吉本ばななのレビュー一覧

  • ミトンとふびん

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    死と向き合う人の場面はやはりつらいものがあったけど、人生と向き合おうとすると、1番怖いものは死だった。だから日常で不安になることは、意外とそれほど大丈夫なんだよ、と自分に対して言いたくなった。読後1番に思ったこと。あと「情け嶋」が1番好き。

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    2025年10月06日
  • ミトンとふびん

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    ネタバレ

    久しぶりに手に取ったよしもとばななさんの小説。
    「久しぶり」になったことで、自分の日常のせかせか具合に気づく。

    死について。おそらく、考えないようにして、不安とか怖さから気を紛らわしながら生活を保つことが多い。
    だけど、この小説は、死と向き合うことで生を確かめるような小説。
    そのための旅。
    怖くないし重くない。悲しみの気配はありながら、だけど、軽やかで温かい。そのことが、物凄く尊い。

    物語の主人公たちのように、丁寧に慎重に感情が拾えたらなぁと思う。どの主人公も、自分の足場をよく捉えている。だから、突飛な行動も安心して読める。いまここは、安定なのか不安定なのか、不安定ならば、何を受け付けて何

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    2025年10月06日
  • ミトンとふびん

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    大切な作品です。1文、一言に想いが込められていることがよく分かる。大袈裟なことは一切言わずストーリーも静かに進んでいくけど大きくて暖かい愛が包み込んでくれる。この本に出会えよかった。

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    2025年10月04日
  • ミトンとふびん

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    SINSIN AND THE MOUSE
    母を亡くした主人公の小旅行を描いた話。母との思い出や口頭の遺書といった直接的な描写にも引き込まれるが、それに加え、小旅行の中で主人公が風景や人物をどう感じ取っているかという描写からも、喪失を抱えた人ならではの感覚が伝わってくる。主人公の感情がにじみ出るようで、とても素敵な短編だった。

    ミトンとふびん
    同じく母を亡くした主人公の新婚旅行の話。違うのは、主人公の夫も同じ時期に母を亡くしていて、さらにいじめで弟を失った過去もあるところ。
    「SINSIN」と比較すると、「ミトンとふびん」には有名人や施設などの固有名詞が多く出てくるのが特徴的だった。純文学的

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    2025年10月03日
  • ミトンとふびん

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    かなしみにちゃんと向き合って悲しむこと。
    かなしい、けれどやさしくてあたたかい。
    そんな思いを体験できる本。

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    2025年09月30日
  • ミトンとふびん

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    吉本ばななさんの言葉たちは時に鋭くやわらかくどんなときに読んでも心の臓にじんわり沁み入る。表題の「ミトンとふびん」がこの短編集を代表しているのは人間がミトンのあたたかさを感じるには、同時にどうしようもなくふびんである自分を認めることにも繋がるからかなと全編を通して思った。今がふびんだからこそ希望があるんじゃないかと思えるような、哀しくて優しいひとたちの人生の一片を垣間見る体験だった。なんだか答え合わせみたいにぴったりと思考のピースを埋めるフレーズの連続で、この先も何度も読み返すことになるだろうと思った。ところで吉本ばななさんの描く素敵な男の子像がマジ完璧すぎて毎回ときめきが残るんですよね。今こ

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    2025年09月28日
  • すべての始まり どくだみちゃんとふしばな1

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    ばななさんの本は初めて読んだけど、ハッとさせられることが本当に多くてあっという間に読んでしまった。
    人を憎むより、楽しかったことや優しかったこと、大切な人のかわいい姿や明るい笑顔だけ思い出すようになった。
    赤ちゃんがいる暮らしのページは泣きそうになった。
    自分はどうしたいか、どう在りたいか。他人軸ではなく自分軸。
    大好きな言葉が盛りだくさんだった。

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    2025年09月26日
  • ひな菊の人生

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    これだよ!これ!
    久しぶりに、私の大好きなばななに会った気がする。死と生の示唆に富んだ小説。離れようが、死のうが、一緒に過ごした時は永遠。ひな菊の人生という箱は永久に残っていく。奈良美智氏の挿絵も、最初は奇妙に映るが、最後には愛らしく感じる。

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    2025年09月24日
  • とかげ

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    なんか読んでて心地よい。
    とかげ、らせん、キムチの夢がとくに良かった。
    この感覚分かるかも、みたいなことが書かれていて嬉しかった。

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    2025年09月24日
  • おとなになるってどんなこと?

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    吉本ばななさんが、「大人になること」そして「生きるということ」について語りかけてくれる本。

    すでに大人な年齢の私が読んでも、心にスッと入ってくる感じがして、何か軽くなるような気がしました。

    とくに、第四問「普通ってどういうこと?」の章が好き。「普通のふり」を他人への思いやりとしてできるようになる、という箇所が印象に残りました。

    自分がもっと若いとき、たとえば高校生くらいの時にこの本を読んだとしたら、もっと違ったのかな?それとも、当時の自分には素直に受け止められなかったのかな?なんて考えてしまいました。

    とても短いので、たまに手に取って読み返してたいと思います。

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    2025年09月23日
  • とかげ

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    ネタバレ

    まだ途中。
    でも感想が書きたくなったので書こうかな
    私は宗教2世だ。「血と水」を読んだ瞬間に心臓がどくどくとした。そんな話だと思ってなかったので唐突に現れて胸の中に手を突っ込まれたきぶんだ。
    何かのきっかけで読みたいリストに入れていただけで見つけて手に取って、読み進めていると、前に付き合ってた人のことを思い出し、あーーこの本読んで欲しいな〜と思っていた矢先。

    私は28歳になる歳で宗教から離れたく東京に出てきた。離れて6年、やっと、大好きな両親と大嫌いな宗教を共存して認める気持ちになれたのだ。それは元恋人や友人に支えられて28歳にしてやっと、自分は自分自身だと認められたからだ。昭と出会った主人

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    2025年09月21日
  • 幸せへのセンサー

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    読んでいるだけで気持ちがスーッと楽になる本。
    つらいときは「そういう時期なんだな」と受け入れることが重要だと思った。

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    2025年09月21日
  • TUGUMI

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    ネタバレ

    ほんっとに出てくるみんな(特に3人)の人柄が好きでこんなところに住んでみたいと思った
    海の匂い、、最高‼️

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    2025年09月14日
  • ヨシモトオノ

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    これは今年一番かもしれない

    すこしふしぎな短編たち
    自分の意志や力で生き抜くのはもちろんだけど、大きな世界の流れの中で私たちは生かされてもいて、ふとした縁で出会うナニカや裂け目から大切なものを受け取ったり気付かされたりする
    自分を大切にしようと思える

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    2025年09月08日
  • 小説家としての生き方 100箇条

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    作家志望の私には響くし
    同時に小説家の現実がうねうねと理解できるから
    怖くもあった。

    ばな姉のことがよく分かる一冊。
    好き嫌いは分かれると思うし、
    私はばな姉大好きなんやけど
    私はばな姉から嫌われそう笑
    いやだ!好かれたい( ; ; )

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    2025年09月06日
  • TUGUMI

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    とにかくつぐみが非常に個性的で魅力的。不安定で儚くて尊くて。もうそれだけで十分満足してしまえる。そして、その辺をなんとなく理解している主人公がいるおかげで、彼女を理解する手掛かりになっている感じが良い。クライマックスへ向かう危うい感じも良かった。映画も観たが、またちょっと違う内容ながら、雰囲気がでててこれもまた良かった。

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    2025年08月29日
  • TUGUMI

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    吉本ばななにハマるきっかけとなった一冊。
    人の心情の表現が秀逸で、夢中になりながら一文、一文字を大切に噛み締めながら読んだ記憶。
    今でも夏が来るとほんのりツグミを思い出す。

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    2025年08月24日
  • ヨシモトオノ

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    本家(というのか?)遠野物語は未読なので比較はできませんし、そもそも吉本ばなな作品も初なのでどのように読めば良いのかと構えていたのですが、案外スッと心の隙間に入ってくれた作品集でした。

    文章の平易さとか人々の日常の生活感の描写は町田そのこさんに似てるなと思いつつ、そこからさらにドライにした感じを受けました。

    あとがきにもあるように、「怪談!」というより「幽霊的存在の介在するすこしふしぎ物語」ばかりで、ホラー(読書での恐怖)を楽しみにする方には全く期待外れに終わると思います。
    ただ怪談というか霊異譚あたりが好きな人にならハマるんじゃないかなと思いました。当方上手くハマったので星5進呈でござい

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    2025年08月17日
  • 私と街たち(ほぼ自伝)

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    やはりばな姉の描く言葉はストンって胸に入り込んで温かくしてくれる。

    初恋の謎と最後の2度といけない場所たちへ2025春が特に好き。

    人を魅力的に描く事が本当に上手すぎる。

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    2025年08月15日
  • TUGUMI

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    ふと、吉本ばななが作り出す
    柔らかな文章が恋しくなり、再読。
    40近くもなると、学生時代の一夏の
    思い出に浸ることもないよなぁ。
    だからなのか、何処か懐かしい気分になり、
    それが読んでいて心地良かった。

    もし、身近につぐみのような子がいたら、
    友達になりたいような、なりたくないような。
    第三者的な立ち位置から観察した方が
    無難な気がする。笑

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    2025年08月12日