吉本ばななのレビュー一覧
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おそらく初めて、吉本ばななさんの本を読んだ。その名前からなぜかポップな印象で(さくらももこ的な)敬遠してきたが、それが本当に勝手な思い込みだったことに気づけて良かった。
まず、描写がとても丁寧で優しくてあたたかい。文中の言葉を借りれば、はっとする表現や視点がたくさんあった。登場するまなかも浩志も、素直で純粋で、こんな風に物事を考えたり言葉にしたりできたらと思った。二人はずっと共に育ってきたのに、何度も相手の必要性を感じたり、愛情を受けたり、そういったことに一度きりはないのだと感じた。それはすごく幸せなことで、置き換えられることがたくさんある気がして、つまりは自分はいま幸せなのだと思った。こんな -
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タイトルのアムリタ。
本棚にもう一冊ありました。野崎まどさんのアムリタ。
これも結構好きでした。
アムリタの何たるや、ですが。読み進めて、昔利尻岳登山をした時を思い出しました。麓に日本最北の甘露水があります。
あとがきまで読んで。
ばななさんは当時いろいろとあったのでしょう。
そこで生まれた本書なのだと思います。が、なかかなどうして。異次元感が味わえます。でも、それは本当に異次元なのでしょうか。異次元は存在するのでしょうか。
最近2冊続けて読んだ、オムネクの世界を彷彿とさせます。
ばななさんは何かを感じていたのだと思います。
「哀しい予感」は、私にとってインパクトのあるお話でした。わかって -
Posted by ブクログ
前回読んだ時は、当時の年齢のせいか、仕事とパートナーシップみたいな所に目が行ったのですが、今回読み返して、ご病気で亡くなられた方の箇所が1番心に残りました。
育つうえで、厳しい環境があって、本当は(時間もかかること、むつかしいことだけれど)ゆるむ方向を大切に出来たらよかった。
でもどうしても、厳しい環境で、ぐっと力を入れて生き延びるためにがんばって、なんとかする感じのまま、厳しい環境に身を置く繰り返しのまま、なかなかゆるむ事が難しかった。
そんな事が書かれてあって、あえて厳しい所に行ってしまうくせや、ゆるんでいくことについて、考えるきっかけになりました。
はっとする事が多く、また折にふれて -
Posted by ブクログ
ハードボイルド/ハードラックどちらも、じんわり心にしみた。やっぱり吉本ばななさんの書く独特の文章表現、物語好きだな。
ハードラック、境くんの、「今はだめだね。でも、とにかく、今はだめだというだけだよね?」が忘れられない。自分も過去を振り返ってみると、そんな場面でそんなことを言える人でありたかったなと思う。後悔にも近い。
今、重くて暗くて歪んだ時間の中にいるとしてもその時間は永遠には続かないよ、いつか終わるときがくる。苦痛の日々の中にも心をあたためる契機やほんの少しでも前を向ける時間はあるはずだよ、それらは自分次第で、作ろうと思えば作れるかもしれないよ、と教えてくれた気がしている。
……言葉にし