吉本ばななのレビュー一覧

  • 新しい考え どくだみちゃんとふしばな6

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    こういう日記みたいな、日常のことを書いたエッセイってあまり読んだことなかった。私の場合は、人付き合いする上でのマナーとかを相談する機会が少ないのだけれど、こういう考えの人もいるんだなって学びになった。

    ばななさんはやっぱり著名人だから、たくさんの人に頼られたり、たかられたり(?)するらしい。
    それに本を出版するっていろんな人と関わるから、しかも長いことそれを仕事にしてるわけだから、友人と死別したりとか、信頼してた人と疎遠になっちゃったりするらしい。

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    2024年10月15日
  • 「違うこと」をしないこと

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    吉本ばななのエッセイは2回目。スピリチュアルなものを感じるそして割と信じている人なんだということがわかった。ただそれだけではなくて、幼い頃から世の中を俯瞰して見れる才能をまた俯瞰してみているという才能。とても個々の小説に出ていると思う。飾れない、素の性格がよくわかった。

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    2024年10月08日
  • 人生の旅をゆく 4

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    エッセイを読むのが好きになる本。仕事で忙しくしていて、生活の楽しさを忘れている人に読んでほしい。生きるって楽しいなって思い直せました。

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    2024年10月04日
  • 人生の道しるべ

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    ネタバレ

     惜しい本を、読み飛ばしていた。
     が、単行本が出た2015年は、まだ読書生活を復活させてなかった頃だった。

     しかも、2011年の新刊『三十光年の星たち』を読んで、宮本輝ともちょっと距離を置こうとしていた時期にも重なる。その『三十光年の~』のレビューの冒頭には、こう記してある。

    「宮本輝も齢をとったな、と思わせる一冊だった。佐伯という老人を通して今の若者世代に説教したいことをちりばめたような何とも後味の悪い印象。」

     その少し前の作品あたりから、金持ちな老人が出てきて話を引っ張りまわすような感じがあり、うすうすと感じていた説教臭さ、関西の親戚の叔父貴がいかにも言いそうな、蘊蓄や御宣託が

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    2024年10月04日
  • 幸せへのセンサー

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    あとがきに、ライターの人と「幸せ」に対する意見の相違があり、原稿を大幅に改稿した旨が書かれていた。
    「いつか自分が本当に書きたかったことが書きたい」ともあったので、おそらく100%本意で書かれた本ではないのだろうけど、私はこの本の随所に頷いたし、参考になった。

    エッセイのような実用書のような1冊で、内容はタイトル通りなのだけど、自分なりの「幸せ」を見つけていくために自分が持っているセンサーに敏感に、そして正直であろう、というようなことが、語り口調で書かれていて、とにかくするする読めた。
    今年はじめに同じく吉本ばななさんの「『違うこと』をしないこと」というエッセイを読んで、私は今まで『違うこと

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    2024年09月28日
  • 体は全部知っている

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    モーリス・ドリュオンの『みどりのゆび』を調べていて、偶然に吉本ばななの「みどりのゆび」に出会い、読んでみました。
    かつてベストセラー本を次々に出していた頃私は夢中になって読んでいました。今回、突然にまた私の前に戻ってきた吉本ばなな。優しさ、癒しといった柔らかさだけでなく、毅然と前を向く強さまで手に入れて成長した姿を見ることができました。
    どの短編もポスイットだらけです。

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    2024年09月09日
  • 不倫と南米 世界の旅3

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    アルゼンチンの澄み切った空気と、それと相反する重い雰囲気。
    南米には行ったことがないけれど、その濃密さが読んでいるとグッと迫ってくる。
    各写真も挿絵もすごく良い。
    作者の吉本ばなな先生が、出版社の人たちと旅しながら肌で感じた南米。ばなな先生の生きることを柔らかく受け止め肯定していく、あの目線でさえも眩むほど、南米の自然の眩しさと壮大さがそこにはあったんだなと。
    そして思ったのは、誰でも寂しさを持って生きていってること。南米の人々の、破壊され尽くした過酷な運命もまた寂しさに溢れてるんだなということ。
    人の心の寂しさという影。全てを覆い尽くすジャングルの緑とそこに落ちていく夕陽や、落ちる滝の轟音。

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    2024年09月03日
  • 小説家としての生き方 100箇条

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    吉本ばななが小説家として生きる流儀100箇条。
    小説家志望の人向け?ばななファン向け?
    いやいや、そのどちらでもない私の胸にも、そっと、サクっと、刺さる、刺さる。
    「人生の最後の最後の瞬間まで進化し続けようとする」人間の覚悟が読めます。
    文書量が少ないので、短時間でさらっと読めるのもよいです。

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    2024年08月28日
  • 切なくそして幸せな、タピオカの夢

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    イラストの可愛さとタイトルに惹かれて手に取った一冊。

    著者が子どもの頃の父との思い出、そして自身が親になってから感じることを、切なくも温かい雰囲気で綴っている。

    子どもはいつか自分のもとを離れて1人で歩いていくけれど、そこには切なさだけではなく、一緒に過ごした濃い時間・絆が深いところにある。
    そう思えるだけで、その先の人生も楽しく前向きに生きていけそう。

    家族とのご飯、時間を大切にしようと強く思った。

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    2024年08月20日
  • ミトンとふびん

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    傷心旅行記の短編集のようでした。
    隣人の死による悲しみを背負っている話が多かったので、非日常の旅行を通じて気持ちを切り替えるということかと思っていましたが、あらすじまで読んで、気持ちを切り替えるというよりかは、そういう人に寄り添うような話の方が適切かなと思いました。

    ばななさんはキッチン以来でした。キッチンでも異様な設定ですが、登場人物が、私なんて、、、というネガティヴでも内省を繰り返して読者を主人公の立場に無理矢理引き寄せるでもなく、現実だったら苦しい設定でも、各キャラクターが軽やかで、そこが読んでいて心地よく感じていました。今回も亡くなった人に似ている人を妻に選ぶなど、設定は変わっていま

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    2024年08月18日
  • マリカのソファー/バリ夢日記 世界の旅1

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    バリに本当に行った気分になるリアルな表現が素敵でした。
    マリカのソファーはオレンジとのやりとりも心に残っている名著です。

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    2024年08月17日
  • 切なくそして幸せな、タピオカの夢

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    「恋してる相手と食べるごはんは、家族と食べるご飯とは対極にあって、いつも少し緊張している。」って書き出しにうんうんと共感しながら読み始め。さらっと読めた。

    お父さんと市場に行っていた話や息子が小さかった頃の話は著者のエッセイでもよく息子書かれてるけど、スーピータンさんの挿絵もあり、ぐっと濃くなってるように感じる。
    台湾で出版された本だけど、台湾の人はどんなふうに受け取るんだろうな〜。

    刺さったのはこの文章。
    「いつでも一緒にいてくれるだれかがほしかった。大人になったらそんな人はいないとわかっていたし、自分の人生は生きるも死ぬも結局は自分だけだから、自分でしっかり歩いて味わっていかなくてはい

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    2024年08月16日
  • アムリタ (上)

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    短編集かと思いきや長編で続きもの。
    吉本ばななさんは「死」をテーマにした作品が多いですが今回は死だけではなく第六感や霊などスピリチュアル的な要素が多め。

    かといって暗くて不気味かというと全然そんなことはないです。ダイナミックで美しい空や海、しっかり自分を持った登場人物達がおりなす不思議な物語。現実離れしているようでしょっちゅう出てくる物の例え方が妙にリアルだったり。
    最後は舞台をサイパンに移し更にエキゾチックで解放的、かつ不思議な雰囲気が漂います。

    下に続くようですがいったいどんな終わり方をするのか予測がつきません。

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    2024年08月13日
  • 「違うこと」をしないこと

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    自分の感覚を信じて、違うと感じることをやめてみる。
    楽になるのか気になるのか、そうやって本来持っている感覚本能を体感しながら試してみる。
    そうなりたいけど、自分が勝手に難しいと思い込んでたりする。
    感覚を磨いてみようと思った本

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    2024年08月04日
  • ミトンとふびん

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    ここではない場所、がもたらしてくれる癒しのようなもの。旅先で食べる食事のぬくもり、触れる人々のやさしさ。痛みや悲しみを抱えて向かう旅でさえ、いつも何かを受け取り、満たされ、すこし疲れて、でもまた次の目的地を探す。
    高級スーパーで、週末の宴のためにわくわくとお買い物をする感覚を「単調な生活を楽しくする」と言語化してくれたのがなぜかすごく印象深い。
    「人類が週末に向けて準備したいことはどの国でもみな同じだ」(「カロンテ」p.176)
    「カロンテ」とは三途の川の守り人のこと。
    仁木順平さんの装丁もとても美しい。朝と夜と、山と海と、四つの季節が絶妙に入り交じる色彩。

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    2024年06月30日
  • お別れの色 どくだみちゃんとふしばな3

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    眠れない夜、本が読めない夜、もう何もできない、でもまだ布団には入りたくないという夜、この本だけは読める。ひとつひとつの話が短いからというのもあるだろうけど、辛かったときに吉本ばななさんの本がたくさん寄り添ってくれたから、今も吉本ばななさんの文章を読むと救われるような気持ちがするんだろう。
    私にも誰かを救うことはできるだろうか。

    【読んだ目的・理由】1、2も読んだから
    【入手経路】買った
    【詳細評価】☆4.3
    【一番好きな表現】こ〜んなにたくさんの人がいるんだから、それぞれの個性や方法で担当する人数がうまく決まっていて、その人たちに与えるために愛を持って才能を発揮していれば、ちゃんと生きていけ

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    2024年06月27日
  • 切なくそして幸せな、タピオカの夢

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    作者の作品を読んでいると、日常の営みの真ん中にはいつも食事があるのだなと実感する。
    時間と共に相手との関係性が変わっていっても、愛そのものは普遍的なのだという事に気づかされた。
    戻れない過去の記憶を思い出して切なくなる事はあっても、一瞬一瞬を大切に生きていく事が出来れば、懐かしさと優しさを持って、その思い出を愛でる事が出来るのだと感じ、心が温まった。イラストも思い出の数々に寄り添うような体温を感じる作風であった。

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    2024年06月25日
  • ミトンとふびん

    匿名

    購入済み

    何も起こらず、それなりに傷を抱えた人が、ただ流れゆく人生を眺めているようなそんな小説を書きたいと大体そんなことを著者あとがきでばななさんが言っていますが、その試みは成功しているように思います。先にある目標を追いかけるのでは無く、日々の移ろいや楽しさあるいは辛さとかマイナスの感情も含めて受け止めて人生を生きていけたらいいんじゃないかと思います。理想としては。
    ただ登場人物の男性描写がちょっと苦手、というか女性の妄想チックであまりノれなかった。昔吉本ばななの作品好きだったけどこんな感じだったかなあ?

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    2024年08月17日
  • 哀しい予感

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    地続きな日常の中で、少しいつもより鮮やかな部分を切り取ったような小説。
    読んでいる最中から読後まで一貫して、初夏と言うには少し早いくらいの心地よい風のような清涼感を覚えた。

    (誰もすまなくなったおじいちゃんの家、当時のままになった叔父さんの部屋から出てきたものをパチってきたことにより出会った作品。叔父さんありがとう)

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    2024年06月24日
  • とかげ

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    『キッチン』を読んで大好きになった吉本ばななさん。二作目に読んだのは『とかげ』です。
    全六編のショートストーリーで、どれもとっても心に響きました。
    特に好きだったのはやっぱり表題作の『とかげ』、そして『らせん』です。
    どれも『運命』を描いた癒しの物語で、薄いので小説苦手な人にもおすすめ。
    吉本ばななさんはあまりボリューミーじゃないし、柔らかい文章のタッチがすごく読みやすくて読書にハマると思います。
    『とかげ』はショートストーリーなのでより読みやすくなっています!おすすめです!

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    2024年06月23日