近頃疑問に思っていたことを、同じように疑問に思い、的確だったり柔らかな言葉で書き出されているのを見て、なんとはなしにほっとした。
旅はそのときは最悪だと思っても、後々だからこそ印象深くなるということはよくある。
人生が旅であるなら、生きることにも同じ事が言えるのかもしれない。
東京には豊かになれ
...続きを読むるスポットがない、あってもお金がかかるが、京都はたとえば鴨川がある、というのはとても納得した。
いろんな人がいろんな時間に、ただそこにいるだけで豊かになれる。そんな場所が都会には少ない。公園でもお金がかかったり人が多すぎたり狭すぎたり、人工的過ぎたりする。
お金や時間がなくても、そのときそこにしかない楽しみというものは確かにあり
それを見つけて楽しめるおおらかさはとても必要だと思う。
数日か一週間しかいない癖に取材させろというのが自分が嫌なので自分もあまり取材が好きではない、というのもとても同意。
一部しか見ずに全てを見た気になって、傲慢に記事を書くようなのは、自己満足であって事実ではない。
ワインを居酒屋に持ち込み開けることに関しては、世代の問題もあるだろうが
私はナシ派ではある。
ただそれでも、融通を利かせて欲しいとは思うし、バイトの子を客がまだいるのに聞こえるように叱るのは接客業として無いなぁと思う。
他に客もいないのに杓子定規に断る店よりは、やはりスイカを出して持ち帰らせてくれるような店の方がほっとするし、また行きたくなる。
いいむだ、というのはちょっと素敵な言葉だ。
無駄にも、全く言葉通り無駄なことと、そうでないものがある。
犬の手づくりごはんに関しても同意。
人と同じ食べ物は犬の体に悪いものもあるが、昔は残り物をあげていたものである。
何が入っているかわからない粗悪なドライフードよりは、手作りのごはんをあげたいものだ。
東京はとても便利だけれど、確かに今までその為に切り捨ててきたもののツケを払わされているのかもしれない。
なつめの木の話がとても好きだった。
持ち主はみんなに迷惑かもと思って懸命に掃除しているけれど、みんなはこの木に慰められている。
目に見えなくても役立たり、つながっていたりするものは確かにある。
ゆとりがなくて一見役立たないとすぐ捨てる世の中で、それを見つけて大事に守ることはとても必要なことだと思う。
ウェイトレス時代に、パニックになりそうなとき、気合いを入れてひとつずつこなすしかない、というのがあって
日頃私が思っていることと全く同じだったのでちょっと驚いた。
慌てても解決しないどころか悪循環になるから、これは本当に大切なことなのだ。
日頃忘れがちだけれど、大切なことはたくさんあって、それは実は些細なことで
物や人やこの世に形あるものは全てなくなってしまい、持っていられるのは形のない思い出だけなのだ。