続きを読むのか理解しようとした。自分なりにその人達の気持ちを理解できた。もっと人に出会う必要があると思った。自分が経験しなくても、その経験をした人づてに経験を見聞きする経験が少ないと感じた。この本は本棚に入れたい。 (キャッチコピー)人は深い。その深さを知る者は、立ち入りを許された親しき者、そして勝手に空想を広げるただの他人、つまり対象の深さに興味を持つ者である。
時間、癒し、宿命、運命についての短編集。昔手に取ったときは挫折してしまったが、これを読むには若すぎたのだなということがわかった。 吉本ばななの男性目線の話が新鮮だったり、神さまや太古の男女がでてきたり、どうしても宿命や第六感をそばに感じずにはいられない物事、出会い。ところどころ江戸っ子口調が顔を出...続きを読むすのが微笑ましい。 暗いようにみえるこれまでの人生があったって、宿命や運命をすっと受け入れてしまえば、自分自身の見え方や受け止め方が変わって、きっとそのうちに希望が見えてくるよと語りかけてくれるような本だった。全員幸せになってほしい。
精神科医の目線が大くありような気がする。それぞれ心の闇に物語がついて来て、静かに確かに終わりに近づく。本当に1話が短くてあれっと思う間に次に進む。毎回ドン底のさらにドン底に突き進み、何度も回復して、きっかけ作って、やっぱりドン底の物語なんだなあと思い読んでます
つらくて生きづらいときに吉本ばななさんの小説を読むのが好きです。日常の中にたまにつらいことがあっても淡々と生きようと思えます。「とかげ」が一番印象に残っています。
古本屋で表紙の装丁に惹かれて 癒しをキーワードに人間の変化を描く いろんなものを抱え傷つかずには大人にはなれない そんな人たちがある人や出来事と出会って幸せになるんだけど なんとなく不協和音が鳴ってる感じの不安さを感じたのは私の不安定な精神状態のせい?
それぞれ良い話だったが、特に大川端奇譚がとても良かった。抱えていたモヤモヤからスッと開放されるようなそんなお話だった。
本当はただたださわりたくて、キスしたくて、抱きたくて、少しでも近くに行きたくてたまらなくて一方的にでもなんでも、涙がでるほどしたくて、今すぐ、その人とだけ、その人じゃなければ嫌だ。それが恋だった。思い出した。 2023/03/07-03/10
2000年前後、 災害やテロ、理不尽な事件が続いたこの時期は、 「癒し」ブームだった(と、どこかで聞いた)。 ちょうど私の生まれた1996年に執筆された この本は 「時間と癒し」「運命と宿命」を 共通テーマに作成された短編集らしい。 登場してくる全ての女性に共感ポイントがあった。 当たり前ながら...続きを読む、 作者は彼女たちの繊細な内面世界をよく捉えている。 自分が自分であること、自分なりの感性や選択、 自分を形作る重要な性質やこだわりについて、 彼女たちが、 ただありのままに受け入れる様が心地よかった。 自分の選択(運命)や自分が自分であること(宿命)を、ストーリーの中で(時間)受け入れていく(癒し)ことをテーマにした一冊であると理解した。
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