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たいせつなひとの死、癒えることのない喪失を抱えて、生きていく――。凍てつくヘルシンキの街で、歴史の重みをたたえた石畳のローマで、南国の緑濃く甘い風吹く台北で。今日もこうしてまわりつづける地球の上でめぐりゆく出会いと、ちいさな光に照らされた人生のよろこびにあたたかく包まれる全6編からなる短篇集。
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Posted by ブクログ
誰かが不幸と感じて死にたくなったり、誰かがこの世からいなくなったり、そうした事が起こりながらそれでも世界は進んでいる、ようなお話が6つ入っている短編集。 例えば、「あなたがいたことが私の人生だった~あなたが生きているだけで誇らしくて、~今思うとあなたを愛したことが私の人生の全部だった。~素晴らしい...続きを読む人に育ってくれてありがとう。」 という美しい母の最期の言葉を描写したかと思ったら 「歴史の重みに耐える石造りの連なる街では、人間だけが生身のものとして消えていく。日本では建物も人と共に風化して入れ替わっていくからわかりにくいのだが、歴史の重さの真っ只中に存在していると、人は儚いのは当たり前だということがわかる。自分が死ねば自分の宇宙は終わる。そこには何の余地もない」 であったり、 「この上ないふびんさを自明のこととして持つ人類と、その輝かしい幸せを乗せて、いつでもどこでも地球は回っているんだな」 というような達観した視点を往来していくような手法が気持ちいい。いいことも、悪いことも、どちらも人生だし、1人の世界にとっては大事件だけど、大きな世界では塵が舞うような小さいこと。突き放すような、慰めてくれているような文章が不思議。 エピソード内のフレーズとしては、「この街の思い出が良いものになって欲しいからと、私にご馳走してくれた」と言うところが個人的に衝撃だった。僕は知らない人に優しくしたいと思える感性がなかったけれど、こういうことを思える人間になりたいと思う。 p50「性的な対象として見ているというのとは、全然違うんだ。もっと根源的な気持ちなんだ。小さい時から夢見てたことみたいな。」 p62「父はそんな母をまるで誇らしい宝物を見るような目で見ていた」 これらは性愛と愛の違いを語ってるように見えた。純粋な愛とは、愛おしいと思うということはこういうことなんだよと教えてくれている気がする。 「だから想像したそんな死の瞬間、落ちていく最後に思い描いたふたりの顔が、本当に悲しんでいて心配している目が一瞬のうちに浮かんできたなら、私の中の愛情こそがちゃんと機能していることになる。幻影と幻想のあいだに、ほのかにあたたかい空間があって、人と人はそこでしか出会えないのだ。」 人の気持ちはわからない。けれど、愛されてると感じる自分の気持ちは自分で確かめられる。ということを言っているのかと思った。 素敵な文章なので引用まみれになってしまったけれど、嫌なこととか、立ち直れないようなことがあった時、そばに立って話を聞いてくれるような小説だと思った。
人の心のさざなみを丁寧に指でなぞるような、熱くも冷たくもないリアルな心の温度が伝わってくる、肌理細かい日本語が美しい本。感情と、平易なことばで、これだけ繊細に向き合えるのだという、静かな喜び。身近な人を亡くすことなんて考えたくないけど、人生を経るにしたがって、幾度となく手を伸ばすことになるかもしれな...続きを読むい1冊。
6つの短編集 どの物語も旅先という非日常の場所で 自分の心の痛みや喪失感に向き合う瞬間があって その時に向いていた心の行く先が 過去から現在 現在から未来 そして 未来から現在 を行きつ戻りつしていくような印象を持ちました 別れた経験は忘れることはないし 新たな喪失と向き合う不安もたくさんあるけ...続きを読むれど 思いのたどり着く先は 自分自身がいなくなってしまうその時 その事に気がついて 物語の主人公たちと同じように 今のこの時が奇跡に近い尊さだと悟った これから 年を重ねていって 人を見送ることが増えて 痛みや喪失感は澱のように溜まり続けていくから しんどくてやり過ごせなくなったら 私も旅に出かけてみよう
死と向き合う人の場面はやはりつらいものがあったけど、人生と向き合おうとすると、1番怖いものは死だった。だから日常で不安になることは、意外とそれほど大丈夫なんだよ、と自分に対して言いたくなった。読後1番に思ったこと。あと「情け嶋」が1番好き。
吉本ばななさんの言葉たちは時に鋭くやわらかくどんなときに読んでも心の臓にじんわり沁み入る。表題の「ミトンとふびん」がこの短編集を代表しているのは人間がミトンのあたたかさを感じるには、同時にどうしようもなくふびんである自分を認めることにも繋がるからかなと全編を通して思った。今がふびんだからこそ希望があ...続きを読むるんじゃないかと思えるような、哀しくて優しいひとたちの人生の一片を垣間見る体験だった。なんだか答え合わせみたいにぴったりと思考のピースを埋めるフレーズの連続で、この先も何度も読み返すことになるだろうと思った。ところで吉本ばななさんの描く素敵な男の子像がマジ完璧すぎて毎回ときめきが残るんですよね。今ここに実在して私のために言葉を尽くしてほしすぎ。
2度目。 あんなに良かったと思ったはずなのに、読み返すとうっすら覚えているのに、もう一度やっぱり改めて良いなぁとしみじみ思う。 旅行に出たみたいな感覚になる。何か新しい大きな価値観を発見、ではなくて思い出すような、旅行。
『ミトンとふびん』 なんでもない日常を切り取った作品、は精神が安定していない時に、早く家に帰りたいと思うような日々の喧騒に、少し彩りを与えてくれる。 女性作家の壊れてしまいそうな繊細な感覚を贅沢に味わうことのできる作品。 「でも、人が意志を持ってそっとしておいてくれるということに、こんなに安心...続きを読むしたことはない」 「積み上げたものをまた失うのはわかっている。どんなに積み上げたって、死んでしまったらお別れ、そこでいったん終わるのだ。…それでも私たちはなぜか積み上げ続ける。それが生きている証しであるから。」 なんでもないただのお泊まりの時に、彼がタオルを広げて髪の水気を取ろうとしてくれたことがあった。 彼にとっての当たり前の優しさや配慮が、とても嬉しくて、失いたくないからなるべくたくさんの物を背負うのはやめようと決めていた私は、また一つ大切な存在を持ち合わせてしまった。それがたまらなく悲しくて、幸せで泣いてしまったことがある。 何でもない日常の一部に、人間の優しさや温かさが溢れるくらい散りばめられてる。そんな作品だった。
伯母に勧められて読んだ一冊。 読後、少しだけ世界が綺麗に見えました。 吉本ばななさんの本は初めて読みましたが、柔らかく温かい文章で読みやすかったです。
本の形が正方形に近くて行が短い。読みにくいなぁと最初は思っていたけど、それくらい丁寧にゆっくり読むのがいい短編集。 表題作「ミトンとふびん」に、「職場で隣の席の若い女の子にいつのまにか好きになられているタイプ代表」って表現が出てきて、 「あ~はいはい、星野源みたいなヤツね」 って思いながら読み進めて...続きを読むたら、本当に星野源みたいなビジュアルだと形容されていていっきに解像度が上がってしまった。 ひさしぶりに「デッドエンドの思い出」読み返そうかなあ。
一生大切にしたい本に出会えた。たいせつな人の死への悲しみが癒えることはなくても日々を生きていく。旅や対話を通して少しだけかもしれないけど前を向ける。言葉1つ1つに無駄がなく心にすっと入ってきた。息を吐くように、肩の力を抜けるような作品だった。
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