吉本ばななのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ読みやすくて切なくて温かくて、美しい文字の羅列と優しい変人たちという、今回も吉本ばなな先生らしい作品だなと思いながら読書時間を満喫しました。カルトなのに怖くはないし、「ああ、そうなんだ」とどこか納得する不思議作品。どんぶり?何故どんぶり?と思ったら、唐突に出てきた割に、確かに第2話の重要ポジションにあるものだった。やはり食べることは生きることなんだよなあと思うし、しっかり丼物が食べたくなり、なるほど私は今強めに生きているなと実感できる。
今作では勇はあまり出てこないけど、墓守くんと恋人の美鈴さん、そしてミミちゃんのセフレ都築くんが中心となり、死について考えさせられる。
あとがきを読んだら、さく -
Posted by ブクログ
インスタかXか何かで紹介されていたのを見て読んだのだけど、きっかけがうろ覚えなのに、今これを読んだのはタイミングだな、と思った。
『「違うこと」をしない』
とてもシンプルなのに、実際それが出来ている人は、実はあまり居ないのではないかと思う。
「違うこと」とは「嫌なこと」とは少し違って、「違和感」が近いのかも知れない。
例えば集まりに誘われて、何となく気が乗らないな…と思っても、行ったほうがいいかも知れないという変に大人の感覚が、断るほうに向かわせない人は多いと思う。
だけど『「違うこと」をしない』生き方は、そのわずかな違和感を無視しないということ。
そういう小さな積み重ねが、生き方の癖になっ -
Posted by ブクログ
吉本ばなな氏のエッセイを読むと、自分はどういう文章を書きたいのか、というのがじわじわと見えてくる気がする。あと、どう生きたいのかも。「どう生きるか、ちゃんと考えなきゃな」と思わせてくれる、というのが正しいかも。自分の中のずれに気づかせてくれるというか。心地いいんだよな〜。本を読む気にならないときもこの本だけは読めるんだよな。
そして何ページかに一回、全身をぐわー! と駆け巡る言葉がある。言葉に助けられて生きていると実感する。
【読んだ目的・理由】前作が好きだったから
【入手経路】買った
【詳細評価】☆4.4
【一番好きな表現】自分の心音、呼吸、考え方が決めたペースを取り戻すには、手を動かすこ