吉本ばななのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
アルゼンチンの澄み切った空気と、それと相反する重い雰囲気。
南米には行ったことがないけれど、その濃密さが読んでいるとグッと迫ってくる。
各写真も挿絵もすごく良い。
作者の吉本ばなな先生が、出版社の人たちと旅しながら肌で感じた南米。ばなな先生の生きることを柔らかく受け止め肯定していく、あの目線でさえも眩むほど、南米の自然の眩しさと壮大さがそこにはあったんだなと。
そして思ったのは、誰でも寂しさを持って生きていってること。南米の人々の、破壊され尽くした過酷な運命もまた寂しさに溢れてるんだなということ。
人の心の寂しさという影。全てを覆い尽くすジャングルの緑とそこに落ちていく夕陽や、落ちる滝の轟音。 -
Posted by ブクログ
「恋してる相手と食べるごはんは、家族と食べるご飯とは対極にあって、いつも少し緊張している。」って書き出しにうんうんと共感しながら読み始め。さらっと読めた。
お父さんと市場に行っていた話や息子が小さかった頃の話は著者のエッセイでもよく息子書かれてるけど、スーピータンさんの挿絵もあり、ぐっと濃くなってるように感じる。
台湾で出版された本だけど、台湾の人はどんなふうに受け取るんだろうな〜。
刺さったのはこの文章。
「いつでも一緒にいてくれるだれかがほしかった。大人になったらそんな人はいないとわかっていたし、自分の人生は生きるも死ぬも結局は自分だけだから、自分でしっかり歩いて味わっていかなくてはい -
Posted by ブクログ
眠れない夜、本が読めない夜、もう何もできない、でもまだ布団には入りたくないという夜、この本だけは読める。ひとつひとつの話が短いからというのもあるだろうけど、辛かったときに吉本ばななさんの本がたくさん寄り添ってくれたから、今も吉本ばななさんの文章を読むと救われるような気持ちがするんだろう。
私にも誰かを救うことはできるだろうか。
【読んだ目的・理由】1、2も読んだから
【入手経路】買った
【詳細評価】☆4.3
【一番好きな表現】こ〜んなにたくさんの人がいるんだから、それぞれの個性や方法で担当する人数がうまく決まっていて、その人たちに与えるために愛を持って才能を発揮していれば、ちゃんと生きていけ -
Posted by ブクログ
ネタバレ読みやすくて切なくて温かくて、美しい文字の羅列と優しい変人たちという、今回も吉本ばなな先生らしい作品だなと思いながら読書時間を満喫しました。カルトなのに怖くはないし、「ああ、そうなんだ」とどこか納得する不思議作品。どんぶり?何故どんぶり?と思ったら、唐突に出てきた割に、確かに第2話の重要ポジションにあるものだった。やはり食べることは生きることなんだよなあと思うし、しっかり丼物が食べたくなり、なるほど私は今強めに生きているなと実感できる。
今作では勇はあまり出てこないけど、墓守くんと恋人の美鈴さん、そしてミミちゃんのセフレ都築くんが中心となり、死について考えさせられる。
あとがきを読んだら、さく