吉本ばななのレビュー一覧
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誰かが不幸と感じて死にたくなったり、誰かがこの世からいなくなったり、そうした事が起こりながらそれでも世界は進んでいる、ようなお話が6つ入っている短編集。
例えば、「あなたがいたことが私の人生だった~あなたが生きているだけで誇らしくて、~今思うとあなたを愛したことが私の人生の全部だった。~素晴らしい人に育ってくれてありがとう。」
という美しい母の最期の言葉を描写したかと思ったら
「歴史の重みに耐える石造りの連なる街では、人間だけが生身のものとして消えていく。日本では建物も人と共に風化して入れ替わっていくからわかりにくいのだが、歴史の重さの真っ只中に存在していると、人は儚いのは当たり前だとい -
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大学生の時、友人に勧められて読んだ「優駿」「青が散る」が深く心に染み渡り、青春時代のもやもやとした思いや生きている中でふとしたことで感じる縁や運命的なことを重ね合わせ、その後、事あるごとに読み返しています。
宮本輝さんの小説は、心の中に鬱屈した感情も抱えつつ、様々な事柄や周囲の人たちに翻弄されながらも、人生に向き合っていく心の根のきれいな主人公を丁寧に描いていて、生きることの大変さとそれでも生きていくことの意味を考えさせられて生きる勇気と人生の深さや豊かさを感じられるので30年来の愛読者です。
吉本ばななさんとの対談の中からお二人に通ずる人生観に触れられて、何かとても爽やかで幸せな気持ちになり -
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これは夢の話。でも描写が本当の記憶のようで、読んでいたらいつの間にか夢ではない話だと錯覚していたのは不思議な感覚だった。私自身、毎日夢をたくさんみるのにすぐに忘れてしまうので、元々好きな吉本ばななさんの言葉で綴られる夢の話は、大変興味深かった。また、毎話 最後のページに原マスミさんの青い素敵なイラストが描かれていることにより、あぁそうか、これは夢の話なんだよな、と現実に引き戻されるような感じが読んでいてとても好きだった。白、青、白、青。考えてみたら、夢って青のイメージかもしれない。
余談:かなり前に出版された本だったので本屋さんに置いておらず、フリマアプリで購入したら、本を開くたびに知らない -
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よしもとばななさんの本を読むと山にいる気分になる。
悲しみは自然と降ってくる雨みたいに、そして人との繋がりが雲から垣間見える光のように包まれる感じ。
優しくいてくれてありがとう、と言う気持ち
◼︎自分メモ
人と知り合うって、そんなことから始まるだけのことだ。その小さな印象がだんだん絶えない流れになり、少しずつ無視できない水流を作り、そこにまた大きく気持ちが注がれていく。
自分がいい思い出を持っているという幸せを、目に涙を浮かべながら、綿菓子を食べるみたいにふわふわと確認する、少し甘い感じだった。
私の感情はまだ対策しか動かず(大きく動くとついつい悲しいこともたくさん考えてしまうので、省エ -
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6つの短編集
どの物語も旅先という非日常の場所で
自分の心の痛みや喪失感に向き合う瞬間があって
その時に向いていた心の行く先が
過去から現在
現在から未来
そして 未来から現在
を行きつ戻りつしていくような印象を持ちました
別れた経験は忘れることはないし
新たな喪失と向き合う不安もたくさんあるけれど
思いのたどり着く先は
自分自身がいなくなってしまうその時
その事に気がついて
物語の主人公たちと同じように
今のこの時が奇跡に近い尊さだと悟った
これから
年を重ねていって
人を見送ることが増えて
痛みや喪失感は澱のように溜まり続けていくから
しんどくてやり過ごせなくなったら
私も旅に出かけ -
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星100個くらいつけたい。このあとたくさんマーカーを引くだろうし文庫が出たら買うだろうしもしかしたら困っている知人にプレゼントしたりもするかもしれない。
そのくらい名言だらけだったし、1章がまず心身の健康の話からはじまるところもさすがばななさんな秀逸なセンスだと感じた。けれど、あとがきでばななさんがライターさんにチクっと一言おっしゃっているところが私は胸がキュッとなった。著者とライターさんが、そんな一言で悲しくなったりなられたりする関係じゃないことを祈るばかり。(あと、これはもしやアサギストさんかしら?ハッピーちゃん界隈かしら?的なある人の例についてピシッと書いていたところも、少し攻撃的な言い